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レビュー総評点:
2
中年カルチャー系アイドル2人の対談です。現在から将来に向けてのネットを軸とした社会の変化や人間の存在の仕方の変化を毎度おなじみのトピックで語り合うという感じ。それぞれのこれまでの著書を読んでいる場合、対談という形式でそれらの内容を噛み砕いて語っていたりするので、「あーそういうことだったのね」と今更ながらに理解できてしまったりする。特に茂木氏については、「本当に脳の研究者なの?」的な疑惑(白衣を着て実験している匂いが希薄なので)を持っていたけれど、とりあえずその匂い自体が「意図的」であったことがわかってすっきりした。 内容としてはさほど濃いということは無く、読む側も特に否定的な感覚を持つような話も無く、「未来は明るい」という期待感にあふれており、読み終えたあとも「よしがんばろう」という気に素直になれる。対談よりもそれぞれの講義の部分の方が話がまとまっていてわかりやすかったけど。 一つ気になる(というほどでもないけど)のは、お互いに「褒めすぎ」かな、ってところでしょうか。(mac-s / 2007-05-26)
ウェブ進化論、ウェブ人間論と読み、この本となった。茂木さんの本はそれなりの数を読んできた。最近の本では「感動する脳」です。 今回の書はお二人の対談がメインにあり最後に母校慶応の中学と茂木さんは横国での講演記録が付けられている。 本書の中でも盛んにお二人が語られるのは「明るい豊かな未来を作るインターネット社会」である。そしてポジティブ思考とポジティブ指向なのだと思う。日本の談合的社会体系や閉鎖的アカデミズムの現状を憂いていることが基本にあり、その結果としてグーグルやyoutube的なITを進化させるようなブレイクスルーは日本に起こらないと危惧しているのかもしれない。 そして若者に対し、未来を創造せよと鼓舞する。そして面白いと思う事をとことんやる事の重要性も指摘する。 本書を通して感じるのは非常にアメリカ的なビジネス人生論であり、勝ち組生き残り論にも聞こえる。確かにシリコンバレーという地域的背景があるのであろうが、では常に戦争を行なっているアメリカ、ハリケーン被害で明らかになった負け組多数と言うアメリカ格差社会の未来をITはどうのように創造していくのか?茂木さんが2年間留学していたイギリスの話は殆ど出て来ないのだが、ヨーロッパ的IT未来論はどのようなものなのか? ITが途上国開発の福音となるように書かれているが本当なのか? どうしても脳化した社会がそこに見えてしまう。頭以下を切り取った身体性の無い社会を。自然としての人間を考え、どう生きるのかと考え抜いてITの未来を創造しているようには思えない。これは内山節さんや池田晶子さんの本の読み過ぎだろうか。。。 (dream4ever / 2007-07-29)
梅田氏は、大学からの講演のオファーをすべて断っているという。 それは「脱エスタブリッシュメント」したいから。 大学や新聞社、出版社など従来のエスタブリッシュメントとかかわっている パワーがあるならネットでブログ見たり書いたりしたほうがいいらしい。 ならば、なぜ出版社からのオファーは断らないの? 本書くパワーをネットにつぎ込んでほしいな。 と不思議に読んでいたが、「リアルの世界はお金になる」という本音も出ていたので納得。 なるほど〜と思えるところ2割、何をいまさら的な話が8割、それ矛盾してない?的な のが1割ってところか。内容は深くないが読んでいて面白い。 (ck / 2007-05-23)
最初から最後まで開放感に満ち溢れている。「しょうがないこの現実の中で生きるしかない」と思うか、「現実は僕らで変えられる。ほら、こんなに楽しい未来が」と思うか、同じ現実を見ていてもそれをどう感じるかによって体感の現実は変わってくる。どうせなら楽しいほうの未来がよくないか? 既成の枠に縛られないのは彼らの年齢のせいもあるし、ウェブの世界を泳いでいるというのもある。「談合」や「しがらみ」という古めかしい拘束帯に縛られて喜びを感じている世代とは完全に断絶している。つながりは常に大量に生成していて希薄だったり、一瞬で濃密になったりする。そしてまた希薄になる。可能性に満ち溢れた世界。もう少し正確に言うならば「可能無限(自然数を1,2,と数えていったときにどんな大きな数(n)を考えてみてもさらに大きな(n+1)を可能性としてどこまでも提示できるということ)」の世界。常に「更に」がある。 対談はウェブに限らず、組織と個人の関係などにも言及していて楽しい。一言一言がすべて現時点を出発点として考えられている。僕らは現在を生きているわけだから現時点をゼロとして考えるのは普通に正しい。わざわざ現時点からさかのぼって30年を一緒くたにして考える必要はない。現時点から現実を再構築している。うれしい。 全体を通して僕の気持ちを代弁してくれているような気持ちいい書だった。(mbookdiary / 2007-05-28)
ネット世界における輝かしい未来創造の魅力と可能性が語り倒されます。 基本的には新しい未来への強い期待感が共有される形で対談が続いていきます。 ただ残念ながら本対談では、未来が共有されている分、気持ちよく読み進めることはできますが、一方で脳を揺さぶられるような体験がほとんど無いという、なんとも中途半端な結果に終わっています。 これでは「対談」という形式は完全に失敗していると言わざるを得ないでしょう。 たぶん、問題は、茂木さん。 彼は基本的にその場の思いつきでしゃべっているように思えます。 特に信念があるわけでもなく、その場のノリでなんとなく思ったことをそのまましゃべってるだけに見えてしまいます。 梅田さんの話にひとまずうなずき、その視線に沿った形で(その場で作り上げた)自説を展開しているように思えて仕方ないのです。 だからどうも議論がふくらまない。 表面的な共感に終わってしまう。 茂木さんは非常に頭が良い人なので、きっとその場でサッとそういうことができちゃうのでしょう。 頭が良く発想力も豊かな人なので、思いつきでもすごく良いことを言う場合が多々あるのが困ったところ。 気持ちよく読める本ですが、得るものはあまり無いかと。(のいのい / 2007-10-08)
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平均点:4.0
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