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レビュー総評点:
38
人類が初めて宇宙に出てから約半世紀。未だ「宇宙コロニー」は、存在せず、増えるのは「スペースデブリ(宇宙ゴミ)」ばかり。インターネットは、爆発的に普及したが「MS(モビルスーツ)」は開発されていない。そんな現在(いま)、こんな取り上げ方もある今年30年目の「機動戦士ガンダム」。 内容の一部を自分なりに、置き換えてみました。 「技術において”寿命が長さ”は必ずしもいいことではない」、「進化しすぎた技術は、”環境変化”で絶滅する」→「ザク」→太平洋戦争の初期には、無敵を誇ったものの末期には、米国の戦闘機の餌食となった「零式艦上戦闘機(ゼロ戦)」 「投入するタイミングを失した技術は、どんなに優秀でも成功しない」→「ゲルググ」→「VHS」に破れたS社のビデオ規格「βマックス」(チョット、違うかも) 「フラッグシップモデルは造るべきか」→「ジオング」→これは昨今の自動車業界でいうと、T社の「レクサス」(いやN社の「GT−R」のことかな?) 本書は「ガンダム本」である面と「ビジネス(失敗論)本」である面のバランスが程良く取れていると思います。私は、おもしろく読みました。でもあんまり、本気(ガチ)の「ガンダム」ファンには、評判がよくないかも知れないなぁ(笑)。 PS. 是非、宇宙歴0080年〜0093年辺りを取り上げた続編を希望します。(yuki-kaze / 2009-05-10)
書名と著者名のギャップに一瞬目を疑いました。 ずるいなあ、これ。ずるいと思うよ。 IT関連のいろんな分野(認証、C言語、ネットワーク、データベース、Web構造化などなど)やデータマイ ニングなどに、これ以上は無理ってくらいに、わかりやすい解説を与えてきた著者のガンダム本。 一年戦争時のジオン軍のモビルスーツ開発史を、後から振り返って検討している、という体裁で、ザクだ のドムだのについて、あれやこれや(技術スペック中心に)書いています。 いろんな読み方ができると思います。それで、「ずるい」と思うのは、著者自身が、どんな読み方を意図 しているんだか、わからないところ。ずるいよね。 例えば、ガンダムの一年戦争に託した、技術開発の世界の概略の紹介として? あるいは、事後的なテクニカル・レビューなんて、所詮、こんなもんだ的なパロディとして? しかし、ずるいと言いつつ、上述のような読み方ではなく、率直に「ガンダム本」として楽しむのが正しいの かも知れません。長谷川裕一ファンである私にとっては、さらっと「こっちも参照してますよ」 的にさりげなく言及される「クロスボーン・バンガード」だの「ジョニー・ライデン」だのの単語だけで、おなか いっぱいです。 架空戦記的なメタ・フィクションだけど、そうやって青史としてのキヤノンと多くの異本を一望にして、偽史 を鑑賞する楽しみ。 ただ、楽しめば良いだけだったのかもしれません。 そうして読むうちに、現実の工場や研究所や大学院で働くみなさんの実相に、またリリースされた製品の オペレーターの実際に、わずかでも接近できるのであれば、著者の従来の著述とかけ離れているわけでも ないかも。(kogonil_35 / 2009-05-15)
日々開発される数多くの製品がなぜ成功しないのか。 失敗する原因はどこにあるのか。 ジオン軍の敗戦とモビルスーツ開発史を教訓として導いたのが本書。 前書きにも書かれているように、ガンダム世代には下手に歴史の真実を語られるより、よりリアリティのある対象として受け入れることができる。 残念なのは、モビルスーツを各型式毎に詳細に解説しているのだけど、図がなくその差が本書だけではイメージできないのがツライ。 マイナー機種でも型式だけ聞けば形が全て理解できるコアな人たちならともかく、懐かしいくらいの人にはかえって読みにくい書になってしまったのがとても残念である。(TakahiroPEJp / 2009-05-17)
全体的には真面目で、ガンダムファンにはジオン軍の開発戦略部にいる気分で楽しく読める内容となっています。 また、アッガイの章などコネタも入っており、なかなか充実しています!(さすらいの癒し求め人 / 2009-10-20)
ガンダムのことを知っていればそれなりに楽しめる、 メーカーで製品開発に携わっている人にはさらにお勧め、 最近作った製品が売れてない会社の人なら必読、 とにかくお勧めの一冊です。 ジオン軍が開発したMS・MAをいくつかを例にして この製品が戦況を優位に変えられなかったのはなぜ? を解説していきます。 ビジネスで言えば市場優位性を得られない理由になるわけです。 アッガイ:安いだけで誰にも使われない ゲルググ:良い製品だが投入時期が遅すぎ ゴッグ :想定される運用状況と仕様のミスマッチ などなど、 各MSの仕様だったり、運用状況だったり、 敵(=連邦軍)の兵器との比較も含めながら それぞれの製品が失敗に終わった(そして戦争に負けた) 理由として語られていきます。 自分も、会社の製品とジオン軍のMSを照らし合わせて ここ数年と今後の会社の事を考えました。 ある程度のガンダムの知識と技術的な知識は必要になりますが もの作りに関わる人にはホントにお勧めです。(さすらいの知財マン / 2009-09-06)
少なくとも、ある思惟を共有する人々にとっては、史実に存在した世界初のコンピュータ、エニアックよりも、『ガンダム』に登場するザクやゲルググのほうが、よりリアルな質感−−熱を持ったマシンであると言えます。(本書「はじめに」より) 本書はビジネス本の体裁をとったガンダム本である。 上記「ある思惟を共有する人々」とは、ガンプラに熱中したとかホビージャパンのHOW TO BUILD GUNDAM &2復刻版をつい買ってしまったとか、ガンダムセンチュリーGUNDAM CENTURY RENEWAL VERSION―宇宙翔ける戦士達に胸ときめかせたとかいう人々でる。そういう読者を想定しているので(グフやゲルググの形態等は脳裏に焼き付いている人たちのための本なので)、本書には図版がほとんどない。読者を選ぶ本です。すみません。m(_ _)m 筆者のウチのシステムはなぜ使えない SEとユーザの失敗学 (光文社新書)は、IT業界の「身も蓋もない現実」をきちんと伝えてくれた名著であり、楽しく読めて仕事に役立つ本だった。本書は、仕事にはまったく役に立たないが「ある思惟を共有する人々」にとっては、痺れるほど楽しい本である(笑)。じっさい、読んでいるとつい、ニマニマしてしまって困った。 「ある思惟を共有する人々」の皆さん、本書を大いに楽しんでください。(馬場伸一 / 2009-12-17)
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