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レビュー総評点:
148
別な意味での彼の代表曲となったHungrySpiderなど、これまでの正統派ラヴソング路線を抜け出そうとするチャレンジが随所に見られる。全曲を通して感じられるのは相手に関して非常に表面的(あるいは極めてプラトニックな)恋愛感と、どうしようもなく深い自己嫌悪・自問自答が印象的で、王道ポップスをから抜け出したかった彼の葛藤を強く感じる一枚。Cicadaというタイトルには定着してしまったイメージからの脱皮という意味があるのかもしれない。その後脱皮を終えた彼は純粋に美しい曲を連発するようになったが、個人的には悩みもがいている彼の方が好きではある。(プクプク / 2006-06-08)
冒頭を飾るのは種類の違う三つのアップテンポな曲。2はアンビエントな柔らかさ、3はレトロなバンドネオンの華麗さ、そして4は打ち込みのビートにアコースティックな楽器が絡んでゆく儚さです。2が今作で最も明るい曲調を持ち、ボサノバの夏テイストで心地よいですね。一方他の二つはアップテンポながら悲哀が特徴的で、今作全体のクールな印象に大きく繋がってゆきます。 5「Star Ferry」は蘇州夜曲に通じる幻想的な旋律が素晴らしいです。その美しいレガートをひけるのは持ち前の柔和で澄んだ高音だからこそ。ファルセットと実声の境目が見えない歌声がこの曲の滑らかさを実現するのです。蘇州夜曲にはララバイの要素もありますが、この5の“おやすみ愛しいひとよ”という詞も同様の曲想を覚えさせます。因みに同じ詞が小田和正「時に抱かれて」にも出てきますが、あちらはシンプルな歌詞、こちらは場面描写が雄弁ですね。 作品は中盤以降ますます佳曲が揃います。7「STRIPE!」は今作で最も涼しいナンバー。加速するスキーが描くシュプールや、白と青というコントラストが鮮やかに目に浮かぶよう。昔ユーミンや浜田省吾が一つのアルバムにSURF&SNOW両テーマを入れたことは有名ですが、夏に雪を思わせる手法は実に涼しいですよね。 続いて実直な詞が魅力の氏ならではの切ないバラード8「この傘をたためば」10「BLIND」が聴き所。後者のキスが変った描写を平常心の歌表情で歌うところが印象的でした。僕という目隠しを、という表現がとくに。そして終曲「Cicada」とは蝉。その儚い生き方に映した氏の中島みゆき的ヒューマンタッチな曲想が魅力です。 全体に漂うどこか切なかったりクールだったりするカラーは従来から氏の持ち味ではありますが、しかし作品の思想として決して光に満ち溢れた色彩ではなく、内側から内側へ音色が運ばれてゆく作風であることを思えば、それらの特徴が彼のPOPSセンスの高みと相まって、聴き応えのある内省的な傑作として実を結んだといえると思います。今日でさえこの優れたPOPSは今のシーンより新しく優れているのですから。 ※初回ボーナスの「待ってたぜBaby!」はディスコソウルにダンスサウンドが混じった曲ですが、槇原氏ではなく正直かなり素人な男女が歌っているだけですので、ファン以外の方はそれほど気にする必要はない特典です。(うたずき / 2008-07-13)
最新アルバムが出たばかりですが、私のipodで一番かかっているのはこのアルバムです。出た当初は「はずれのない曲ばかりの、目立たないけどいいアルバム。佳作だなあ」と思っていたものですが、今なお季節を問わずに聞いてしまう作品です。もし、槇原敬之のCDを聞いた事がない人にすすめるとしたら、間違いなくこのCDになることでしょう。曲もさまざまなバラエティに富んでおり、王道POPから珠玉のバラードまで、彼の幅広さを証明する1枚になっています。特にエキゾチックな雰囲気の「STAR FERRY」は聴きもの。平井堅の「センチメンタル」に大きな影響を与えてるな、と勘繰ってしまうほど。またタイトル曲「cicada」もすばらしい。11曲のさまざまな曲を堪能した後に聞くこの曲はまさに映画や物語のエンディングを飾るかのようです。物語から覚めてしまう一抹の寂しさを漂わせながら、さわやかな余韻を残す珠玉の一曲。まるで、去っていく夏の寂しさを思わせるようです。もし、まだ聴いていなかったらぜひ手にして欲しい1枚です。(ボールは友達のともだち / 2006-03-09)
槇原敬之のアルバムの中でも、特に名盤だと思います。槇原敬之のセンスが最大限に発揮されており、メロディーライン、アレンジすべて素晴らしく、耳に心地よく響いてきます。一枚のアルバムの中でひとつの世界が完結しているように思います。個人的には、「pool」、「Name Of Love」が好きです。夏のアルバムなのに、真冬でも聴いてしまう、それだけ音楽が美しいということだと思います。 初期の頃のイメージとは違う面もあると思いますが、槇原敬之の曲をいいなぁと、少しでも思ったことがある方にはぜひ聴いていただきたいです。(madeofmusic / 2006-02-17)
いつも槇原さんの詞、曲はじんわり・やんわりと心に沁みます。 賑わった「夏」ではなく、思い出に残したい「夏」がたくさん詰まったしっとりとしたアルバムだと思います。 とても素敵ですので一度聞いてみてください。(rena777 / 2004-05-08)
槙原敬之さんのアルバムはどれをとってもはずれが無いような気がします。 どの曲も彼らしさが出ていて。 この曲を聴くと、何だか懐かしい気持ちになります。「POOl」は暑い夏を思い出させてくれるし、「HAPPY DANCE」はキュウンと切ない気持ちにさせてくれます。大好きな一枚です。(グリコンブ / 2004-10-14)
槇原さんの作品は全て聴いていますが、その中でも私がお勧めしたい1枚です。やはりシングルよりもアルバムアーティストという槇原さんの心がとても素敵にCDの中に納められています。 真夏の青春の頃を思い出させるような曲があり、 少し映画のワンシーンを思わせるような曲があり、 そしてもちろん、槇原さん自身を思わせる曲あり…。 持っていて損はない、それどころか、年中、いつまでも楽しめる、色々な気持ちで選んで聴くことの出来るCDだと思います。( / )
槇原敬之のオリジナルアルバムの中では指折りの傑作。全体を通してマッキーの楽曲や歌の艶っぽさを存分に味わうことができる。特に8曲目「この傘をたためば」は涙無しには聴けない超名曲。(えびす / 2002-08-13)
とても槙原くんの心の揺れみたいなものが感じられるアルバム。 Hungry Spiderであったり、今までにないタッチの曲多数。だけど、なぜか癒されるのは詞の内容であったり相変わらず素晴らしいメロディーラインに彼のセンスを感じさせます。このあとあんなことになるとは。。。ある意味サインがでてるのかもしれません(>_<") イチバン好きなのは name of love 。ローリーも唄ってましたよね^^(redzombie / 2005-07-13)
まっきーのアルバムの中で珠玉、一押しです。 心地よいだけではない、心をぎゅーっとつかまれるような詩、それとぴったり合うメロディーライン・・・・素晴らしいアルバムです。(TETU / 2008-12-04)
夏にリリースのアルバムだけど、開放的じゃなくジャケットのように「夏の憂い」を感じさせるアルバムだと思います。「青春」を聴いたら余計にそう思うかもしれません。「この傘をたためば」「BLIND」はせつなくなります。(ken_chang / 2004-02-26)
胸がきゅうっとなる、ほのかな憂いと懐かしさ、せつなさを感じるナンバーばかり。心地よいメロディーと歌声が、あの頃の遠い記憶を呼び起こし、しばし、時を止めてくれる気がします。まさに、「癒し」の一枚です。(ohariya / 2003-06-11)
私の友人には、槇原ファンではないけどこのアルバムだけは好き!というヒトが結構います。ファンとしては複雑ですが、まあ嬉しいです。 それだけこの作品は、マッキ-に対する既成概念を破るものなのかもしれません。明るく前向き!というよりは、オトナな、アンニュイな雰囲気に満ちています。私はどっちのマッキ-も大好きですが。 ともあれ、槇原敬之というアーティストの間口の広さを感じさせてくれる一枚です。(chaichan / 2002-12-22)
この頃のマッキーはシングルにしてもアルバムにしてもハズレがなかった。 で、このアルバムはある意味神がかっている。 個人的には青春、スターフェリーが好き。 青春 試験も、選挙も結婚も形にした後、すべて捨てる人もたくさんいるから・・・ せめてこの僕と君が、あの日誓い合った・・ 気持ち、間違いだとしても、終わるまで愛と信じよう。 スターフェリー 湿った潮風に、小刻みにはためく・・ 襟元が残り香で冷やかしながらも・・・ 確かめるものがないと、嘆くその日に、思い出せるかと、僕をためす・・ おやすみ、いとしいひとよ。 願わくば二人の想いが、この船の航跡よりも永く続くことを・・・ 夏を感じる詩が多いです。(Bジャックに / 2008-02-28)
ひんやり冷たいプールに浸かっているような、 蒸し暑い部屋でサイダーを一気飲みするような、 暮れかけの縁側で風鈴の音を聞いてるような、 全体的に日陰で夏に耐えているような、そんなアルバムです。 古典の日本の詩歌にはとりわけ春と秋が好んで歌われる傾向があったそうですが、 このアルバムを聴くと、夏にも日本の情緒がたくさん潜んでいるんだなあと思います。 そしてその捕らえ方がやはりマッキーならではで、一語一語が新鮮です。 一番お勧めなのは「青春」です。 閉鎖的で濃密な瞬間を捉えた歌詞にはゾクゾクします。(niko2004 / 2004-08-27)
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平均点:5.0
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