|
レビュー総評点:
73
東京大学名誉教授による失敗の法則をまとめた本 失敗について色々な角度から記述されています。 まず失敗の基礎知識として7つの法則が示され、 失敗を避けるための不可欠な知識が6つ示されています。 それでも失敗した場合の身を守るために個人編として7つの 知識、組織運用編として8つの知識をまとめています。 最後に失敗を避けて創造につなげるため4つの項にて 全部で32項の内容になっています。 学術書でないので、体系だってなく、裏付けもあるような 無いような内容ばかりです。有用そうで、色々な応用が 事例が載ってはいるのですが、実際には適切な適用は 難しいのではと考えます。唯一わたしが有用と感じたのは 最初の基礎知識編のみです。それにしても体系だっていない 知識は忘却されるの法則にしたがい忘れ去られる気がします。(親カッパ / 2008-06-06)
2005年頭に起こったJR脱線事故,年末の耐震構造偽装事件などなど・・・ 【失敗】にまつわるニュースが後を絶たない. 気になるのは,その【失敗】そのものよりも,より事態を悪い方向へと持って行ってしまう当事者達の態度. なぜ失敗の当事者達は,より事態を悪くするような態度をとってしまうのか? 自分が,いつか失敗したときに,同じ過ちを犯さないようにするには,何を心がければいいのか? この本では,まず【失敗】をきちんと理解する大切さを説く. どういう原因が,どんな結果(=失敗)をもたらしたのか.ここでいう原因は,その<要因>と<からくり>から構成される.大切なのは<要因>ではなく,その<からくり> 失敗の脈略を明確にすること.それには当事者による正確な情報が必要である.しかし,とくに我が国で気をつけなければいけないのは,「責任追及」と「原因究明」を混同してしまうこと.これらを分けて考えなければ,真の「失敗の脈略」は現れてこない. 失敗が悪いわけではない.失敗に正しく対応することで,まったく新しい知見へと到達することが出来るのだ. 創造の為の失敗へと昇華させること. そのためには当事者や周りの人達の冷静さと広い視野が必要だ.自分が,友人が失敗したときにいかに対応すべきか.そのヒントが多く得られる本でありました.(BONO / 2006-01-05)
失敗というテーマは、萎縮したネガティブに聞こえるかもしれないが。 この本は、失敗からいかに学び、努力・成功へとスムーズに繋げるか 方法を説いている。ディフェンスが甘い奴は、すぐにパンチに酔って でっかいチャンスまでにたどり着けない。決勝トーナメントで既に ボロボロでガス欠だから。こういった勝利の鉄則を、最近の事例を紹介 しつつ丁寧に整理して教えてくれる本。新社会人必須のセオリーだな。 書かれている内容は、職業倫理や組織内力学などごく常識的なセオリー だが。オイルショック・もんじゅ・えひめ丸・狂牛病・三菱リコールなど 数々の具体例を踏まえ説得力がある。今から3年も前にJRのATC導入の 必要性を予言してた、筆者の慧眼ブリにも脱帽。500円足らず小銭で これだけの講義を拝聴できるとは。昼飯代の何倍もの価値はあるな。 読者の実践しだいでは数十倍か? 低リスク低コストで成功を加速させる方法。失敗例を反面教師とし、 負債ダメージを抑えつつ、勝機までスタミナ温存。他人の失敗を、 自分の構想・実験台サンプルにリサイクルできる奴が成功する。他人の 失敗を笑って油断する奴は、一生ペーペーのバカだ。むしろ自分の失敗 としてアゴ紐を締めろ。「幸運とは努力という準備ができてる者だけに訪れる」 って誰か言ってたよ。失敗は甘やかすと、知らない内に致命的に腐敗・増殖 する。失敗スパイラル理論。歯切れイイね。僕の大嫌いなマニュアル人間・ 縄張りヤローの弊害もズバズバ指摘している。小気味イイね。低リスク 高リターンが王道なり、覇道の項羽はどうなったっけ?(ブリキ男 / 2005-07-01)
「失敗学」を提唱している著者が一般向けに初めて書いた『失敗学のすすめ』(講談社 2000年)の続編的位置付け。著者の長年の経験から編み出された失敗学のエッセンスが32の法則という形で提示されている。ただし、法則の中には、失敗の原因についての法則もあれば、失敗情報を生かすための法則、失敗に直面したときに個人として、また、組織として取るべき対策についての法則も含まれており、それが何についての法則なのか意識的に読み分ける必要がある。科学者ならではの提言もあれば、単なる処世術ではないかと思われる「法則」も含まれている。 失敗学の要点は、創造のために失敗から学ぶ、という点にある。まだ誰も成功していない課題に挑戦するときには、成功のヒントを得るには失敗例から学ぶしかないことは自明である。ところが、成功例が存在しないような課題に挑戦しているのはほんの一握りの人間であって、ほとんどの人間はホドホドの成功例に囲まれて生きている。失敗例に学ぶ、いわんや、成功例を「どうして失敗しなかったのか」なんて観点から見る、という発想は生まれてこないだろう。そこに気づかせてくれるのが著者の失敗学だと思う。 ところで、本書は、失敗学のエッセンスを法則として一般化したものだが、失敗の具体例をもっと載せるべきだったのではないかと思う。読者には、著者には見えているのだろう様々な具体例が見えないのだ。本書は、著者のもつ暗黙知を形式知にかえるという意味で失敗学の実践でもあるのだが、抽象化により個々の失敗例がもつ具体的な情報の豊かさが失われてしまったという点で、著者の挙げる失敗の原因の1つである「マニュアル化」による弊害と似た問題が起きてしまっているのではないかという気がする。 文庫版には、単行本にはない附章が追加されている。 (萩原 湖太郎 / 2007-04-11)
タイトルどおりの失敗本。失敗とは何か身をもって示してくれている。目次の各項目が失敗学にどう関連しあってくるのか皆目見当がつかない。失敗に直面した際の保身上の心得など、得意げに詳説するが、失敗学の本質に一体どう関わってくるものやら。なんとも失敗とは何かをこれほど赤裸々に示した例は他にないだろう。読売新聞に本書を推薦する書評があったが、これもいつもの悪質な内輪誉めである。だまされた、というのもわが身の失敗か。( / 2005-06-24)
この本こそ失敗そのもの、失敗するとこのような本が出来てしまう、ということが良く分かる。例えば目次を見れば良い。思いつくままの項目が単に平面的に羅列列挙されただけで項目間の有機的連関は全くないことが読み取れる。実際、本の中では、失敗は到底「学」として体系化はされていないし「決定」的な要素はかけらもない。むしろ組織の中で失敗に直面したときの保身テクニックが詳述されていたりして笑いを誘う。失敗とは何かを身を持って示すことがこの本の目的であったならば目論見は成功したといえるが。( / 2005-06-24)
1.内容 失敗学を32に法則にまとめたものの説明、ならびに、質問と回答(文字化けを考慮してこの表現にした)と裏法則もある。 2.評価 畑村失敗学に興味のある私には面白い内容である(ので星5つレヴェル)。ただ、畑村さんの本なら言っていることは大体同じのように思える(『失敗学のすすめ』(講談社文庫)、『回復力』(講談社現代新書)などを読んだ上での感想)し、矛盾と思われるところが多い(たとえば、p102では「他人のせいにしろ」とあるが、他所では、自分のせいである旨の記述がある(現時点では記憶だが)。何事もケースバイケースだろうが)、以上2点を理由に星1つ減らして、星4つ。(清高 / 2009-04-21)
成功するために、自分の失敗から学ぶ・他人の失敗から学ぶ と仮にする。 一段階上に行くには失敗を有効活用しなければならない。 有効活用するために私は2つの事が大事だという結論にいたる。 ・一つは記録(メモ)をとる・読むこと ・失敗の論理構造の解明およびその結果から得られる推論を導くこと つまり 他人の体験談(これは本を読むことなども含む)や自分の失敗談を記録すること そこから失敗の論理構造を明らかにし、推論する思考をこころがけること(推論結果も記録)である。 学問のみならず人生、試行錯誤の連続である。限りある時間の中では、自分・他人の失敗は活用し、極力ムダ(重複)を省くことがスマートである。読書などは代表例である。 そして、失敗のメカニズムと結果及び一連の流れから推論を導くといった思考・行動様式 を常日頃行ったりシミュレートすることでまたムダ(不確実性)を減らすことができるのである。 たとえば、レビューを参考するといった行為も他人の経験(失敗か成功かは不明)を 活用する行為に他ならない。 この本は良く考える人向けだ。この本に書いてあることを批判的に読む・自分の例に当てはまるものはないかを考えながらよむ・今まで見聞してきたものと共通する項目はないか考える などということである。 何が言いたいのかというと、この本を有効活用できるかは日頃から上記の2つをしているか に依存するということだ。そういう日頃の姿勢が大事なのであり、残念ながらこのような類の 本を有効に活用できないでいる(失敗)のは残念ながらあなたの資質の問題なのである。(麻雀狂 / 2009-02-19)
レビュー数 8
[amazonでレビューを書く]
平均点:3.0
|