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No.1-1 ▼
悪魔に仕える牧師 / レビュー総評点:183
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ASIN:4152085657 / 売上順位:59214
早川書房(2004-04-23)リチャード・ドーキンス/翻訳:垂水 雄二 ¥ 2,520(中古:¥ 900)
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レビュー総評点:
183
32本のエッセイを収録しているが、その殆どが初の邦訳であるのが嬉しい。
前作「虹の解体」で反オカルトに乗り出したドーキンスだが、今作ではさらに歩を進めて明確な反宗教的姿勢を打ち出している。 また、政治的な発言や私的な交遊についての言及が多く、これまでになくドーキンスの人柄や素顔が前面に出ている。 ただし、各エッセイはそれぞれ個別の問題について述べているため、巧みに関連付けられて配置されているとはいえ、これまでの著作の様なテーマの一貫性には欠ける印象がある。 ドーキンスの他の著作を未読の人が読んでも面白いことは間違いないが、本当にこの本を楽しみたければまず他の本から読むことを強くお薦めする。特に「盲目の時計職人」と「利己的な遺伝子」は必読である。それらは必ずあなたを魅了するだろう。その上で本書を読めば「あのドーキンスはこの問題についてどう考えているのか?」という新たな視座を手に入れることができ、より深く楽しむことが出来ると思う。そういう意味ではこの本はすでにドーキンスの魅力に取り憑かれたファン向けの本であると感じた。 なお、収録されたエッセイは25年の間に様々なメディア上で発表されたものが中心だが、惜しくも収録できなかったものも多数あるとのことで、反響しだいでは続刊も期待できそう。進化や科学について扱った極上のエッセイ集として、終生良きライバルであった故スティーヴン・ジェイ・グールドのエッセイ・シリーズに替わって刊行し続けてほしい。(のづち / 2004-05-06)
科学を扱う人はドーキンスを見習うべき
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ドーキンスの著作はどれもそうなのですが、
本書でも科学と真剣に向き合うことの重要性を訴えています。 また似非科学に対する警鐘も鳴らしています。 自然科学を扱う学者の中には、 神の存在を証明するために科学を利用する人たちや、 人が他の生命と異なり、特殊な存在であることを証明するために、科学を利用する人たちや、 自分の主張を正当化するために、都合のいいところだけ科学を利用する人たちが、 結構います。 また、社会科学(経済学、社会学、心理学、教育学など)を扱う学者の多くは、 自然科学を無視していたり、自然科学に無知だったりします。 科学とは真実を手にする為の人類の壮大な挑戦の歴史であり、 これからもそうでなければなりません。 科学と名のつく学問を扱う人はドーキンスを見習うべきですし、 科学者としてのプライドを持つべきです。 ドーキンスと同じスタンスで科学と真剣に向き合っている以下の人たちの書籍もお薦めです。 ・ダニエル・デネット(哲学者) ・スティーブン・ピンカー(進化心理学者) ・ハワード・ガードナー(認知心理学者) ・アントニオ・ダマシオ(脳科学者) ・マット・リドレー(サイエンスライター) (“脳と生命の科学を経営に活かす” / 2006-01-22)
大半の本は、「面白くて一気に読んでしまう」か「面白くないので途中でやめてしまう」にわかれるのでしょうが、本書は「面白いのだけど、重荷とも感じられて、簡単に読み進められない」ものでした。結局、半年近くかかったことになります。
エッセイと聞くと「軽妙な表現」と対で使われることが目立ちますが、ドーキンスのエッセイは彼の日常の生身の表現なのでしょうか。正確だけど簡易ではなく、偏向を戒めますが主張は明確であり、合理的証拠を尊びつつ感性にも訴えようとする文章の連なりに圧倒されてしまいます。一般読者向けに書かれた本(例えば「利己的な遺伝子」)も決して平易な表現とは思えませんが、かなりの推敲を加え理解を引き出すための努力がなされたものだのではないかと感じます。 私も、若い頃に科学者になるのを夢見ていたころがありました。ある程度、科学的なものの見方をできているのではないかというわずかな自負はありましたが、たとえば宗教に対する考え方や、代替医療と呼ばれる領域に対する態度に確かな自信を持っているわけではないことに気づかされました。 単に、特定分野の科学の専門家としてだけでなく、科学的な立場とはどういうことなのかを積極的に広めようとされる意欲は尊敬します。訳者あとがきで紹介されている、ドーキンスが推進している「ブライト運動」のことも勉強したいと思います。(jimmy / 2005-09-11)
ある分野で研究を長年続けていると、重箱をつつくようになりがちです。実験のこまかい方法や結果に難癖をつけてしまう。そういう自分に疑問を感じたときに、読む本ですね。
「人間の心にはふたつの病気がある」と本に書かれています。 なにだと思います? それは: 「世代をこえて復讐心を伝えていく衝動」 「人々を個人としてみるのでなく、集団としてレッテルをはる傾向」なのだそうです。こういう広い科学的な視点を、いたるところで発見できます。 翻訳にはひとつリクエスト。すばらしい翻訳でしたが、原文から少し離れて、もうすこしわかりやすい表現にしていただきたいです。(hawaiijoho / 2005-08-09)
ドーキンスが研究していること、というよりもドーキンスが学問、真理、人間に対してどのようなスタンスを貫いているかが記された本。ポストモダンや似非科学、宗教を、真理を軽んじている、あるいは見損なっているものとして激しく糾弾する姿勢は科学者の模範として尊敬できます。
でも本書の一番の読みどころは(個人的には)今は亡き論敵グールドやひたむきな研究者としての生を全うしたハミルトンへ捧げられた哀悼の辞でしょう。とても美しい言葉で綴られた、感動的な文章です。 学術的なものではなくてエッセイ集ですので読みやすいかとも思います。(マクシ / 2005-05-24)
ドーキンスは現在オックスフォード大学で科学を一般に広めるための活動に従事しているということです。
この本は彼の現在の活動ラインに沿って、科学的でないものへの徹底的な批判をしています。ポストモダンのフーコーやデリダなどのフランス哲学、オルターナティブと呼ばれる似非科学、本家本元のキリスト教、その他のニューサイエンスが槍玉にあがっています。 またポパーやクーンなどの著名な科学哲学者をも、物理学偏向の形而上学といった感じで認めないのは、ポパーが晩年、進化論を否定したりした体と思われます。ドーキンスにとっては、自己複製子とその選択的な増殖こそが、物理学以上に重要な科学的発見だといいたいのだと感じます。 その攻撃的な侮蔑には、名を成した科学者としては珍しいように思いますが、しかし、こういった執念や情熱があったからこそ彼の「利己的な遺伝子」というラディカルな書籍も出てきたのでしょう。科学者としてありたいと思う人はぜひとも読んでほしいエッセイ集です。 もう一つはグールドやハミルトンとの個人的な関係についてですが、これは進化生物学をある程度勉強していて、彼らの断続平衡説や包括適応度などの業績や考えについてある程度知る人には面白いでしょう。 あえて、批判を述べるなら、やはり全体の主題というものがなく、特にまとまりがないので、ドーキンスという人と業績を知っている人向けの本かなとは思います。(蔵研也 / 2007-03-02)
ドーキンスがこれまでいろんなところに発表してきた文をまとめたもの。
読みどころはいろいろあるが、ひとつあげるとするなら、論敵であるグールドとのやりとりである。進化論の解釈や手法についてはときに激しく論じ合いながらも、お互いを認め合うかれらの態度にはすがすがしさを感じる。 ドーキンスファンはもちろんグールドファンにもぜひ読んでもらいたい本である。(nikurou / 2004-06-08)
32本のエッセイを収録しているが、その殆どが初の邦訳であるのが嬉しい。
前作「虹の解体」で反オカルトに乗り出したドーキンスだが、今作ではさらに歩を進めて明確な反宗教的姿勢を打ち出している。 また、政治的な発言や私的な交遊についての言及が多く、これまでになくドーキンスの人柄や素顔が前面に出ている。 ただし、各エッセイはそれぞれ個別の問題について述べているため、巧みに関連付けられて配置されているとはいえ、これまでの著作の様なテーマの一貫性には欠ける印象がある。 ドーキンスの他の著作を未読の人が読んでも面白いことは間違いないが、本当にこの本を楽しみたければまず他の本から読むことを強くお薦めする。特に「盲目の時計職人」と「利己的な遺伝子」は必読である。それらは必ずあなたを魅了するだろう。その上で本書を読めば「あのドーキンスはこの問題についてどう考えているのか?」という新たな視座を手に入れることができ、より深く楽しむことが出来ると思う。そういう意味ではこの本はすでにドーキンスの魅力に取り憑かれたファン向けの本であると感じた。 なお、収録されたエッセイは長い間に様々なメディア上で発表されたものが中心だが、惜しくも収録できなかったものも多数あるとのことで、反響しだいでは続刊も期待できそう。進化や科学について扱った極上のエッセイ集として、終生良きライバルであった故スティーヴン・ジェイ・グールドのエッセイ・シリーズに替わって刊行し続けてほしい。(のづち / 2004-05-06)
タイトルが面白そうだったので読んでみましたが、期待はずれでした。
エッセイ集には違いないのですが、専門家もしくは相当の科学書好き向けに編まれたエッセイ集であり、とても素人が興味半分で手にとって理解できる代物ではありません。訳文も直訳に近いのか、言い回しが大変にまわりくどくて閉口しました。 カバー見返しに「必読の啓蒙書」とありますが、啓蒙とはバカにわからせること。私のようなバカに「なぜ科学は神を必要としないのか」をわかりやすく教えてくれる本でないことだけは確かなようです。 内容はきっといいことがたくさん書いてあるんだと思いますが、私にとっては猫に小判、もったいない出費でした。(丁三 / 2004-07-25)
と言う表現がちょうどいい。本書はさまざまな場面でかかれた書評やエッセイを文字通り寄せ集めたもので、同じ話題同士が章にまとめられ書かれた背景や解説もついているが、話題は飛び飛びで一貫性がないし、専門用語と言うほど難解な表現は少ないものの、生物学と進化論に関わった人名や出来事が当たり前のように出てくる。だからスラスラ読み解くには進化に関する書籍をいくつか読んでおいた方がいいし、それならドーキンスの著書を一、二冊読むに越したことはない。本書の理解にも進化論の理解にも役立つという意味で一石二鳥だ。系統立てて読者を啓蒙したり説得させる作りにはなっていない。表現も簡潔と言えない(内容が重複する部分もある)。以上の理由で本書はファン向けであると言ってしまいたい。
ただそれらの問題さえクリアしていれば、話題は幅広いのでエッセイ集として面白く読めるのは間違いない。(まさすけ / 2007-06-03) レビュー数 10 [amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 |
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