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畑村式「わかる」技術 (講談社現代新書) / レビュー総評点:98
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ASIN:4061498096 / 売上順位:20896
講談社(2005-10-19)畑村 洋太郎 ¥ 735(中古:¥ 1)
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レビュー総評点:
98
どうすれば「わからない」ことが「わかる」ようになるのか
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本書では「わかる」とはどういうことか、また「わからない」ことをわかるようにするには、どうすればよいのかについて書かれています。
畑村氏によれば、ある物事を「わかる」状態とは、これまで蓄積されてきた自分の知識や経験と照らし合わせて、上手く一致したときだと言うことです。 あるわかりたいと思う物事に対して、頭の中にすでにある「テンプレート」を上手く当てはめることができれば、人はわかったと思います。しかし、「テンプレート」に上手く当てはめることができなかったり、「テンプレート」そのものが頭の中になかったりすると、「わからない」と思ってしまうことになると言うことです。 本書では、頭の中にある、いろんなものを引っ張り出してきて、照らし合わせたり、比べたり、こねくりまわしたりして、「わかる」状態になるためにはどうすればよいのかについて、述べられています。 文章は平易で、ページ数も少なく(新書でおよそ190ページ)、一気に読めると思います。 ただ、わたしのようなぼんくらには、「わかる」方法についてもう少し詳しく説明して欲しかったところです。ポイント、ポイントでは興味深いことが書かれているのですが。 「論理思考」中級から上級者向けだと思います。 (くまたま / 2006-01-17)
長く1つのことをやっていてでた教訓
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自分にも厳しく、愚直に技術者として長く生きてきた畑村先生だからたどり着いた「真理」をその人だけがわかるものとして隠すことなく、むしろ分解してヒントを出すことで(他のレビューでもあるように答えっぽいものは何も書かれていません!)読み取れた人に(多分同じような悩みを抱え、逃げずに来た人にとって)大きな教訓を示唆する本となっています。
ヒントの2つを紹介。 最後に書かれている手帳の使い方はまるきり同じではないけどもかなり似た使い方が出来ていることからうれしくなりました。さらに上を行く使い方のヒントを得ました。 また、文章だけではよくないとここ1〜2年絵を書くようにしていた私にとってこれも共感しました。しかし私より多くのポイントをもって絵を作成されているのみて今後の絵の書き方に刺激を受けました。(yocchi991 / 2006-01-04)
単なる勘でも経験主義でもなく
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重要なのは「もっとわかりやすく」することと「わかる人」を作ること。「失敗学」で有名な著者が、「わかる」という現象のメカニズムを解説し、「わかる人」になるための訓練方法を提案する。
著者の「失敗学のすすめ」に感動したので、本書も読んでみました。従来、「分かりにくい」ことがあると「伝える側が悪い」「受け手が悪い」といずれか一方に責任を押し付けることも多かったですが、本書を読めばそのような考えも変わります。 「わかる」ためには、まず、受け手の中に理解の取っ掛かりとなる「種」がなければなりません。受け手は、その取っ掛かりを利用して推論しながら、新たな「理解のテンプレートを作っていく」、これが「わかる」ということだ、というモデルは非常に納得感がありました。きっと、大脳生理学的な視点からも、このような見解は肯定されるものでしょう。 また、本書で紹介されている「わかる人」になるための訓練方法も有用です。「仮説立証」「課題設定能力」「意識的な定量化と基準作り」「因果関係を突き詰める」「絵を書く」「観察する」「逆演算する」「人にも伝えられるレベルで記録する」などのアドバイスは非常に役立ちます。すぐに実践したいものばかりです。 かつて、授業を受けても「全然わからん」といって、匙を投げたり、先生のせいにしたり、自己嫌悪に陥った経験がある方も、本書を読めば、その原因や対処法が分かります。教育に携わる方や、中高生、大学生などにも是非読んでほしい本。(ぷりうす / 2008-01-26)
著者が今迄にない内容であると記しているとおり、独特の視点で書かれている。しかし、本質を突いているので、理解するという事についての、有益な示唆が得られる。例えば直観についてだが、数学や化学式を解いていて、途中の式を省略して解答を導き出した経験のある人も多いだろう。また、自分の考えを構築していくことや課題設定することも書かれているが、これらの重要性を経済同友会代表幹事や産業再生機構COOも語っているので、これからの社会で有益な考え方を知る事が出来る。おすすめです。(ジブラルタルの風 / 2006-04-23)
最近の脳みがきブームには、どこか現実逃避じみたものがあるような、激しい違和感を感じる私。
基本的に備えている能力なんて、たぶん誰しも同じ。それでも成果に差が出るとしたら、それは頭の使い方が悪いのだ。 だとしたら、使い方を変えれば良い。それに脳なんてしょせんは筋肉なので、トレーニングの仕方次第でいくらでも鍛えられる。 要は適切に考える習慣があるかどうか。責任感を持って、自分のすべきことに向かい合って考え抜いたかどうか、差がつくのはそこでしかないのだ。 本書で言う、わかることのフレームワークは、ある種の技法論として、要素展開、構造化などは仕事上でも馴染んでいるので違和感がない(というか、普段資料化してる)。 ただ、この本でやはり傾聴すべきなのは、 物事に接して、その全体像、構造から機能までを直観的にとらえることができる人は「過去に徹底的にそのことについて考え、演習をして答え合わせまで行う経験をしたから」(P56) また、試行錯誤しながら、迷いながら課題設定を自ら行う という考えることの基本姿勢だ。 自分はまだまだできていないが、身の回りではこういう直観のはたらく人が実際にいる。IQが高いというよりも、透徹して考え抜いているからそれはできるのだ。 地味な本だが、昨今のおかしな風潮へのアンチテーゼ的な本。(えれくとろん / 2006-06-24)
「失敗学」で有名な著者です。
同じ著者(共著)「東大で教えた〜」を読んだことがありますが こちらは、あまり印象に残っていません。 しかししかし。 この本は、なかなかよい。 なにがよいか。 「わかる」過程がわかりやすく説かれていて、なるほどと腑に落ちます。 「わかる」というのは、自分がなぜいままで「苦労していたか。」「うまくいかなかったか。」 が「わかる」のも含んでいます。 読んだあとにあぁそうだったのか。と納得できる。それがよいのでしょう。 「わかる」から「創造」へつなげられるように、実践的方法論も述べられています。 すべての人に、一読の価値ありです。(いじさま / 2006-11-09)
著者によれば、「わかる」とは、
分かろうとする内容と、自分の中のテンプレート(既存の知識、情報等)が一致したとき始めて「わかる」という状態になる。 テンプレートがないか、テンプレートを適用できないと「わかる」ことはできない。 つまり事前の教育や情報が、物事を理解する(=わかる)ためには不可欠言うことですが、現実には、そんなにたくさんのテンプレートを覚えておくことも、学ぶこともできません。 そこで、未知の事象に出会ったときに、いかに自分の持っているテンプレートを、変形、組み合わせの変更等を行って「わかる」が重要というわけです。これがいわゆる頭が良い、物わかりが良い、頭の回転が速い、ってやつですかね。 なかなか示唆深い1冊で、今までボンヤリと思っていた「わかる」を具体的にしてくれたかなって感じです。(蒼海苔天祐 / 2007-01-27)
本書は、『失敗学のすすめ』以来、失敗学の意義を提唱されてきた畑村先生が、長年疑問に思い続けてきた(らしい)、「人が何かを「わかる」構造」に焦点をあてて書かれた。読んでいて納得させられるのは、学問には全てに共通する枠組みがあるということである。自然科学であれ、社会科学であれ、物事の要素、構造、機能を把握し、理解する作業には変わりない。ふ〜ん、と読んでいて納得する。自分自身、政治学を研究しているので、その観点からも納得がいった。
本書は、「わかる」技術を習得するための本ではない。「わかる」ことの本質を理解できる本である。ゆえに、何かに打ち込んでいる人、夢中になっている人、研究活動をしている人、などなど、何かを対象にして熱心に探り当てようとしている人にとっては大変面白い本だと思う。逆に、方法論を学ぼうという人には向いていない。 とにかく好著。(コミー / 2005-11-22)
わかることが、創造することの第一歩となります。
わかる、しっかり理解する、創造する。創造するには、 このような人間の頭の中の動きを知る必要があります。 本書では、一歩目の「わかること」の概念を紹介して います。分かろうとする内容と自分が持つ知識などの テンプレートが一致することが「わかること」として います。 この説明は概念なのでわかりにくいかもしれませんが、 自分の知識や経験と結びつけたり、書籍内の他の記述と 関連付けたりすることで、わかってくるようになります。 これが正に「わかること」。 自分の知識や経験と結びつけやすくするための構造化 (テンプレート化)をすることで、「わかること」が より早くなりますし、何より新しくテンプレートを作る ことで新しい知見を生み出すことになります。 自分の知識や経験を一度整理してみてはいかがでしょうか。(なか / 2007-08-08)
「失敗学」「直観でわかる数学」の畑村氏が、「わかる」とはどういうことか、をテーマに書いた本。変化の激しい高度情報社会では、「所与の課題の解決」より「新たな課題の発見」こそ重要。それには目の前の事象を見るだけでなく、その事象を含む、より高次で普遍的な 「概念」を見つけ出さなくてはならない。その為の方法論を考えようという趣旨。
人間は頭の中に、物事を理解するための“枠組み” =“テンプレート(雛形、型紙)”を持っている。そして物事について、「要素」「構造」「機能」等が一致する“テンプレート”を見つけ出し、当てはめることによって理解する。適合する“テンプレート”が無い場合、手持ちの材料を組み合わせるなどして、新たな“テンプレート”を作らなくてはならない。新しい事象に出会ったとき、自力で“新しいテンプレート”を作り出す能力こそが「創造」につながる。そしてその力を伸ばすためには、常日頃から意識的に、様々な事象をよく観察し理解する=“テンプレート化する”ことを積み重ねる必要がある。 また、自分の頭の中で考えるだけでなく、メモ、記録など何らかの形でアウトプットして形にすること(人に話す、というのも勿論、アウトプットの一つだ)。また他者の話を聞く、語り合うなど、コミュニケーションによって、自分の中の“テンプレート(その材料のストック)”が豊かになっていく。 …と、ザックリまとめて思ったのだが、これって今人気の脳科学者・茂木健一郎氏の“ひらめき”“セレンディピティ”論ととてもよく似ている。著者は機械設計の専門家だが、知の最前線にいる人の考えることというのは、分野が異なってもどこかでリンクしてくるのだな…と、感銘を受けたりもしました。(D.O. / 2007-05-30)
「わかる」が私の人生のテーマです。なぜ彼の人には理解できて、私に
は理解できないのか。よく悩みます。大きな課題も小さく分割して、そ れぞれを統合するんですかね。ともかく、私の場合は「和文英訳」の処 理過程を、テンプレートという概念でどうにかならんのかと考えていま す。認知科学とかなんかでしたら、なんか明確な答えが?? こんな私にも筆者は「絵と言葉との組み合わせ」により、非常にわか りやすく「わかる」というプロセスを説いてくれました。 テンプレート(TOEFLの英作で子どもはテンプレートて言って、自分 の英作を暗誦している型にあたるもの)を操り、問題解決に当たる。そ して今の世の中では、新しい事態に直面することが多い。その場合は、 自分で、課題設定し、テンプレートを創造し、対応する。工学の先生な のでお話が具体的です。あらゆる人に、いろいろと役に立つ「アイデ ア」を与えてくれる本です。「失敗学」の著者が、みんなもっと「わか る」ということに謙虚になれと言っているみたいです。 (陰陽師剣心 / 2006-08-22)
畑村洋太郎さんの啓蒙書は何冊か読みましたが、なんだか最初の著書の「失敗学のすすめ」を手を変え品を換え、使い回している印象を受けます。本書も、その例にもれず、「失敗学のすすめ」に書かれていたことが何度も出てきます。その意味で、畑村洋太郎さんの一般向け啓蒙書を読むのであれば、「失敗学のすすめ」がベストと思います。
批判ばかりしましたが、基本的には良いことが書いてあるので誰にでも勧めることができます。(県人 / 2007-05-26)
知識や情報をわかることって以外に難しい。
何かを伝えようとした時に初めてそのことがわかる。 では如何に垣根を低くするか?それは相手の考え方や既存知識をわかった上で、ガイドして初めて可能になる。これが畑村式テンプレート。 わかったつもりから、真にわかるまでには、実は直観が必要。(直感ではなく) 何でもわかりやすく、といった時代の要請をしっかり分析されて、失敗学の経験から創造学まで考慮したうえで、基礎を易しく解説してくれる良書。 すぐに読みきれる厚さなので、学生、教師、社会人の必読書としてお勧めできます。 (AURON / 2007-04-08)
畑村さんの本は難しいと思っていました。
しかし、この本はわかりやすかった。 「わかる」技術の本だから当然か。 理解のための「テンプレート」が作りやすかったのかも。 自分から積極的に、「わかろう」とする意欲がどうすれば湧いてくる のかも少しわかった気がしました。 色々な示唆に富んでいる本です。 (図魔論 / 2005-12-04)
著者は失敗学という学問を提唱している大学の研究者である.本書では,まず「わかる」とは何かいう根源的な問いに対する解答から始まる.次に「わかる」を自分の中に取り込む方法,それから「わかる」の積極的な活用方法へと展開されている.文章は非常に論理的で,分かりやすく記述されている.
「わかる」の体系を体得することにより,アイデアの創出やひらめきを引き出すことができるのではなかろうか.従って,本書は研究者,技術者,経営者など幅広い職業人に読んでもらいたい.(オジー / 2010-02-08) レビュー数 19 [残りも全部見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 |
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