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使える!確率的思考 (ちくま新書) / レビュー総評点:147
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ASIN:4480062726 / 売上順位:9195
筑摩書房(2005-11)小島 寛之 ¥ 756(中古:¥ 231)
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レビュー総評点:
147
最近の世の中の不確実性は随分と高まった、との意見に同意される方も多いと思いますから(私が就職した頃、まさか公務員がリストラされる社会が到来するとは想像できませんでした)、確率的思考を身に着ける意義は随分あるのでは無いでしょうか。
本書は標準偏差の分かりやすい説明や、ITシステムでベイズ推定がいかに利用されているか、などなど、例え話をちりばめながら書かれているので、読んでいて飽きないです。 また、新商品の価格決定の方法とか、ネットショップでのHPの画面の最適な深さの決定ー等など、確率的な発想が現代社会で如何に有効であるかを再認識させてくれる本だと思います。ゲーム理論で有名な、働きアリと怠けアリの最適比率についても、「何故、一定の割合に収斂するのか」が簡潔に説明されていて面白かったです。 なお、著者は散々、確率的な思考について解説した後、最後に「合理的選択と正しい選択の違いは何か」と問いかけていますが、これに直ぐに答えられる人は稀ではないか、と思いました。(レナード(fourseventy) / 2005-12-10)
高校時代に「数学T(当時)」しか、必修で履修せず、「確率」といえば中学時代に「やったかも・・・」程度しか記憶に無い(記憶から消したい?)ほど、数学嫌いの私でも、途中で引っ掛かりながらも読み進めることができました。個々の事例を考えながら読むと数学への拒否反応が出そうだったので、一部の数式や数字自体は軽く読み流して、その計算式で何が言いたいのか、何が言えるのかを見ていくようにしました。それでもやはり、かなりの数学嫌いの私には辛い部分もありました。でも、確率を論じようとすれば、いくら易しく書こうとしても、この程度は最低限必要なのでしょう。(これはたぶん、私の数学の知識不足が程度を超えているからだと思います。お恥ずかしい)
そんな私でも、「標準偏差」と偏差値、貨幣保有の動機「流動性への選好」、成果主義、おみやげ選びなど、ためになるものがたくさんありました。経済も数学ができればもっと楽しく見れるんだろうな〜と感じました。 数学を嫌い、避けてきた私に向かって数学が「もっと勉強しておけばよかったね」と笑っているようで、少し悔しいですが、数学の大切さを感じさせてくれた一冊でもありました。 (のりちゃん / 2006-10-03)
日常生活からビジネスの世界まで、将来の見通しが不確実なことはすべて確率的に
考えることができます。宝くじや株式市場など身近な例をもとに、いかに人々の 日常感覚が確率的には不合理な行動をもたらしているかを前半で説明します。 後半ではそれがもたらす深刻な問題(リスクの見落とし)や、無意識に「人を真似る」 行動が不確実性下での意思決定として選択されるメカニズムについて語られています。 個人的には中ほどの「ベイズ理論」がわかりやすく、また最終章の、主観的確率から みた不確実性下の選択の正しさについての考察も一読の価値があります。(カスタマー / 2006-04-12)
文系の私にとっては、「確率」というと、袋の中の赤玉、白玉というイメージがうかんでくるが、本書はそのような抽象的な確率の話ではなく、社会や我々の日常生活で確率がどのように活かされているか(活かすことができるか)を例を用いながら平明に記述している。
確率の本でありながら、数式は、わかりやすく例示するために用いられているのみであり、文系の読者でも十分読める。そして、多くの豊富なエピソードはとても興味深い。この分野に関心を持つ人にとっては当たり前の話も多いのかも知れないが、このての知識が無かった私にとっては、この本によって、物事を見る際の新しい視座を得たような気がした。(mfhty / 2005-12-06)
例えば宝くじの一等に当たる確率が1万分の一で、100円の投資に対して無限にくじを引いた場合の配当期待金額が40円しかないとする。学生時代に学んだ基礎的な(頻度主義の?)確率の考え方では、「だから宝くじを買うのは無駄」という判断となる。
しかし、万に一つであれ、億万長者になって這い上がる可能性があるのだから買うことに意味がある、という考え方もある。何百万人という大きな単位で考えれば宝くじはあまり意味のあるものではないが、意識を持っているのは個人個人である。当選した人にとっては、当選して億万長者になったという事実があるだけなのである。 また、どの目が出るのも同様に確からしい理想的サイコロを振るのではなく、「仕組みの見えない不確実性」に対してどう意思決定をするか?という難問に挑む事例ベース意思決定やら、「主観的・心理的な確率」であるベイズ理論など、私が知らない様々な確率の考え方があることを知った。 実に刺激的で興味深い本である。 文章はちょっと下手。(人のこと言えないけど)(冬の暖かな鎌倉の海岸で / 2005-11-30)
著者曰く「学校で教わる確率の殆どは受験にしか役に立たない、
人生でそれ以外に使える場面は皆無、学校で教わらなかった 確率的なものの見方・考え方は人生を生きる中で役に立つ」、 こう言われれば仕方がない!毛嫌いしていた確率を怖いもの見たさでつい・・ そんな感じで手にとってしまったが、これが正解だった。 数学力を駆使して、確率を正確に割り出す・・・・ そんな記述は一切なし!! そう、あくまでも確率的(的がついているだけでとっつき 易い)な思考の解説なんだから。 標準偏差→平均到着時刻から前後におしなべて何分ずれるか これ非常に解りやすい! 幾何分布は記憶を持たない→サイコロの出目で解説 ベイズ推定→このザックリ感が役に立つ 文書も面白く(恐らく著者の授業は楽しいはず)、とても 楽しめる1冊に間違いない!! (コビ / 2008-06-03)
数学から経済学に入った経済学者が書いた確率のお話。
確率論の成果のお話を天下り的に与えるだけでなく、確率計算の背景/前提や結果の読み方を経済を中心にした具体的な例で解説してあるので、読みやすくてためになる。古典的統計論ばかりでなく、ベイズ統計、事例ベース意思決定論と新しい成果の本質が手際よく提示されている。確率論としては知っている範囲であったが、いろいろと面白い考え方や例が沢山あって、楽しく読むことが出来た。世の中すべて確率なので(そーなのです、すべて確率なのです)すべての人にお薦め。 この手の本は数式を避けるのが通例で、本書でもほとんど出てこない。新書では仕方のない所だろうが、数式を使った方が分かりやすいのにと思う所もかなりある。一方、数式で埋まった教科書には、数学の前提や結果の限界について本書のような分かりやすい解説はない。この間を埋めてくれる本はないだろうか。マーケット狭いんでしょうね。(shibchin / 2008-03-14)
今から20年くらい前までは、PC9800に向かいながら、様々な統計的な分析をやっていた。その頃は、数式で理論を理解した上でないと運用できなかった。当時、本書に書かれている「標準偏差」の説明があればよかったのにと思う次第。あの頃は数々の事例に遭遇することで理解していったのだから。
しかし現在では、パソコンの性能も格段に向上し、いろいろな統計量の算出も楽になっている。むしろ出てきた結果をどのように読むかが大切な時代になっている。そんな中で本書は、そういった触りを理解するのに有用な書だと思う。 本書に掲載されたモンテカルロシミュレーションも2年ほど前に活用した論文を読んで、なるほどとと思ったし、ベイズ理論も「こういう原理なんだ」と感心できた。 タイトルの「使える!」ようになるには程遠いけれど、統計理論の考え方を読みやすく書いている点を評価し、☆5つ。(vatmideo / 2005-11-27)
ど素人のための確率入門。しかも、あくまでも現実生活の役に立つだろうという共通項において、確率の基本的な考え方から、新しい経済学の理論まで、手際よく平易に紹介されています。まあ、ところどころ軽い数式も出てきたりして、本当に数字が苦手な人なら、たぶん、全くつまずかないといえば嘘になるでしょうが、でも、飛び飛びで実感しやすいところだけ読んでいっても、十分ためになると思われます。
とくにすばらしいのが、昨今ネット業界をはじめとするビジネスの世界で大活躍している「ベイズ推定」の基礎を説明する第7章、そして、著者も自画自賛しているように、これまでの入門書ではあまり丁寧に解説されてこなかった、「標準偏差」を扱った第5章です。後者では、バスの到着時刻の例え話や、サーファーにとっての波の高さの比喩を巧みに用いながら、この統計学におけるとても重要な概念の意義が、本当に平明に語られています。 私たちの日常的な感覚や、多くの人がはまりこむ思い込みは、そこから跳躍した冷静な視線である「確率的思考」の高みから見ると、どうしたって「ゆがんでいる」といわねばなりません。その「ゆがみ」をほぐしながら、この不確かな世界で賢く生きていくための方法が、本書ではこれでもか、これでもかと立て続けに提示されていて関心します。自分の人生において「ツキ」をあてにし「祈り」に頼るのは、まず思考を徹底させてからのことである、という知恵の価値をよく納得することができました。(ソコツ / 2005-11-10)
普段の生活で、TOTOやナンバーズ、
馬券や株式、投資信託とチャレンジするにつれ、 いろんな経済書を読んでみたのだが、 「投資と投機」の違いをズバっと解説した本にはお目見えしなかった。 いわゆる投資の世界では、リスクとリターンという説明があるが、 これがなんたるかを雰囲気ではなく、 標準偏差と平均値(年利回り)を説明した上で、 きちんと基本から説明している本は本書だけだと思う。 最近はやりのベイズ推定についても平易に書かれており 久しぶりに読んでいて、知的探究心をグイグイひきつけられる本であった。 読後爽快感もあり、私がそうなのだが、 特に理系の全員が全員難しい式をよく知っているのではナイ訳で、 本書は確率や統計・意思決定について難しい式抜きで書かれており、 そういった方が投資本を読んでも、なんだかイマイチスッキリしない気分 (なにか騙されている感)を晴らしてくれる本ではないかと思う。 エンジニアであって、経済や投資に興味のある私のような 投資アマチュアには、金融工学の本質的理解への誘導を感じ取ることができ、 近年になく面白かったと思う。 (118Mスポ / 2008-06-15)
確率の学問では「暗黙の了解」とされているものがきちんと説明されないが故に話が解かりにくいことが多いが、この本はきちんと書いてあるので頭がすっきりする。「確率」をとらえる立場で代表的なものは「「数学的な対称性」を基本に据えるp.47」「数学的確率p.49」、「統計から確率をとらえる・・「頻度主義」p.49」「人間の内面的な主観」から確率を描写p.51」する「主観的確率p.51」「論理学からのアプローチp.53」である「論理的確率p.53」。「平均からのバラつき具合を示す統計量p.99」である「標準偏差p.99」の重要性を、到着時間のブレが大きいバスとブレが少ないバスのどちらが通勤に使えるかp.98と言う点から説明。「データが少なくても、あるいは全くない段階でも推定p.137」をしておいてデータがつみあがるに従ってこれを修正する「学習機能p.149」がある、「心理的な確率p.138」を基礎としたベイズ推定の説明も解かりやすい。「従来の確率法則というのが確率現象を生み出す「仕組み」をはっきり決めないと使えないp.185」のに対し、最新の確率論の研究は、「類似性を利用するp.188」「真似るp.191」ことにより、「仕組みの見えない不確実性p.187」に対処する、「事例ベース意思決定論p.195-6」や「内政的確率空欄の理論」を生み出している。「不確実性下の選択というのは、各自の生きている社会の構造と不可分p.215」「不確実性下の意思決定を考えるうえで、人生における「祈り」とか「覚悟」とかいったものを排除できないように思うp.216」という筆者の言葉に「人間味の或る確率論」を感じる。(パッション太郎 / 2009-04-17)
ううむ、ベイズ主義・・・
真っ正面からの数学的確立や頻度主義と対峙する、主観主義的確率・・・ むうう・・・ 本当に、理系に進めば良かった(圧倒的後悔中)。 厳密な分析手法(モデルや数式の頻出するやつね)に非常に激しい威力があることは、 重々承知中ではあります。 しかし、そうした分析手法は、けっこう相手を選びます。 分析すべき問題が、あらかじめ分析手段を適用しやすいように、コントロールされてない と駄目だし、つーか、あらかじめコーディネートされていないといけないし、威力がありす ぎる分だけ、それが何を測定しているのか、知りたいと思った問題にとって、それを測定 することに意味あんのか、ということを(適用される分析手段とは独立に)ちゃんと考慮 しとかないと、牛刀鶏肉どころか虚空に向けてICBMをブッ放すようなことにもなりかねま せぬ。 だからこそ文芸批評めいた社会学(他分野の人びとに遠慮して言ってます)にも、まだ出 番があるわけで。 最近、ようやく激しく威力のある厳密な分析手法を組み込み得る社会理論が登場しつつあ るかなと思ってはいたりしましたが(圧倒的別件失礼中)、このベイズ主義などを見ますと、 これらの統計手段は、あらかじめのコーディネートなどがなくとも、それ自体で分析を進め る中で、徐々に妥当性を増していけるのでは・・・などと考えたりも。 すげぇ、と思いました。 あー、理系に進めば良かったよ。(kogonil_35 / 2007-12-02)
確率というと難しいと言う先入観に教われますが
この本を読んでみると、「ベイズ推定」でさえ 案外、簡単なものなんだなあと感じられます。 数式をあまり使わず、実例を多用した点が効果ありですね。(I / 2007-03-30)
「確率」は日常的に使われるごく一般的な用語であり、その定義を深く考えたことはあまりありませんでした。この本は、確率とは、対称性、頻度、主観、論理という4つの方向から定義できると説明します。いわれてみれば確かに・・・と思うのですが、いわれてみるまでまったくの盲点でした。それだけでもこの本を買った価値がありました。もうひとつは、確率論は「古典」ではなく現在進行形の数学であることも、新鮮でした。
数式はほとんどありませんのでサクサク読めます。詳しく知りたければ専門書をあたってください、という読み物的な本です。確率を勉強するためのお膳立てという意味では秀逸、ユニークかつ読み物としてもおもしろい本です。(カーマイン / 2010-01-03) レビュー数 14 [amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 |
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