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レビュー総評点:
127
これまでの「広告は死んだ、これからはネットだ!」的な本は、ともすると既存のメディアの凋落を笑い、ネットでの展開を解決法とするような内容を、ネットに偏りながら、難しい技術用語を並べて解説したものが多かった。しかし、この本は、さにあらず。 ネットの登場によって、何が変わったかと言えば、消費者が(企業の)「ターゲット」ではなく、一緒にブランドを作る「パートナー」となったというのは、まさにその通りだと思う。そのパートナーに接触するためには、消費者本位でコンタクト・ポイント、ひいては最適なメディアを洗い出すのが大切であり、最初から「テレビと雑誌とネットで」とか決め打ちしてコミュニケーションを作成するのは、全くナンセンスであるということは、安易にそういう道に進みやすいクライアント側に対する痛烈なメッセージにもなっている。 「AIDMA」に代わるという「AISAS」が万能ではない(適切である場合と無い場合がある)というポイントは、まさにその通りであり、「今からはネットの時代!」などと偏った意見を言う代理店やマーケティング担当者への皮肉ともとれた。他にも、このスピードの早い現在でこそ、一発短気勝負ではなく、三年くらいのコミュニケーションを考えておくべき、とか、本当に必要なのは商品理解の前に消費者理解であるとか、ごく当たり前だけど、実践されていないポイントも挙げられている。 今現在の広告の課題と方向性を、とてもわかりやすく平易な言葉で、とても簡潔に、しかもトータルなコミュニケーションの観点からか頼りなく客観的にまとめられた名著だと思うし、個人的に「スラムダンク 1億冊感謝記念広告」の裏舞台が入っていたので、☆は5つ。「戦略PR」と合わせて、広告業にいる人はもちろん、マーケティングやキャンペーン、コミュニケーション等を仕事にしているような人たちは必読(コミュニケーションの下地作りが「戦略PR」、実際のコミュニケーションが「明日の広告」)。また、読むだけではなく、ここから何を実践に移すべきなのか、誰もが真剣に考えたら、日本のマーケティング・リテラシーは格段に上がる、と思う。(Ray / 2009-03-01)
我々はもはやもてなくなっているという自覚のもと、ラブレターを渡す相手のことを真剣に観察し、本当に相手が喜ぶことを見極めて内容と組み立てと渡し方を吟味してラブレターを書かなければいけない。 ・・・という第1章から第4章までの展開はわかりやすく説得力がある。 特にわかりやすく書いているところが特筆すべきだと思う。文才があるのだろうし、本来は難しいことをわかりやすく伝えるのって地頭がいいのだろう。(地頭がいいっていう陳腐な言い回ししかできない私とは大違いである) 第5章のスラムダンクのキャンペーンの事例紹介は感動的。ステークホルダー皆が幸せになるWin-Winの理想的な姿を見せてもらった気がする。 最後の第7章はとにかく消費者のために、というしめくくり。お客様志向の重要性が言われて久しいが、広告だって結局はそこに行き着くということか。 で、やっかいなのが第6章のクリエイティブの重要性。この本の論旨の流れからは明らかに浮いているというか、違う文脈が流れ込んでいるような印象を持った。 でも、読み終えた後にふと気が付く。 お客様志向っていう姿勢だけじゃだめにきまってるじゃん。ラブレターの内容が斬新で読み手の心を動かすものでないと駄目なのは昔も今も同じ。 広告に限らない。 お客様のためを思っているだけじゃ意味がない。 提案する内容、提供する製品・サービスがすぐれていないと駄目なんだ。 という、あたりまえのお話ですが、佐藤さんは親切にもそのことも忘れないように釘を刺してくれているんですね。 少なくとも私はそのように考えました。(冬の暖かな鎌倉の海岸で / 2008-02-09)
僕と同世代のさとなおさんが遂に本名で書き下ろした本。さとなおさんの本業に関わる本だから本名で書いたそうだ。 さとなおさん、いや、佐藤さんの、広告を志す、或いは広告業界に入ったはいいが、「なんだかな〜」と思っている若手に対する真摯かつ優しい気持ちが目一杯詰まっている。 僕の勤める会社はイケてないメーカーで、しかも産業材メーカーだから、広告とは最も遠い世界。「お客様(それは産業界)の求める品質のものを安価に提供」という世界であって、広告して売上が増えるわけじゃない。 でもこの本は参考になった。曰く、商品作りのところから予め広告を折り込んでいく、ということ。産業材であっても品質、コストの他に何が「売り」であるのか、ちゃんとイメージをもって商品設計したらうまくいくだろう。 また、何よりも消費者がネットの力を借りて従来より賢くなったといこと。 従来のように4マス(新聞、雑誌、TV、ラジオ)に乗せておけばいいだろうなんて高をくくってたら大変なことになる。 佐藤さんはけものみちを歩いて来た人だ。前人未踏の地=知を、その恵まれた体力はあるというものの、文字通り身体を張って頑張ってきた人だ。パソコンやインターネットにしても佐藤さんは真っ先に飛びつき修得した。 若者よ、おぢさんたちもこんなに頑張ってるんだから、あんらもがんばんきゃダメよ」 (韓国の龍 / 2008-04-09)
個人的にはTVとは絶縁状態でCMはもうその役目も使命も終えたと思っているが、 広告業界にこれほど洞察力のある人がいるとは驚きだった。 広告の世界にいる人は本書で勇気づけられるだろうと感じた。 ただそれほど楽観できる業界ではないのも事実。 予想だにしない大津波がそこまで来ているかもしれない。 (アマゾン利根川 / 2008-03-02)
あの『さとなお.com』のさとなおさんが初めて 本業の広告について書いた本。 広告の本かー。難しいかもなあと思いつつ読み始めたら いつのまにかぐいぐい引き込まれてしまい 予想外に解りやすく面白かったです。 専門用語は必要最低限のみ&解説してあるので、 素人の私にもすんなり理解できました。 広告=ラブレター、の喩えもすごくイイですね。 『(単に情報を伝えるだけなら)それはインフォメーション』 『広告とは、相手の心を表現で動かすものでないといけない。 相手を感激させなければ、ラブレターとは言えないのだ。』 ・・当たり前だけど納得。 「俺はこんなにすごいんだぜ。だから付き合ってくれ」 「君のことはよく知らない。 でも僕は今、恋がしたいんだ。そういうことだ」みたいな、 「私の気持ちや都合にはおかまいなしのラブレター (と言えない単なるお知らせ)」のほうが多いと感じるから。 あるいは、 「君はこうこう、こういう人でしょ。だからこれがピッタリだよ」みたいな 決めつけ&押しつけレターもよくあるから。 (・・でもTPOによっては自分も 大差ないことしてたりするんですよね。反省) そんな「自己中でとんちんかんなお知らせレター」じゃなく、 相手のハートを掴むラブレターとはどういうものか。 いつ?どんな方法で?どの程度? その辺もたいへん親切に解説してあるので どんな立場の人にも参考になるはず。(カンナ / 2008-01-22)
広告の本ではありますが、 企画、制作、編集など、 クリエイティブ系のお仕事をしている人には 非常に示唆に富む本だと思います。 著者の経験から得たノウハウをこんなに惜しげもなく 公開しているなんて! 消費者を見つめたマーケティングのヒントが書かれているのですが、 これだって、なかなか思いつけないことだと思います。 でも、この本を読んだら、一瞬にしてわかってしまう。 これを自分自信の経験から学ぼうとしたら、 どんなにたいへんなことか! 著者が実例として上げている、 「スラムダンク1億冊感謝キャンペーン」の話なんか感動的。 こんな仕事ができるなんて、うらやましいです。(かんおおやま / 2008-02-14)
第一線で活躍する広告マンの著者が、広告対象である消費者といかに対話していくのかが述べられる。新しい感覚が惜しみもなく疲労され、また魅力的な実例を用意し読者をあっという間に自分の世界に引っ張り込む手法は鮮やかの一言です。ここからも著者のマーケターとしての実力が伺えます。読み物エンターテインメントとしても充分満足させてくれます。ご一読をお勧めいたします。(イタリアン / 2008-01-22)
最近、なんとなく宣伝効果が落ちているな。と思っていた矢先に読んだので衝撃的でした。私の仕事は、直接売上とかには関係のない仕事なのですが、やはり作った物は読んでもらいたい。なるほどと言ってもらいたいと言うことは同じです。 「スラムダンク」の話は、よけいな気がしますが、こういう方法もあると言うことで書かれたのだと思います。このお話しで、広告とは自由な物だ。形式的な考えだけではダメだということがよくわかりました。 (団体職員 / 2009-09-23)
タイトルは冗談かと思うほど硬いのだが、文章は適当にこなれていて、読みやすい。 広告におけるコミュニケーション・プランニングを仕事にしている筆者の本なので、大部分が広告関係の話。 この10年の時代の変化を、どのようにユーザーとのコミュニケーションにこめるかというのがお題。 ユーザーとコミュニケーションをとるのを仕事としている人向け全般に書かれているので、その広告の話しをひとつの事例としながら、自分自身の仕事にあてはめるステップが必要とされると思う。 実際に、広告の現場にいる人には、入門書として、新しい考え方をするのに、読みやすく頭に入りやすい、ああ、最近変わってきたの、こういう事ね。と腹にはまると思う。 また、最近仕事がうまく進まない、とれない、仕事の行く末に悩める広告代理店の人とか。 企業のマーケ担当、マーケティングに進みたい学生とか。かなり勉強になる点が多い、とてもよい本だった。 強くお勧めできます。この値段は安いです。(久保田夏彦 / 2008-09-06)
本書を読んで当時の新聞広告を見た記憶がうっすらと甦りました。うっすらと、というのは この広告の仕掛けからすると全く分かってもらう必要の無い側にいたからなんですね。 今やっと分かりました。本当のファンだけに深く感謝の思いを伝えたいという目的を達成する 為に練り上げられた企画は見事に成功したようです。なぜ新聞を使ったのかというのも納得 です。 毎朝晩「お願いしまーす」の声と共に突き出されるチラシ。割引券付とかティッシュ付でも 避けて通る人が多い。第3章の「変化した消費者を待ち伏せる7つの方法」〜彼らと偶然を 装って出会うために、は「なぜ避けるのか」を考える上で大きなヒントとなりました。 新聞広告やラジオCMなんてもう古い、今はWEBだろうと思ってたら目が覚めました。 (Ran / 2008-04-02)
仕事で広告に関わる人はもちろん、そうでなくても いろいろな形でこれからの消費に関わる人、 そして、本書で事例として紹介されている 「スラムダンク一億冊キャンペーン」に実際に参加した方が もしここを見ていたら、是非是非、読んでみて下さい。 当時、企画の初動の段階でいかに心を砕いていたか、 キャンペーン対象者(=読者)にどうやって、言葉ではない「ありがとう」 を伝えるか、とことん考えに考え抜いた結果のあの形なのだと分かりました。 (当時が思い出されて、感謝で涙が出ました;;) 「とことん消費者本位に考える」ということが どういうことなのか、きっと肌で実感できると思います。(moja / 2008-02-01)
広告・宣伝関係者はもとより、普通のビジネス本としても楽しめる一冊。著者の非常に優れたバランス感覚、立ち位置は現在の「ネット対マス」という意味のない二項対立をすっきりと解消してくれます。 広告=ラブレター、キャンペーン=口説きという図式で語り、広告=ラブレター=部品だけで「口説くことはできない」という点、正直多くの人が忘れている大切な部分だと思います。 その他具体的なプロモーション手法についてもスラムダンクの事例を出してみたり、非常に平易でわかりやすく、多くの方に読んでいただける内容になっているかと。 これで1000円でおつりがくるのは、非常にお得、マストバイです。(adman / 2008-01-19)
ここのところいくつか出版された本、 例えば、「キット勝つマーケティング」「WEBキャンペーンのしかけ方」すこし前だが「インサイト」等の中で語られたエッセンスのまとめ版。のような感じ。 あ、だから新書なのか。 つまり中身は、 インサイト → キー・アイディア が大切だ。と、 そして、それは少人数チーム全員で見つけ共有しよう。と、 そういう内容です。 文書は非常にわかりやすく、 また、スラムダンクのキャンペーンの事例は勉強になります。 ただ、やはり同じ時代を共有している分、 今、世のクリエーター、プランナー、そして企業のマーケターが感じていることや、そして先に述べた著書と、 言いたい主張は詰まる所どうしても同じになってしまうんですよね。 新しい発見はなかったかも。というか、また皆で探していくんでしょうね! 今、広告会社のクリエーターやプランナーはこんな風に考えているんだ、 というのを理解するには良い本です。 (ルイス / 2008-03-02)
奇をてらわないシンプルなタイトルと デザインが逆に新鮮でした。 何の前知識もなく、 偶然に出会った本でしたが 久々の良書に出会うことができました。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ・広告は消費者へのラブレター。 でも、受け取ってもらえず、疑われ、 友達に相談されてしまうようになった。 ・ネットの出現+情報洪水+成熟市場 これらが消費者を根本的に変えた。 ・最強メディアはクチコミ。商品丸裸時代の到来。 消費者は横につながった。 売ってからブランディングが始まるといった発想の転換 ・コミュニケーション・デザインの普及で テレビCMや新聞広告等のチカラは再認識される。 ・ネオ茶の間の出現。ニコニコ動画の可能性。 ・とことん消費者本位に考える −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
うぅ〜ん。インターネット登場後の 変化した消費者の現状と、 今の時代のコミュニケーションの具体的な方法を 過不足なく紹介している この本の著者って、いったいどこの誰?? と、プロフィールを見たら、なぁ〜んだ、 「ジバラン」「さとなお.COM」のさとなおさんじゃないですか。 彼ならこの素晴らしい文章も納得です。
本書はさとなおさんのお仕事・広告宣伝という 切り口から書かれてはいますが 広告宣伝関係の人だけではなく マーケティング活動に関わる全ての人に一度は読んで頂きたい 「コミュニケーションの本質」に迫った名著だと思います。 #特に第5章、「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」は必見です。(堀田周郎 / 2008-02-21)
久しぶりにビビっと来た本です。 スラムダンクの事例は、非常に参考になりました。 やはり消費のときはマッチングしている事実はあるのに、 広告の時点ではストーカーになってしまう。これはもったいないことです。 あと、最後に、ネットが出てきたからこそエキサイティングで楽しいと しめくくったところに感動しました。(自信がつく読むサプリ / 2008-05-20)
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平均点:4.5
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