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電波利権 (新潮新書) / レビュー総評点:386
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ASIN:4106101505 / 売上順位:62178
新潮社(2006-01)池田 信夫 ¥ 714(中古:¥ 80)
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テレビ局がいかに政治と深く関わって電波利権を独占してきたか、具体的に書いてあります。
意味もなく一つの地域に限られた放送局にだけ免許を与え、その代わりに自分のお国入りの時放映させて選挙に利用する政治家。 9000万を越す携帯電話と同じくらいの電波帯を7社で独占し、あまつさえ携帯のユーザーの電波使用料から、地上波のデジタル化にかかる費用を補助金としてもらうテレビ局の特権ぶり。 ハイビジョンやデジタル化にあたっての政官財を通じてのビジョンのなさ、行き当たりばったり的対応、面子を守るためだけのムダな出費と、読んでいてイヤになってきます。 エビジョンイルこと海老沢元会長がなぜ独裁化したかというと、国会対策に長けていた(代わりに放送に対する知識やビジョンには欠けていた)からだというのは、なるほどねと思わせます。 こういうことは絶対テレビでは報道されないわけだし。 あれっと思ったのは、筆者がNHKの内部で表向きの建前とは違う意見があることを日本経済新聞に意見としてメールしたところ、それがどういうわけか漏れてNHKに告訴すると脅され、秘匿すべき個人メールを種に法的に脅すとは何事かと逆に国会で追及したのが、堀江メール事件の永田寿康議員だ、ということです。(prisoner / 2006-03-14)
まず本書を読んでみて驚いた事。
携帯電話の使用できる周波数は全体の11%なのに電波利用料の82%以上を 支払っています。つまり携帯電話利用者が気品料金、使用料金に 上乗せされているわけ。それに電波の渋滞も起きている。 一方放送局は全体の8%使用していて電波利用料の1%しか支払って いません。 それからテレビ局は全国127局しかないのに携帯電話利用者 数千万人の周波数領域よりも大きい。 ここに現在IT化が進む中、弊害が起きているというわけ。 著者はNHK出身だけあって内部事情に精通していて、 内部の派閥争い、受信料問題、なぜNHKは民営化しないかなど (これは民放との兼ね合いがある)明確に答えています。 私も本書を読むまで全く知らなかった事実を数多く知りました。 できるだけ多くの人々に読んで欲しい本です。 ちなみに本書出版後、アナログ地上波放送終了後(2011年7月) この領域の周波数を携帯電話に回すということで、携帯電話の 渋滞、混線も減り使用料金も安くなるでしょう。 (フジキセキ / 2007-06-05)
みなさんは「地デジ」ってご存知ですか? 最近テレビや新聞でよく目にする言葉ですが、素人の僕らには極めてわかりにくいものだ。
でもその「地デジ」を理解するのに参考になる本が手元にある。日本で最大で最後の既得権益業界となりつつあるテレビ業界がなりふり構わず死守しようとしている「電波利権」をそのものズバリのタイトルで告発した本だ。 この本は、田原総一郎氏の「市場浄化」という本の中で紹介されていた、放送業界に詳しい元NHKの職員で今は須磨国際学園・情報通信研究所研究理事、慶大の学術博士である池田信夫氏が書いているもので、日本のテレビ業界のおどろくべきアンシャン・レジームとも言える体質に驚愕させられる。 その中に、地上デジタル放送の記述があり(第4章「地上デジタル放送は『平成の戦艦大和』」)、地デジの抱える重大な問題が明らかにされている。 地デジが政治や官僚の思惑でドタバタと決定された経緯そのものも噴飯ものなのだが、それ以上に問題なのは2011年7月にアナログ放送の停止が強行されることによって廃棄せざるを得なくなる家庭のブラウン管の数だ。 今全国の家庭にあるテレビは、この本によると1億3000万台にのぼるという。 「今のペースで普及が進んだとすれば、11年になってもそのうち3000万台が置き換わるだけで残りの1億台近いテレビがアナログのまま残ることになる。」 デジタルテレビを買えない高齢者や低所得層などの「社会的弱者」を置き去りにしてアナログ放送を止めて膨大な粗大ゴミを作り出さざるを得ない事態が4年後に迫っていると言うことなのだ。 なぜこういう事態になっているのかを著者の池田氏がしっかりと本の中で解き明かしている。「地デジ」だけでなく、放送業界に根付く「電波利権」についてこれほど詳しく、鋭く告発した本は他にはないのではないか。この業界に身をおいて、旺盛な批判精神がある池田氏だからこそ告発できたのだろう。 放送業界に興味のある人は是非読んでみられたらどうだろうか? (ラッキーメンタイ / 2007-08-11)
放送業界の成り立ちから地上波デジタル放送に至るまで,放送業界のドロドロとした裏側を辛口に語っています.非常に衝撃的で読み応えがあります.著者はNHK出身なので,この業界に詳しいのでしょう.
一方,通信と放送の融合という話に結びつけるために,携帯電話や無線LANなどの通信業界の話も書いてありますが,この部分はかなり表面的で,放送業界に対する深さに比べるととってつけた感じで物足りません.技術的解説も若干怪しいところがあります. ですが,放送業界に興味のある方には前半だけでも充分お勧めです.(wave115 / 2006-02-13)
ステイクホルダー
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ステイクホルダー(利害関係者)という言葉があります。
テレビの場合、放送局、電機メーカー、政治家、役人、(日本の場合はさらに新聞社)が ステイクホルダーです。これだけ多くの利害関係が絡んだ状態で、地デジがうまくいくはずがありません。 この本を読んで、アメリカやヨーロッパも同じ状況だと知りました。 言語や肌の色が違っても、人間のやることは同じなんだなあと、変な納得をしました。(ノーシン / 2009-04-04)
参考になった!
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どうして下らない番組ばかり放送しているのにつぶれるどころか、社会窓として君臨する驚異的な会社郡。
物心付いたときから見てきたが、今となっては醜悪さが目に付くようになってきた。 結局のところ業界全体が総務省の天下り先であるがために競争原理が働かずわけのわからんジャーナリズムを振りかざし、その実金儲けという企業体質。 この本を読むとなるほど今まで見えてこなかったテレビ業界が見えてくる。テレビ中毒な国民必読。(酒元 猟魔 / 2008-09-02)
貴重な電波が、テレビ局によって浪費されている。
不公平な電波の分配が是正されないのはなぜなのか。 政治家とテレビ局との癒着による弊害が、テレビ放送が開始されてから現在に至るまで どれだけの事態を招いてきたかが克明に暴かれています。 そういった事態が、なぜ、どのような経緯で起こったかが、 時系列に解説されていて、とても分かり易い。 テレビ局が保身のために、他業種からのテレビ局への新規参入を阻み、 テレビと通信の融合を妨害することによる社会的損失は大きいと感じました。 地上デジタル放送やインターネットTVなど、 今後の動向を見守る意味でも、ぜひ一読をお勧めします!(まりおん / 2006-05-11)
放送業界の汚い世界を放送業界出身の筆者が忌憚なく暴き出してくれている。
最近の独禁法の特殊指定を巡る大手新聞社の報道ぶりとかを見ても、大手マスコミは、社会正義を標榜するものの、あくまで、それは自分たち以外のことを標榜しているにすぎない、ということに気が付かされる。 本書が出版可能であったのも、大手新聞社系列に属さない、新潮社ならではの度胸だろう。オススメです。 (まーたろう / 2006-04-26)
この本には民放,携帯電話会社などの話題もあるが,政治ネタが一番おもしろい.郵政大臣だったときの田中角栄,島,海老沢をはじめとする歴代の NHK 会長の政治とのかかわりなど,功罪両面をとらえている.ハイビジョンが時間をかけすぎたために失敗したという指摘など,納得させられる.
(Kana / 2007-11-20)
この本は、TV局の政治との癒着の歴史を紐解き
その癒着により、ひずんだ電波行政が日本で行わ れていると述べています。 また、技術革新によりこの帯域の電波は放送、 この帯域の電波は携帯などと区別せずに、 有線インターネットのように全てはIPとして 通信されるようになるのだから電波を国の管理から 市場の管理に任せるようにするべきだと提案してい ます。 単純なTV局批判の本かと思って読んでいましたが、 中々有意義で建設的な提案がなされていました。(てとり / 2008-01-12)
基本的なところから今のテレビ業界の問題点が書かれていて勉強になる。既得権に守られたこの業界には毎回のことながら憤りを覚える。(Value Investor / 2008-04-02)
通信と放送の融合はいかにして実現するのか。
地上波デジタル放送、携帯電話、無線LAN、 電波はそのいずれの技術の進歩にも欠かすことができない視点です。 この本では電波の重要性と希少性を上記のトピックを交えながら、 ときに難しい技術の用語を使いつつも、 分かりやすくうまくまとめられています。 なかでも放送業界についての著述が多く、 その問題点を浮き彫りにしています。 放送業界はじめ、現代の社会が抱える電波の問題点を 浮き彫りにした良書です。(otu13 / 2006-03-26)
タイトルは少々堅苦しい印象だが、内容は、テレビ放送、携帯電話など、電波による一般的なサービスについて、歴史や現状、問題点がわかりやすく整理されており、この分野の入門書としても適していると思う。(HAL2005 / 2006-01-28)
無線技術の動向を調べているなかで手に取った。
電波の割り当ての問題は通信業界ではここ数年、大変大きな関心を呼んでいる。しかし通信事業者側の議論ではいまひとつスッキリわからなかったのが放送業界との関連である。本書は電波という限られた資源をめぐる行政、放送、通信の三つ巴の戦い、駆け引きの舞台裏を活写して、ある種のドキュメンタリーといってもよい。 田中角栄が旧郵政大臣のとき、電波の割り当て=免許を通じて放送局をコントロールし、さらには放送局に連なる新聞社までコントロールしたこと、そのために立花隆が書くまでは、新聞もテレビも田中の金脈問題を暴けなかったことなど、きわめて興味深いエピソードが紹介されている。 電波という地続きの「土地」を、大昔に(しかもただで)もらった放送事業者は、広大な「土地」に平屋をたてて占有している。一方、最近「土地」をわけてもらった携帯電話やパソコン通信事業者は、狭い「土地」に超高層のペンシルビルを建てて、なんとかしのいでいる。なるほど、電波というのは、駅前の農地問題と同じような話なのかと納得した。 ともあれ、電波利権という「眼鏡」を通してみると、放送と新聞と電話と政治がすっきりと理解できる。通信を仕事にしている方には必読の価値あり、である。(丁三 / 2008-06-17)
私たちは受信料を強制的に払わされているので、NHKに関しては文句を言うが、広告料により無料放送が行われている民放の放送内容に関しては、何も言わない。
しかし、本当に民放は無料なのだろうか? 著者は、民放には、独占の不利益があるという。電波帯域は政府が管理する利権であり、それが、ほぼ無料で特定企業に譲渡されているため、競争がおこらず、電波帯域という資源を効率的に管理しようというインセンティブが働かない。 さらに、帯域は「先に取得した者」に優先権があるので、不要な帯域であっても、テレビ局は占有しようとする。良い事例がBSデジタル放送である。あれは、完全に赤字なのだが、いったん手に入れた帯域を手放したくないから、放送を続けているのが現状だ。 地上デジタル放送もまた同様である。地上アナログ放送と同じ放送を、別帯域で重複して放送しているだけだから、スポンサーは余計に広告料を払うことはない。単なるテレビ局の持ち出しであり、しかもその経費の大半を政府が国家予算から補助している。 アナログ放送を止められればその帯域は空くが、その見込みは非常に低い。 電波帯域の利権関係は、一度白紙に戻し、オークションで効率的な振り分けを行うべきというのが著者の主張である。(東淀川大学雑学部雑学科 / 2008-03-09) レビュー数 23 [残りも全部見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 |
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