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カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫) / レビュー総評点:760
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ASIN:4334751067 / 売上順位:3111
光文社(2006-09-07)ドストエフスキー/翻訳:亀山 郁夫 ¥ 760(中古:¥ 22)
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カラマーゾフの兄弟(亀山 郁夫訳)
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ドストエフスキーの名著で、学生時代以来数回読んだ。今までは翻訳本の定番とされた米川訳だった。もう一度別の訳者のを読んでいやになった覚えがある。今回は、新訳というので亀山訳を読んだ。文庫本なので出張の最中にも持っていって読める。読んで驚いた。米川訳のカラマーゾフとは待ったく別の本という感じがする。いい意味では、読みやすく現代的だ。登場人物の名前を統一していて読みやすくなっていることもあろう。逆に悪く言うと、米川訳のような、重さというか、いかにもドストエフスキー的な感覚がない。ロシア語を読めないので、どちらが本当のドストエフスキーかはわからないが、以前ロシアの空港で手にした"Re Reading Dostoefsky"という英語の解説や日本での小林秀雄の解説等からは、米川訳がドストエフスキー的な感じもする。ただ、今の読者には、今回の亀山訳はよく出来ていると思う。すぐにでもテレビドラマになりそうである。各巻についている、訳者の解説がわかりやすさを倍化させているかもわからない。同じ訳者が「罪と罰」や「白痴」(どちらも私は米川訳で大好きだが)を訳すると、どのような小説になるのかと思った。新しいドストエフスキー像を感じさせられる面白い翻訳の努力だと思って楽しんだ。(PK_PK / 2007-09-23)
読みやすい!!!
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米川正夫、池田健太郎、原卓也、小沼文彦とそれぞれに楽しんで読んできた『カラマーゾフ』の邦訳であるが、確かにこれは読みやすい!
以降も早く刊行を期待する。何回読んでもこれほど面白い小説はないこともあって、亀山訳第1巻読了のあと原卓也訳で読み継いでしまった。亀山訳に比べやや生硬な印象もあったが、「大審問官」に差し掛かるともうそんなことはどうでもよい。圧倒的、冠絶の文業である。 亀山訳「スタブローギンの告白」もその解説も含めよかっただけに、2巻以降の「大審問官」が待ち遠しい。価格もうれしい。町の書店さんは是非常備されたし。ソローキンの翻訳といい、スターリン研究といい、最近のショスタコヴィッチの連載といい、この著者の大車輪は凄い!!(野火止林太郎 / 2006-09-16)
驚いた。頭にすらすら入ってくる。
前人の翻訳で何度か読んだことのある本書だが、 ごく普通の小説と同じようにすらすら頭に入ってきてくれるのには 大変に驚いた。 早く読めすぎて注意力散漫になる人もいるかもしれないが、 私の場合は理解が深まったような気がする。 これまで読みきれなかった人も、この翻訳ならば読めるのではなかろうか。(ぱぱり / 2006-12-20)
作品自体が偉業、翻訳も偉業
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出版社の意図がまず素晴らしい。既存の出版社は、難解な翻訳を長年出し続けていたわけで、この愚行によって文学の楽しさを味わうことなく興味を失ってしまった人が多数いたと思うと、非常に残念である。
それに対してこの翻訳は、他のレビュー者のとおり非常に読みやすい。 しかも最後に解説があり、読みこなすための前提知識などを教えてくれる。だから最初はこの部分から読むのもよいかもしれない。 ちなみに第二巻の解説には、第一巻のあらすじが載っている。第一巻の内容が理解しづらかった場合は、このあらすじを読むことで補うことも出来る。(doncorleone / 2007-05-23)
高校2年の時初めて読んで以来、現在の人生観にも色濃く影響が残っている一冊。特にイワンとアリョーシャが直接問答を繰り広げる「プロとコントラ」の章での問題提起は人間の根本的な罪を問いかけるインパクトがあります。何度読んでも苦しくなる。それに対抗するように置かれた、ゾシマ長老の演説と告白は人間の愛と善と救いを描いています。
この本を読むと、人間という存在の根本的な罪と救いを自分に問いかけることになります。 人間という存在と人間の歴史に果たして救いはあるのか?現代という時代にも、いや現在ではさらにドストエフスキーの予言はより身近な問題でリアルな問題になっている気がする。 ちなみにこの本の影響で、私は子供を作ることに未だに抵抗があります。人間に生まれること、人間を生むことはそれほど優れたことではない、と。私の中ではイワンが未だに勝利しています。もっともインパクトのあるこの本のキーワードはイワンの語る「償われぬ涙」の理論だと感じます。 善と悪、聖と俗、などの観念がそれぞれの人物に見事に具象化され、読むものに宇宙規模の文学的”?”を刻み込む一冊です。 構成的にダラダラと長い感じがあるのがたまにキズですが、一生に一回は体験して絶対に損はありません。読書ということに留まらず特異な世界の体験になるはずです。(イワン / 2007-08-22)
文学作品と言われるものを、少なくとも3000作品は読んできた
私の読書暦のなかで、最も感銘を受けた作品です。 あまりの奥深さに、多くは語れません。 単純に言えば、 人間って何?と言う、誰もが思う難題に、 現時点でもっとも深く答えてくれる作品ではないでしょうか。 読んでいてわけのわからない涙がよく出ました。 人間の尊さ、愚かさ、有難さ、難解さ、真摯さ、…等々、 人間・人間社会の悲喜交交、本質を突きつめた世界の大文豪 ドストエフスキーの大著です。 読んでみてください。(忍者poetry / 2007-07-26)
とある週刊誌にこの作品は誤訳が多いと出ており
ましたが、原書が読めないので、仕方がないかなと 思いつつ読み始めました。 確かにおかしな日本語だと感じる部分はありますが、 全体的には読みやすくできているとは思います。 この1巻にてカラマーゾフ一家が説明されていきます。 その中のアリョーシャが活躍し始めます。 この先が楽しみです。(mitsugi / 2009-01-28)
誤訳余りに多し、全面改訂を
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週刊新潮5月22日号で取り上げられているとおり、この訳書にはおびただしい誤訳がある。指摘した「ドストエーフスキイの会」のHPによると、誤訳・不適切訳は、検証された第1巻だけで100以上。全巻では数百箇所に上るという。しかも、その多くが初歩的誤りであり、チェックの杜撰さは否みようがない。実際、誤訳のほとんどは先行訳では正しく訳されているのである。
それだけではない。その後の対応に不信が募る。1月末以降、訳者・出版社は、指摘をなぞり、脱落も含めて第1巻の40数箇所を第20刷と22刷で訂正している。ところが、このことは明記も公表もされていない。しかも、上記週刊新潮で誤訳訂正について質された訳者は、「ケアレスミスが10箇所程度。その他は解釈の違い」と弁明しているのである。残念ながら、これは事実に反する。現に40箇所余りを訂正しているのがその証拠であり、また、その大半は上述のように「解釈」以前のレベルの誤訳だからである。 問題は更にある。訳者は、先の弁明の如く大量誤訳の事実を認めていない。従って、第1巻の残り、そして、巻を追って増すという第2巻以降の膨大な誤訳はいまだ手つかずのまま増刷され続けているのである。 苦しいことではあろうが、訳者・出版社は、誤訳の実態を率直に認め、もう一度原文に立ち返って全巻を徹底的にチェックし直すべきである。そして、できるだけ早く改訂版を出してほしい。それが、読者、また、作品に心血を注いだ原作者に対して果たすべき道義的責務ではないか。なお、誤訳の中には、読解不足に由来するものもあり、また、恣意的誤訳も散見する。これらも是非正して頂きたい。 ドストエフスキーの魅力を広く世に伝えた訳者の功績は大であり、読みやすさを目指した新訳の意図に異論はない。問題は、翻訳の基礎がおろそかだったことである。これでは、作品の読みを深めることは出来ない。新訳が信頼できる翻訳に生まれ変わることを願いたい。 (のんき亭 / 2008-06-12)
悪訳
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この新訳ではじめて読んだのだが(ドストエフスキーは『悪霊』『未成年』を既読)どうにも物足りなく、図書館で江川卓の訳を借りてきて比較してみて驚いた。
江川訳のほうがはるかに文意が伝わりやすい。亀山訳は一文ごとに細切れになっていて、文章の接続がわかりにくい。「本よみうり堂」の記事によれば、 「ドストエフスキーの原文は逆接の接続詞や関係代名詞が多く難解だが、亀山訳はすいすいと頭に入る日本語に置き換え」たとのこと。 つまり文章の接続をいじってしまった(カットした?)わけで、つながりが分かりにくくなるのは当然である。これでは「すいすいと頭に入る」というより 文が頭の中を上滑りしていくだけだ。ストーリーを把握するだけならこれでもいいのだろうが、ドストエフスキーのおもしろさがストーリーだけにあるはずもない。(水と眉毛 / 2007-11-12)
なんか難しそうだし、会話が多いらしいのが理由で敬遠してましたが、
新訳ということで試してみました。 意外とつるっと読めて、まだ2巻の途中だけど楽しいです。 難解じゃないし、小説的な楽しさもある!のがわかった。(れーku / 2007-07-04)
学生時代、一度挫折した。
新訳ということで、再チャレンジ。 第一と第二編は、当時ロシアの宗教批判が繰り広げられていて、 これで、今の高校生が読んだり出来るのか、 率直に不思議になった。 しかし、とにかく、 この作品に夢中になる10代がいる。 まさに、そのことが、今の日本の ある状況を示しているのかも・・・。 この新訳が出たことは、この事実を 明らかにしただけでも、意味がある。 第三編からは、ぐいぐい引き付ける。 しかし、ドストエフスキーの作品は、 どれも、お金にまつわるミステリー色が濃厚で、 この、「金」に対する人間の執着、ということを 読み解くには、どうしても、当時ロシアの 貨幣価値について、注釈が欲しかった。 3千ルーブルの使い込み、とか、 2千ルーブルを元手にヨーロッパに渡った、とか 書かれていても、それが、実際今のお金だと、 どの程度の額なのか、そこがわかればもっとリアルに 読めると思う。 それは、主な登場人物が、ロシアの地主階級で、 不労所得者である、という点で、現代の我々 庶民には、どうもピンとこないからでもある。 最終巻のガイドにそのあたりがあるのか、 しかし、一冊づつ読み進めるのであるから、 最低限の注釈があれば、さらにいいと思う。(れんげ / 2007-10-07)
イワンと悪魔の対話は実に現代的だ。
酒鬼薔薇聖斗から福島の母親殺し・・・まで、自分の理屈で他人を傷つけ、殺害する人が増えている。それは自分の中にも潜んでいる。 その得体の知れないものを気づかせ、真摯に向き合うことを教えてくれたのが本書だった。 (ミュンヘン / 2008-01-07)
中学生の頃、図書館で手にとりつつも注釈の多さや文章の難解さに挫折しました。今回の新訳は、どこの書評でも誉めてるので気になって読み始めました。例えば、ヒステリー状態のことを「おきつねさんがついた」と訳したり、『うまくおちをつけましたね』と会話していたり、現代的に表現されているので理解しやすい。古典、特にロシア文学なんて普段読まないもので、一巻は登場人物達のとっつきにくさと話のまわりくどさにまごつきましたが、気がつけば3日で読み終えていました。今2巻です。久々に夢中で読書しています。
(水羊羹薄茶 / 2007-08-28)
初めてこの本を手にしたのは高校3年生だったと思う。
キリスト教のことはわからないし、ロシアの文化についてもわからないし、 わからないものだらけの中で文章を読み進めていった。 それから25年間の間、2度読み返してみた。 2度目以降は、キリスト教についての知識も大幅に増えたし、 ドストエフスキーの他の小説も読んだりして、 ロシア文化についてもそれなりに馴染んでいたつもりだったが、 やはり難しいことには変わりなかった。 今回、こうして新しい訳で読んでみると、話しが頭にスーッと入ってくる。 他の小説を読むのと同じくらい状況も見えるようになってきた。 やはり訳っていうのは本当に大切なんだと実感した。 この小説を初めて読む人には、 この1巻のストーリー展開が全巻でもっとも遅く、 どちらかと言うと登場人物紹介が中心となってしまうので、 途中で挫折してしまうかもしれないな〜と思ってしまうところもある。 また2巻は大審問官やロシアの長老のように、 この小説の大詰めでもあり、キリスト教に対する知識が必要な箇所があり、 一番難しい巻かもしれない。(その分、考えさせられることも一番多い。) ストーリーとしては3巻以降がテンポとスリルがあり面白いと思う。 ちなみに、今までは新潮文庫で読んでいて、3巻だったが、 新訳になって5巻ということなので、少し高くつくな〜とも思っている。(paxdomini / 2007-08-06)
紹介する本で初めて4点をつけてしまいました・・・ドストエフスキーなのに・・・世界3大文豪なのに・・・アホか!という声が聞こえてきそうです。
光文社古典新訳文庫で非常に読みやすい訳ということで、東大教授の亀山先生が訳されて、確か100万部以上売れたはずです。古典が100万部というのは驚異的というより奇跡じゃないかと思うのですが、まだまだ日本の読者も捨てたもんじゃないですね。 訳はそれはそれは読みやすいです。あっという間に5巻まで読めました。各巻の末尾についている解説も面白すぎて、こんな面白い古典を今まで読んでなかった僕っていったい・・・と思いました。 それなら5点でいいじゃないかと思われそうですが、サクサク読めてしまっただけにちょっと考えこんでしまうのです。 この作品は父と子の愛憎劇、誰が父親を殺したかというミステリー、神とは何か・信仰とは何かという根源的な問い、など非常に多くの要素を持っている間違いなく世界文学トップ3に入る名作です。 ただあまりに奥が深すぎて、特に神・信仰の要素については正直一度読んだだけではまったく理解できませんでした。理解できないのは当時のロシア正教のことを全く知らないからだと考え、他の本を読んだりしましたがそれでもよくわからない。多分僕は死ぬまでにあと3回は絶対に読むと思いますが、それでもいったいどれだけこの作品の価値を理解できるのか・・・正直自信がありません。 これを5点とすることは「カラマーゾフの兄弟」の全てを理解したと宣言してしまうことになる気がしたので、4点にしました。作品が面白くないということでは決してありません。高校生以上なら誰でも読めます。ドストエフスキー入門には「罪と罰」より僕はこちらをお勧めします。「罪と罰」の主人公はかなり心を病んでて、暗すぎます(笑) この作品に5点をつけることのできる日はくるのでしょうか・・・ (麻酔科医師 / 2009-06-05) レビュー数 58 [残りも全部見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 |
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