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ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書) / レビュー総評点:191
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ASIN:4480063323 / 売上順位:20950
筑摩書房(2006-11)飯田 泰之 ¥ 714(中古:¥ 118)
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レビュー総評点:
191
メディア言説に対するリテラシーの必要性、論理思考に関する新しい指摘や観点はとくになく、
アリストテレス以来の虚偽論でおなじみの論理的矛盾の域を出ないと思われるが、恐らくこの 著者は経済学者であって論理学の虚偽論を学んだとは思えないことから、独力でここまで曖昧な 議論の論難を整理し得たその分析力と作業努力は買いたいと感じた。 とりわけ本著の中心は筆者が挙げている議論のリテラシーにとって必要な以下の 「5つのチェックポイント」である。 1.定義の誤解・失敗はないか 2.無内容または反証不可能な言説 3.難解な理論の不安定な結論 4.単純なデータ観察で否定されないか 5.比喩と例話に支えられた主張 (念のため以上のうち、 1.は虚偽論で「先決問題要求の虚偽 petitio principii」 2.は同じく「語彙曖昧の虚偽 fallacia equivocatio」 3.は「不当理由の虚偽 fallacia propter non causam」 4.は「一般化の虚偽」もしくは「論証不足の虚偽 non sequitur」 5.は「比喩の虚偽 fallacia figura dictionis」と呼ばれるものに相当する。) 以上の他にも著者は、日本人同士の議論によく見られる、 *『真の幸福』論法:「真の〜は」「本当の〜は」という表現による批判 *虚無論法:「それがすべて正しいというわけではない」という反論 *通常は〜である、〜するのが自然だ、という一般化による反論 *属人論法:「〜に属していない(経験のない)人間に何がわかる」「自分は〜のくせに」という批判 といった「まやかし論法」の例を挙げるなど、ユニークさで読者の的を射ることに成功している。 筆者の挙げている「ダメな議論」のいずれもが典型的な新聞の社説風の文章を題材にしている だけに、普段新聞紙面の論評を有難く読んでいる読者にとってはまさに苦笑ものといえよう。(いましゅう / 2006-12-17)
新聞、雑誌などのマスコミから会議の席上などで行われる"一見偉そうで説得的な発言"の仮面をはがすための本。ダメな議論を取り扱った本は多いが、多くは実例を中心とするのに対し、本書ではダメな議論への理論的アプローチが重視されている。一番の特徴は無意味な話や無根拠な主張が流通する構造に対してメスが入れられ、その類型化を通して対策が導かれている点である。
本書を素直に読むならば、ダメな議論のネガティブチェックリストを用いてダメな議論を見分け、さらに自分がそれに陥らないよう注意するというものになる。しかし、読み進むうちに(特に第3章で)"この本はむしろダメなのに偉そうな発言"をするためのマニュアルにもなるのではないかと感じた。どちらの用途にも使える不思議な本でもあるのではないだろうか。(あじーる / 2006-11-11)
世の中には、正しくない議論が横行している。そうした議論の組み立ては、人間心理を巧みにつくものだけに、ついついそんなものかなと思ってしまうことがよくある。議論が発展すると世論が形成され、そうした考え方に基づいて実際に世の中が動いていく。そんなことが繰り返されていては大変だというのが著者の問題意識。
もっともらしく聞こえる議論をいかに見破るかというテクニックを簡単に身に付けることが出来ますよというのが本書のセールスポイント。基本的な論理学の知見をベースとしながら、専門の経済学を例に分かり易く説明している。 著者の指摘を待つまでもなく、日本はどんどんおかしくなっているように思われる。こうした状況から抜け出すには、だまされない論理力を身につけることが必要かと思った。そうした意味で、この本の狙いは非常に的を得たものである。(教育学者 / 2006-11-07)
本書は、世の中に流布している社会・経済に関する解釈や提言のうち、ダメな議論を見分ける簡便な実践方法を紹介する技術書であるという。そして、ダメな議論とは「読んでもいいことがない、無用あるいは有害な議論」だとしている。
本書を通読してみて、得られるところは多く、しかも実践的であると感じた。社会に流布する言説の中から、「正しく、有用なもの」を選び出す方法論が、類書に比し、特にユニークで実際的と思われる。すなわち、「正しく、有益な議論」を真正面から考察するのではなく、予め対極にある「ダメな議論」の特徴を探り出し、これを道具に「ダメな議論」を除外することで相対的に「正しさ」に近接するという方法論である。さらに、著者の指摘する、「ダメな議論」のチェックポイントや情緒的批判の類型化された特徴も具体的で有用である。構造がよく分析され、特徴が簡潔に抽出しされており、常識や場に醸成された空気にマッタをかける強力な武器に成りうると思われるからだ。ただし簡便で機械的なものとするためには、日常的な追加訓練・独習が必須と感じた。 日頃から、著者の指摘する点を念頭に、世に流布する言説を眺めれば、今までとは一味違った意見が持てるのではないだろうか。常識に馴染みその場の空気に流されやすい、私のような「へたれ中年」にお薦めする。 (フクロウ探検隊 / 2008-02-24)
本書をお勧めする理由は、読者にとっての効率性への配慮が行き届いている点。研究者ではないズブの素人が限られた時間の中で正確な経済学的知識を修得するのは難しい。だったら、眉唾ものの議論をチェックする項目を立てて振い落として行けばいいんじゃないの、と「定義に誤解がないかまたは定義に失敗してないか」など計5つのチェックリストを伝授してもらえる大変ありがたい本になっています。「『正しく有用』を示すのは手に余るので『ダメで無用』の判断基準を挙げた」という発想に立っている点、この本自体が社会工学的・経済学的思考の産物であることを印象付けます。
自戒をこめて一言。最近、情報・言説をチェックする技術を教えてくれたり、「ダメな議論」を作り出す人間の本性を解説してくれる本が毎月のように出版されるのはうれしい限りです。ただそれらの本を読み続けるだけでは、本書でも揶揄されているように、自分の耳に心地よい情報を再確認するだけの無意味な読書に陥りかねません。そこで得られた知見を自らのフィールドで活用し周囲に向け「良い」影響力を発揮すること。そうすることがそれらの本の著者・訳者達の心意気に応えることと思うこの頃です。(射手座 / 2006-11-09)
読書とは危険なものである。書物は読者の独善をたしなめてはくれない。しかも、
正確な言葉の定義も、主張を裏付けるデータもなく、比喩と例え話で構成され、 それらを耳ざわりの良い言葉で飾っただけの本も多い。それがベストセラーになることも珍しくない。だからこそ、読書力の向上が必要となる。 本書では、そのようなダメ議論(書物)に気付くための5つの技術が述べられている。読後、 1ヶ月ほど前に読んだ「国家の品格」を読み直した。最初に読んだときのモヤモヤした不快感の 原因が、本書で提示されている5つの技術によって、炙り出され非常にすっきりした。 情報過多の時代だからこそ、読む価値のある本である。(BOB / 2006-12-27)
あなたが常識と思っていることは本当に正しいでしょうか?
「常識」とは、正しい事ではなく、「多くの人が正しいと思っていること」であると。 では、その多くの思い込みはどこから生まれるのでしょうか。 メディアを通じて流される多くの言説。それらは、実しやかに、学者や政治家が語っているわけですが、語られるだけなら問題ないが、それが常識となり、本当に正しい事が言いにくい世の中や、政策の決定に使われてしまうと実害になるわけです。 しかし、素人にその正否を確認するのは困難で時間がかかります。そこで、本書では簡単にダメな議論を見破る分析的思考方法を提唱しています。 具体的には ・単純なデータで否定されないか ・定義の誤解・失敗はないか ・無内容または反証不可能な内容ではないか ・難解な理論の不安定な結論となっていないか ・比喩と例え話に支えられた主張ではないか この5つのチェックポイントを用いて、ダメな議論を省いていく事で、より正しいと思われるものに近づけるというわけです。 ロジカルシンキングやディベートが好きな方にもお勧めです。(shut_row / 2007-01-21)
一章、二章の理論編は大変ためになる卓見が多く、なるほどなるほどと思いながら読んでいたのだけれど、三章以降の具体的なテーマを選んでの実践編になると途端に雲行きが怪しくなって来る。
そこで作者は実例として自分で作った「悪文」に突っ込みを入れるというマッチポンプを行う。しかし、わざわざ自作したにも関わらず(自在に適切な「悪文」を作れるはずだったのに)、「現代の若者は、自分自身の将来像としての夢を形成することが非常に困難な状況にある。」というどう考えてもはっきりと「夢」という言葉が定義されている文章に対して「「夢」とはいったい何でしょうか。「夢」に厳密な定義はありません。」と批判する。 また一方では、日本の食糧自給率の低さを天ぷらそばの原料のほとんどが輸入品であることを例に論じた例文に対して、天ぷらそばを店で食べるための人件費、輸送費、加工費などは「国産」だと、訳の判らない「批判」をしてみせる。 基本的には作者の主張には頷けるし、恐らく正しいのだろうとは思う(「若者には夢がない」といった紋切り型の文章に対する批判、自給率問題がいたずらに危機意識を煽るための空論であるなど)。しかしだからといって反論の論拠自体が大変に疑わしいのでは、特に本書のタイトルがタイトルだけに致命的だろう。 ひょっとして突っ込み待ちで「ダメな議論」を自ら提示して見せてるの? それともオレが経済に無知だから、何かとんでもない勘違いをしてるだけ?(虎状 / 2007-04-20)
社会経済問題の原因を分析する解説型の言説に関して、「誤ったもの」「無用なもの」「有害なもの」を機械的な方法で見抜こうという試み。
言説は大量に氾濫していて、「正しく、有用なもの」を見つける手続きはむずかしいので、どの主張を支持するか自分の頭で考えることは非常に手間がかかる。しかし、はじめから「ダメな議論」を除いてしまえば、この手間は格段に減らせる。つまり、議論のコストと採算に関する技術書である。 では、その技術とはどんなことか、というと、5つのチェックポイントでダメな議論を見抜こうというもの。 1.定義の誤解・失敗はないか。 2.無内容または反証不可能な言説。 3.難解な議論の不安定な結論。 4.単純なデータ観察で否定されないか。 5.比喩と例話に支えられた主張。 まず、「常識」はなんとなく信じられているだけで、根拠のない場合が多いから注意して、自分で考えよう、という主張には賛成できる。 しかし、チェックポイントそのものは、非常に役に立つ場合と、ほとんど言いがかりではないかという場合とがあって、必ずしも採用できない。 まず、1の用語の定義だが、一般に認められテいる用語の定義を誤用している場合は「ダメな議論」といえるだろう。しかし、定義があいまいな用語を議論の根拠にしてはいけないとなると、たとえば正義や愛や青春については、何も語れなくなってしまう。いや、「いす」のような具体的な用語も車の座席やオットマンのような境界領域がある。残るのは厳密に定義された学術用語だけである。議論を通じて用語の定義を明確化していく、ということが多いのではないか。 2に関しては、たとえば、もっと公共事業をしないと景気が停滞するぞ、といった予想ないしは提案のことだ。景気がよくなれば公共事業が十分だったと言うし、悪くなれば不十分だったということになるので、常に当たる予言だ。しかし、これも将来に対する提案であれば、このような形式をとらざるを得ない場合がある。たしかに、その部分だけ取り出してみれば無内容だが、根拠になるべきところが他で示されていれば、それでいいのではないか。 3の難解な議論うんぬん、というのはレトリックとして気をつけたほうがいいのは間違いない。難解でなくても、何々博士の研究によれば式のいんちき薬の宣伝と同じたぐいだ。要はそのデータなり理論なりを援用した根拠が示せればいいのだ。何の批判も説明もなく唐突に理論が出てくれば、単なるこけおどしの可能性大である。 4のデータ観察による否定は重要だ。おそらく、この本のチェックポイントなのかでは最重要だろう。というのは、他のポイントは「根拠にならない」というだけで「誤っている」と判定できないが、データ観察によって否定されれば確実に誤りだと判定できるから。たとえば、「凶悪少年犯罪の増加をとめるには、刑法適用年齢をさげろ」などという議論は、少年犯罪が激減していることをデータで示せば、無意味だということがすぐにわかる。 5の比喩と例話が根拠にならないことはあたりまえだ。3と同じでレトリックの問題。ただし、例があるということは「必ずしも間違いではない」ということだ。いかにも間違っていそうな説に対して、ひとつ例をあげて可能性を示すことはありうる。 つまり、結論がダメな議論を見つけるのではなく、議論のその部分には論証手続きがない、というふるいのようだ。確かに科学の論文では、すべての主張について論証が求められる。しかし、一般的な政治や社会に関する議論では、仮説のまま意見を述べることがしばしばある。食料の分配が不公平だったから暴動が起きた、などという場合、では公平に分配していたらどうだったは確かめようがない。 データによる否定と、定義の間違い以外は、「まったくダメな」議論を粗くふるいわけるより、かなり厳密で正しそうな議論を見つける(そして、いいかもしれないが証明できない多くの議論を捨ててしまう)細かい網目のように思えるのだが。 (古本 よみた屋 / 2009-11-27)
タイトルを「ダメな議論」ではなく「経済論戦におけるダメな議論」と
すべきだったのではないのだろうか。 本書自体が、著者が述べる「定義の誤解」を生じさせている。 著者自身が「おわりに」で述べているとおり、 本書のセールスポイントは、社会・経済問題に的を絞った議論の消化法。 ところが「ダメな議論」全般の本だと思い込んでいる読んでいる自分がいる。 読み進めるうちに、そのギャップが拡がり独特の違和感を覚えることになる。 「おわりに」まで読み進めれば「社会・経済問題に的を絞った本」だと わかるようになっていたが、途中で挫折した読者も多いのではなかろうか。 本のタイトルは出版社が付けたものであろうし仕方がない面もあるが、 誤解を受けるようであればもったいない。 (sonson / 2009-03-02)
自称「駆け出し経済学者」の著者がかつて論文や著書を執筆したときのこと。内容に対する批判に答えるうちに、「意味のある批判」と「意味のない批判」があることに気づきました。意味のない批判に答えても、ちっとも内容が深まらない。何の利益も出ない議論(=ダメな議論)が世の中に存在する。これが本書出版のきっかけです。
科学的に間違ったことでも、なぜ多くの人々が正しいと思ってしまったのか。誤った考え方に賛同してしまわない、納得してしまわない方法はないものか。 「正しく、有用なもの」にたどり着くため、本書は、この大きな2つの疑問に答えを出しながら進んでいきます。 飯田氏によれば、人は、自分に心地よい見解に賛同する傾向があるそうです。 たとえば、「成功の秘訣は何か?」という問いに対する答は、回答者の社会的地位によって変わってきます。 高所得で裕福に暮らす人の多くは、「才能と努力で成功・不成功が決まる」という意見を持っています。かたや低所得者層では「成功するかどうかは運によって決まる」という考え方に支持が集まるそうです。成功者は自分の実力のおかげと思いたがり、成功していない人は自分の実力のせいで成功していないのだと思いたくない、という心理です。 しかも、一度定着して「常識」になってしまうと、誤った常識はさらに誤った常識を呼んで増殖を続け、おかしな社会を作り上げてしまう。 なんと恐ろしいことでしょうか。 それでも飯田氏によれば、「ダメな議論」を見分けるためには5つのチェックポイントを教えてくれます。誤った議論をこの5つの視点でチェックすればほとんど「×」になってしまう、というのが本書のメインの内容です。 政治・経済の提言が何がなんだか分からなくなりそうな副作用があります。 もうひとつ、「よし、もっと本を読んで勉強するぞ!」と意欲が湧く副作用も。(くろやぎ / 2007-11-20)
まず、自分の嗜好と合う議論以外受け入れる必要はないと考えている場合、本書を読む
必要性は薄い。また「ダメな議論」を捨てれば、必ず「良い議論」に到達することを保 証するものでもないことに注意が必要だ。 さて、本書は「良い議論」の提示という困難にあえて踏み込まず、先にゴミを捨てる方 が機械的で効率的だと説明している。この理屈に納得することができれば、本書を読む 価値はある。後半で気がつくだろうが、世の社会評論は「ダメな議論」がかなり幅を利 かせていることが分かる。だから人によっては、押さえなきゃならない正統(そう)な 議論は、そんなに多くはないというコスト的安心感(失望感?)や展望がもたらされる かもしれない。常識に照らせば目からウロコな話もあるので、著者の分析に納得するな らば、知的満足感も得られるだろう。それ以上に重要なのは、新しく触れる議論が果た してダメな議論なのか、そうじゃないのか、専門的知識が十分なくとも、早い段階であ る程度峻別できそうだという点である。 しかし実際にはどうだろう。本書を漫然と読んだだけでは、この方法は簡単そうにみえ て意外に身に付かないかもしれない。論争であるとか、なんらかの克服すべき状況など の機会でもないと、インセンティブが働かないからである。読者の多くは、飯田さん鋭 いねえで終わってしまう可能性もある。また、幸か不幸か上記のような契機であって も、ディシプリンの重要性も忘れてはならないだろう。 後半の様々な「ダメな議論」(しかもこれは著者のよく出来た作文)を切っていく様子 は、小気味よくかつ面白いのだが、そこには系統だった豊富な知識やスキルも同時に援 用されているのだ。当たり前だが、著者自身「ダメな議論」を見抜く技術だけで、この 域に達しているわけではないのである。(ori_pupa / 2007-02-23)
日頃、新聞やテレビの報道を鵜呑みにしたり、「なんとなく」信じてしまう。そんな兆候に警鐘を鳴らすのが本書だ。良い議論を見極めるための方法を紹介し、「ニート増加論」や「日本経済停滞論」など実際にありそうな実例も使って、「ダメな議論」の問題点を具体的に示している。
昨今増えているマスコミのスキャンダラスなスクープ類は、視聴率競争、発行数競争というマスコミの宿命に、残念ながら起因している。そのような表面的で浅い議論や報道に辟易している向きにとっては、溜飲を下げさせてくれる一冊である。 ただし、著者が主張するチェックポイントの一つである「定義の誤解は無いか」に照らすと、「スキャンダラスな議論が増えている」などと決め付けているこの書評も「ダメな議論」といわれるかもしれないが・・・(六等星 / 2007-02-17) 多くのレビュアーさんが述べておられるように、ダメな議論に気付くための5つのチェックポイントを示し、事例をあげながら解説した本。 著者の提示するチェックポイントは、マスコミ情報などを読む上で、メディアリテラシーの観点から重要な視点であり、参考になる。 また、経済学者の著者だけあって、「ダメな議論」の具体例の多くは経済事象をとりあげており、日常なんとなく思い込んでいる経済観が必ずしも妥当でないことがわかる。エコノミスト的な観点からみてもなかなかおもしろい。 しかし、その反面、著者の主張はまじめ(すぎる?)であって、経済分析や経済政策の議論ではともかく、分野によっては、そこまでの厳密さは必要ない場合もあるのではないか、という感じもした。また、私は経済に興味があるので興味深く読んだが、そうでない人は実例としての経済解説がたいくつなのではいかとも思う。(mfhty / 2007-02-11)
世の中にはびこる議論。
その多くは主観やある価値観を前提にした 結論ありきの「常識」という名の素朴な感情論。 そのいかにも論理の体裁をした、不毛な論理・議論を見抜くための本。 感情のカタルシスより、有用な解決策を模索するための視点5つが述べられていて面白い。 蛇足だけど、 「気持ちは分かるけど悲惨な結果になるよ」と思い続けて議論していただろう 同い年の真っ当な経済学者の自分の議論、 その態度への静かで高らかな宣言でもあるこの本に 日本経済の未来へ少し希望を感じる。(りきてんすたいん / 2006-12-20) レビュー数 34 [残りも全部見る][amazonでレビューを書く] 平均点:3.5 |
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