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環境問題のウソ (ちくまプリマー新書) / レビュー総評点:-38
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ASIN:4480687300 / 売上順位:3085
筑摩書房(2006-02)池田 清彦 ¥ 798(中古:¥ 36)
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レビュー総評点:
-38
「持続的な発展」「現在の日本の環境政策」の一貫性のなさ、本質にいかに遠ざかっているのかを痛感する書です。
環境問題というのは広くて深い問題なのですから、様々なアプローチがあります。 (法、化学、政治、社会学などから広告論まで) 当然この書1冊で満足して、意見に賛同あるいは批判するのではなく、多くの書に触れて自分の意見を確立すべきです。 と断り書きが必要なくらい、偏っているとは思います。 「行き過ぎ(と著者が感じる)環境懸念活動への批判」「日本政府の愚策(本質からずれていることが見受けられる)への批判」が主な内容です。 低い評価が多い中、この評価であるのは 「人間の集合体である社会の、生活に大きく影響を及ぼす『自然環境』なのであるから 多くの議論があるのは当然であるから、そのうちの一つを知る」 という上で読むならばよいということです。 くどいようですが念のため。 盲目的に賛成したり、批判するのには使用しないほうがよいと思います。(お花。 / 2007-07-08)
著者自身があとがきで書いているように、この本の前半は著者の専門分野ではなく、そのネタの多くはネタ本からのコピーだ。それだけならいいのだが、所々に著者自身の問題のあるオリジナルな主張を織り交ぜてくる。例えば、「820年分のダイオキシンを摂取しなければ、半致死量には届かないということだ。普通の生活をしている限り、ダイオキシンで死ぬことはあり得ない。」(p56)など。もちろんこれは明らかに間違っている。
大した問題ではないのに「問題だ問題だ」と騒ぎ立てるのは問題だが、逆もまた然り。多少なりとも問題があるのに「なんの問題もない」と騒ぎ立てるのもやはり問題なのだ。 この本の内容全てが間違っているわけではないが、懐疑論に興味がある方はむしろネタ本の方を読むことをお勧めする。(hechiko / 2006-02-27)
「環境問題」って,まじめに考えるとかなり憂鬱で解決のためにはさまざまな我慢が要求されるので,そうした問題がウソならいいのに! と願っている人たちにとって,エライ先生が「ウソだよ」と断定的に囁いてくれる本書は甘美な誘惑なんだと思いました.
ただし,世間の常識を信じないようにするのは良いのですが,では,池田センセイが本書の中であまり根拠なく断定している事柄を丸ごと信じて絶賛するのはどうでしょうか・・・? W大のセンセイという権威を取り払って,本書の内容がどこまでしっかりした根拠に基づいているのかを相対化して読むくらいのことをするとおもしろいかと.(ネット上で有名な「詭弁の特徴15条」に本書の内容がどこまで該当するかをチェックするという読み方も興味深いです.何事も疑うように説く池田センセイならそういう読み方も許してくださるでしょう)(水辺の住人 / 2006-03-05)
地球温暖化・ダイオキシン・外来種・自然保護の4つのトピックから世間で広がっているような環境問題に関する知見は妥当であるかどうかを論じている。
地球温暖化などはもはや定説といってもよい話である。疑いを差し挟むことも許されない雰囲気もなくはない。 しかし、実際の所はどうなのであろうか。今わかることは過去の温度の変動だけである。実験する事も不可能であるし、計算することも現在の科学的知見では不可能に近い。詰まるところ、本当に人為的な原因で地球温暖化が進んでいるかは確かめることはできないと主張している。まあ、逆に言えば人為的な原因という説が当たっている可能性もあるのであるが。 個人的に強く賛成できる部分は京都議定書なんかに金を使うくらいなら途上国のインフラ整備を進めようという主張である。京都議定書はあくまでも政治の話であって、科学の話ではない。 ダイオキシンもあるよりはない方がいい。しかし、ここまで巨費を投じる必要があるのか。外来種と自然保護も同様に費用対効果と自然と人為の関係のバランスを論じている。 本書に上げられる主張やデータの扱いには少しく疑問があることは事実である。著者が世間の常識を疑うように我々もこの著者の主張が妥当でであるかを疑う必要がある(それが科学的な態度というものだ)。 私として著者と同調できる点は環境問題は「正義」であって「本当」であるかどうかとは別問題という所である。 現在の環境問題は政治問題である。主張の背後にある意図を読み取らねばならない。そんなことを改めて実感した。 (糸音 / 2006-05-20)
自然科学者の著書には思えない。
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例えば,東京には最近台風は来なくなったと切り捨てられる異常気象問題は,今時,気象サイトでデータがとれるので検証すれば,発生地点の変化や,上陸地での台風統計見ても,全く根拠なし。彼の記憶の中心が70年代の東京にあるようだが,海面温度のパターンが変わることで発生地点がずれて行けば,どんなに台風が増えても東京には上陸しなくなる。
昆虫マニアのパワーに依存した種の保全施策は一見ユニークだが,残念ながら,乱獲は多くの種で絶滅の主原因だ。繁殖業者として危ない人たちも参入する。ネット・オークション全盛の時代,商品を作り出すため,繁殖集団を充実させようと野生の遺伝子プール確保に手を出すものもでるだろう。 種間雑種問題と人種間の混血問題を一緒にするという,今更ながらの話についても,「仔が出来るなら同種」なんて乱暴な前提もだが,人や物資の流通の結果,在来の環境に適合した遺伝子が薄くなり消滅リスクが上がることなどが問題だということを書かない。ナチスの民族浄化的屁理屈でいけば,人間の手で遭遇させたら次世代が出来るような近縁種の移入は,一種の同化政策的凶行では? 種や保全生態の問題を人種政策のアナロジーで語るのは確信犯である。 また,グリーンランドが中世期には緑の島だったという話,中世の温暖化終了後以降厚さ3kmもの氷河が形成されるのか。年代測定すると,底の方は最も古くても中世期以降の氷河が全域に分布しているのか調べて書いたら? 中世期でも入植可能だった地域は南部のごく一部で,入植者をアイスランドから引き連れていこうとした島の発見者が,入植者を集めるのに苦労したアイスランドのイメージ戦略の失敗から,どっかの「地上の楽園」と同様,付けた名前だという説もある。 机上の論理では歯が立たないフィールドに立って,悩みながらもデータ取って解析している人とは全て無縁の池田節。陥りやすいネタを披瀝してくれた部分で星一つ。(猫王 / 2007-05-30)
おいらは科学論文は鵜呑みにしてはいけないと習ったので、疑って読むようにしているし、ましてや新聞や雑誌に出るような、これはこの病気に効くなんてのは殆ど信じない。多くのヒトは発表するヒトが教授とかいう肩書きを持っていると信じてしまうのではないかな?
ちなみにこの著者は元山梨大学の教授、早稲田教授と言う肩書きをお持ちである。 さて本題。 構成は下記のようになっている。 第1章 地球温暖化問題のウソとホント(地球温暖化は本当なのか温暖化は昔もあったほか) 第2章 ダイオキシン問題のウソとホント(ダイオキシンは危険なのかゴミ焼却とダイオキシンほか) 第3章 外来種問題のウソとホント(外来種悪玉論のいかがわしさ日本の中の外来種ほか) 第4章 自然保護のウソとホント(自然保護はなぜ必要か圏央道と昆虫採集禁止ほか) どれも専門分野でないので使われているデータが正しいのか、あるいはそのデータの使い方が正しいのかの判断は出来ない。またデータの解釈と言うのは研究者によって異なってもかまわないと思っているので著者の解釈を云々するつもりはない。 しかしである、この方は結局、メリットとデメリットを考え、メリットを取れと言っているようだが、じゃ今後我々はどうするべきかとか、著者自身が望む未来はどのようなものか?が何も書かれていない。 ブラックバスは放っておけば在来種を絶滅させる事なくやがて一定の密度で落ち着くと主張する(彼の進化論のようだ)。駆除を主張するのは利権がらみの連中だそうだ。じゃ、NZのブラウントラウトはどうなの?と聞きたくなります。都合の良いデータだけを引用するのが良い科学者なのでしょうか??と。 第4章ではご自身が原告になって圏央道のトンネル工事(高尾山)に反対していると言う。自然破壊はけしからん、昆虫採取禁止はけしからんと書かれています。逆に言うと高尾山でなければ良いらしい。昆虫採取するためには自然が必要である事は皆が知っている訳で、結局は自分さえよければ良いのか?と勘ぐりたくなる。 異端の科学者は居るべきであるが、この方は異端と言うより単なる屁理屈爺さんのように思う。もちろん、おいらはこの屁理屈爺さんより教養も知識も無いわけであるが。(dream4ever / 2008-04-10)
著者は1、地球温暖化はむしろ太陽活動によるものであり、CO2とはおそらく無関係だろうという仮説、2、ダイオキシン汚染は健康被害に及ぶほどのレベルではなく、現行の焼却施設で十分に健康は維持できるという説、3、外来種絶滅は環境省の利権追及による「遺伝子汚染」を防ぐためのナチズムである、という主張をしています。
科学は多くの仮説によって成り立っているため、たしかに著者の言うことが正しいのか、あるいは正統派のマスコミの言う説が正しいのかは、はっきりしないかもしれません。しかし、茶者が指摘するように、ダイオキシン規制をしているのが、主に焼却炉の業者、分析業者と官僚であったりすれば、結論は怪しくなるでしょう。 一般的にいってもCO2の排出規制は費用の割りには、効果の少ない方法であり、それならば途上国民の直接援助をするべきでしょう。また外来種の根絶というのは、いま現在日本に住んでいるアライグマなどを殺すということであり、また私もナチスの集団主義に通底するものを感じる和歌山県のタイワンザルとニホンザルの雑種の駆除などを意味するのです。雑種とは人間で言えば、ハーフのことを意味するに過ぎません。これらのことに税金を使うのはまさに政治活動のもつ愚の骨頂だといえるでしょう。 漠然と社会主義が変化した環境主義への警告の書として、本書の意義はすべての自由主義者が知るべきバックグラウンドを提供しています。あえて惜しむらくは、どこまでがまじめな主張で、どこがオチャラケているのかがあまり判然としない部分もあることでしょうか。(蔵研也 / 2006-12-04)
低評価のレビューを購入前に見ていたので、最初は眉にツバをつけて読みすすめていた。読み終えて評価が180度変わった。結論からいって、この本はたいへんな良書だと思う
理由は今のニッポンから無くなってしまった、モノの考え方に対する、何とも言えないバランスの良さである。著者自身は昆虫愛好家でありながら、まず環境保護ありきという昨今の風潮にはつよい疑念を示し、保護するしないは倫理・経済的なメリット・デメリットの兼ね合いで決まるべきとしている。 具体的には、棲息地に道やホテルができることも地域・経済的な社会メリットを生むなら認めようという態度を示しつつ、実体はそうでなく、省庁や一部業者の利権のみからすすめられ、社会的コストの浪費および環境破壊というダブルデメリットを生むから反対だ、という主張は、広い視野から世間を見ており、品格を感じる。 単に自然や野生動物は大事なものだから保護しましょう、というセンチメンタルな自然保護論とは異なるし、とにかく環境保護!という、結論が先に決まっている一部の環境論とも一線を画する。 いわゆるロンボルグ的主張を、一般の日本人向けに平易に書き下ろしてくれている。そもそもあの分厚くて文字の小さいロンボルグ本はなかなか人に勧められないが、この本なら代用になり得る。 その結果、読みおえたけど私は賛成しない、という人が現れるのは全く構わないと思う。主義主張はいろいろあるし、この本は口語調で書かれており、また何カ所かで筆がすべったというか、ドキッとするようなことも書かれている。それが一部の低評価につながっているのだろう。 ただしこの本のあそこがおかしい、ここが不正確だ、また掘り下げが浅いという批評は枝葉末節である。それなら専門書を読んだらよい。この本は一般書であり、何よりバランスが好ましい。そのような批評が、この本を読まずにダメと思いこむ人を増やすことを、残念に思う。(二太郎3 / 2007-10-11)
この本は、所謂「正論」と真っ向から反論している本です。
確かに納得させられましたが、断定的な口調に少し疑問が残ります。 しかし、対極する2つの意見を見比べる事で、環境問題を多面的に考える事が出来ると思います。 ただ一つ言っておきたい事は、現在言われている地球温暖化の原因の数々は全て「仮説」であるということです。 根拠があっても正しいとは限りません。(←は「国家の品格」(著・藤原正彦)あたりを読んでいただくと判ると思いますので序でに薦めておきます)(Mits / 2006-08-07)
地球温暖化問題、ダイオキシン問題、外来種問題について、通説とは違った角度からスポットライトを当て、陰の部分をあぶりだす。
著者の主張は説得力があるが、問題の一部分しか捉えておらず、正統派の主張と併せて読み解く必要があるだろう。 著者の語り口は断定的で、主観に基づく所も多いが、 メディアによる情報の取捨選択におけるバイアスの存在や、外来種の自然伝播は認めるが人為伝播は認めないという姿勢をナチズムに例えた点など、なるほどと思わされる部分も多かった。(ハナミズキ / 2006-08-02)
あなたの「騙されやすさ」をテストしたい方にオススメ♪
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騙されやすい人が読むと、説得されてしまうかもしれませんね。しっかり数値データを示して論じていますから。でも、「なぜ他の研究者は、そのデータのことを取り上げないのだろう?」という質問ができる方なら、この文章のトリックが見破れます。
地球温暖化部分の記述だけを例にとってみます。例えば、著者は「人為的な影響で温暖化しているのではない」という主張で、それを説明するのに都合のよいデータばかりを取り上げています。 しかし、「人為的な影響で温暖化しているのではない」ことを科学的に証明するならば、本来は、地球温暖化研究の中枢であるIPCCのデータを挙げて、それに対して正々堂々と反論すべきです。 IPCCだけでなく世界の気候問題の研究者から、現在は本来ならば温度が下がるべき周期に入っている、つまり「温暖化」ではなく「寒冷化」の時期にあるという研究報告がなされています。 著者は、そのことに一切触れず、1970年代に一時的に温度が下がった事実を、鬼の首を取ったかのように挙げて、「人為的な影響で温暖化しているのではない」とおっしゃいます。 稚拙すぎる・・・本来なら下がって当たり前ですから〜ぁ!残念!! レビュワーの中には、だいぶこの先生に騙されちゃった方がいらっしゃるみたいですね。他にもこの手の記述が満載です。本屋で立ち読みして呆れちゃいました。 あなたの「騙されやすさ」をテストしたい方にオススメ♪(tomophy / 2006-04-03)
一般的な認識とはあまりにかけ離れた内容であり、にわかには受け入れられないような突拍子もない一冊。ただし、「いまだに論理的な反論意見・著作が見当たらない」という専門家の話から察するに、それほど信憑性のないとんでもないものでもなさそうだ。口語体の読みやすい文で分かりやすく書かれており、「読み物」としても面白いのでおすすめである。(タヌキ / 2007-03-22)
時勢に抗することは勇気の要る事である。増して、マスコミ的には正義が確定し、政府の政策の方向性も定まり、国連であったり、国際世論との装飾を施されると尚更である。前アメリカ副大統領のゴア氏の活動も、正義とインテリジェンスを感じさせる。
著者の池田清彦さんは、そこに敢えて切り込んでいる。 特に外来種問題、「遺伝子汚染」を語る著者の筆は、冴え渡っている。 科学論を武器に、時勢に抗する著者の論述をまずは読んで頂きたい。(歯職人 / 2007-04-23)
買うんじゃなかったと思った本。
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環境問題にウソがあるのは事実だが、それを知りたい方にはもっと科学性に富んだ本をオススメする。読みやすい口語にこだわったのは良いと感じるところもあるが、それで著者が理解し切れなかった部分をごまかすような事になっているのではないだろうか?前半部分は多くの本を引用し、(科学的に間違っているのに変わりはないが)形は整っている。後半は気持ちは分かる。しかし、それはこのような本に書くような内容かどうか、科学的根拠も何もなかった。メディアの倫理を問う前に、こうも適当なことを書いて売ることについて考えて欲しい。(yuki / 2007-05-16)
せっかく多数派に黙殺されそうな“正論”をあげて、人々を
税金の無駄遣いや非効率から救おうとする著者の方向性は正しいと思うのに、 決めの箇所で「バカ」を多用するのは、何なんだろう・・ 効果とコストの比較検討問題は、特に施策選択の場面では、これから重要な要素だと思うし それが誤った思い込みや、一部の権益のために曲げられて 本来最も効率的な選択から外れているのならば、それは悲劇だし、 この本の著者の説を、政府や地方自治体や他の国々も十分に斟酌考慮して その結果、住民にとって最少経費で最大効果がもたらせるのなら、この本の存在意義も大きい。 でも実際は、人をバカにした表現が鼻に付くこの本がそのように善意に活用されることはないだろう。 環境問題は、身近すぎて、かえって取り組み方を見誤りやすい。 正直、日常生活する私達も、情報量ばかり多くて 現在の方向性が正しいのかウソなのかも、判断しかねている。 だから、もう少し優しく、丁寧に「バカ」でも納得できるように書いてよ。 少なくとも私は、人のことを軽々しくバカと言う人間の意見は、どんな内容であっても信用できないから。(TAMADON / 2009-09-12) レビュー数 41 [残りも全部見る][amazonでレビューを書く] 平均点:3.5 |
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