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グリーン革命(上) / レビュー総評点:71
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ASIN:4532314410 / 売上順位:23488
日本経済新聞出版社(2009-03-20)翻訳:伏見 威蕃/トーマス・フリードマン ¥ 1,995(中古:¥ 980)
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レビュー総評点:
71
「フラット化する世界」のトーマス・フリードマンの最新作。
副題は「温暖化、フラット化、人口過密化する世界」 結論から言うと、「フラット化する世界」とともに読んでおくべき 本だと思う。そして、おそらく本に対する評価や売れ行きでは 異なるだろうが「フラット化〜」よりも重要な本である。 「フラット化する世界」ではインターネットなどが仕事や社会の あり方を根本的に変えてしまった様を描かれていた。 本書はその続編とも言える内容で、フラット化と人口の過密化、 そして地球環境との関連性について論じ、その対応策(私たちが しなければならないこと)を提案している。 上巻は3部構成で、現状、現状に至る道のり、そして前進の道すじに ついて書かれている。 特に第2部の「現状への道のり」は読み応えがあった。 ・新興国の人口増大とミドルクラスの勃興が資源需要に与える影響 ・原油価格(をはじめとする資源価格)高騰が国際政治に与える影響 この2つに関する洞察には学ぶことが多かった。 そして、8章、9章からは「グリーン革命」の核心部に入っていく。 アメリカ中心に書かれているが、ここに書かれていることは他国にも あてはまり、当然、日本の読者も知っておくべきことだと思う。 残念な点は、著者は、アメリカを過大評価しているのではないかという点。 また、訳出に難しい言葉がしばしば出てくることだろう。 (もう少し平易な言葉に置き換えてくれると読みやすい) それらを加味してこの評価にさせていただきます。 なお、トーマス・フリードマンのサイトでこの本に関する講演の 動画が見られます。 http://www.thomaslfriedman.com/ (matsunoki55 / 2009-03-23)
原題は「Hot, Flat, and Crowded」ですが、邦題の方がしっくりきます。
流行の「グリーンに暮らす7つの方法」的な牧歌的な意見ではなく、血税を投じた公共投資により、新エネルギー時代をきり拓こうという野心的な目的の上に書かれています。「革命」に血が必要なように、温暖化対策には犠牲が必要です。そのための準備をアメリカ国民に促しています。 上巻のコンテンツは: (1)現状を直視する〜アメリカはエネルギーを浪費しすぎる。台頭する新興国の成長をみると、絶対的なエネルギー量が不足する。エネルギー格差、エネルギー貧困の発生 (2)なにが問題か? a アメリカ的消費文化が世界を席巻している b 原油価格が上昇すると、石油産出国が民主主義から遠のく(これは興味深いデータがでていました。必見です) c 地球困惑。気候変動による経済ロス(農業など)、生物多様性ロス d エネルギー貧困によりフラット化した世界の恩恵が得られない (3)では、どうすればいいのか? クリーンエネルギーへの公共投資。具体策は下巻へ… 環境問題を包括的にみる、良著です。政策に携わる方、環境問題に携わる方、工業に携わる方は、一読をお勧めします(かといって、すべてマネする必要はないでしょうけど)。翻訳も読みやすく、まるで原文を読んでいるようでした。 残念な点は意見をサポートする根拠がジャーナリストらしく新聞記事が多く、査読を通した論文は少ないところです。 (hawaiijoho / 2009-08-04)
オバマ大統領も熟読した1冊。“グリーン・ニューディール”の語源にも影響した本ではないか。刊行後話題になっていたが、ようやく前篇を読了した。
エネルギー資源、医療、社会保険、インフラ、理想、信頼、そして威信。冒頭で語られるアメリカが現在喪失してしまったと提示される事柄である。読み始めていくと分かるように、本書は、あの08年9月以前に書かれたものであるが、筆者も指摘するようなアメリカを支えた“POWER”が、更に濁流の如く無力化され転がり落ちてしまった今、温暖化、フラット化、人口過密化する世界で、新たなエネルギー=グリーン政策を推し進める事こそが、アメリカの再生、国力を生み出す新方式であり、それが、安全保障と経済的利害の中心となるとの主張が切々と述べられる。 世界中で今、環境とエネルギー資源を巡って起こっている深刻で憂慮すべき問題が詳細にレポートされ、気候の変動化や生態系の破壊、持たざる国の“エネルギー貧困”など、具体的事例と数字を挙げて危機が語られるのは説得力があるが、やはり、中国、ロシア、サウジアラビアら、潤沢なエネルギー資源を背景に、アメリカ(民主主義国家)とは主義を違とする国家に対して延々と続けられる辛辣な物言いは、正論だとは思うが少々過剰か。 これからの未来と生き残りをかけ、それぞれの国、企業、個人が、それぞれの立場で、やり遂げなければならない地球規模の一大プロジェクトである事が再認識出来るが、アメリカ国内に向け発信された筆者のアメリカ中心主義には、個人的には些か辟易。でも、如何にもアメリカ的で、オバマのみならず、アメリカ人の心を打つんだろうな、本書は。(hide-bon / 2009-07-07)
著者トーマス・フリードマンの「フラット化する世界」に続く本。
この本「グリーン革命」は、 全ての人間に平等の「地球」について。 先進国は排出温暖化ガスの取り締まりをスタートした。 しかし、新興国・途上国は過去の先進国のようにエネルギーをガンガン利用している。 特に彼らが目指すモデルはアメリカ。エネルギー体制が悪循環、でもこれが現実。 “年中常夏の地球に人口90億人”、 2050年には実現するかもしれない。 やばい、やばいぞ地球! フラット化したことにより、資源の取り合い合戦がより激化している。 アラブ諸国は欧米に呑み込まれないように、独裁者は自国を守る策として宗教強化を取り入れた。 他の石油保有国も同様に、国民の自由度を取り締まるにつれて原油高が上昇。 やばい、やばいぞ日本人! このままでは、またどこかで戦争が起こりそうな予感。 日本も一刻も早くエネルギー依存からの脱却を実現しなくてはいけない。 まるでNHKスペシャルを見ているような感覚。 ピューリッツアー賞を3度受賞している著者。納得。 1つのテーマ―に対して世界中の知識人とのインタビューや実体験に基づいてい書かれている。 まるでNHKスペシャルを見ているかのようなドキドキ感。 (魯談サーリー / 2009-10-02)
期待が高かった分、皆さんの評価は辛いですが、世界がどの方向に向かっているのかを、
最高水準の知性を持って分析し、オバマ大統領の政策にも大きな影響を与えている本です。 読まないわけには、いかないでしょう。 上巻では、オイルマネーとサウジアラビア、テロと自由というような話が続いて、 まるで映画キングダム 【ユニバーサル・Blu-ray disc 第1弾】 のようで一体何の本だか、一瞬見失いましたが、地球温暖化、環境破壊の現状に触れ、 石油からの脱却、クリーンエネルギー政策が重要なのだ、とつながります。 フリードマン氏が自ら言っているように、この本はアメリカ(人)向けに書かれた 本です。極端ですが、いかにアメリカが世界から嫌われ、アメリカが原因となって 世界の環境を悪化させているか、という警告を発しているのです。ただ、 アメリカ人の自尊心をくすぐるような形で、アメリカが目覚め、アメリカが世界を 「グリーン」で引っ張って行けば、世界を救うことができるのだ、という書きぶり になっているので、気に入らない人もいると思いますが、そこは本筋ではないと 思います。 いすれにせよ、環境問題だけでなく、世界のパワーバランスや政治に「グリーン」がどう 影響するのかを正しく認識し、日本の取るべき道を考えることが必要です。(あらフォーティー / 2009-06-24)
■いわゆる「エコ」なだけの観点ではない
通常、エコだとか環境問題だとかいう話は、 「地球の平均気温が**度上昇」とか「**島が水没の危機」とかいった、 いまいちピンと来ない話が多い。 ⇒本書では石油利権など地政学的な話もあり興味深い ■問題意識が高まる 読むと確かに問題意識が高まる(ような気がする)。 地球温暖化ではなく「地球惑乱」と表現すべきとあるが、 確かにそのほうが問題意識は高まる。 ■「グリーン革命」? ちなみに原著のタイトルは「Hot, Flat, and Crowded」。 グリーン革命という言葉も本書の中に出てくるが、どうもしっくり来ない。 グリーンというと濃厚に「エコ」とか「環境保全」とかのイメージがあり、 先入観で「そういう本か」と思い込んでしまう危険がある。 このタイトルに減点1点。(にゃんたこす / 2009-07-20)
上巻を読了したところでの感想になるけれど、まず目新しい発想や事実が思いのほか少なく、入門書的な位置づけではないか、というのが第一印象。
教養として環境問題も一応知っておかなくっちゃ、という人には有用なのかも知れない。 内容はすこぶる凡庸。 たとえば帯に、 「人類が経験したことのない新時代を生き抜くための知恵がすべてここにある」 と刺激的な文言が踊るが、 「地球のシステムとしての自然は一定不変で、確固不動だ」(P278) とあるように、人類は有史以来いついかなるときも、予測不能な未知なる明日を生き抜くために一歩ずつ手探りで足を踏み出してきたのではなかったか? つまり上記の帯のキャッチコピーのような、 予定調和的な表現が全編を通して目にあまってしまう。 もっとも、そういった紋切型の発想をなんの悪気もなく披瀝するところが、アメリカ的で面白いと言えなくもない。 総論が凡庸な割に各論が多岐に渡り、そこで扱われるデータがきちんと明示されているところが唯一の長所か。 下巻では思索の飛翔に期待したい。(悠史郎 / 2009-07-08)
「フラット化する世界」があまりに凄かったため期待は高まる一方、即買い即読みましたが、これなに・・・というのが正直なところ。「フラット化する世界」では、アメリカからPCとインターネットによりIT革命が世界に拡がり、情報へのアクセスが均等化した様子が描かれていて衝撃を受けましたが、今回は日本では第一次オイルショック以降に国是となった省エネについてが主体です。時代を反映しエコについても書き込まれていますが、日本からは周回遅れで、省エネとまだ未分化の段階のようです。もちろんフリードマンですから筆達者ですが。皆さん、そんなに面白かったんですかね・・・というのが私の感想です。(ユニセフ / 2009-08-19)
今まで地球温暖化に対して先進国は発展途上国に対して「少しはお前ら環境に配慮しろ!」と言っているという印象があったが、この著作を読むと中国やインドなどの発展途上国さえも今となっては自ら環境に配慮した政策を進めなければこれから先の経済発展はあり得ないのだということを思い知らされる。
また、3度のピューリッツアー賞を得てアメリカを代表するジャーナリストである著者は、アメリカの環境への政策の遅れを指摘しており、石油の値段が上がれば上がるほど民主主義に対する敵国を強くしている(!)という現状を認識させることによって再エネルギー利用社会への軌道修正を迫っている。 前作「フラット化する世界」にはインパクトでは及ばずも、いつもながら面白い切り口で新たな視点を我々に与えてくれる作品となっている。(Nao / 2009-04-01)
進行する地球温暖化問題。そして、経済的にピンチのアメリカ。これらの問題を解決するために次に打つ手はなにか。この本はそれをはっきりと示す。
現在の消費スタイルを保ちながら、環境も保護していく―そんな夢のような話が可能になるらしいのだ。もちろん、消費者の意識の大幅な変化、生活面でのイノベーションが必要ではあるが。しかし、これを実現するのは簡単ではない。みんながプリウスを買ったからといって実現するほど甘くはないのだ。 本書では、具体的な「グリーン革命」後の世界が描かれている。環境を守り、地球温暖化を防ぎ、生物の多様性を保つ。そんな社会を実現することも可能である。さらに、この社会は、新しいエネルギーサービス産業を生み出す。例えば、エネルギーの使い方についてアドバイスをし、最適なエネルギー節約プランを提供するのだ。このエネルギー革命を進めるためにはインフラの再整備が必要なので、それに関する雇用も創出できる。オバマが、グリーンニューディール政策により数百万人の雇用を生み出すといっていたのは、嘘ではない。太陽光や風力などのエネルギーをもっと積極的に使うことで、温暖化の問題に対応しながらさらなる経済成長が見込める。そして、主要エネルギーとなり得るエネルギー源の発明により、この革命は完成する。実は、このエネルギー源の開発は日本で行われている。人工的に光合成をして二酸化炭素を減らし、水素を作り出してエネルギーとして使おうというものだ。この研究は実現まであと一歩のところまで来ている。もし日本がこの研究を成し遂げれば、一気にエネルギー大国になれる。グリーン革命の完了である。 人類に対する警告であると同時に、未来に希望を与えてくれる書でもある。(tn581jp / 2009-04-15)
著作は初見であるので、他のをレビューなどで確認したうえで書く。
姿勢としては、共和党よりの強いアメリカ復興欲求がベースにあり、米が覇権を持ち続けんがためにエコ産業で世界のイニシャティブをとれ、といった内容。 原油価格の高沸が支配層の独裁を継続し、低下で民主主義が生まれるとの言、アラブは当てはまる例があろうが、例示したベネズエラにはそうではなかろう。 米にとっては悪の枢軸かもしれぬが、チャベスは代議制民主主義でなく市民参加の直接民主主義を標榜しており、それを知ってか知らずか例示もしていない。 バクダードのように民族・宗教派閥間を隔てる壁だらけの街づくりが、著者の言う民主主義だとのたまうならこの点は理解できるが。 民族自立を謳えば、それを民主主義と著者は言わないだろう。 日本のように、あくまで米傀儡が寡頭政治の元、米追随路線をとってこそのそれだといった思想が透けて見える米保守的視線が鼻につく。 原発をクリーンエネルギーにあげているのも、同様。 但しエコを楽しんで行えるグリーンパーティでなく、不便を買ってでもグリーン“革命”を今すぐ行わねば、地球船は既に氷山に衝突し、沈没しかかっているとの指摘や、温暖化がCO2のせいでない可能性がほんの少しあっても、それに対処するすべを身につけねばならないし、それを軽視する学者もどきに迎合してはならない、との指摘には賛同した。 そうであればこそ、上巻の総論めいた筆致は生ぬるく感じられる。 下巻では、ゴアのようなセンセーショナルな内容を読みたいものだ。 (ぽるじはど / 2009-07-16)
世界規模の取材と、身近な事象の語りからはじまる、その後の壮大な展開は、
さすがのフリードマン。読ませます。 日本語版のタイトルは秀逸で、これは売れますね。 「暑く、フラットで、そして人口密度が高い(混んでいく)地球環境」では、 なんだかわからんし。これは冗談ですが。 膨大な取材とインタビューから、アメリカのこしかた行く末を展望しながら、 環境保護やCO2削減、さらにエネルギー革命をめぐる、政治学的なコト、民俗学的 なコト、地政学的なコト、そして経済成長著しい中国と、アンチ帝国主義的パワーと 石油パワーの源泉たるアラブ勢力までを包括しながら、アメリカの生きる道は 環境革命、その名も「コード・グリーン」エネルギー革命にある、と説いていく。 お話のプロットとしては、前作「フラット化する世界」の続編ともとれる書き方で、 世界規模で突き進む、新興経済圏の驚異的なGDPの伸びと裏腹に 環境破壊と、その影響なのか、どうなのか、地球規模での気候変動(たとえば ハリケーン・カトリーナ)とノアの方舟的見地を盛り込みながら、上巻では、 米国市民が進むべき、取り組むべきグリーン革命のロードマップを考察する ところで、下巻に続いている。 相変わらず、精力的でエネルギッシュで、読者に興奮を与えるベストセラーではあるけれども、 ちょっと、オバマ政権の政治的、政策的なプロパガンダ的においがするのが気になります。(佐倉ごるふ / 2010-02-20)
地球温暖化と自然保護とグリーン革命がとてもリアルに感じられる一冊です。
エネルギー問題を解決することが、すべての問題解決に通じるようです。 この重大な難局を乗り越えてこそ、新しい世紀がはじまると思いました。 (tamadam / 2009-05-12)
上巻なので、仕方のないことなのかもしれませんが、ほとんどが前置きに費やされていて、具体的提言がありません。
著者はアメリカ人のようなので、少しアメリカ人びいきしている部分が気になりますが、下巻を読んだ上で評価をしようと思います。(ヒュー / 2009-05-12)
エコ社会の実現でもアメリカがリーダーであろうとす
る著者の立場が最初から示され、鼻白む読者が多い と思います。そこは、がまんしてください。広い視野か らの有益な認識や提言があり、読み終えて損した気 はしないと思います。例えば、日本での武田邦彦の 偽善エコロジーをめぐる昨今の論争よりは、いく分か レベルは高かろうと思います。 課題の提起では、世界的なフラット化(急激なミドル クラスの勃興)や人口増が、エネルギーを浪費するア メリカ化として顕在化していること、今後の方向をクリ ーンな電気、エネルギー消費の効率化そして自然保 護の三つをバランスよく進めるとしたことが肯けました。 驚いたのは、テキサス州知事時代のジョージ・W・ブ ッシュが命令を発したことで、風力発電の設置が一気 に進んだこと、そしてニューヨーク市で実施した燃費向 上規制がハイブリッド車への劇的な転換を引き起こした という指摘です。つまり、適切な政策誘導さえあればエ コ社会の構築は夢でないということです。 原発をクリーン(使用済燃料の化学的処理は?)とし、 世界恐慌の克服をルーズベルトの功績(ニューデイル は無効だったというのは今や常識!)とするなど、数々 の無神経な記述にはここでは敢て目をつむり、自分達 に都合のよいところだけをつまんでおくことにしておきま しょう。 (野原ひろし / 2009-05-09) レビュー数 18 [残りも全部見る][amazonでレビューを書く] 平均点:3.5 |
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