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はじめての〈超ひも理論〉 (講談社現代新書) / レビュー総評点:248
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ASIN:4061498134 / 売上順位:18092
講談社(2005-12-17)川合 光 ¥ 840(中古:¥ 316)
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レビュー総評点:
248
今まで超ひも理論に関する入門書をちゃんと読んだことはありませんでした。そんな私でも、何故「超ひも」なるアイディアが生まれてきたのか、如何に(途中停滞しつつも)発展してきたのか、なぜ「超ひも」が究極の理論と呼ばれるのか、その雰囲気が分かった気分になれました。イラストを多用していますので、イメージしやすくなっています。(とはいえ、大学教養程度以上の物理の知識があると理解度はかなり変わると思いますが。ホーキング宇宙論がお好きな方なら本書の内容に比較的すんなり入れるかもしれません。)
超ひも理論自体はまだ完成してはないわけですが、「理論が完成に至るまでの様子」及び「新理論を完成させる最中」の実況中継を見聞している気分に浸れますね。有望そうな新理論が生まれては消え、また一度消えた理論が別の形で復活したり、、、という生々しい様子も垣間見えます。哲学があるから理論が生まれるのか、理論が出来てから哲学が生まれるのか、、、実際はその両方があると思いますが、色々と考えさせられました。新理論を構築する上で、「系譜を知る」(=歴史の流れを意識する)ことは本当に大事だなとも改めて思いました。という訳で興味深く読めました。なお、この本では「この知識は定説」「この議論は試論」等のように筆者の立場が明確に示されており、(著者の立場と定説をない交ぜに議論されていないという意味で)好感が持てました。また他の「超ひも」の本もトライしてみよう、という気分にもなりました。(^-^) ご参考までに章立てを記しておきます:序章 「超ひも理論」で何がわかるか、第1章 超ひもと素粒子、第2章 超ひもと「力」の根源、第3章 超ひもと時間の秘密、第4章 超ひも理論の歴史、第5章 超ひも理論を解くマトリクス、付録 私たちは50回目の宇宙に住んでいる?(ゴルゴ十三 / 2005-12-30)
本来なら数式を駆使して説明しなくてはならない事象を、平易に日常的な言葉で、一般向けに判るように解説されています。ということは、おそらく著者の独自の見解が随所に盛り込まれているのだろうと推測しますが、これだけ判りやすく説明してもらえれば、読んだ甲斐があります。
もちろんテーマがテーマなので、自分が十分理解できたとは思いませんが、超ひもに関してさまざまな側面からのアプローチがあるので、なんとなくわかったような気になります。 付録の超ひも理論による宇宙試論「サイクリック宇宙」は、多くの人に夢を与えると思います。 全体的に数式の記述を極力抑えてあり、噛み砕いた内容紹介で、かなりとっつきやすいです。 個人的には、コラム4の多世界解釈も面白かったです。 (Hanako / 2007-01-18)
本書は超ひも理論について、素人にわかりやすく書かれていて、かつ とても素直な書き下りになっています。たとえば、ここ2,3年超ひも理論の発展が滞っていることを、まえがきから親切に述べてくれています。
普通こうした書籍は読めば読むほど分からなくなっていくものですが、本書は 著者の説明の仕方がよほどうまいのでしょう、読めば読むほど不思議と理解できていきます。始めからすべてを説明せずに一つ一つ丁寧な解説がなされていて、議論が進んでいくと以前に学んだことの復習をそれとなく挿入してくれています。著者自身についてはよく知りませんが、わかりやすい言葉で天下りではなく説明できているのは、著者が超一級の研究者であることの証拠だと思います。(ちなみに最後の付録{サイクリック宇宙論}は著者自身の研究の紹介です) 超ひも理論という わりと最近の理論については、いつ頃どのように発展してきたのだろうか?と思うものですが、84年ごろシュワルツによって脚光を浴びウィッテンによって発展してきました。そして超ひも理論ができるまで、湯川秀樹、朝永振一郎をはじめ日本人も意外と多くかかわっていることも本書から知ることが出来ました。 イラストも多用されていて、超ひも理論について、はじめに読む本として良書です。(sire / 2006-08-24)
付録としてついている,著者らが提案している,インフレーション宇宙論の代替案としての「サイクリック宇宙論」の話がおもしろかった.
インフレーション宇宙論は確かにビッグバン宇宙論の問題点を解消できるが,はじめにちょっと無理な仮定がある.しかし,この「サイクリック宇宙論」ではそのような無理な仮定をしなくてよいという話.要するに,この宇宙は誕生してから何度も収縮しているというのだ. まず,第1回目の宇宙は,ホーキングやビレンケンが論じたように,無からトンネル効果によって生じる.しかし,その宇宙はすぐに縮まる.しかしここで少しエントロピーをたくわえる(このようなエントロピーの蓄積によって収縮を繰り返すたびに前の宇宙とは別の宇宙となる).そして2回目の宇宙はその蓄えたエントロピーのために前より少しは膨張してまた縮む.そしてまたエントロピーを蓄える.これを繰り返して,30-50回目くらいにやっといまのような宇宙になったというのだ. だから,この理論が正しければ,いつかは膨張しっぱなしの宇宙もできてしまう.それはこの宇宙かもしれないし,次の宇宙かもしれないし,またその次の宇宙かもしれないのだが. ともかく,まだ実証可能な理論ではないようだが,いま手持ちの科学理論でこんな話をできるというのは面白い. (御猫大明神 / 2007-01-17)
近年、宇宙論や素粒子論についての一般向け解説書が多く出ている。しかし大半は上面をなぞっただけのもので、「どうである」とは書いてあっても、「なぜそうなのか」「なぜそれがわかるか」については十分な説明がない。勿論、現代科学のうちでも最も難解な数学を必要とする分野のひとつであるから、完全な記述はありえないのだが、殆どの著者は一般向けということを意識して数式を全く出そうとしないため、尚更不完全なアナロジーというか例え話に終始し、結局ウヤムヤなままに話が終ってしまう。この書物はアインシュタイン方程式をはじめ、重要な数式についてはその形を提示し、簡潔な説明を付することで最低限度の理解を確保するという手をとっている。もとより数式の完全な理解は難しくとも、「解ったつもり」くらいにはなれるし、下手な訳のわからぬイラストよりはずっと良い。さまざまな理論について、著者の意見を基本とした評価がされているのも(それぞれへの賛否は別として)好もしいことである。評価できる一冊。(荒野の偏微分 / 2006-01-25)
物理学は、基本的に本質は数式とデータだ。従って、素人に物理を理解しろ、というのが無理なのだが、本書は読者が数式を理解できないのを承知で、数式を噛み砕いてその魅力を紹介している。
量子力学、相対性理論、素粒子物理学など、物理は細分化しており、新書を何冊読んでもそのつながりは良く分からないものだが、本書は統一理論やインフレーション以前の宇宙のモデルという観点から良くまとめて解説している。超ひも理論のみならず、インフレーションや量子力学、ホーキング等の入門にもなっている良書だ(このタイプの本にしては分かりやすい) 個人的には超ひも理論が10次元か26次元かの違いについて書いてあったのがうれしい。また、著者の宇宙理論が控えめながら熱く書かれており、久々に楽しい夢を見られた。実際の宇宙が著者の理論の様な宇宙であることを祈る。(karenina / 2006-12-29)
平易な解説と、工夫されたイラストとが絶品。
若干解説が一足飛びになる部分もあるが、元々からして解説しようとしている内容が高等なので、それは愛嬌。 読んでいて手に汗握る、ワクワクする1冊。(ぐすまるきし / 2007-03-09)
全体に、ちょっと難しかった。説明の詳細さがまちまちな感じがしたし、イラストも分かりやすくないと思った。専門用語の説明もきちんとしていない箇所もあるようだ。歴史は第4章にまとめられている。かと言って、本書を通しての説明が論理的な展開にもなっていないように感じた。この程度のページ数なら、歴史的な話題は削除した方が良いんじゃないかな。第3章の「超ひもと時間の秘密」が、一番面白かったです。(おひるねおさる / 2006-12-16)
素粒子と素粒子間に働く4つの力を統一的に記述できる究極理論の候補として最も期待されている超ひも理論の概観を知るには最適の入門書の一つとしてお勧めできます。大学生や一般社会人を始めとして、高校生や好奇心旺盛な中学生にもお勧めです。
超ひも理論は、素粒子と素粒子間に働く4つの力がいかにして規定されるのかだけではなく、「宇宙はいかにして生まれたのか」「宇宙の未来の運命は」「時間とは何か」などの物理学、否、人類が長年抱いてきた根本的な疑問に対して答えようとする極めて野心的な理論です。また、アインシュタインや湯川秀樹を始めとして統一理論を目指した多くの物理学者の苦闘の歴史も語られており、単なる超ひも理論の説明だけではなく、同時に素粒子物理学がいかに発展してきたかを知るにも良い本です。 しかしながら、最後の章「私たちは50回目に宇宙に住んでいる?」を読んで気分が落ち込んでしまいました。それは、著者の試論であるサイクリック宇宙論では宇宙は必ずビッククランチを迎え、全てが一度は無に帰するという試論を読んだ際です。例え人類が将来、どれだけ宇宙の根本を理解し、技術を発展させて人類生存を図り、太陽が赤色巨星となって地球を飲み込む危機を乗り越えたとしても、その先にビッククランチと言う避け得ない終局点が存在していると言う事に思いを馳せたときに、得も言われぬ無力感に襲われました。もちろんサイクリック宇宙論はまだ試論のレベルですので、私が今ここでこんなに落ち込む必要はないのですが。 いづれにせよ、超ひも理論、素粒子理論、宇宙論に対する入門書として秀逸ですので、一読されることを強くお勧めします。(増田裕昭 / 2007-11-24)
魅力のある書である事は、間違いないです。
今、私たちが暮らしているのは、50回目の宇宙に住んでいる等、 読んでいて、ワクワクする書です。 しかし、イラストは分かり易いが、数式、記号等、 本書全体的に素人の私には難しかった感が否めません。 しかし、この書をスタートとし「宇宙」とはと、興味が湧いたのは 紛れもない事実です。(STZX / 2007-09-25)
極小を知るは極大を知るに同じ。
物質をとことんまで細かく調べようとしたら、 宇宙のアレコレにまで話が及んでしまった。 そんな素粒子のさらに小さな世界について、 「ひも」状の「何か」が根源だとする理論を、 教科書よりはかなり分かり易く説明している。 ものすごーく深遠で難解な理論だけれども、 そのエッセンスだけをぎゅーっと詰めた1冊。 素粒子論が好き、宇宙論が好き、そんな人に。 ID、オムファロス好きには無意味な1冊(笑(ナカヤンJP / 2007-09-23)
私が良く理解出来たのは本書の2/3くらいである。これは著者の説明に問題があると言うよりも、私の哲学的概念を把握する能力が低かったせいだろう。この分野は私にとって、純粋な科学と言うよりも、哲学の領域に踏み込んだ問題と思えてしまうのである(「シュレーディンガーの猫」も私にとっては哲学的な問題である)。宇宙や物質の謎を解くためには、日常感覚から飛躍した概念をいかに体感出来るか、に関わっていることも本書から強く感じ取った次第である。しかし“超ひも理論”のアウトラインを掴む上で、本書が優れた著作であることは間違いない。(江口哲学 / 2006-09-10)
従来の理論では、ビッグ・バン以前については何も説くことがなく、直後の超微細な時間に大変動が起こったことだけを論じている。これは不自然である。この理論は宇宙がビッグバンとビッグクランチを繰り返し、我々は凡そ50回目の宇宙に住んでいると言い、エントロピーの増大をその根拠にしている。宇宙の暗黒物質や暗黒エネルギの解明がなされていない現在、これ以上の証明は無理だろうが、この説は興味深い。四つの力の統合についても一歩進んだ解説がある。更なる理論の進展を期待したい。(休火山 / 2008-03-30)
ドーデもいいことである。
しかし、50回目ということがとても明快でひもということばであらわすと こんなにもわかりやすいのかと川合さんに敬意をあらわしたい。 宇宙と創世記地球が大好きなわたくしはいつもNASAを見たりして あちらでフォトンベルトだこちらでオゾンホールだと読むと気になり まー自分の生きていられる領分ではない時代時間というのも非常に興味深く 「はじめての」とつくというのは、非常にロジカルの専門の方たちに 疎まれたりするが、果敢に出版、本になり宇宙ファンにはこたえられない たのしい本でした。 みなさんもぜひ読んでください。 一読推薦いたします。 (flora / 2007-10-12)
物理の分野って、なんか気難しそうで、普段なかなか立ち入ることができない。でも時間や宇宙の起源ってトテモ興味深い事だ。20世紀の物理の研究を、ザラーッっと流して読める。はっきりいって細かい説明ないし、難しい。でも読む価値がある本だとおもう。
そういやなんか最近はこの上を行く理論があるらしい。(MJ / 2008-03-20) レビュー数 16 [残りも全部見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 |
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