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レビュー総評点:
12
1998年のW杯から3年たって文庫版になったこの本を読み返しました。 選手だけでなく、コーチ、サポーティングスタッフを含めたインタビューで 構成されている点が斬新だったと思います。 39名もの証言を集めていけば、同じ事件に対する捉え方も、違ってくるわけで、それぞれの立場での”6月2日のW杯登録メンバー発表”、”4バックから3バックへの移行”などについての考えが綴られていて興味深く読めました。 誰か1人の目だけでなく、実際フランスで戦っていた39名の目で描かれたW杯。目新しい発見がある本ではないけれど、日本代表とは何か?を知るに当たってオススメできる本です。(はじめ / 2001-11-22)
ドイツ大会を終えて、フランス大会同様のヨーロッパで迎えた 2回目の大会。 あの時と同じく惨敗となった結果を踏まえて著者に 関係者全員へのインタビューを試みて欲しい。 著者なら、著者の誠意ある姿勢ならば選手は勿論、協会幹部 周辺スタッフも快く受けてくれると思うが。 同じ惨敗となった今回の日本代表の戦いが、何故こうまで 心に響かなかったのか?あの悪夢のような仙台のトルコ戦からの 4年間の結果が、あの3試合なのか? クロアチア戦でのPKをファイン・セーヴした川口選手へ抱擁に走ったのが あの中田選手だけだったのは何故なのか? 選手、スタッフ、協会、コーチは大会期間約3週間をどんな気持ちで過ごしたのか? 少なくとも私は1998年のフランスでの戦いにシンパシーを覚えるし、 代表選手各個人にも相応の思い入れがある。 但し、全てのスタッフ、選手にインタヴューしている訳ではない。 三浦カズ選手だけは、同氏が著した作品に全ての思いを記述しているから、 という理由でこの取材を断っている。 各選手のインタヴューでは北澤選手の記述に、つい涙腺が緩む。 同氏の熱い思いに、単なるファンである我々は思いを馳せる。 本書でも最も心を打つのが、食事担当の方や栄養士の 方の涙ぐましい努力と、何とか勝って欲しいと願う心。 応援、あるいはサポートする側にその真実が隠されているような気がする。 それだけ、あの大会は熱く、代表を心から愛するサポーターに恵まれていた。 それは選手達の意気込みが、周辺に伝播するからだ。 果たして2006年のスタッフ達は同じような思いを抱きながら、仕事をしていたの だろうか。疑問。 今となっては、この98年大会の記録より、06年大会の真実を知りたい、と つい我儘になってしまう。(暴走機関車 / 2006-12-25)
2002年W杯の記憶がつよくすでに過去の話としてかたられる98年W杯だが 日本がまだ二度しかW杯に出場していない現時点では 一つ一つの経験は貴重な記憶である。 サッカー日本代表が経験した2度のW杯のうちの一つである 98年の記憶を記録したのがこの作品。 98年フランス大会に出場した全選手とスタッフに取材申請し ある例外を除いてすべての人間のインタビューを掲載している。 日本代表が始めて経験したW杯を現場の人間の言葉として書き残した良書。 TVが伝えた表層の裏側にある人間一人一人の軌跡を見届けてほしい。(ふっとぼうず / 2003-09-15)
2002年W杯の記憶がつよくすでに過去の話としてかたられる98年W杯だが 日本がまだ二度しかW杯に出場していない現時点では 一つ一つの経験は貴重な記憶である。 2分の1の98年の記憶を記録したのがこの作品。 98年フランス大会に出場した全選手とスタッフに取材申請し ある例外を除いてすべての人間から証言を得ている。 その証言を一人残さず書き表した良書。 2002年を語るなら、まずは98に立ち返ってその歴史を心に刻むのもいいだろう。 日本代表を愛するなら、そうすべきですらある。(ふっとぼうず / 2003-04-26)
選手たちの裏側が見れるという意味でも貴重ではあるが、さらにいわゆる裏方さんたちへのインタビューが秀逸である。 多くのスタッフたちが「チーム」として一丸となって、日本初のワールドカップに真摯に取り組んでいった、その努力と純粋さに泣ける。(若頭。 / 2004-09-12)
1998年の単行本の文庫化。 フランスW杯に出場した選手、途中でふるい落とされた選手、監督、フィジカルコーチ、トレーナー、栄養アドバイザーなど39人の関係者へのインタビュー集。 インタビューをまとめたもので、著者のコメントや解説などは入っていない。そこが物足りなかった。確かに関係者の生の証言を伝えることで、W杯当時の雰囲気を再現するのには成功している。しかし、著者が解釈を放棄したために、結局、何を問題にしたいのかが伝わってこない。 著者の立てている問題には、@直前にカズ、北澤らがメンバーを外されたことの影響はあったのか、A3戦全敗に終わった原因は何か、の2つだろう。その答えはインタビューからおのずから見えてくると、著者は思っているらしい。しかし、選手やスタッフの語りは意外にバラバラなのだ。もっと整理して、きちんとした答えを探す努力が必要だったのではないか。 選手たち自身より、トレーナーやシェフなどスタッフの方がW杯への思い入れが強いように見えるのが面白かった。(志村真幸 / 2006-01-25)
仏W杯に出場した日本代表の選手、監督、コーチ、トレーナー、シェフなど関係者39人の証言をいわゆる「聞き書き」したドキュメンタリー。ただし、カズの証言はとれていない。 単行本としては1998年末頃に出版され、著者は本書によってミズノ・スポーツライター賞を受賞しているが、当時何故か僕はこの本を手に取らなかった。 やや後悔。もっと早く読んどきゃよかった。 39人の証言は様々な色あいをみせる。そのひとつひとつを読んでいくうちに、モザイク画のピースを埋めていくように、日本にとって(代表にとって、社会にとって)のW杯が浮かびあがってくる。 日本の中盤は、世界に通じたのか? 3バックへの変更とはどんな狙いとリスクをもっていたのか? アルゼンチン戦、クロアチア戦の失点とはどのように評価されるべきなのか? ジャマイカ戦の敗戦とモチベーション低下の関わりは? バックアップスタッフの投げかけた「至れり尽せり」への疑問 等々 これらの中には、あなたが持っている「仏W杯と日本」についての認識を、もしかしたら改めるものがあるかもしれない。 ただ、ギモン氷解、目からウロコ!とは決してならない。あくまでモザイク画。ピース(証言)ひとつひとつを追うことで、全体像が見えてくる。 そういう作業自体が、あなた自身でW杯を「考える」ことになる。自分のアタマでW杯を考える、解釈する。それが大切なんだと思う。 まだ読んでないヒトは一読の価値あります。 (羽後燦樹 / 2008-06-29)
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平均点:4.0
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