リスト:文化系トークラジオLifeパーソナリティが選ぶ「2007年の収穫本」 を表示しています。(全 24 件)

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No.1-1
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心はプログラムできるか 人工生命で探る人類最後の謎 (サイエンス・アイ新書 31) / レビュー総評点:60
『心はプログラムできるか 人工生命で探る人類最後の謎 』で画像検索
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ASIN:479734024X / 売上順位:86053
ソフトバンククリエイティブ(2007-08-16)
有田 隆也
¥ 945(中古:¥ 7)
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レビュー総評点:
60
人工生命や認知科学へのイントロダクションとしてとても優れた新書です. 個人的に最高に面白かったのは心の哲学・進化心理学寄りの話になる7,8章で,これらの章ではロボットを使って "心"(感情や推論能力)にアプローチしています.この,なるだけ具体的なロボットを使うという身体性・マテリアル性を大事にする方法に思わず唸ってしまいました. あと巻末にある「おもしろロボット File」も文字通りおもしろいです.(mits / 2008-02-26)
普段は理系の本はほとんど読まないが、知人の薦めで読んでみた。自分が知らなかった最近の科学的な「流行」が随所に盛り込まれている。そういう知識に触れるという意味でのおもしろさだけでなく、卑近なものの理解からぐっと遠く離れた先の未来までが、この本の延長線上に見えて来て、わくわくするような知的刺激を受ける。 このわくわく感は、目の焦点の合わせ方を変えることによって見えてくる3Dの絵に似ている。クイズを解くようにして文中の図を理解しながらひとつひとつ読み進んで行くと、目の前の具体的事象である細かい模様がまず見えてくる。そのあと、コンピュータの中の人工世界のシミュレーションを垣間見ることによって、それまで気づかなかった焦点の合わせ方に気づく。すると、それまでは想像できなかったような遠い未来や、言葉の構造や、心の仕組みらしき立体映像が見えてくるのだ。 著者はシミュレーションの延長線上にあるものとして、「現在の我々では想像もできないような心の段階が待っていると期待したくなる」と言う。ところが、同時にその一文の中に「(運良く人類がそこまで滅びないならば)」などというカッコ付の節を挟み込む。無限大の先に何かがありそうなこと、それを見据えた研究があることを知るだけでも、なんだか楽しくなってくる。(coffee beans / 2007-09-12)
「人工生命」といっても,単に生命のようなふるまいを人工的につくりだすだけではない.言語の発生をシミュレートする研究もあるが,この本では著者の研究テーマでもある「心の発生と進化」に重点をおいている.最先端の研究もふくんでいるが,それをできるだけ平易に説明しようとしている. 1994 年から 1998 年くらいまでのあいだに 20 冊くらい,人工生命に関する本が出版されているが,2003 年以降この本が出版されるまでの約 5 年間に出版された本はほとんどない.そういう意味でも貴重な本だといえるだろう. (Kana / 2008-06-17)
人工生命研究を紹介する書である。人工生命という言葉もいろいろな意味で用いられるが、ここで問題とされている人工生命研究とは、疑似コンピュータコードを使って、自分自身を複製して増殖するプログラム(これが人工生命)書き、それに、突然変異と自然選択を導入して、プログラムの進化と多様性の発現を見るという研究である。 生命の本質をDNAが運ぶ情報とそれのダーウィン的進化に抽象化した研究は極めて面白く、初期の研究でも、寄生生物が自発的に現れたり、そすると、それに対して防御するものが現れたり、現実の生物進化を彷彿とさせる系が作られている。私も、以前に日経サイエンスで読んで興奮したものである。ただ、その後の研究の進展の解説は、私には系の不自然さが感じられて、イマイチ面白くなかった。 これは、ひょっとするとこの分野の解説の本質的な難しさを示しているのかも知れない。つまり、シミュレーションの面白さがコード体系と進化して来たプログラムを読まないと本当のところは分からないのではないかと、私には感じられる。なんとなく、上っ面をなでた感じで、響くものがなかった。 タイトルの『心はプログラムできるか』も、本書の人工生命が「心とは何か」という標的への道上にあることは認めるが、「チューリングテストが心の存在のテストである」という言明すらほとんどの人の同意を得られない現状からすると、いかにも勇み足で、羊頭狗肉のそしりを免れない。 いい素材なのだと思うのだが、料理しきれていないと感じられる本であった。(shibchin / 2008-04-13)
この手の新ジャンルの学問ではよくあるが、 出版側のカテゴリーに一致しているとは言いがたい。 筆者の専門が情報工学だし、大まかに言うと工学なのだろうと思うが、 内容は生物でもいいかもって感じです。 このところアマゾンのお奨めの中から、レビューを見て選ぶことが多く、 本書も多分チェックしてから買ったはず…でしたが、レビューがない‥ 多少、予想と違う内容でした。 絵や図を多用し、蟻が出てきたりで、 筆者が解り易さを目指しているのは評価出来ますが… それでも、まだ難しいです。 読んで一番頭に残っているのは、最初の蟻の話です。 なんだか、蟻の本を探して読みたくなりました。 (霧太郎 / 2007-09-08)
レビュー数 5
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平均点:3.5
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No.1-2
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カッティング ~Case of Mio~ (HJ文庫 は 1-1-1) / レビュー総評点:29
『カッティング ~Case of Mio~ 』で画像検索
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ASIN:4894255723 / 売上順位:309225
ホビージャパン(2007-06-30)
翅田 大介/イラスト:も
¥ 650(中古:¥ 1)
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レビュー総評点:
29
もともと何日かかけて読もうと思ってかったのですが 買ったその日のうちに読破してしまいました 主人公やミオの心の葛藤がうまく書けていると思います (少々主人公が大人びすぎているような気も・・・) 個人的に共感できる部分もあり面白かったです 後半少しSFぽくなってきますが・・・ (ポコ / 2007-07-24)
作者が伝えたい「出会い」をテーマに書かれた作品。 哲学書などをディフォルメして書かれている箇所もあり、内容も個人的には面白かったです。 結構評価がひどくてかえって読む気になったのですが・・・まあ、評価は人それぞれなんだと思いました。(Jade Stern / 2007-08-30)
ひどい
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近年、稀に見るひどさとしかいいようがない。 勿論、自分個人の意見なのだが、こういうことに哲学とニーチェを使わないでほしい。そんなに自分の遠近法主義を示したいならチラシの裏にでも書いていろとも思う。 勿論使ったからこそ、おもしろくないと言っているのであるが、文章も合わない。 できれば、お金を返してほしいと思うぐらいつまらない。(次郎 / 2007-07-12)
文章がとても丁寧で巧いと思いました。 ただ、巻末に参考文献として挙げられている 「CUTTING―リストカットする少女たち」についてなのですが、 この本の中ではCuttingに対する社会からのヒステリックとも 云える過度の偏見に対して強く抗議しています。 その偏見によってCuttingに悩まされる人々が自分たちを 殊更に「特別な人間である」と思いこんでしまうからです。 しかし、残念ながらこのライトノベルは、 特殊な環境で特殊な人々が特殊な言動として Cuttingを行うというストーリーであり、 SFと関連付ける事によってその度合いを更に強めています。 参考文献を読んだ人間がこの様な物語を組み立てた事が不思議でなりません。(名無しさん / 2008-02-08)
個人的な根拠のない感想ですが、文体に西尾維新の影響が色濃く見られました。いやそれはいいんですけど、実力が追いついてない。全体的にお粗末過ぎます。もうちょっと話の中身とかフィクションなりのリアリティに気をくばっていただきたい。 ただ、西尾維新が好きでかつ小説家志望の人などは、読んでいてなんとなく自分と近しいものを感じたりしてしまうのではないでしょうか。そういう親近感と、これからの応募者に希望を与えたということで☆+1。(愛其等 / 2007-09-08)
レビュー数 7
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平均点:3.0
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No.1-3
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少女マンガジェンダー表象論―“男装の少女”の造形とアイデンティティ / レビュー総評点:12
『少女マンガジェンダー表象論―“男装の少女”の造形とアイデンティティ』で画像検索
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ASIN:4779112443 / 売上順位:312228
彩流社(2007-03)
押山 美知子
¥ 2,310(中古:¥ 1,500)
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レビュー総評点:
12
『リボンの騎士』と『ベルサイユのバラ』という二大作品を中心に男装するヒロインの少女マンガにおけるキャラクター、ストーリー、表象のみならず、その当時の雑誌への読者投稿なども読み解きながらヒロインを男装させるマンガにおいてのジェンダー表象の意味とその意味の変遷を追う。 『リボンの騎士』におけるサファイアや「ベルばら」以前の男装ヒロインの少女マンガのヒロインは主体性を獲得し、男顔負けに活躍するのだが最終的には既存のジェンダーカテゴリー(女らしさ、客体)に回収されてしまい、むしろ女性による「性別越境」の限界を露呈してしまうことになる。 それに対して『ベルサイユのばら』においてオスカルは、ストーリーの上で「性別越境」を繰り返しながら、男/女という既存のジェンダーカテゴリーを解体し、内面性において両者をあわせもつ一人の「人間」として自己確立する。しかしその獲得した自己像は守られなければならないため、オスカルの死という結末によって永久保存されたのである。 男装ヒロインの少女マンガは女性の「悲劇性」を象徴しているのかもしれない。 ここでいう悲劇性とは、ストーリー世界において性別越境を夢見ながら、最終的にはそれに挫折してしまうか、死んでしまうサファイアやオスカルのもつ悲劇性であるのと同時に、それらのキャラクターのとげる華麗なる「性別越境」を称揚し憧れる読者の少女、やがては結婚や出産によって既存のジェンダーカテゴリーに回収されるであろう少女たちの犠牲との引き換えにおいて、はじめて男装ヒロインを描く少女マンガが確固としたジャンルとなりえたということの、少女マンガというメディアの構造自体が内包する悲劇性だ。 さらにいえば、性別越境に対しての「あこがれ」と「あきらめ」の両輪が女性性というものを規定しているのかもしれない。みもふたもない話だが。内容は、綿密でとにかく読み応えがある。
(倒錯委員長 / 2007-08-02)
少女マンガについて書かれているものは多くありますが、歴史的な流れ、ある作品の同時代の他の作品をも視野にいれたコンテクストづくり、そして緻密な形式分析と三拍子そろった力作です。丁寧な論じ方から著者の誠実さと熱い思いが感じられます。(みみう / 2010-03-08)
レビュー数 2
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平均点:5.0
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No.1-4
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ヒロシマ独立論 / レビュー総評点:-8
『ヒロシマ独立論』で画像検索
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ASIN:4791763459 / 売上順位:313966
青土社(2007-07)
東 琢磨
¥ 1,995(中古:¥ 1,300)
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レビュー総評点:
-8
ヒロシマ! 世界へ開かれた都市として、都市本来の抽象性と理念体現性を、ヒロシマという具体的な都市とそこに流れ込んだ歴史性を担保として打ち立てようという試み。 巻末の「憲法試案」である『正義と平和のための独立空間ヒロシマ』は短いこともあり、抽象的に過ぎると感じられるところもあり、わかりにくい。 羽仁五郎の『都市の論理』から幾星霜、人類史上最初の被爆都市にして、理念体現都市ヒロシマの人類史への可能性を謳った稀有な、不思議なテイストをもった書物だ。(野火止林太郎 / 2007-09-13)
レビュー数 1
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平均点:4.0
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No.1-5
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ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る (光文社新書) / レビュー総評点:81
『ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る 』で画像検索
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ASIN:4334034012 / 売上順位:67377
光文社(2007-05-17)
梅森 直之
¥ 735(中古:¥ 203)
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レビュー総評点:
81
「想像の共同体」読後から数年経ち、中身の記憶があやふやになっていた自分にとって、ちょうどよい復習本でした。「想像の共同体、あとがき別冊版」と位置づけできるでしょうか。ベネディクト自身の生い立ちから東南アジア研究の取り組みにいたった経緯、内容の自己批判から最近のナショナリズム研究報告までを自身の言葉で語っており、学者としての真摯な取り組みとネーションを歴史的主体とせずに世界を捉えようとする観点には共感を得ずにいられません。 後半は、梅村氏自身の言葉で「想像の共同体」をわかりやすく解説しています。個人的には、そのシンプルな要約に少々肩透かしをくらいましたが、詳しくは「想像の共同体」を直にあたれ、読み返せということでしょう。しかし、できるだけわかりやすい言葉を選んで、日常生活の何気ない疑問を出発点として論を広げていく解説には、好感がもてました。こちらを先読みするのもありだと思います。 題には「グローバリゼーションを語る」とありますが、ベネディクト自身は、その歴史を19世紀後半にまでさかのぼり、電信や海上交通路などの発達による人的ネットワークの拡大から、その当時に世界各地で起きた革命や「テロリズム」の発生の連鎖を「初期グローバリズム」の特徴として説明しています。 ナショナリズム発生の起源の解説だけでなく、質疑応答での「アメリカが余りに新しいものに執着するので、私はその反対をいこうとしました。」というベネディクトの率直な人柄も実感できるお勧めできる一冊です。 (テキーラサンライズ / 2007-10-09)
2005年に早稲田大学で催された国際シンポジウムで、『想像の共同体』の著者であるベネディクト=アンダーソンが特別講義を行なった。本書は、その講義録と編著者による解題、それに14の質疑応答で構成されている。 ここでアンダーソンは、『想像の共同体』成立の前史と、ナショナリズム研究の基本書として余りに有名なこの本に対する自他の評価、そして自らがそれを越えてどこに向かおうとしているかといった点について、たいへん率直に語っている。こうしたアンダーソンの研究動向の紹介がそれ自体非常に興味をそそるし、彼自身が今なお『想像の共同体』を超えて旺盛に新たな目標に向けてチャレンジをしているという事実も刺激的である。 全体の1/3を占める長い解題も、講義で語られた内容の理解を助けて参考になる。 『想像の共同体』を読む前の人も、読んだことのある人も、ナショナリズムに関心がある人であれば、読んで損はしないだろう。(青ち / 2007-05-24)
なんとなく書名に惹かれて読んだ。全く事前知識も基礎知識も無い。なのに読み終わっていろいろなことについての見方・考え方が変わっていることに気づく。これまで生きてきた「日本人」という人生が実は何であったのかを考えさせられるとともに、自分を規定していた枠をいとも簡単に取り外してもらい、自由に、そして大きな可能性を感じることができるようになった気がする。 本書の内容そのものがすべての人に私と同じように受け止められることは無いかもしれないが、ここで語られるグローバリゼーションが、我々の身近で語られる「経済的」なものとは異なり、もっと「人間の可能性」に関連するものであることは感じられるのではないだろうか。(mac-s / 2007-08-20)
本書における編著者の解題は、アンダーソンの思想を手際よく紹介していて有用である。だが「腑に落ちる」レベルではたぶん私は理解はできなかった。だが本書に責めはない。『想像の共同体』自体が多くの歴史的知識を前提とした議論に満ちており、解題が取りこぼすものが必然的に大きくなるためだ。アンダーソンが実際に具体的な事例をもって考察した、そういうレベルでアンダーソンを綿密にフォローしていかない限り「腑に落ちる」までに理解できない気がした。私はヘタレなので、『想像の共同体』も、調べ物などしないまま読んだから、自然、理解も浅い。私のようにラクしようとする部類には、アンダーソンの首根っこは押さえられないような気がする。逆に、これから本丸にがっぷり四つでとりくむ前提で、入門に読むには有用な本である。 そこまで追うつもりもない人にも、とりあえず概念的な理解を提供してくれる本である。まったく興味がない人も、「日本人」というくくりが当たり前でないと気づくだけでも有用な本である。 ところで本書はどちらかというと読みやすい部類であり、レビューはもっとあってもいいと思うのだが、実際はまだ5件ほどだ。おそらくだが、私のような感じで、なんとなく絡みづらいというふうに思った人が多いのだと思う。(pp-tang / 2009-11-08)
前半はアンダーソンの講義録、後半は梅森氏によるアンダーソンの思想の解説。 もうすぐしたら古典になるだろう「想像の共同体」だが、その思想の核の部分を上手に説明している。 他のレビュワーさんも書いているが、こうした難しい思想をわかりやすく書くのこそ新書の役割だろう。 ただ多少気になったところも。 まず、梅森氏の解説のところで、グローバリズムが直面するだろう問題と、そうした問題を乗り越えるという場面で、 ナショナリズム及びその意義を批判する際、「しんどい」「情けない」「みっともない」といった、読者の常識に依存するような、ある種の感情論の形でそのまま進めてしまっているのが残念である。 国家がフィクションだからといって直ちに不要になるわけではなく、やはりここはもう少しきちんと論証して欲しかった。 あと、アンダーソンへの質問で、東アジアにおけるナショナリズムについて、というのがあって、これは私も彼がどう答えるか気になって読みすすめたが、 彼は「日本も中国もアメリカも、そのナショナリズムはみんなよくない」といった、ありきたりな、いわゆる「優等生的な回答」であったのにはがっかりした。 いくら理念上よくないことがわかっていたとしても、現実問題としては実際にどのような方法でもって解決するのか、というものが示されないことにはどうしようもない。 特に、ただ「みんなナショナリズムを止めましょう」といっても、例えばその発言が日本語でなされるかぎり、結果としては日本のナショナリズムのみが批判されるだけであり、中国のナショナリズムなどが相対的に強まるようになる可能性が高いので、こうした凡庸な「優等生的な回答」では現実には問題を解決できないだろう。 これを見ると、現実の力の均衡によって維持される関係にある政治というものがあまり考慮されておらず、どうもアンダーソンは理論が先行しており、現実においてはどこまで力を持ちうるかは疑問である。 実際にアンダーソンの論を実際の政治の場に持ち込めるのはあと50年ほどはかかる気がする。 とはいっても、この本の内容自体はとてもすばらしい。 ともかくもアンダーソンの思想を知るにはベストの本だろう。(θ / 2007-08-08)
レビュー数 5
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平均点:5.0
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No.1-6
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見続ける涯に火が・・・ 批評集成1965-1977 / レビュー総評点:26
『見続ける涯に火が・・・ 批評集成1965-1977』で画像検索
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ASIN:4990123948 / 売上順位:151529
オシリス(2007-04-10)
中平 卓馬
¥ 3,570(中古:¥ 3,069)
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レビュー総評点:
26
「思考が視覚を批判し、視覚が思考を試練にかける。」浅田彰が本書の帯で記したこの言葉が持つ凄まじいダイナミズムを本書は余すところなく示している。読者は、中平卓馬という一人の人物から発せられた言葉と作品が、「思考」と「視覚」という両極に引き裂かれながらも圧倒的な魅力を以って現前する場に立ち会うことになるだろう。一読すると、鋭く深く綴られた中平の言葉は、多様なスタイルを取りながらも明確な一本の筋を持っているように思われる。しかし、その筋は、見返しに差し挟まれた近作によって途端に打ち消されてしまう。のべつ言葉の筋は作品によって打ち消され、作品の筋は言葉によって打ち消される。それはこれまでの中平の姿とも一致するのだが、両者は互いに断絶したものではなく、それぞれが強力な芯を持った磁場として、斥力と引力を併せ持ちながら葛藤を続けている。その様な両極への揺れ動きが持つ振幅の豊かさにこそ、私たちが写真と関わり続ける契機が秘められているのだが、中平が生むそうした振幅に対して私たちは如何に応答することができるだろう。私たちは、あらゆることに周到に眼を配りながら思考をすることが可能になった「厚い世界」の中で、多種多様な主義主張を整理し選択を積み重ねることで思考を形成することに慣れきってしまっている。中平にそうした周到な選択は無いが、他の追随を許さぬ何かがあることを本書は強く訴えかけてくる。それこそが「見続ける涯の火」であるのだろう。「火」は「厚(熱)く」読者を待っており、多様な読みに向かって燃え続けている。読者一人一人は「火」に油を注ぐ存在であらねばならないし、この五百頁を越す厚い書物はそれを可能にする。その点において、ベンヤミン、バルト等と並ぶ写真のカノンとなるだろう。(dada / 2007-05-19)
77年に突如として記憶喪失に陥りながらも快復、今もなお撮り続けている写真家中平卓馬が、喪失前の65年から77年にかけて雑誌「アサヒカメラ」をはじめとする各種媒体に発表した批評などの文章をまとめた一冊。 写真家としての彼はこの間、アレ・ブレで評される身体性に密接した動的な写真から、『なぜ、植物図鑑か』以降の対象を静的にとらえる写真へと、大きなパラダイムシフトを遂げているがしかし、写真“批評家”としての彼の問題意識は、ずっと写真を見る側の我々が、生きている上で終始囚われているであろう観念、彼のいうところでのイメージに、いかに囚われずに物を、世界をまっすぐ見るか、ということだったのは興味深い。ついでに、近代的な芸術家観の呪縛から自由になりながらも、自由になったが故に返ってそのあり方の無規定性に苦悩する彼の姿も垣間見える。 彼の中にはおそらく、写真があくまで世界の断片しかすくい取れないという諦念と、にもかかわらず世界そのものを激写したいという欲望という力極端の感情が渦巻いている。「いま・ここ」の記録でしかない写真。その写しとる「現実」とはあくまで虚構でしかないのだ。そのことに自覚的な彼であったからこそ、写真を「利用する」権力の側の暗躍に、特にセンシティブに反応していたのだろう。 技法的な問題は余り取り上げられていない。写真初心者でも内容理解はおそらくできるであろう、注目すべき思索の痕跡。(倒錯委員長 / 2009-11-20)
そこそこです 一応批評集と銘打っていますが、内容としてはエッセイ集というのが妥当でしょう。写真論は門外漢なのですが内容は比較的軽く、さらさら読むことができました。しかし内容はあくまでも現代の実製作者としての中平の思想や問題意識や覚書とでもいうべきもので、理論的な批評というほどのものではありません。そもそも文中で出てくるのもバルト、ベンヤミン、フッサール、などなど、いわゆる「ひとむかしまえ」の知識人や学生が読んだものばかりであり、現代にそのまま通じるとは言い難いところがあります(本書の言葉を使えば「同時代的でない」とでもいうのでしょうか)。ましてやそれらの古い批評家の理論だけで何かを論じるのは、現代においてすでに不可能となっていることは言うまでもありません。しかし、実製作者でありながら批評理論を学んだ中平の着眼点はそれなりに面白い点もあり、それなりに楽しめました。 財布に余裕があれば一読くらいしても損はないでしょう。(虹鱒 / 2010-03-17)
レビュー数 3
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平均点:4.0
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No.1-7
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哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書) / レビュー総評点:112
『哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! 』で画像検索
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ASIN:448006401X / 売上順位:55871
筑摩書房(2007-12)
入不二 基義
¥ 903(中古:¥ 347)
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レビュー総評点:
112
4つの哲学を題材とした入試問題(東京大学、早稲田大学等々)が俎上に挙げられる。大きく「時間」をテーマ に問う、それ自体刺激的な文章である。過去と現在、そして未来について論じられるそれらの文章を徹底的に 読みこなすこと自体がすでに哲学の入門となる。ついで問題を解く。面白いのは設問自体を著者は鋭く検証して いることだ。「出題者はこの文章をわかっているのだろうか?」という問いかけは、余りにも大胆であるが、 読者としても背筋が伸びる。さらに参考書の回答例が羅列される。赤本(教学社)、青本(駿台文庫)、河合、 Z会、代々木。これらには大学入試問題の枠の中での解答が列挙されているのであるが、それでもこれほど解答 が違うのかと、私は驚いた(すでに大学入試は縁遠い)。面白いのはその「枠」を遙かに超えた解答(説明と いうべきか)が用意されていることだ。入試問題は書物の一部を切り取らざろう得ないが、その前後あるいは 元の書物全体を俯瞰した説明なので、書物本来の意味(すなわち各著者のいいたかった本当のこと)が伺えて より納得がいくのである。「出題者の問題の切り取り方に問題がある」という出題もあったりする。 本当に面白い親書を読んだような気がするのである。(moma / 2008-01-07)
新進気鋭の哲学者が、大学入試の現代文問題に挑むという内容である。ただし、取り上げられる題材は日本の代表的な哲学者によるので、短い文章ながら、それぞれの哲学者の入門書として読むこともでき、私のように大学入試問題に関心がない者でも、じゅうぶんに楽しめた。 決してやさしい内容ではないのだが、入不二氏のくせのない端正な文章のおかげで、たいへん気持ちよく読み進められた。それはまた、入不二氏が、出題元である野矢茂樹氏、永井均氏、中島義道氏、大森荘蔵氏に同じ哲学者として尊敬心と畏怖心を持ち、おのおのの短文に誠実に向き合おうとしているからでもある。 入不二氏の文章はとにかく明快である。「のかもしれない」「のだろう」「と思う」「にちがいない」などの推量表現を極力避け、私たちを着地点に連れて行くために、綱渡りのような論理の連続を見せてくれる。一貫した立場とブレのない視線、そして何よりも自分の読みに揺るぎのない自信があるからこその名人芸である。 哲学の誤読とは何か。それは「哲学している」文章に不誠実に向き直ることである。私たちは、ある疑問に対する答えを求めるために文章を読むことに慣れすぎ、哲学に対しても同じようなスタンスをとってしまう。哲学にすら答えを求め、答えのないものに答えを見つけてしまう。それこそが「哲学の誤読」である。 「哲学している」文章には答えは書かれていない。そこにあるのは、永遠に「哲学せざるをえない」哲学者の編む悲痛なプロセス、そしてそれを誰かに伝えたいと思う強靱な意志だけである。読者は書き手と一緒に「哲学する」しかない。だが、入試問題の出題者の多くは、その悲痛な文章を鈍感に切り取り、穴を空ける。また、受験産業の解答者は、まるで文章が100%わかったかの顔を受験生に向けて、その文章を自分の「知識内」にあるかのように解説していく。入不二氏のような誠実な哲学者にとって、それは痛みが走るほどの愚行でしかない。 文章を読むときには、わかった気にならないこと、強引に自分の論に引き入れないこと、つまりは誠実にそれと向き合うこと、そんな当たり前だが、大切なことに気づかせてくれる好著である。(所沢白猫 / 2008-01-29)
過去の入試現代文のうち、哲学系のものを4つ選び、それを300ページ近くかけて徹底して読み込んでいます。 その中で、どのようにして誤読が起きてしまうのか、哲学が誤解されてしまうのか、をうまく分析しています。 また、入試特有の「勝手な文章の改変・省略」なども扱われていてなかなか面白いです。 扱われている哲学者も、野矢茂樹・永井均・中島義道・大森荘蔵とそうそうたるメンバー。 内容は、野矢の文章を除いては時間論三本と、少し偏りはありますが。 あなたは誤読をしてしまう、という事実が突きつけられてしまうと、普段の読書でもなんか恐ろしくなってしまう。 特に哲学書は。
入試の書としても哲学の書としても楽しめる。 なかなか良書(θ / 2008-01-15)
世に哲学入門書は数あれど、これほどの異色作は過去に例がないのではあるまいか。 大学の入試問題として出題された哲学論文の中から、出題者が誤読していると思われるものをピックアップし、その原因および正しい読み方を検証するという内容である。俎上に載せられるのは、野矢茂樹、永井均、中島義道、大森荘蔵の諸論文であり、いずれも日本を代表する哲学者である。 入試問題で要求されるのは読解力であり国語力であるが、本書はもちろん国語の本ではない。4人の論文の字面(テキスト)だけでなく哲学そのものに迫る内容になっているので、それぞれの哲学者への入門書としても読むことができる。 アルバイトとして予備校講師を勤めていたことのある(それも大手予備校の人気講師だったと聞く)入不二ならではの発想であり、彼でなければ実現しえなかった企画であろう。塾の講師で生計を立てていた哲学者は少なくないであろうが、それを苦い思い出として葬り去るのではなく、このような形で恩返しできるところに入不二の器の大きさがうかがえる。 永井均の『マンガは哲学する』と並び、個性的としか言いようがない哲学入門書である。「哲学と入試」という取り合わせは「哲学とマンガ」という取り合わせ以上にシュールな印象を受ける。感情を排したドライな哲学が持ち味である入不二の、珍しく熱い想いが感じられる「個人的な」一冊と言えよう。(Tod / 2009-04-21)
受験に関係するものとして、標題といくつかのレビューに惹かれて手にした。 第一章だけ読んだが、俎上にあげられた「哲学者」の文章も、誤読を指摘する「哲学者」のそれも、何故もう一歩踏み込んで「痛み」や「知覚」や「分かる」の意味を語らないのか、まさに隔靴掻痒の感がした。また「日常と哲学の対比・隔たり」などという、「哲学」を特権化するような表現にも、違和感を拭い去ることができなかった。 著者はマクタガートの時間論の紹介者らしい。マクタガートをウキペディアで調べたら、ヘーゲリアンで20世紀イギリス観念論の代表者らしい。最近、中島義道氏も「未来はない」などということを言っているが、それで分かった。 「われわれの日常語は、哲学者が理解しているより、その用法においてずっと精妙であり、ずっと多くの区別立てを示す、というのが事実であって、また、知覚の事実は、例えば心理学者によって発見され、また素人によっても気づかれているように、哲学者達がこれまで認めてきたよりずっと多様で複雑である、というのが事実なのである。」 (J.L.オースティン『知覚の言語』P14 勁草書房) 私が感じた違和感は、哲学の一つの流れに惹かれている者の、別の流れに対するものであったようだ。 (そうる・べろう / 2009-02-10)
レビュー数 6
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平均点:4.0
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No.1-8
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統治と功利 / レビュー総評点:0
No.1-9
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「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室 / レビュー総評点:78
『「治らない」時代の医療者心得帳―カスガ先生の答えのない悩み相談室』で画像検索
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ASIN:4260005197 / 売上順位:26686
医学書院(2007-07)
春日 武彦
¥ 1,470(中古:¥ 872)
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レビュー総評点:
78
研修医からの質問に、カスガ先生が回答する。現場のリアリティに接して気持ちを動揺させている真っ最中の人たちに、服従と信奉を要求するような単純明快なマニュアルではない。曖昧に耐え、矛盾を抱え、保留を待つ勧めだ。 フレーズ集には、嫌味や皮肉、中傷や非難への大人な対応が示唆されている。こんな言葉を遣えるように、私はもう少し大人になりたいものだ。 患者として医療に関わることもあるのだから、医療従事者でなくとも役立つかもしれない。なにしろ、現代の医療は万能じゃないことを前提としているからだ。治らないことを受け容れなくてはならないのは、医療者だけではない。患者として、持病が増えるたびに、医療の限界を感じる。 巻末には、内田樹との対談もあるし、イラストは吉田朔実という欲張りな一冊。 個人的に一番励まされた文章は、「患者さんが救われれば、結果オーライ」。(香桑 / 2007-08-27)
かなり好きな考え方をされる精神科医春日 武彦さんの研修医に向けた哲学的問いかけに対する模範解答です。何しろ副題が「〜カスガ先生の答えのない悩み相談室〜」ですから。しかも吉野 朔実さんが絵をつけるという素晴らしく豪華な本です。 実に明快な答えなど存在しない、哲学的問いかけに対しての春日さんの思考の順序だてや、割り切り、もしくは覚悟や言い回しが、とてもセンスを感じますし、「痒い所に手が届く」感覚の、自分の中での上手く言葉に出来なかった違和感を言葉にしてくれるところがまたタマリマセン。基本的には精神科医の春日先生がいわゆる研修医や若いドクターに対して語る考え方の指南なのですが、医療に携わる人も、そうでない人にもとてもオススメしたくなる本です。
いわゆる紋切り型の、「それをいっちゃあオシマイよ」的根源的な設問に、何故その設問に捉われてしまうのか?、その設問を発することにどんなスタンスが隠されているのか?何故答えにくいのか?明快な答えの出ないその問いにどう答えることが望ましいのか?などが非常に辿りやすく説明してくれます。偏狭な経験主義的問いかけに(例えば「ガンになったことのないお前に俺の苦しみが分かるか!」などの経験主義)対する春日先生の答えにいちいち納得してしまいます。
中でも肝なのが「宙ぶらりん」に耐える話しと「コントロール願望」の話しは為になる話しです。どちらも私の説明ではもったいないのでさわりだけにさせて頂きますが、「宙ぶらりん」は中腰力とも言える、物事を棚上げにし、矛盾に耐え、保留した状態に耐えチカラのことで、「コントロール願望」は自分と他人を綺麗な言葉(例えば、愛、治療)でくるんでいて、実は自分の思い通りに他人を動かしたくなる願望の事です。この2つのお話しもきわめて重要な、それでいて当然の考え方だと思います。はしょって説明しただけでは得られない説得力がありますので、読んでいただくのが1番なのですが。
また、選び取られる言葉に私はセンスを感じます、「謙虚な確信犯、自覚ある鈍感さ」だの「マゾヒスティックなダンディズム」だの、「患者さんが救われれば、結果オーライ」だの、「心身症ぎみの患者さんに『リラックスが肝心です』などと正論を言っても、それが出来ないから医療機関にきている訳で、空疎な助言でしかないただの阿呆です」だの、「コントロール願望と愛情はグラデーションになっている」だの、いちいち鋭くも考え抜かれた言葉のセンスに惹かれます。
もし本書を書店で見かけられることがあるのなら、せめて「まえがき」だけでも読まれると、興味のある方なら買わずにはいられなくなりますでしょうし、興味の無い方には「まえがき」をすべて読み終えることが出来ないでしょう。「なぜ人を殺してはいけないのか」に対する私が読んだ1番のソリッドな答えは宮台 真司さんの答えだったのですが、1番納得して実践できる答えは春日先生の回答です。
この春日先生の一見矛盾していそうで矛盾でない、奥域のある思考がとても重くて重要だと思います、文系ペシミスティックであり続ける事のダメさと、マッチョなオプティミストでいることの心地よさには相通じるものがある事を、ペシミスティックを通り抜けたオプティミストになれる重要性が私の中でなかなか言葉に出来なかった事を説明してもらったようでいてとても心地良かったです。
思考の単純さから逃れたい人に、ささやかなことに気付くレベルを上げたい方に、医療従事者の方に、オススメ致します。
春日先生が産婦人科医を辞めるキッカケになった「自分に寛容さが足りない」と感じた根拠に激しく同意してしまう私は大丈夫なのかちょっと心配。心配だけれど、今はそれを中腰で維持していきたいです。 (cobo / 2008-07-22)
精神科医療のさまざまな修羅場(?)をかいくぐってきたベテラン精神科医から おもにドクターの卵である研修医にあてた心得帳。 Q&Aの形をとったやりとりのなかに春日センセイのエスプリと正直さと若干の意地悪さが バランスよく配されていて読んでいておもわずニンマリしてしまう。 速効つかえる『カスガ式切り返しフレーズ集』なるものもあって これはなにもお医者さんでなくとも面倒な人間関係を切り抜けるやり方として 日常的にアレンジが効く。 ともすれば禅問答のようなアドバイスを支えているものは医師としての矜持と 病気を時間の軸でとらえ待つ... 並はずれた中腰力の強さである。 これは内田樹との対談の中で言い表されているが どん!と腰を据えてしまってもいけない。 先走りして結果を焦ってもをいけない。 まさにスクワットしながら患者につきあう感のある春日医師の姿勢は 治らない時代においての医療者のスタンスとして興味深い。 飲み友達だという吉野朔美のイラストがまさに場面場面で的を得ていて これだけ見ていても飽きない。 また 筆者の人柄を探る手がかりともなっていて面白い! (サン / 2009-03-10)
精神科医として多くの一般向け著書を出している筆者が、 医者としての長い経験をもとに(精神科医に限らず)研修医が初期に直面するであろう 臨床現場の問題に、彼なりのスタンスで解決策を提示している。 得てして医者としてのステレオタイプな理想像のままだと、現場ではうまくいかない場合が多い。 これは医者という職業に限らないかもしれないが。 筆者は「シニカルさ、多少強迫的な傾向、羞恥心」を必要な条件として挙げ、 さまざまな現場での難題を劇的に解決するというよりはやり過ごすというか 時にはけむに巻くような方法で乗り越えていく。 こうした方法は時にはアツい研修医には物足りないかもしれないが、 医者自身の負担にもならずに臨床経験を長続きさせる最適な方法なのかもしれない。 字面では物足りない感じがしても、筆者のこうした一言一句は長い時間をかけると ジワーッと患者さんの心に沁み込んでいくような貴重なアドバイスである気がする。 その場での快刀乱麻な解決よりずっと有益で優しい解決策であろう。 多少筆者の意見に逆行する質問者に対する過剰に攻撃的な言が気になるが、ご愛嬌でしょうか。(金田一中年 / 2008-07-16)
医療現場のさまざまな難題に途惑う研修医に、それを乗り越えてきた熟練の精神科医がそれとなく語るような名言の数々は含蓄が深い。ただ個人的には“カスガ先生”になる前の、「顔面考」のような意欲作の方が面白い。(raxaraxa / 2009-07-03)
レビュー数 6
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平均点:4.5
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No.1-10
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まほちゃんの家 / レビュー総評点:39
『まほちゃんの家』で画像検索
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ASIN:487290284X / 売上順位:38427
WAVE出版(2007-02-16)
しまお まほ
¥ 1,470(中古:¥ 401)
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レビュー総評点:
39
おじいさん(故・島尾敏雄氏)のこと、おばあさん(島尾ミホ氏)のこと、お父さん(島尾伸三氏)のこと、お母さん(潮田登久子氏)のこと。アノ島尾家の話題が書いてあるのだな、と興味本意で読み進めると、いつの間にか「何があったか」よりもしまおさんの文章の繊細さに、涙。唯一の恋の話が失恋話なのがまたよかった。失恋したての女の人なら、ザワザワする胸にソっと手を当ててくれるような、そんな素敵にリリカルな物語でした。フツーじゃないことをフツーに書けて、フツーなことをフツーじゃなく書けるのは、しまおさんの視線のブレなさのせい? あの大きな目で、ちょっと引いて、そして、じっと、じっと、いろんなことを見てるのかなと思うと、見られている方はちょっとコワイカモ。 それだけ手強い観察者です。しまおさんはこれまでの軽いタッチとは一変、はじめての本格エッセイとのことですが、今後もこういう文章を読みたいです。小説も...!?(コミコミ / 2007-02-22)
しまおまほさんとは丁度同じ世代です。それを考えると、「お風呂も水道もなかった」エキセントリックな家で育ったまほさん、ご両親のポリシーを感じます。おばさんのマヤさんとの交流、人の死について思うこと、失恋、本当に繊細な人だなと思うと同時に、冷静な観察眼はさすが!と思いました。高校生のときにお昼の45分をどうやって過ごすか悩んでいたあたり、ああ、普通の高校生(そしてクラスに一人、そういう人がいるかもしれない)の夢破れた雰囲気がよく出ていました。 これからもエッセイを読みたいです。漫画で読むより人柄がしっくりとよくわかりました。(アイスクリーム / 2007-08-14)
とても平易な言葉で、幼い日の思い出や周囲の人々のことが、なんの気取りもなく素直に綴られていく。感じずにいられないのは、彼女の性格のよさとともに、1978年生まれながらすでに身につけている、常人を超えた人間観察力。本当に彼女は、昭和の大文士島尾敏雄の血を、色濃く深く引いているのだ。遺伝子ってスゴイ。 とりわけ父伸三氏の妹マヤさんとの、固い絆で結ばれた交流には胸を打たれる(マヤさんは、中学生になってから突然声を失い、四肢も不自由になるという奇病に見舞われた)。綴じ込みの写真からも、島尾家の雰囲気がよく伝わってくる。 いつか作家しまおまほの小説が読める日がくることを、楽しみにしたい。ただし、この本は島尾敏雄をめぐる人間関係や、「死の棘」を読んだことのない人には無意味かもしれない。 (Dolly the Cat / 2009-09-07)
レビュー数 3
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平均点:4.5
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No.1-11
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古本暮らし / レビュー総評点:3
『古本暮らし』で画像検索
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ASIN:4794967101 / 売上順位:55677
晶文社(2007-05-05)
荻原 魚雷
¥ 1,785(中古:¥ 1,200)
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レビュー総評点:
3
本書のタイトル通りの古本に使っている日々のエッセイ集といった風味の本である。 1章が古本を巡っての日々について。 2章は手に入れた書物の書評。 3章目以降は本に関わる全般のエッセイといったところだろうか。 本が好きならば。 どこか共感できるのではないだろうか。(ニャンゴロ / 2007-09-02)
古本関連のブログはあまたあるが、本書の著者のブログは私が日々読むのを楽しみにしているもののひとつである。若い頃から積み重ねてきた読書量もさることながら、この人の文学に対する目には確かなものがある。そこに靱い眼力を感じる。それはブログを読んでいてもわかる。本書の前半にはお気に入りの作家の興味深い話が引用をまじえて綴られている。 しかし本書の後半もまた良い。そこにはおもに著者の日々の生活についての文章が収められている。「煙草」や「主夫業」などについての文章を読むとウンウンと頷いてしまう。また、氏と同年代である私は、自分の年齢のことをここ数年考えるようになったが、例えば次のような言葉は私のなかにもたびたび起こる気持ちを代弁してくれる。 ただしいつのころからか「持ち時間」が「残り時間」にかわる。 三十歳すぎたころから、人生の残り時間ということをかんがえるようになった。 「このままぱっとしないで...」というおもいがしょっちゅう頭をかすめるようになった。いかん、いかん。「今さら」とか「もう手おくれ」というかんがえをふりはらいつつ、なんとかもうすこしマシな人生をおくれるように気持ちの立て直しをはかる。 今もそのくりかえしだ。それが習慣になっている。(「練習と習慣」) この哀愁は決してクラいものではないとおもう。人生とは何かを成し遂げることなどではなく、何かを成し遂げようとしながらモガくことなのだ、ということを改めて認識させてくれる。折にふれて読み返したい一冊である。(ユリシーズ / 2009-01-26)
何か意図があるような書きぶりでもなく、でも、しっかりと地に足がついている文章は読んでいてとても心地良い。こんな本が売れればいいなと思えた。(kidd / 2008-12-05)
こういう閑文字みたいな本は、たいていが共感できないのだが、本書は例外。 対象への過度の感情移入や、自己満足の気味もなく、好ましい。 文章がいい。 (細川龍一 / 2007-08-15)
レビュー数 4
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平均点:5.0
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No.1-12
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ムーたち(1) (モーニング KC) / レビュー総評点:136
『ムーたち(1) 』で画像検索
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ASIN:4063725707 / 売上順位:-
講談社(2006-12-22)
榎本 俊二
-(中古:¥ 112)
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レビュー総評点:
136
表紙のかわいらしさと帯の「モーニングで一番大好き!」というアオリにつられて、 かわいい少年の心温まる物語を想像して買うと、間違いなく悶絶する結果になるこの一冊。 この漫画の真実は、帯の下に隠された部分にこそ存在する。 ここで描かれる虚山一家とその周辺の日常は、 とにかく「変」であり、哲学的であり、でもやっぱり「変」である。 だが一度はまるとやめられない、中毒のような面白さがあるのだ。 常人にはとても思いつかない発想と斜め上の展開を用意しながら、きちんと笑わせてくれるのが素晴らしい。 ほとんど表情に変化がない(けどかわいらしい)ムー夫と、 表情どころか顔の輪郭さえ変わりまくる(キモかわいい)お父さんを見てるだけでも笑えてくる。 日常生活でふと、沸き起こる様々な疑問に、答えを突き抜けて快楽を与えてくれる、 そんな脳に良いのか悪いのか分からない最高のギャグ漫画である。(まめを / 2006-12-22)
一コマたりとも油断をするな。なにが待っているか分からないぞ。 一文字たりとも油断をするな。なにが隠されているか分からないぞ。 一瞬たりとも油断はするな。なにが起こるか分からないぞ。 一回読んで満足するな。なにが分かったのか分からないぞ。 何回読んでもオーバーフロー。恐怖の「難解」漫画にいざ挑戦を。 ゴッド ブレス ユー。(古社鉱山 / 2007-01-11)
法則に捕らわれないカオス空間が不条理漫画の魅力の一つだ。 だから不条理漫画というジャンルは、テーマを放りっぱなし、投げっぱなしになりやすい。 ストンと終わってしまい読者はポカンとする。 それが面白い。 このムーたちという作品は、不条理漫画にも関わらず「納得」がある。 デビットは日本で言ったらアキラ。チャーリーはマサヒコ。 おかしな話だが、何故か納得させられる。シックリくる。 放ったテーマをキッチリ拾い、再び投げつける。 オチの付け方や演出などは不条理漫画の方法で行っているが、 内容としては不条理ではなく条理だ。 筋があり、答えに導いている。 上で、これの事を不条理漫画と呼んだが、実際はたぶんもっと違う何かなのだろう。 とにかく面白い。 その点は間違いない。 あと、全く主観的な意見だが、ママさんの流し目がエロっぽくて良い。(清水 / 2007-02-03)
レビュー数 3
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平均点:5.0
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No.1-13
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ムーたち(2) (モーニング KC) / レビュー総評点:10
『ムーたち(2) 』で画像検索
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ASIN:4063726398 / 売上順位:-
講談社(2007-10-23)
榎本 俊二
-(中古:¥ 2,870)
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レビュー総評点:
10
1頁を読むのに、普通の漫画を読むのの3倍ぐらいかけて読む作品です。 一通り読んで、最後の精神科医、斉藤環さんの解説を読みます。 そして、もう一度じっくりと読み直します。 他人の意見を聞いた後だと、より一層楽しめます。 榎本さんがどれだけの逸材の持ち主か良く分かります。 全体を通しての、父・実の表情の変化にも意味があるのです。 榎本さんは天才で革命家です。
ゴッド・ブレス・ユー(カマボコ / 2008-02-29)
読んでみると分かるけど不思議な漫画だ。 そして鍛錬に作られたギャグ漫画だ。 瞬間的な笑いじゃないだけに何度も見返してしまう。 個人的には一巻の方が新鮮さがあってか好きだった。 この独特なワールドは病み付きになる ぜひ一度試しに読んでみてほしい。(ボタンホール / 2009-03-18)
レビュー数 2
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平均点:4.5
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No.1-14
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日常 1 (角川コミックス・エース 181-1) / レビュー総評点:21
『日常 1 』で画像検索
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ASIN:4047139491 / 売上順位:-
角川書店(2007-07-26)
あらゐ けいいち
¥ 567(中古:¥ 1)
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レビュー総評点:
21
こけし→赤ベコ→しゃけ
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書店で見かけて何も考えずに読んでみたのだけれど…… 不思議な感覚、何となく2週目も読んでしまった。 日常というほど日常じゃない。 不条理というほど不条理でもない。 女の子だらけだけどキャラに萌えるかといわれるとそうでもない。 かといってキャラが可愛くないわけでもない。 この不思議な日常、誰か説明して下さい。 弥勒菩薩。(古社鉱山 / 2007-07-27)
これは・・・面白い/面白くないのラインのぎりぎりを行ってるような漫画だ。 なんというか、ちょっと不安定なセンスなのだがそこが魅力的なのかも。 この作品のギャグははっきりいってかなり大胆で人を選ぶものである。 絵柄や雰囲気自体は非常にキャッチーで可愛らしいものだが ギャグに関しては個性的だ。それ故に自分のようにツボに入ったときの中毒性は凄い。 もちろん全てのネタが面白いと思えるほど安定感はないのだが、 それ故にツボに入ったときのネタのクオリティが凄まじく、 ウインナーをキャッチする話(これだけで丸々1話が終わります)や みおがノートにアレなイラストを描いてた話などは凄かった。 一応女子高生ロボとちびっこ博士というのが売りになってるみたいだが 自分はゆっこがこの作品の軸だと思うなあ。ボケをかまし、突っ込むところは 盛大に突っ込む、個人的に大ヒットなキャラ。巻き込まれ型のみおもいい。 あと貴重な男キャラが一人いるのだがそれも農家の息子なのに金持ち気取りという ぶっとんだ部分があって面白い。なんというか、いろいろな可能性を感じる作品&作家だ。 ただコンプの4コマが入ってないがこれは10月の2巻に収録されるのかな。 ちなみに結構あずまきよひこの影響を受けていると思われる。 だけどあらゐけいいち独特のセンスに昇華されてるので是非ご一読を。(西京BOY / 2007-09-28)
とにかく好き
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ページをめくるたびにどんどんギャグが出てきてまず退屈は無し こんなこと良く思いつくなって思ってしまうほどのギャグセンス 巧みなサイレント 言う事成す事、不意を突かれまくりました。 クスって笑ったり、えーー!?って時もあって面白い。 私も読みきりから好きだったので、単行本になって本当に嬉しかったです。 ただ、笑どころが人それぞれなので、笑えない人は笑えないのかな… 私はこういう漫画が大好きなので、凄くお気に入りです。
(torako / 2007-09-24)
これは・・・。
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なにやら日常系の漫画で、面白いとまでいかなくとも、 ほんわかした雰囲気を楽しめる漫画と思い買ってみたが・・・、 まったく日常とはかけ離れた、さむいギャグ漫画でした。 ほんわかした日常系を期待しているなら、買うのはやめた方がいいです。 (まそ / 2007-08-20)
表紙買いする派の自分は、表紙の上手いような下手なような絵に戸惑いましたが、評価が高いので早速購入。感想は「表紙より若干(かなりかも)、絵が上手いぞ(特に女の子がかわいい)、ズハリ買いだね(ギャグもさえてる当然次巻も購入決定)。」でした。ギャグネタは、シュールというか、古い言葉でいうナンセンスギャグと言った部類に属するどこか懐かしい感じがする所が良い。30代のコロコロ世代にもお奨めかも?。(赤いツバサ / 2007-08-05)
レビュー数 38
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平均点:3.5
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No.1-15
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日常 2 (角川コミックス・エース 181-2) / レビュー総評点:24
『日常 2 』で画像検索
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ASIN:4047139807 / 売上順位:-
角川書店(2007-10)
あらゐ けいいち
¥ 567(中古:¥ 1)
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レビュー総評点:
24
この作品を誰かに一言で伝えるとき、私はこれ以上の言葉を思い浮かべる事が出来ません。散々笑わしてくれた1巻でとっておきのネタを使い、2巻では少しペースダウンするかと思いきや引き続きシュールなギャグを全力でぶつけてきてくれています。ほのぼのネタや共感ネタでじわじわと笑いを誘う日常系漫画に真っ向からシュールギャグで立ち向かう非日常系漫画“日常”最近笑っていない人は一度手に取ってみられては如何でしょうか?(夏 / 2007-12-18)
この漫画は主人公たちの日常であって、我々のとっての日常ではないので注意。 あまりにぶっ飛びすぎてて訳の分からないオチも幾つかあるけど、 安定してボケ倒して突っ込み倒すこの感じはもう定着しましたね。 ネタが尽きないのも流石。 サイレント、突然の劇画タッチ、4コマ等等。 とにかく読んでいて色々な変化があって面白いんです。 この速度についていける方は読むべき。(ノベイラ / 2007-12-02)
元気な女子高生・ゆっこや周りの人たちの変な日常を描くちょっとシュールなギャグ漫画。 面白くて何度も読み返してしまいます。 女子高生たちが主人公の作品というと、ギャグやコメディであっても可愛さが重視されることが多いように思うのですが、この作品は容赦なく絵柄を崩したり、変なことをさせたりと、とにかく直球で笑わせようとしているところが珍しく感じました。(今巻から増えた4コマ部分はおとなしめですが) 何というか、昔読んだ週刊少年誌のギャグ漫画のような匂いがします。 ツボにはまる人は、とことんツボにはまるのではないかと思います。(みどりのくま / 2007-10-28)
一巻から変わらずのナンセンスずっこけ昭和ギャグが満載です。別に批判する気はありませんが登場人物が、ぱにぽにのベッキーとかあずまんが大王の誰かみたいな人たちが、やっぱり今回も大活躍です。絵のタッチが全然他作品と違うのでオリジナリティは有ります。ギャグも当然オリジナルなので面白いから当然3巻も購入しますが、目標が無く淡々と話しが続くだけなので、いつか読者(自分含む)に飽きられそうな気がします。あーでも本当に大好きなんですよっ、このノリとか落とし方が懐かしくって、ついつい笑っちゃいます。だから自分と同じニオイがする人間には当然お勧めしています。(赤いツバサ / 2007-10-28)
「それは日常じゃないじゃん」と読みながらツッコミを入れたくなる内容。 いわゆる萌えマンガのような単調な話とは違い、ひたすらギャグで笑わせるといった作品。作品名と内容のギャップが面白いので著者の今後の活躍に期待したい。(梅園 / 2007-10-24)
レビュー数 7
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平均点:5.0
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No.1-16
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日常 (3) (角川コミックス・エース 181-3) / レビュー総評点:57
『日常 』で画像検索
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ASIN:4047150894 / 売上順位:-
角川グループパブリッシング(2008-07-26)
あらゐ けいいち
¥ 567(中古:¥ 95)
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レビュー総評点:
57
あらゐけいいちの『日常』の3巻。 その独特のギャグセンスで『銀魂』や『ピューと吹くジャガー』とは別種のおもしろさを醸し出しているのがこのマンガである。 登場人物はかわいらしい女子高生。 だが彼女らに「なにさせてんじゃー!!」的なアクロバティックな笑いを提供してくれるのがこのマンガです。とにかく女子高生たちの日常を描いたマンガはすでにたくさんあるが、ここまでひたすら「笑い」に全力を尽くして描ききっている作品は非常に珍しい。 この3巻でもそのあられもない展開が見れる。 たとえば自作の恥ずかしい漫画が露見することを死守したいあまり、警官→友人→老人→ヤギという順で次々になぎ倒していく光景はもう日常の域を超えまくっていて逆にこわい。また、友人に「焼きそば」を頼んだのに「焼きサバ」を買ってきたことから始まるケンカエピソードは笑えまくった。「いや、だってみおちゃんが焼き鯖って言ったから」「焼きそばだよ!!」もうこのやりとりだけでおもしろい。 このようにいきなり苦境(というか悲劇)に立たされる学生たちが、頭を絞って考えて実行した行為がとても笑える。でもよく考えると実際に自分がこんな境遇に遭ったら、ヤバくね?というシャレにならない状況をどうかれらがきり抜けるのかが本作の最大の魅力かもしれない。(リキテン / 2008-08-01)
日常のススメ
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作者独特の奇妙なセンスが面白い「日常」もこれで3巻目。 2巻はどちらかというと、読み手に判りやすいネタつくりをしてたと思うが この3巻では一転、再び読者を突き放すような独特の世界観が広がっている。 これは正直、今迄で一番好き嫌いがはっきりと分かれる巻だろう。 面白い人は最高に面白いし、つまんない人は思いっきり理解不能だと思う。 読み手の感性をバッサリと分ける漫画家・あらゐけいいちの本質を示す一冊だと思う。 実際、最高だと思う自分でもイマイチだと思うネタはある。笑えないことも。 4コマは面白いネタとそうでないネタの差が激しいし、安定感に関しては乏しいと思う。 多分、作者はなんでも卒なくこなすタイプ、というよりは閃きで勝負しているタイプの作家だと思う。 だからネタによってのクオリティにどうしても開きが出てしまうのだろう。 だが、その分作者のセンスが完全にハマった時は爆発的に面白い。 この巻ではゆっことみおのやりとりの話がメインだろう。ってか、外れなし。 この2人を絡ませたときの化学反応は半端じゃない。 みおが投稿しようと思ってたアレな漫画とか、更に進化してる! しかもその後のゆっことみおが喧嘩するネタで執拗に引き合いにされてるし。 こういった過去のネタを使いまわすのも、実に効果的に入れられてていい感じ。 演出も相変わらずキレがいい。サイレントも上手い。会話の構成力も抜群。 と、ハマった時の勢いは本当に素晴らしい。今まで以上にキャラの表情を崩してるのも思い切りの良さを感じます。 ただ、日常は理屈ではなく感覚的に楽しむ漫画なのではっきりいって読者の感性にハマるか、ハマらないか。 結局それでしかないので読んでみて判断してほしい、と最終的にはそれしかいえない。 どこへ転がるか全く予想不可能の漫画「日常」。個人的には映像化とかしても面白いんじゃないかと思う。 余談だが、みおの漫画は本格的に読んでみたい。「熱は情熱の熱で・・・」とか可笑しすぎる。ていうか馬鹿っぽい。 みおは今回必殺技(?)を身に着けたり、鬼のようなツッコミしたり、アレな漫画さらされたりと大活躍でした。(西京BOY / 2008-07-26)
この巻ではみおがやたら目立ってますね 特にアレな漫画が絡むとヤバいです・・。 みお強すぎ!
内容は、売れない芸人の一発芸をみてるような感じだと思えばいいかも だから面白い所もあれば、「へ・・? なにそのオチ」って思う所もあります 全体的に後者の方が多いと思います けど一度読みだすと不思議と手が止まらないですね 1ページ1ページめくる手が止まらないです。。 「え!次どーなるの」って気になっちゃっていつの間にか この独特な世界(ワールド)に引き込まれています
作者のセンスがとても冴えてますね 滑る、滑らないとかそんなのお構いなし・・。 何でもネタとして使えそうな勢いだ
この漫画は神の領域です! 気になる人は是非、ご購入を(史明 / 2009-06-20)
1・2巻は、ほのぼのとした非日常が面白くて3巻も買ってみたのですが・・・ 今回はネタ切れなのか、ちょっとコマ使いが勿体ないってことで☆4つで。。。
まぁ、それも慣れてくると面白くなってきました。
「みお」は意外と強かったり、憧れの先輩との距離が縮まったり・・・ 「博士」も「なの」も堪らなくカワイイ!!! しかし、自分的には「ゆっこ」が最強ですwww
「あずまんが」や「みなみけ」、「ギャグまんが日和」などが好きなら面白いと思いますよ!!(筋肉太郎 / 2008-08-10)
レビュー数 4
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平均点:5.0
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No.1-17
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日常 (4) (角川コミックス・エース 181-4) / レビュー総評点:4
『日常 』で画像検索
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ASIN:4047151718 / 売上順位:-
角川グループパブリッシング(2009-01-26)
あらゐ けいいち
¥ 588(中古:¥ 160)
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レビュー総評点:
4
合う合わない、好みの差がはっきり出る漫画。 1巻を読んでみて、自分に合うと感じたら 4巻まで一気に買っていいと思う。(Jumpsuit / 2009-02-05)
あらぬけいいち「日常」の4巻。半年振りの刊行。 いやー「こう来たか!」という感じ。 「日常」はその巻ごとに特色があると思っているのだが今回はえらくストレートだ。 シンプルに笑えるネタが多い。 もう、誰にでも楽しさが伝わるような。今までとは何となくだが、方向性の違いを感じた。 とくに桜井先生関連のネタは漫画太郎の方法論を大胆に取り込んだと思われる傑作エピソードだと思う。 おもいっきり爆笑してしまった。 あとやたらテンポがいい。日常は、ややテンポに関してはわざと崩したり、 ひねくれた描き方をしてる話が多かったが、今回のはわかりやすくヘンテコな部分をバッサリ描いてるため スムーズに、気持ちよく読み終えることが出来た。 間の4コマもいつもより当たりが多かった気が。 やっぱりゆっことみおのネタの破壊力は凄まじい! みおも段々とボケている部分がたくさん出てきて、ゆっこが突っ込みに回ったりしてるのも新鮮。 特に喫茶店の話と笹原となのの関係をみおが気にする話は破壊力ありすぎだ。 大胆で大味だが、きちんとアイディアをひねっている。感服しました。 個人的に「日常」は、その巻ごとに微妙に読後感が違っているのが面白いと思う。 今回はシンプルでスピード感のあるネタの連発だったので今までで一番分かりやすかったのではないだろうか。 この巻に関しては読めば素直に楽しめると思います。とにかく読んで感じて欲しい。(西京BOY / 2009-01-28)
いやー相変わらずぶっとんでて面白いです。 日常とは名ばかりのシュールギャグの嵐。 そんな中でもなのとはかせのほのぼの話が一服の清涼剤の役割を果たしてもたれない。 最も非日常的な設定のはかせの話が最も日常的なのがまた良いです。 しかし麻衣ちゃん出番少なすぎる・・・。最初のカラーページにしか出てない気が。 作者様のサイトでヘルベチカスタンダードが復活したのでそちらもどうぞ。 (やこぶ / 2009-01-24)
他の方が言っているようにシュールなギャグ満載です。 シュールなものが好きな人にとってはこれほど破壊力のある漫画は他にないでしょう。かくいう私もシュール好き。普段マンガで笑うことなんてほぼありませんがこの漫画は笑いをこらえるのに必死です。今巻も非常に面白かった。特に絵しりとりの話は最高でした。 人を選ぶのは事実ですが、ギャグ漫画を求めている人にはぜひ読んでもらいたいです。個人的にはかなりお勧め。 読む前はごった返しているように感じる表紙ですが、読み終わったあとに見ると内容を思い出せる仕組みになってます。これもまた一興。(ぎょにー / 2009-01-26)
1巻を買ってから毎回発売が楽しみです。 シュールという言葉はこの漫画のためにある様なものだと思います。一見普通に見える漫画の表紙もよく見てみれば机の上に鹿がいたりだとか職員室にタケノコが生えてたりだとかとにかくシュールで面白いです。 アニメ化すれば間違いなくなく人気が出ると思います。(SA10 / 2009-01-25)
レビュー数 7
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平均点:5.0
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No.1-18
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NIWA (CUE COMICS) / レビュー総評点:4
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ASIN:4872578325 / 売上順位:-
イースト・プレス(2007-10-09)
横山 裕一
¥ 1,349(中古:¥ 670)
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レビュー総評点:
4
USやフランスで続々と著作が刊行されている横山裕一。「エレガントに構成された戦闘シーン」「その構築と破壊の実験精神はファッション・建築・アートとリンクしている」「今年の最も驚異的かつ革新的なグラフィック・ノベル」などなど、海外の人たちからの評価もかなり高いようです。最近は森美術館の「六本木クロッシング(2007.10-'08.1)」をはじめ日本国内外の美術館での展覧会にもよく参加しています。 でもアートとかぬきにしても、このNIWAはマンガとしてとっても面白く読めました。はじめは同じような場面が延々と続く気がしてどこで盛り上がれば分からないかもしれないけど、そのうちツボにはまるとページめくるたびに笑いがこみ上げてきます。特に8マンとか真鍋博とか榎本俊二が好きな人なら絶対おすすめです。(IP_Pavlova / 2007-11-25)
「ニュー土木」の世界を旅「トラベル」していくような内容。 正直本作あたりで、ネタが尽きるのでは、と思っていたが、ぜんぜん。 わけがわからんのですが、なんだか笑えるし、なんだかどきどきしてしまう。 このどきどき、この種の興奮はそうあるものではない。 「ニュー土木」を初めて読んだときの興奮、「トラベル」のスペクタクル、この両方があります。 絶対に、横山裕一にしか描けない。これがはっきりしている。(似たことを考えたことのある人も少ないだろうな。) すごいなぁ。(ボブ / 2007-12-24)
レビュー数 2
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平均点:5.0
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No.1-19
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サマーバケーションEP / レビュー総評点:15
『サマーバケーションEP』で画像検索
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ASIN:4163257209 / 売上順位:323670
文藝春秋(2007-03)
古川 日出男
¥ 1,800(中古:¥ 123)
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レビュー総評点:
15
読むのが楽しくて、それでも読み終わってしまうのがもったいないような気持ちになったのは久しぶりです。自分の良く見知った場所ばかりで、情景が浮かびやすいというのもあったかもしれません。それにしても、どうして人はこんなにも水辺に引きつけられるのでしょうか。夏の陽を受けて、ゆっくりと流れる神田川を一緒に眺めて、また商店街や川縁を自転車で疾走するその風を一緒に感じて、いつまでもこんな夏休みを過ごしたいと思いました。(hinazo / 2007-04-05)
夏。井の頭公園の湧き水から、神田川へ。そして海までの冒険。 主人公の僕とウナさんの出会いは偶然。カネコさんが、加わる。 僕たちの冒険は、小さな水の流れが合わさるようにして始まった。 小さな流れが川になり、川が幾本も合流したり、また分岐したりするように、 僕たちは、出会う人たちが海までの冒険に加わると言えば行動をともにする。 イギリス人男性と日本人の女の子のカップルも、小学生の男子3人組も加わる。 離婚して息子に会わせてもらえない謎めいたおじさんも、中国人の双子の姉妹も加わる。 会話は、硬質な感じで、僕という人のある特性から、ぎこちないくらいの単語が 並んだりする。それでも、独特のリズムで人とコミュニケーションするようすが、 実に印象的。僕といっしょに歩く人たちは、するりと僕を受けいれる。 劇的なことはなにも起こらない。けれど、神田川から隅田川へ。そして海へ、と 知らない者どうしがひとつの川のようになって歩いている、そのこと自体が ほとんど奇跡のようなできごとだと思える。 途中で、別れていく人たちもいた。自分の冒険はここまでと、区切りをつけて。 おもしろい中学生グループと助け合う一幕もあった。 謎めいたおじさんが、とてもいいタイミングでみんなをバックアップしたり、 イギリス人といっしょにいた女の子が、「絶対に忘れない」と書き残して くれたり……。 偶然の出会いが、すべてつながっていく不思議。人と人は、こんなにも 受けいれられる懐があるのだと、あたたかな気持ちにさせられた。 忘れられない夏の冒険。読んでいる間じゅう、登場人物たちのピュアな 心の動きに魅了され、愉しい時間を過ごした。 (あぼか堂。 / 2007-11-21)
人の顔を憶えられない僕がいます。永遠の夏休みを求めるウナさんがいます。死んでいるカネコさんがいます。始まります。3人の出会いから。それは、井の頭公園からです。海までの。夏の、冒険が。 不思議な1人称で書かれるこの物語は、とても不思議な気持ちになれる物語で、とっても楽しく、とってもワクワクし、ちょっぴり悲しく、とってもうれしい物語。道中で偶然出会う人々との距離や会話の妙も心地よい。きっと、幸せってのは、こんなことなんだろうね、と思う入梅前。 ただただ、井の頭公園から海までの、1日ちょっとの冒険なのに、素敵に永い物語でもあり、幼さと純粋さを前面に押し出した視点と文体の影響もあるだろう、小学生のころの、永遠の限りある夏休みを体験できた気がする。そんなファンタジックな作品にもかかわらず、実際の地名(東京の三鷹市井の頭公園〜月島ふ頭まで)、駅名(神田川に沿った京王井の頭線の駅や山手線、総武線の駅など)、施設名(東京ドームシティや様々な公園、ひまわり橋などの橋の名前も)や、商品名(ガリガリくんやプレミアムチョコレートバーとか)がでてくるのでリアリティをもった作品にもなっている。知っている場所が出てくると、ちょっとうれしく、こんなにも「東京を歩きたい」と思ったのは初めてかもしれない。京王井の頭線沿線に住んでいる友人に勧めたいところだが、彼はきっと見ないだろうなぁ。間違いないっ(つか、このブログも見ないし。。)。「夜のピクニック」に似た雰囲気を持っており、おなじような気持ちを覚える、ロードムービーならぬ、、本の場合は、ロードブック??、、聞いたことないなぁ。。たぶん、冒険小説だなっ。 あと余談であるが、「あらあらかしこ。」に、なんだかグッときた。惚れてまうやろーっ。手紙の最後にこんな風に、しかもひらがなで書かれていたら、惚れてまうやろーっ。意味的には何てことないんだけども、なんだか、こう、グッと。Good。 で、タイトルの「EP」ってなんだろう。。??サマーバケーションエピソード?エントリーポイント?ホームに電話、というセリフがあったので、E.T.と関係あるのか??EPのPは、「Person」で「Extra Person」かなぁ、と思ったけど、そんな言葉ないし、訳しても「余分な人」とか「追加の人」とかだもんなぁ。。なんなんだろう。。ちなみにエピソードだとしたら「サマーバケーションのお話」で、エントリーポイントだと「サマーバケーションの入り口」。後者だと素敵だね。サマーバケーションは、まだ始まっちゃいねーよ。つまりこの話の終わりからが本当のサマーバケーションの始まり、といった感じかな。 サマーバケーションは、夏休みです。夏休み、こんにちは。(モコ / 2009-05-30)
井の頭公園で少年が出会った人たちと神田川をたどり、隅田川まで歩いていくという小説。あら筋だけみれば、なんて単純な話、と思うけど、そこは古川日出男らしく、ポップな文体で、彼独特のリズム感で、とっても気持ちがよくなる小説だ。 彼の文章って不思議なトリップ感があって、慣れないと辛いけど、読んでいくうちに、どんどん惹きこまれていく。 彼とは同じ年、しかも大学も一緒。神田川を下る途中でで出てくる高田馬場や飯田橋のあたりは、自分も学生時代に歩いていた。当時は、別に神田川を意識したことはなかったが、この小説で出てくる馬場のさかえ通りの喧騒や椿山荘の近くの江戸川公園の当たりの描写を読むと、当時の思い出が甦ってくる。なんかとっても懐かしかった。(hamachobi / 2009-12-06)
古川日出男さんはベルカ、LOVEとこの3作品を読みました。普段小説は読まないのですが、アジカン後藤氏の影響で手に取ってみました。
読んだ3作品の中で、このサマーバケーションEPが一番好きです。 平坦な言葉で綴られますが、その空気感が好きです。
一度で良いから、登場人物の真似をしてプチ冒険してみようかなぁ、と思いました。(theにがり / 2009-03-30)
レビュー数 5
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平均点:5.0
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No.1-20
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日本産コガネムシ上科図説 (第1巻) / レビュー総評点:0
No.1-21
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滝山コミューン一九七四 / レビュー総評点:222
『滝山コミューン一九七四』で画像検索
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ASIN:4062139391 / 売上順位:79325
講談社(2007-05-19)
原 武史
¥ 1,785(中古:¥ 796)
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レビュー総評点:
222
ほぼ事実どおり
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7小の出身者としてのコメントですが、ほぼ事実どおりかと思います。 このような形での振り返りは体験者としてはなかなか衝撃的ではありますが。 当時は、小学生なりに、まーこんなものでしょうか・・・ などと感じていたことが、実際はなかなか「反動的な社会的な事実」 として取り出されると、びっくりします。 戦時下に付和雷同で鬼畜米英などやっていた輩は、 正常な思考回路がなかったのか?などと現在ではよく思いますが、 同じようなことは簡単におこるのだな、と実感するほどです。 ほんとにおっかないな、といまさら自覚させられてしました。 その意味で非常に重要なノンフィクションに感じました。 尚、この話はというか、7小の話は続きがあって 中学校にも飛びひしてます。著者は私立中学に進学されて 実体験がないようですが、当時の実態は7小にとどまらず 団地内の私塾や、滝山近隣の中学校に「拡大再生産」してます。 個人的にはそっちのほうがよっぽどトラウマですわ。 まー、事実は小説よりも奇なり、ということと ファッショなんてものは、わりと簡単に生産される、という証左として 読んでおくといいような気がしました。(御神苗 / 2007-10-28)
1974年に著者自身が通った滝山第七小学校で実際に起こっていた 教育理念や教育手法に対して著者が当時感じた違和感を時代背景 をもとに現在から論考する良書。私自身が1980年台中盤に高校時代 をすごし、当時、微かに残っていたリベラルな学園紛争の雰囲気の 源泉へ近づいていける感覚に襲われ一気に読破できた。 遠山啓など当時の知識人といわれていた人々の当時の活動の一部 も垣間見れ30代40代の学園紛争の残り香の中で過ごした人々 に特にお奨めします。(100100 / 2007-05-22)
本書冒頭、著者が滝山団地を訪れる道すがらの上手な情景描写(何かを予感させ、またもの悲しさと回顧感を感じさせる)から本書にぐいぐいとひきつけられてゆく。滝山コミューンを成立させたクラスでは、全共闘世代の教師により、主体性を持ち、皆を助け合って生きてゆく、という指導を受ける。自分よりみんな、平等を、と教師が指導を行うが、それは共同体を志向するものであることもあり、簡単に全体主義的な圧力をまわりのクラスにも及ぼしてゆく。他人より自我の芽生えが早い早熟な著者は、そこにいくつもの疑問を抱く。筆者は、そのような圧力から東京への塾通い、という方法により居場所を作ることで逃れようとする。そして、進学校に合格することにより滝山団地という狭い庭から、開かれた外の世界に出てゆく。全体主義になってしまったことは、非常に残念なことだが、だから教師たちは間違っていた、というのは短絡だろう。彼らの理想と熱意を現在の教師たちは果たして持っているのだろうか。また、クラスの全員に全くためにならず、トラウマしか残さなかったかも一考に値するだろう。筆者が、滝山団地を訪れたのは、このようなことを、まさに全体主義的なことが行われたその場所で考えるためであったと思われる。筆者は、理性で否定しつつも小学校での合唱中に自我が消失して全体に包み込まれた感じを受ける。そしてそれは、その後味わったことのない非常に強い感動であった。この感覚は、おそらく私がオーケストラで演奏しているときにたまに感じうるものと同じであろう。そこに自分がいなくなる感覚。一つになる感覚である。能力主義や実力主義や自己責任が強調され、個々人の等質性が失われたこの時代にあって、連帯、共同体を志向するのも必要なのではないか、と考えされられる。勿論、全体主義に陥らずにである。この本のラストはそのようなメッセージを空中に漂わせながら終わってゆく。筆者にも結論が出ていないのだ。ちなみに私の父は4千冊の本を持つ高校教師であったが、本書を勧めたところ、非常に面白いと言っていた。他のレビューにあるような後半の失速感などはなく、開いたら手が止まらないはずだ。(bubyuki / 2008-02-04)
「なるほど、こういうことだったのか…」 読み進めていくうちに著者よりも10歳以上も若い自分の小学校時代の思い出、体験の背景に「全生研教育」があったことが浮かび上がってきた。 70年代の郊外の小学校を舞台にした「民主主義の実験」を膨大な引用と著者自身の記憶から鮮やかに現代によみがえらせる。 戦後、最も地域に身近な存在である“小学校”では、様々な民主主義の実験が繰り返されてきたことがわかる。 それを思えば現代の希薄な地域のコミュニティ、政治参加への意識の低さの根底に「児童(=住民)」不在の初等教育があることにも納得できる。(raymon / 2007-06-02)
内容紹介文を読んだ瞬間、全身を電流で打たれたような衝撃を覚えました。一気に読破しました。著者と同じ時期に小学生時代を送った私にとって、班競争、卒業式の呼びかけなど…みな経験したことばかりだったのです。個人より集団を重視する教育、当時の私は、なぜそこまで やらなくてはいけないのか?と違和感を感じましたが、全生研が提唱する「集団作り」が根底にあったのか、と初めて分かりました。しかし、、自分の人格形成や、価値観は小学校生活で体験したことを元に出来上がったものと考えています。それゆえ著者が、文中で滝山在住の6年間で地域からの影響を受けた、とのべたり、最後に自らを省みながら小学校時代に郷愁を感じるのも、同年代の人間として、理解できます。(ハーフムーン / 2007-07-16)
レビュー数 27
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平均点:4.0
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No.1-22
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去年ルノアールで / レビュー総評点:29
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ASIN:4838716621 / 売上順位:228455
マガジンハウス(2006-02-23)
せきしろ
¥ 1,575(中古:¥ 1)
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レビュー総評点:
29
バカサイを含めた古くからの「せきしろ」を知る人にとっては後半が好きで、そうでない人は前半が好きかと思われる。ただし、前半に収録されている加筆部分は後半好きな私にも嬉しい。とにかく、「バカサイの人」「ルノアールの人」「紙プロの人」「構成作家の人」等、彼に持つイメージの数だけ評価がいろいろとありそうな一冊。(たかはし / 2007-06-05)
日がな一日「ルノアール」なる昭和の香り漂う「銀座な雰囲気」の喫茶店で暇を潰す筆者が、店や客の様子を観察しながら現実と妄想の間をユラユラと漂う・・・という特殊エッセイ集。 笑った。ハマった。問答無用(と書いて“バリバリ”もしくは“吐いたツバ飲まんとけよ”と読む←意味は本を読めば解る)に面白い。筆者は「SPA!」の「バカサイ」でもお馴染みのライター。「笑い」に長けた人物ゆえにツボは心得ているのかもしれない。しかし、意外や意外(と言っては失礼だが)、感心したのは筆者の達者な筆運び。これが妙に心地よく、イッキに1〜2時間で読了してしまうのに、何度でも読み返したくなってしまうのだ。帯に「無気力文学の金字塔」とあるが言い得て妙とはこのこと。何十回読み返してみたところで、読者を無気力にさせるだけで何の得にもならない。しかし、気づけば、風呂に、トイレに、枕元に、ついついこの本を持参しては適当なページを開きそこからまた読みふけってしまう。ハマったというより筆者の罠にハメられているのだろう。私は地方在住者のため、東京近郊にチェーン展開されているらしきこの喫茶店の実態についてはよくは知らない。しかし、繰り返し読むうちにいつしか私もこの店の常連になってしまった。営業中のサラリーマンが昼寝をし、アニマル柄の派手なセーターを着こなした中年女性が集い、店の奥では何かの勧誘が行われていて、入り口には「限りなく村上龍に近い」店長が立ってる。いつか東京へ行くことがあれば訪れてみたい。そして、忘れずにこの本を持参したい。(砂上の楼閣 / 2006-03-29)
ルノアールという可もなく不可もない普通の喫茶店を舞台にした異色エッセイ。 1話1話が短いのでサラッと読めるのも利点だし、その短い話の中に、思わず吹き出してしまうほどの笑いのツボがたくさん散りばめられているので、部屋の中でひとりで読むことをすすめます。 出だしから読者をルノアールの奇妙な世界へグイグイ引き込んでいく、その文章力もさすが。 こんなふうに日常を見ることができる筆者をうらやましく思います。 (gu-chan / 2009-12-30)
私の懐く妄想を文体に具現化されてる様で、驚愕した・・・・。そしてかなり笑わせて頂いた。きっと漫画のフキダシみたいに空想癖、妄想癖のある方ならばこの作品に素直に共感を抱くと確信した。(マキコ / 2006-03-31)
いきつけの喫茶店ルノアール。 そこは昼間でも既に酔っている者、ひたすら眠る者、リアルな黒豹トレーナーを着たおばさん、ナチュラル和製ゲンスブールがたむろする喫茶店。 プロ野球選手がオフに着そうなセーター客の増加で冬の訪れを感じたり、ルノアール便りとも言えるエッセイを毎月収めてある。 前半は、この世界にどっぷり浸れ大笑いする。 が、後半は、閉店したルノアールにように、時が容赦なく物事を変化させるように、内容がしぼむ。 後半は秋深まりし10月に、globeの3人を求めるせきしろを、寛容な気持ちで思いやれるなら私より評価は上がるだろう。 (naonao-703 / 2006-10-09)
レビュー数 7
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平均点:4.0
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No.1-23
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アニメビジネスがわかる / レビュー総評点:28
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ASIN:4757122004 / 売上順位:111662
NTT出版(2007-07)
増田 弘道
¥ 1,890(中古:¥ 490)
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レビュー総評点:
28
内実がわかりにくいとされていたアニメビジネスを数字的に検証する意欲的な書。 作品に関する書籍は多いがビジネスに関する書籍はほとんどなく現状唯一ともいえる本である。 アニメやコンテンツビジネスに関わる人間、あるいは興味がある人間にとっては必携の書であろう。 尚、著者本人のブログがあるのでそちらを見ると執筆の経緯等がよくわかる。推薦書などの書評もあり参考になる。 「アニメビジネスがわかる」 http://anime.typepad.jp/(武蔵野雪中梅 / 2007-08-01)
主に製作費の試算の参考にされているのが、株式公開している会社の内の1社で、 あとは著者の聞き込みに因るところが大きいです。 (それだけ、製作費を試算する目安材料がないということです) 製作費の試算部分のページでは、表が多用されており、 読んでいくとページを前後するので、読みづらかったです。 扱っている数字も多く、頭がこんがらかってきました。 この一冊のみでアニメビジネスを理解できはしないでしょうが、 ただ、この本のやったことは意義深いことで、評価できます。 (多少、著者の主観が入っている部分は、正確さを欠くと思われます) あと一点だけ。 初版本ということだからか、誤字脱字が所々見受けられます。 校正をもっとしっかりして欲しかったですね。(Thinq-Gandharvas / 2007-10-17)
レビュー数 2
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平均点:4.0
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No.1-24
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大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301)) / レビュー総評点:173
『大奥 )』で画像検索
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ASIN:4592143019 / 売上順位:-
白泉社(2005-09-29)
よしなが ふみ
¥ 600(中古:¥ 40)
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レビュー総評点:
173
絵が美男子なので、変なシーンとかあるのかと 思い懸念してましたが、 大奥という小さな箱で生きる者達の 壮大な生き方を描いた読み応えのあるお話でした。 何回かウルッとくるシーンもあり、物語にひきこまれました 早速2巻を買おうとおもいます★ (飛鳥 / 2007-02-05)
もうひとつの大奥
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男女が逆転した大奥。きらびやかな美男子たちが将軍というただ一人の女性の寵愛を受けるべく相争う世界… 「大奥もの」が巷に数ある中、奇をてらった設定で差別化をねらったの?と思うなかれ。 確かに突飛な設定ではありますが、そこに至るまでの経緯などもきちんと考えられていて、行き当たりばったりの作品ではないことを感じさせます。 (純歴史モノ漫画とかんがえると、細かい時代考証や、「男女の立場が逆転」という根本的設定自体がひっかかってしょうがないかもしれません。「もしもこんな世界だったらどうなっているだろう?」というある種ファンタジーだととらえると、良いのではないでしょうか) まだ1巻めなので、ストーリーが本格的に動き出しているわけではありませんが、将軍吉宗(女)のきっぷの良いキャラクターが魅力的です。切れ者で文武両道、そして気まま。格好いい! 吉宗の幼馴染にして右腕の久通(女)も一見のほほんとしているのにやり手、というなかなかのキャラの立ちぶり。 これからストーリーがどう動いていくのか、男だらけの大奥でなにが起こるのか。 とても気になります。 (rennjiro / 2006-01-27)
いやぁ面白かった。 一種のパラレルワールドSFとも言える内容なのだが、「よしながキャラ」が見事に立っていて、人情の機微に触れるデテイルが実に丁寧に描かれています。その結果として「男がやたらに少ない社会→将軍だって老中だって女」という「大きな嘘」がとてもリアルに感じられるわけで、とっても優れたSFでもあります。実際の江戸は新開地だったこともあって「かなり女が少ない社会」であり、それゆえ遊郭や岡場所などが発達したのですが、「大奥」ワールドの「遊郭」は当然…(笑)。そこにも男女の哀歓があり、それをしみじみと描いてくれるところが流石よしながさんと感服した次第です。(馬場伸一 / 2005-11-25)
読売新聞の書評を読んで、著者もこの作品も初めて読んだ。コミックとはいえ、テーマがおもしろい。何といっても、歴史上のテーマに対して性の逆転という発想をもちこんだことは評価に値する。なぜ女性が表向きは男性の名を名乗らねばならなかったのか、吉宗が疑問を抱いて歴史を紐解くところで1巻が終わった。2巻の刊行が待ち遠しい。(y_ixtus / 2005-10-17)
友人の友人が買って、大絶賛というのがこの作品を知ったきっかけでした。 けれど、ちょっとベタ過ぎるだろう…とか男と男の大奥的争いは見たくない。それに女の将軍っていうのはどうだろうか…それにどうせBLっぽい感じだろ…というので読まずにいました。 ですが、『王様のブランチ』のBOOKコーナーで紹介されていたので好奇心でついに購入いたしました。 私も例に漏れず、はまりました。 どっぷりと。 連載が二月に一回しかないというのがもうショックです。待ちきれません。 話の内容はかなり意外なほどすんなり受け止められます。自然です。 女性将軍ですが、一巻の中心八大将軍吉宗公は大変凛とした(若干粗暴)な女性でして女ぼれするような良い女。なよなよしていないので、この人が将軍と言われれば「女将軍、なるほどねぇ」と納得。 一巻の中心になる水野という大奥に入る男性ですが、こちらもやはり「妾」というなよなよした男ではなく、粋な江戸っ子で想像外でした。カッコイイです。普通です。 この二人を取り上げる限り、この世界での大奥はスッキリした縦社会かと思いますが…そこはやっぱり大奥ですから…。醍醐味はある。 良い意味で予想を裏切られ、良い意味で期待にも答えてくれます。 絵柄も安定していて、少女・少年漫画というような限定されたイメージはありません。 その割りに綺麗。カラーが麗しいです。カバーがちょっとBLっぽいですがまぁ、人前で読んでも有名になりつつあるので「ああ、あれねぇ」くらいで。 ただ、逆転の原因である「赤面疱瘡」がキモイ。 絵を見てるだけで、体中がかゆくなる。ぶつぶつは大嫌いな私は悪寒が走りました。 なぜこんな病気じゃなかったんですか、よしなが先生!と叫びそうになりました。 思い出すだけで、頭がかゆい…寒気がまた…。 これさえなければ良い本です。(絳子 / 2006-12-03)
レビュー数 49
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平均点:4.5
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