リスト:エンタメ ファンタジー・SF・サスペンス を表示しています。(全 11 件)

読み込み中・・・
No.1-1
▼
でかい月だな / レビュー総評点:17
『でかい月だな』で画像検索
|
ASIN:4087748448 / 売上順位:378460
集英社(2007-01-06)
水森 サトリ
¥ 1,470(中古:¥ 193)
|
レビュー総評点:
17
親友だと思っていた相手に突然崖下へ蹴落とされる──ストーリーは唐突にショッキングで意外極まりないスタートを切る。しかも理由が解らないまま当の相手はこつ然と姿をくらまし、「なぜ」を抱えたまま梯子を外された主人公の“彷徨い”が始まる。 ふーん。こういうのが今どきのノンジャンル・エンターテインメント小説として評価されるのね。女性作家作品の数多の例に漏れず、登場人物たちの心理描写は男にはなかなか思い至らない機微にまで軽々と分け入り、なるほどねぇ、と感心させられることしきり。ただやっぱり女性の書く少年の友情はどこか“少女の友情テイスト”が混じっちゃうんだなあ。これはもう仕方のないことだと思うけれど。 それとこの作家さん、エ○゛ァのファン? いやこんな指摘するだけこっちが恥をかくことは解ってるんだけど、後半、(え? これって人○補○計画? 彼女ってア○カと綾○のハーフ? じゃあ超然とした彼の方はもしかしてカ○ル?)ってなオーバーラップを覚えたものでちょっと。そういうの好きな人は或はキャラに萌えるかも。 文章もこなれてて読みやすく、描写の疎密のバランスもいいし、そこそこ面白かったけれど、総じて「上手な物語」的ありきたりさの域を出ていない気はした。今後の大化けに期待したい。(テット / 2008-06-19)
すごく良い本だと思います。初め、本のタイトルとかあらすじ文に惹かれなくて、読むのを敬遠していたのですが、杞憂でした。もっと早く読んでいても良かったと思います。よくSFと言われるみたいですが、私は児童文学よりの印象を受けました。SFの要素は無い訳ではないけれど、どちらかと言うと風味付けと言うか、メインではないと思います。登場人物が素敵です。全員が魅力的と言うか、こういうのを「キャラがたっている」というんでしょうか。薄っぺらじゃなんか全然なくて、ひとりひとりセリフがすごく良いと思います。特に中川は格好良くて大好きになっちゃいました…。それと、心理描写がすごいと思います。細かくて、なのに少しも上滑りしてない。「ああ、この感覚分かる」ってすらっとはまる感じ。経験した訳じゃなくても、すごく実感的に想像できる。…この本のすごい魅力だと思います。この本を読んだら、きっと「ぼく」も、その友達も、「あいつ」だっていとおしくなると思います。そんなお話です。中学生のときの、あの感覚を覚えてるうちに、是非読んで下さい。(まるも / 2007-07-13)
中学生時代に感じた、世の中で起こっていることへの違和感、疎外感みたいなものが、ひたひたと「やつら」が侵食していく物語とマッチしていて、不思議な雰囲気を醸しだしている物語でした。妙に懐かしかったです。SFっぽい青春小説ですね。(スズメいか / 2007-03-25)
私は週に三冊は本を読むけど、これは最後まで読めなかった。 同じ賞の『となり町戦争』も同じで、あれは途中から文章が崩壊していくからだったけど、こちらはひとまず文章は落ち着いている。 理由は構成だ。 最初に衝撃的な事件が起こり、それからも「異世界」のようなものがちらちらと顔を見せ始める。 ところが、それにまつわる展開や解説は全くされないまま、総ページの半分を越えてしまう。 ではその間何を書いているのかというと、ほとんど事件性のない主人公の日常生活や、展開に直結しない夢の話だ。 心理を描くのはいいが、あまりにやりすぎると、エンターテインメントではなく純文学のできそこないになってしまう。 家族の反応、それに対する主人公の反応もあまりに型どおりで、ハッとする部分が全くない。 その主人公の少年はあまりにセンチメンタルで、読んでいていらいらする。 中川や邪眼の女の子のキャラクターも、斬新だとはどう転がっても思えない。 小説すばる新人賞は高い評価を得ているが、『となり町戦争』といい、本当のクオリティを再検討した方がいいような気もする。(AO / 2008-06-20)
他の人も書いているけど、エヴァとか涼宮ハルヒとか、ラスト近辺では村上春樹の羊をめぐる冒険とか。 作者の力量は確かなものがあるのでしょうけど、今ひとつ楽しめませんでした。 (ぷーやん / 2009-06-27)
レビュー数 9
[amazonでレビューを書く]
平均点:3.0
|
No.1-2
▼
ボーナス・トラック / レビュー総評点:6
『ボーナス・トラック』で画像検索
|
ASIN:4104723010 / 売上順位:253433
新潮社(2004-12-21)
越谷 オサム
-(中古:¥ 200)
|
レビュー総評点:
6
起こった事故は悲惨だし、幽霊にまとわりつかれるというのも怖い。しかし、明るくさらりと好感が持てる描き方だ。死んでしまった亮太にも悲壮感がまったくない。ただ、ひょうきんな彼がときおり見せるホンネの心が切なくて、ぐっとくる。誰だって死にたくはない。まして突然の事故でなんて・・・。悲しむ両親の姿を、幽霊の亮太が見るシーンは胸に迫るものがあった。ラストにも、ホロリとさせるものがある。死んでしまっても決して終わりではない。そう信じたい気持ちになった。(ゆこりん / 2005-04-28)
ひき逃げを目撃した会社員草野。被害者である大学生亮太は幽霊となってしまうが、行く当てがないため草野につきまとう。入社して二年あまりで仕事に忙殺されている草野だが、亮太と過ごすうちに、自分を取り戻していく。 よくある設定だが、等身大に描かれた主要登場人物が生きている。ハンバーガーチェーンの社員として働く様子も興味深い。ひき逃げだから犯人探しもあるが、それは本筋ではないからそっちに期待して読むと肩すかしをくらうかもしれない。単調になりそうな本筋に、ほかの霊たちとのエピソードを入れることで、それまでいまひとつ曖昧だった登場人物の輪郭が明確になった。ひき逃げ犯人を除き、登場人物のほとんどが善人という点で甘さは否定できないが、全体の明るいトーンに読後感は爽やかだ。(saki-0 / 2005-02-03)
ある晩、ひき逃げされた若者の幽霊にまとわりつかれた「僕」。 調子のいい“若者幽霊”と真面目で不器用なハンバーガーショップの社員「僕」が好対照で、そのほかの登場人物もいい感じ。 テンポもよく、会話も笑え、特に「幽霊」と「僕」とのプロレス・ゲームを挟んだやりとりは羨ましくも思えたりして。 そんな2人が犯人探しに繰り出していく・・・ と、ストーリーはなんとなくよくありそうなんだけど、油断してると「ほろり」とさせられちゃう(ボクもそんな1人だったり)。 犯人探しや2人の友情だけじゃないところが「ほろり」だったのかも。 ファンタジー+αな小説でした。( / 2005-02-01)
レビュー数 3
[amazonでレビューを書く]
平均点:4.0
|
No.1-3
▼
蛇行する川のほとり (中公文庫) / レビュー総評点:42
『蛇行する川のほとり 』で画像検索
|
ASIN:4122048699 / 売上順位:103519
中央公論新社(2007-06-25)
恩田 陸
¥ 620(中古:¥ 1)
|
レビュー総評点:
42
文庫ファンの方お待たせいたしました。遂に登場文庫サイズ。 既にコミックサイズ・新書サイズをお持ちの方要注意です。 初回3冊に分けられた話も一冊にまとまってます。 内容構成は3章+終章 登場人物は主に高校生男女6名です。 各章とも一人の少女の主観で語られていきます。 だから行動もどういう考えでその発言をしたのかも心の動きも全部わかります。 なのに次章に移ると判らなくなります。 自分が先ほどまで理解し、心を投影していた彼女は?そもそも理解したと思った事が間違いだったのか? 登場人物達もそれぞれお互いを理解した、している、と思ったのにしらない一面をみせられ迷路にはいります。 それでも理解するために、信じるために、少女達は夏休みを過ごしていき、そして一つの過去との決別をはたします。 そんな少女達にひきづられように少年達もまた過去を見て過去との別れをはたします。 まさに恩田陸さんです。 六番目の小夜子が好きな方には特にお勧め。
(春の夜 / 2007-06-30)
以前刊行された3部作を一つにまとめたものの文庫版。 恩田陸作品が好きな人には間違いなくお勧めできると思います。 色々な登場人物の視点で物語は進行していくのですが、視点が変わる度に新しい発見があります。 そのお陰か、読者はまるで箱庭の世界を俯瞰しているような気持ちになりますが(私がそのような気分になりました)、 視点が変わる度に登場人物の新たな側面が覗けたりして、そこが非常によかったです。 当たり前のことですが、人間の内面と外面は違いますし、主観と客観で人間同士の関係に対しての見方も変化します。 それは作者によって意図されたものだと思います。 そしてそこに、この物語の本質があるようにも感じられます。 (冒頭で交換日記の話題に触れますが、なるほどこの作品自体がある種の交換日記なようにも感ぜられます) 他人への憧れと実際のズレ、けれど、思い描いていたものと違っていたからどうなのでしょうか? 勘違いしたまま進行する感情も本人の中では真実、そしてその逆もある、どこか不気味で寂しい、けれど暖かくて心地よい作品でした。(まろすこ / 2007-08-26)
恩田さんの作品は他の作品と微妙に絡み合っているし、じわじわと心を締め付けるように迫ってくる。ほんの少しのセリフのズレが、登場人物の心情をあらわにしていき、気がつけば、舞台の中にどっぷり浸かってしまっている。 やはり、稀代のストーリー・テラーなのだ。この恐ろしさはじわじわと効いてくる。(yass / 2007-06-30)
少女の美しさであったりゆらぎを書いているのでしょうが、少女はこんなに特別と力説してくれるので、雰囲気に浸れるのではなく、逆に食傷しちゃいました。タイトル付けは巧いです。鍵になる昔の事件の解明は、ああそうですか、となんか拍子抜けです。1部2部3部で視点が変わるのに読みずらくはありません。1冊まとめて、ああそうですか、という感じです。(にのまこ / 2009-07-24)
例によって、謎解きのところはちょっとつらいかなぁ。(小原一馬 / 2007-09-09)
レビュー数 6
[amazonでレビューを書く]
平均点:4.0
|
No.1-4
▼
アナン、(上) (講談社文庫) / レビュー総評点:36
『アナン、 』で画像検索
|
ASIN:4062753138 / 売上順位:147850
講談社(2006-02-16)
飯田 譲治/著:梓 河人
¥ 730(中古:¥ 1)
|
レビュー総評点:
36
日本人の書いた小説を避けていた時期がある。「寝る間も惜しんで先を読みたい」とか、ページが僅かになって「もう終ってしまうのか」と感じる作品が見つけられなかったからで、新たに発掘しようという気も起こらなかった。ところが、転勤で通勤時間が長くなったことを継起として、人の薦めや書評欄を頼りに初めての作家の作品に接する機会が増えた。そこで知り合ったのが、垣根涼介とか本書の飯田譲治である。 歳のせいで涙もろくなったのは困りものだが「ユーモア」へのハードルは高く、ましてや人前で声を出して笑うなどということは許されない。ところが、この『アナン、』にはやられてしまった。過去には『プリズンホテル』(浅田次郎)でしか経験のない失態である。そして驚くことに、本書はコメディではなくファンタジーなのだ。「少年の成長記」というと、代表作は『スタンド・バイ・ミー』(キング)であろうが、その他にも『少年時代』(マキャモン)や『ボトムズ』(ランズデール)など海外には秀作が目白押しだ。 『アナン、』の魅力は、登場人物の作りこみの巧みさと日本人らしくない(?)プロットの雄大さだが、それらがセンスの良いユーモアに包まれて小気味のよいテンポで突き進む、そのドライヴ感は海外作品に引けを取らない。多少話ができすぎで「渡りに船!」の調子のよさも無いではないが、全ては主人公アナンが引き起こす奇跡の一部と考えれば納得か・・・。 『少年時代』の前書きでマキャモンは次のように語っている。『わたしたちはいろんな重荷を背負わされる。いい荷もあれば、さほどよくない荷もある』 いじめや自殺のニュースがあとを絶たないきびしいご時世だが、悩める子供たちには、これら洋の東西の秀作を読んで「魔法」を信じ「夢」を語ってほしい、と心から願うばかりである。(dogisgod / 2006-12-25)
龍の表紙に惹かれて購入しました。 上下巻一気読みしました 大好きな龍・タイル・ラピスラズリ・クリスタルと、どんどん色彩が拡がっていく。 そして、キラキラ光る☆ 生きること、守ること、聞くこと、そして死。 全てが折り込まれていました。 今の自分に大切なものが全てありました。(文香 / 2006-08-29)
とにかく面白くて、時間の経つのが分からなかった。 あまり夢中で読んでいて、周りの音が聞こえなかった。 それほど惹きつけられる楽しさでした。 いろいろ出て来過ぎ?の感はあるけど、それでも 面白くて、ぐっと来て、ほろりとして ファンタジーといえばそうだけど、 ちゃんとした内容のある、いい本だと思ってます。 またこんな時間を忘れさせてくれるほどの本を 探しているところですけど、 そう簡単にあるものじゃない、こんな楽しい本は。(レモン / 2007-07-15)
ファンタジーだしフィクションだし小説だから,主人公のような不思議な能力は実際にない(かもしれない).でも,信じてみたい気になってしまう.そんな物語.そんで,人を暖かくする能力は,多分リアルに人にある.(けんたろう / 2006-03-27)
初めてアナンを読んだのは14才の時(8年前)。 最近ふと思い出してアナン、を購入しましたがやっぱりすごい。 早く続きが読みたいけど読み終わりたくない… 読み終わると心が浄化されたような気になります。 ファンタジーは苦手でしたがこれはただのファンタジーではないと思います。 飯田さん×梓さんの作品で1番すきです。(さおり / 2008-11-23)
レビュー数 7
[amazonでレビューを書く]
平均点:4.5
|
No.1-5
▼
タイム・リープ―あしたはきのう (上) (電撃文庫 (0146)) / レビュー総評点:115
『タイム・リープ―あしたはきのう )』で画像検索
|
ASIN:4840205582 / 売上順位:25337
メディアワークス(1999-05)
高畑 京一郎/イラスト:衣谷 遊
¥ 509(中古:¥ 189)
|
レビュー総評点:
115
あたたかく、やわらかい感触。それを唇に感じ、翔香は目を開いた。 タイムスリップを題材とした青春ライトノベル。 とにかく「すごい」の一言。読み始めから終わりまで本を置くことができませんでした。タイムスリップものはそれこそ多くの映画、SF小説やゲームで体験してきましたが、本書はこれらを超える面白さです。 「タイムパラドックス」など、タイムスリップものの基本原則を押さえつつ、ポップな恋愛的要素もとりまぜながら、非常に読みやすく構成されています。論理の組立も見事ですが、お話のつなげ方が非常にうまい。読んでいる僕たちも主人公の翔香とともに、驚き、悩み、はっとし、どきどきすることができます。恋愛を織り交ぜたのも効果的。若松くんの態度の変化から時間の流れを意識できますし、お話の流れも「愛あればこそ」で自然に感じられました。 そして特にラストが秀逸。あなたも確実にタイムリープし、本書を最初から読み直している自分を発見することでしょう。2回目はニヤニヤしながら「なるほどねぇ」と楽しめますよ。 この手の作品では東野圭吾さんの「トキオ」や映画「バタフライエフェクト」と並び大お勧めです。一人でも多くの方に読んでいただきたい名作です。(ぷりうす / 2005-12-13)
2006年版アニメ「時をかける少女」に感動した私。同じ題材を扱った小説が存在することを知り、表紙のイラストに気恥ずかしさを覚えながら、読むことにしました。ここでの評価も良かったし。 アニメ「時かけ」は、何度も見てると決して神経質な方ではない自分にも、矛盾が見えてくる。しかし時を越えても消えないどころか、ますます強まる想い、が主題だから構わないと思う。 一方、こちらは一度読み終わると、かなりの方が、すぐ上巻の頭を読み返したくなると思います。実際、私も二度読みました。 高校生の日常の中で起こることなので、手の届く範囲でちんまりとまとまった話ではあるのです。それに大人が読むとやや照れ臭い初々しい恋愛話が少し。 しかし、ものすごくよく出来た話なのです。作中にも「ラベンダーのやつ」「車のやつ」と出てくるように、恐らくこの作者は、原田知世版時かけやバック・トゥ・ザ・フューチャーが好きで、そのタイムパラドックスを解決した話を書きたいとずっと思っていたのではないか、と思いました。それだけに、その整合性については本当によく考えられて書かれているので、特にアニメに興味のない読書好きな大人が手にとるにはやや躊躇するかも知れない表紙ですが、一読、いや二読の価値ありです。 タイムリープのきっかけになる出来事が、このストーリー全体のトーンからやや浮いてるのが気になるので、ー1。 (夢見 / 2007-09-24)
すべてが緻密に計算されたストーリー設計。 辻褄、伏線等見事すぎる展開。 上下巻、あっという間に読み終えてしまい、 そのままメモ帳片手に2週目。 図を描きつつ3週目。 恐ろしく完成度の高い小説です。いや~、お見事。 わけの分からない出だしの文章。 それが、読み終わるころには 「なるほど!!」 と納得。 すべてにおいて、「あれっ」 「あ~、なるほどぉ」 の連続。 スバラシすぎます。この本。 何回読んでも飽きが来ない。何度でも読み返したくなる作品です。(マィナ / 2004-08-12)
高校を舞台にしたSF&学園&恋愛、全部綺麗に収まった読み心地の良い小説です。 独特な設定での時間跳躍を見事に矛盾無く描ききった著者の力量が伝わってくる良作だと思います。 とはいっても、そんな堅苦しいこと考えずに気分転換にさらっと読むほうがいいかもしれません。活字嫌い、活字大好きな中高生、そして読み終えたあとの充実感が欲しい全ての人々に読んで欲しい作品です。 時間跳躍という世界観も手伝って、伏線がとても張りやすい。そして伏線に気付きにくい。いたるところに『読み進めていくと「え!?」と驚いてしまい、しかし驚くと同時に納得して、さらに続きが読みたくなる。』そんな仕掛けが沢山ちりばめられていることに気付くでしょうか。 もう一つ上手いと思うのは、SFの設定と恋愛の物語が綺麗に融合しているところです。SFの設定はSFの設定として、恋愛の物語は恋愛の物語として、お互いに独立させてみても十分に完成しています。しかし、それが見事に融合し、お互いがお互いを引き立てている。 見事なのは下巻のラスト。思わず舌を巻く見事な決着のつけ方。ここまで読者を魅了する最終章は滅多に見られないでしょう。 詳しくは話せませんが、SFとしての終幕と恋愛としての決着が完璧にお互いを引き立てあい、この作品で無ければ味わえない、素晴らしい読了感に身をゆだねることが出来ます。『後書き代わりに』にも楽しませてもらえますよ(笑) ライトノベルであることには違いはないのですが、ぜひ色んな人に読んでもらいたい一冊です。後悔はしないと思います。 それでは、長文失礼しました。(銀色の猫 / 2004-08-03)
まず言いたいのは、この小説を読む前にレビューを読まないで欲しい。 確かに面白い小説なのですが、レビューを読んで余計な前知識と過度な期待をしてしまった私には、皆さんの仰られている程のどきどきやわくわくを感じることはできませんでした。 特にネタバレのレビューがあったという訳ではありませんが、ひとつひとつのレビューの内容を組み合わせていくと、どうしても展開は推察できてしまいます。 細かいところまで良く描かれたお話だとは思いますが、それ程秀逸な展開でもないなあというのが正直な感想でした。 普通に「あー面白かった(本棚の奥にしまいこむ)」そんなレベル。 でも、何も知らずに読んでいたらまた違っていたのかな、とも思います。 ですから、これから読まれる方には是非感想の類を一切読まずに小説を読んで頂きたいです。 読んで後悔するような本ではない、ということだけ保障しますから、どうぞまず読んでみて下さい。(抹茶みるく / 2009-04-07)
レビュー数 23
[残りも全部見る][amazonでレビューを書く]
平均点:4.5
|
No.1-6
▼
金春屋ゴメス / レビュー総評点:16
『金春屋ゴメス』で画像検索
|
ASIN:4103003111 / 売上順位:382377
新潮社(2005-11)
西條 奈加
¥ 1,470(中古:¥ 7)
|
レビュー総評点:
16
なんとなくよくある歴史ファンタジーを想像していたので、 日本の中で鎖国し、国家として江戸が独立しているという ありそうでなかった設定は新鮮でした。 途中で飽きさせず、時にはミステリー調になりながら話は進みます。 ただタイトルにもなっているゴメスですが、登場シーンのインパクト のわりに、全体における印象が多少薄いのが気になりました。 しかしまだはっきりと明かされていない謎もあり、 続編が出そうな気配もします。楽しみ!(鳥子 / 2006-02-18)
日本の中に、鎖国国家「江戸」が存在する近未来。病床の父に頼まれて、辰次郎は「江戸」へ赴く。そこで奉行所の一員として難事件に臨む。 近未来の鎖国国家「江戸」という設定は、おおげさにいえば時代小説に新たな可能性を開いた。なんでもありなのだから。時代小説の最大の制約は、歴史的事実を変えられないことだ。それが、何でもありになったのだ。新型生物兵器の開発や、引きこもりの問題を、時代小説に盛り込むことができるようになったのだ。 基本的にはユーモア小説なのだが、人情あふれる人間交流が胸を温かくする。ゴメスをはじめとした人物造形もうまい。それに、時代小説でちょくちょくお目にかかるジェンダー差別を、さらりと解消しているところも、確かな人権意識に支えられている。 ちなみにSFではマイク・レズニックが「キリンヤガ」で、小惑星の形でアフリカの一部族について同様の設定をしている。(ドクトルg / 2005-12-16)
日本の中に独立国家として存在する江戸。5歳の時一度江戸を離れた 辰次郎は、15年後格別のはからいで再び江戸へ。金春屋のゴメスは 辰次郎に、鬼赤痢の正体を暴けと命じるが・・・。 15年前、鬼赤痢にかかった子供の中で助かったのは、辰次郎ひとり だけだった。なぜ辰次郎は助かったのか?すべては辰次郎の記憶に かかっている。鬼赤痢の正体、そして治療方法。それがこの作品の 鍵になっているのだが、分かってしまえばそれほどの驚きはない。 むしろ平凡。だが、日本の中に江戸が独立した国として存在すると いう発想は面白かった。まさに古きよき時代の象徴。そこに生息する (?)ゴメスは、ちょっと漫画的すぎる気もした。タイトルが生か されていないのでは? (ゆこりん / 2006-02-06)
★ゴメスシリーズ第1弾です。 ★物語の設定が、面白いです。日本から鎖国状態の江戸に300倍の難関を潜り抜けて入国する大学生の辰二郎、そして元外資系金融勤務で時代劇オタクの松吉、海外旅行マニアの奈美。そして、辰二郎の身請け先が誰もがビビル長崎奉行『金春屋ゴスメ』なのだ。*江戸についての知識も読みながら増えてなかなかそういう面でも楽しめます。★ただ、あまりにもたくさんの方が登場して来るのでちょっとゴチャゴチャしちゃう感じもあります。★病を流行らす事で利を得ようとする人々、そして鎖国体制のために手に入れられない知識を得たいという方。いろんな想いが詰まっています。★害を出さず利だけを得るということは…、やはり無理なのでしょうか?(しろくま / 2008-01-04)
近未来の日本には江戸があった!国際的には認められていないものの、独立国家を宣言し鎖国を敷く専制君主国家「江戸」。文明の利器を持ち込むことは許されず、合成製品、薬品、一通りの娯楽グッズ一切ダメ。竹芝埠頭から帆かけ舟で江戸に入国する。 著者のデビュー作で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しているところから見てもいわゆる時代小説とはちょっと違う。現代の中の江戸だけあって、昔の日本では考えられないことだって起きるのだ。一体江戸をどこまで作り上げたのだろうか。江戸の地図を自分の頭に映しながら読み、私の想像している江戸と同じなんだろうかと考えた。 この設定はアリなのか?誰かが何かを破らないと先へ進めないとするならば、こんな破天荒な設定もひとつの道なのかなと思う。(ikutti198 / 2006-06-24)
レビュー数 9
[amazonでレビューを書く]
平均点:4.0
|
No.1-7
▼
風流時圭男 / レビュー総評点:31
『風流時圭男』で画像検索
|
ASIN:4344996054 / 売上順位:752909
幻冬舎メディアコンサルティング(2007-12)
竹内 清人
¥ 1,575(中古:¥ 1)
 同時購入商品はありません。
|
レビュー総評点:
31
主人公は日本の草分け的な時計商で、明治以降の激動の時代を舞台にその活躍が痛快に 語られています。 たまたま正月に民放のガイアの夜明けという番組を見たところ、日本には創業してから 100年以上の歴史を持つ企業が10万社以上もあり、この数は、世界一らしいです。 そういえば計算尺で有名な会社などもありますね。 本書で描かれている時計商もそうした老舗企業のひとつです。1世紀以上生き抜いてきた 会社ならではの知恵には、マネーゲームや不祥事にまみれた今どきの企業が見習うべき 部分がありそうです。すなわち、会社とは結局人で成り立っていると。 と、実はそれほど生真面目に構えず、まったくの娯楽作品として読みました。 随所で落語がモチーフになっており、全体として文章のテンポが良いので落語に詳しくない 自分でも一気に読めました。(zakkwilder / 2008-01-14)
事実に基づく物語が、 和風ファンタジーを交えて進んでいく。 江戸時代から明治、大正、昭和、平成へ、 連綿と続く日本の歴史と、日本文化の歴史。 現代に生きる主人公と幽霊のように現れる曽祖父。 二人の人生が時計を軸に交錯する。 ・明治維新後の日本に興味のある方 ・家業を継ぐべきか悩んでいる方 ・時計が好きで自分の時計にプライドを持っている方 必見です。(narunia magic / 2008-01-24)
いまの我々があるのは、敗戦を乗り越えて日本を復興させた世代のお陰と言えよう。 それを実感させてくれるというだけでも、一読の価値がある。 ストーリー物として十分通用する小気味良さがあり、話の運びも楽しめる。 (blademan / 2008-01-18)
曾じいさんの「幽霊」との遭遇、という奇抜な設定ながら、非常に真面目かつ奥深い内容です。 その反面、洒脱な文体で気楽に読むことが出来、読後にさわやかな気持ちになりました。御先祖様のお墓参りに行こう、という気になる一冊。(km0906 / 2008-03-19)
夢と現を織り交ぜながら、戦前・戦後に力強く生きる日本人の様子に励まされました。 時計に関する記述よりも、時計にまつわるストーリーが大半で、つい次の世代に渡すための時計を買いたくなります。 文章からその時の風景が想像しやすく、主人公に愛嬌があり、読後感は爽快。 あらゆる文化や出来事にも触れられており、興味深く読み進めることができました。(daisuke_ / 2008-03-06)
レビュー数 5
[amazonでレビューを書く]
平均点:5.0
|
No.1-8
▼
鹿男あをによし / レビュー総評点:158
『鹿男あをによし』で画像検索
|
ASIN:434401314X / 売上順位:1694
幻冬舎(2007-04)
万城目 学
¥ 1,575(中古:¥ 80)
|
レビュー総評点:
158
『鹿男あをによし』。前作『鴨川ホルモー』と同様、「なんじゃそりゃ?」と、思わず書店で手を伸ばさずにはいられない、奇妙なタイトルと、可愛らしい表紙絵の組み合わせが素晴らしい。 自意識過剰な主人公が、古都を舞台に、神様(に近い存在)の気まぐれに翻弄されながら奮闘する。そして、第一印象はパッとしないけど、一皮剥けば輝くツンデレなヒロインが、思わぬ形で主人公の行動に絡んできて大活躍―――。 前作の基本的な構造を踏襲しつつも、脇役たちの作りこみ、物語のテンポなど、いたるところに進歩が見受けられる良質な青春ファンタジー小説です。巧みな風景描写で実在する土地の魅力や雰囲気を引き出しつつ、マニアックになり過ぎない程度に歴史ネタや神話ネタを物語に落とし込むのが、この作者は本当に巧い。 ただ、これは『鴨川ホルモー』の時もそうだったのですが、少し穿った読み方をしてしまうと、周囲とのコミュニケーションの軋轢に苦しみ、そのくせ原因を自分に追求することが出来ず、ひとり悶々と燻っているような男のための(レビューを書いている私自身、少なからずそういう部分がある人間です)、ドリーム小説に思えてしまう一面も。 すかした口調で物語を進め、自己中心的なきらいさえある主人公が、新天地ではいわゆる「選ばれし者」となり、(その性格のわりに)理解者や協力者に恵まれ、自分からは特にアプローチせずとも、素敵な女の子の方から好意を寄せてくれる展開が、少し出来すぎているというか、うらやましいというか………。 (平隊士 / 2007-04-21)
非常に読みやすく、漱石の『坊ちゃん』を彷彿とさせる各種設定や文体に、にやにや。 先の読めない展開に飽きずに一気に読め、大和杯のシーンでは、 なんだか感動して涙腺が緩みました。 そしてイトちゃんはじめ、マドンナ、宿のばあさんに至るまで、 女性がみんな凛としていてたいへん素敵。 また奈良の風景がとても美しく表現されていて、行ってみたくなります。 読後感もさわやか。(ミツバチ / 2008-03-11)
ちょっとユルめの歴史青春ファンタジー?
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「鴨川ホルモー」が面白かったことと、舞台が奈良であったこと。 この2つの要素により発売前からいつ出るんだーと首を長くして待った次第。 早速買って1日で読み終えてしまいました。楽しい時間は長くは続きませんね…。 この作品も前作同様、その土地に由来する悠久の歴史をエッセンスとして抽出し、 筆者ご自慢の構成力を駆使して、そつなくまとめた内容となっています。 なんとなく、バックグランドが似ている森見さんと比べてしまうと、文章に パンチ力が欠けるなぁと思う反面、読む人を選ばない点ではこちらのほうが、 万人受けするのかもしれません。 肝心の内容のほうは、私自身が奈良出身なためローカルなネタが出るたびに、 ニヤニヤしてしまうのですが、それを抜きにしても十二分に楽しめます。 とにかく、鹿最高。ポッキーを食べる渋い親父声の雌鹿って…。 おまけに、奈良の鹿がお辞儀をする理由までストーリーと絡めて説明してくれます。 全体としては、奈良の独特なのほほんとした雰囲気(情景描写+鹿)と、 個性的なキャラ、そして、奈良の歴史をうまく絡めてちょっと ユルい感じのファンタジーに仕上がっているように思われます。 とりあえず、奈良県の指定図書に推薦しておこう。(日々是好日 / 2007-04-12)
マドンナ先生や熱血教師、ひょろっとしたダンディーな教頭が出てくるあたり、坊ちゃんをペースにしてるのかなと思いきや、気づけば作者のスピード感に釣り込まれ、笑いあり、感動あり、あっという間に読破してしまいました。 途中たるいなーと思う部分も正直ありましたが、ドラマや映画を見てるみたいな口当たりのよい読みやすさで、玉木宏さんでドラマ化決定と聞き、アーなるほどと思いました。 最近は漫画や小説原作のドラマがほんとに多いですね。 当方20年間奈良で生まれ育ちましたので、奈良公園や近鉄線の電車、駅や通りのちょっとした描写にも高校時代が思い出されて懐かしかったです。 京都、奈良、ときて次回はどこが舞台の小説を書いてくれるのだろう・・・新作を期待しています。 (rinrin / 2007-11-26)
鴨川ホルモーでいちやく有名になった作者。 ストーリーとしては相変わらずの妖怪系SF。 もちろんコミカルな笑いあり、感動ありの王道を極めている。 先が気になって眠れないほどの中毒性を、万城目作品は持っている。 (プレーンヨーグルト / 2007-06-18)
レビュー数 70
[残りも全部見る][amazonでレビューを書く]
平均点:4.5
|
No.1-9
▼
愛しの座敷わらし / レビュー総評点:46
『愛しの座敷わらし』で画像検索
|
ASIN:4022504242 / 売上順位:106896
朝日新聞出版(2008-04-04)
荻原 浩
¥ 1,890(中古:¥ 353)
|
レビュー総評点:
46
出世の見込みもなく家での居場所もない父。子育てと姑そして家を顧みない夫に不満を持っている妻。父との関係も悪く、本当の友達がいない長女。喘息を持病に持ち過保護に育てられた 長男。夫の死後、認知症の症状が出て来た祖母。どこの家庭でもあるような問題を抱えた家族が、父の仕事の都合で田舎の昔の家に引っ越すことに…。しかし、そこにはかわいい座敷わらしがいて…。★ほんわかとして荻原さんの作品では好きです。★今、どこのお家でも抱えているような問題を持つ一家が座敷わらしを通して一致団結してゆく姿がとても微笑ましかった。★座敷わらしが、とてもかわいらしくってちょっと怖いイメージがあるけれども我が家にもぜひ来てちょうだいと思えるほどしでした(爆)。★座敷わらしの本当の意味を初めて知った時は、切なくウルッと…。童謡『しゃぼんだま』の本当の意味と遭い重なってジーンとしてしまいました。★幸福を招くを言われている『座敷わらし』は、高橋一家に家族の意味をきちんと残してくれたことでしょう。(しろくま / 2008-04-07)
日常生活に起こるちょっとした出来事をきっかけに、バラバラになりかけていた家族が再生し ていく姿をユーモラスに、時にほろりとさせつつ描く荻原節全開の一冊です。サスペンスミス テリーからシリアスものまで、幅広い才能を見せる作者ですが、「なかよし小鳩組」や「オロ ロ畑でつかまえて」、「神様からひと言」といった爽やかな読後感の残るサラリーマン小説を 描かせたら三つ星シェフだと思います。 自らが広告代理店でのサラリーマン経験があるからか、描かれているサラリーマンの家族像に リアリティがあって、登場人物の描きこみの深さも見事です(ここが嘘くさいサラリーマン小 説が多い)。そのリアリティをベースに、過度ではないユーモアやファンタジーを加え、最後 にちょっとしたうれしい驚きを加えて仕上げる腕はプロフェッショナルだと思います。 新聞の連載小説という体裁を取っていたこともあって、劇的な展開はなく、平凡な話が淡々と 続くので、小説自体の完成度は書き下ろしの方が優れているとは思います。ですが、それを割 り引いて考えても、この小説を読んだ後、古民家に入る機会があったら、きっと座敷わらしを 探してしまうだろうな、と思わせるだけの力があります。(うなぎいぬ / 2008-06-10)
現代の、なんとなくよくいそうな個性をもつ、それぞれのキャラクター設定の仕方と、そのさりげなさが秀逸。携帯を見つめながら、そのメールを出そうかどうか、その返事のフレーズ一つ一つを気にして悩む女子中学生。ぼけの中に身を潜め、息子夫婦との微妙な距離感を図る義母・・・そしてその一人一人が、新しい田舎暮らしと出会い、そして座敷わらしとの邂逅を通じてひとつ、またひとつと薄皮が向けていくように心を開きあってゆく。そうしてできていく家庭の絆を、さりげなくテンポのよいせりふでつづっていく。重厚なテーマとさりげない軽妙な作品両方を手がける著者の作品の中でも、温かさがにじみ出て秀逸な一品。おすすめです。(探偵デプロ / 2008-06-29)
友人に「とても面白かった」と勧められて読み始めました。個人的に荻原浩の作品は大好き なのですが、この作品は、タイトルに余り惹かれなかったのでそれまで敬遠しており、他人の 奨めでなんとなく読み始めましたが、予想以上に面白かった。 「題名そのまんまの話」「ハッピーエンド過ぎてイマイチ」等の評価もあるみたいですが、そんなに 言わなくても良いんじゃないかな?座敷わらしを通じて、少しづつ家族が繋がりを取り戻していく。 それだけって言えば、それだけの話なんですが、座敷わらしと言う一種の言い伝えと言うか寓話を ここまでの物語に仕上げる技量はさすが荻原浩だと思いました。 読んで決して損はしないと思いますよ!(浪速のスライサー / 2009-11-08)
食品メーカに勤める課長職・晃一が地方の支店勤務を命ぜられ、住居を下見するシーンから物語が始まる。両側に田んぼと林しかない一本道。コンビニなど到底望めない。奥さんが大反対する中、広さだけはある古民家で新生活が始まる。 やがて、家の中に見え隠れする あるもの に気づく。息子は打ち解けようと試み、娘はただ悲鳴を上げ、バァバは幼き頃の弟を思い出し、奥さんは心を病んだと錯覚する。地元の人から座敷わらしの存在を指摘され、村の長老から話を聞く。 その話と、それを聞いた後の家族の変容と結束が物語の芯ですね。 決して劇的な展開ではないですが、最後のセリフがいかにもこの人らしくて、ほろっとする読後感はこの本でも健在です。 (たつパパ / 2009-10-12)
レビュー数 19
[残りも全部見る][amazonでレビューを書く]
平均点:4.0
|
No.1-10
▼
有頂天家族 / レビュー総評点:200
『有頂天家族』で画像検索
|
ASIN:4344013840 / 売上順位:50688
幻冬舎(2007-09-25)
森見 登美彦
¥ 1,575(中古:¥ 630)
|
レビュー総評点:
200
洛中を舞台に、天狗、人間、そして狸の眷属が三つ巴、縦横無尽の大活劇を魅せてくれる面白小説。 往年の天狗力、今いずこの赤玉先生。半人間、半天狗の美女・弁天。四匹よれば、時には百人力の狸魂を発揮する下鴨(しもがも)四兄弟。下鴨ファミリーとは宿命の抗争を繰り返す夷川(えびすがわ)ファミリーの金閣、銀閣の兄弟。などなど、登場するキャラクターたちの、のほほんとした言動と化かし合いが、なんとも飄々としていて痛快。楽しかったです。 また、『夜は短し歩けよ乙女』を彷彿させる、森見ワールドならではの歌い、踊り、流れるような筆致。ひょいひょいとつながって行くエピソード、その連係プレイがとってもイケてる話の展開。そういうところが、実にいいんだなあ。 終章の話の疾走感などは、遊園地で人気のアトラクションに乗ってるみたいな、スリリングな楽しさがいっぱい。帯の背表紙のところに書いてあるとおり、「面白きことは良きことなり!」であるなあと、存分に堪能させられました。 下鴨ファミリーを結ぶ強い家族愛にも、ぐっときました。そのほろりとさせられる味わいは、忘年会で鍋料理をはふはふ言いながら食すのにも似たあたたかさがあったなあ。 幻冬舎の「パピルス」、2005年10月号〜2007年2月号に掲載されたものに、書き下ろしを加えた作品。 この話につづく「有頂天家族」シリーズ第二部、第一話「二代目の帰朝」が、2007年10月27日発売の「パピルス」15号に掲載予定の由。待て、しばし。楽しみになってきました。(東の風 / 2007-09-28)
人間・天狗・狸が暮らす街・京都が舞台。 京都という地の持つ奥ゆかしく味わいのある風景が この3つの種族が共存する不思議さと見事にマッチしています。 はじめは相変わらずのモリミー節のバカバカしさに 呆れつつも楽しく読んでいたのですが、 父の死の真相がわかるにつれて怒涛の展開に! いちいち驚きの声をあげ、 愛すべき毛玉たちに声援を送りながら熱い気持ちで読みました。 奥ゆかしさ・バカバカしさ・妖艶さ、この3つの絶妙なバランス感。 そして主人公がかわいい狸だっていう力の抜け具合。 バカバカしさをしっかり保ちながらも感動させてくれるから凄い! 巻末では第二部の始動が大きく予告されてあり、 今後も毛玉4兄弟の活躍から目が離せません。(夢追い虫 / 2007-10-28)
面白い
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||
狸と天狗と人間の話。 最初は登場人物(狸か)の紹介と状況説明が続く内容で これは面白くないかも・・・なんて思いましたが、 やはりそこはモリミーです。 中盤から後半にかけて一気に読ませる面白さ。 もう、なんというか、阿呆さ爆発。 出てくるキャラクターたちが 非常に人間っぽくて、狸のくせに(笑)。 周りにもこんな人、いや狸?、いるなぁ〜なんて。 人間をキャラクターにして書いていたらありきたりな物語になってしまうところを 狸や天狗を主役に持ってくることで、あっさりと面白い話に 変えてしまう、そんなモリミーの筆力というか発想に感服。 狸たちがかわいくてしょうがありません。 その化けっぷりも、 叡山電車に化けて街中を走り回ったり、 如意ヶ嶽に化けちゃったり、 丸ごと蕎麦屋に化けちゃったり、 どこまで妖力あるんじゃい!って突っ込みたくなるほどでした。 そんな狸でもあっさり狸鍋になっちゃったり。 ところどころ笑えるツボがしっかり抑えてあるし、 また、親子兄弟の愛情考えさせられたり。 ほろっとさせられたり。 上手すぎです。 第2部も始まるようです。 これから下鴨4兄弟や赤玉先生、弁天に何が起こるのか、 楽しみですね。 (なおっち / 2007-10-05)
面白きことはよきことなり!! ファンタジィである。 しかしある意味謎ときミステリィであったりもする。 京の都には 人間と天狗と狸がいる。そしてそれぞれ三つ巴になりくんずほぐれつするのである。 糺の森に住む狸の4兄弟が 宿敵夷川親子と知力を尽くして戦い抜くのである。 と、言うとなんとも血なまぐさく聞こえるが(実際、兄を騙して狸汁にして人間に食わしちゃうくらい意外とノアールだったりする)そこはほれ、モリミーだからもう阿呆の血が騒ぎまくり七転八倒呉越同舟捲土重来樋口一葉なのである。 いやぁ もうなんとも面白いのなんのって読み出したら止まらないんだから。特に最終章のスピード感ったらジェットコースター並だから。 あちこちにちりばめられた森見的エッセンス健在。偽電気ブランやら怪しげ隠居やら腐れ大学生やら、キュートな擬態語やら…もうぷりぷり けぽっなのである。 あぁ 言葉にならないくらい 有頂天な小説なのだ(かばりっち / 2007-10-22)
森見作品はどれもおもしろいので今回も楽しみにしていましたが、 期待を裏切らない作品でした。 特に中盤以降はストーリーがどんどん展開して、あっという間に読みきってしまいました。 風変わりな設定だけに頼らず、物語の中身や何気ない表現にも工夫があって、 小説としての完成度は今までで一番な感じです。 奇抜な設定と独特の文体を使い、頑固に京都という舞台にこだわり… 他のどんな作家にも追随できない王国を築き上げているのが本当にすごいです。 これからもこの作風を貫いて頑張ってほしいです。(mayu / 2007-10-11)
レビュー数 46
[残りも全部見る][amazonでレビューを書く]
平均点:4.5
|
No.1-11
▼
幽霊人命救助隊 / レビュー総評点:128
『幽霊人命救助隊』で画像検索
|
ASIN:4163228403 / 売上順位:306671
文藝春秋(2004-04-07)
高野 和明
-(中古:¥ 1)
|
レビュー総評点:
128
快作
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||
自殺をした4人の男女。自殺した時期も、年齢も、理由もちがう4人が、自分たちが天国へ行くため、神様の命令で地上の100人の自殺志願者を助けることになる。 と書いてしまうと、どこか胡散臭い作品のように思えるのだが、実際は全く異なる。救助対象者(自殺志願者)と、救助者の目を通し、現代社会に作者が感じている問題を提起し、救助活動を通して、作者なりの解決案を提示している。軽快な文体に包まれているが、実は骨太の作品である。 作品自体も、先述の軽快な文体に加え、それぞれの救助活動が一話完結のようになっており、長編の形態は取っているものの、実は連作短編集のようになっており、とても読みやすくできあがっている。終盤からラストシーンもとてもきれいにできあがっている。 乱歩賞受賞作「十三階段」の作者でもあり、ミステリーを期待して読む読者もいるだろうが、この作品は厳密にはミステリーではない。しかし、むしろ、そのような垣根を取り払い幅広い読者に手にとってもらいたい作品である。 残念ながら、現時点であまり話題作にはなっていないかもしれないが、2004年に出版された作品のなかで、是非周りの人に勧めたくなる作品のひとつである。(ナツナオ / 2005-01-06)
仕事の合間などに読み続けて、ほぼ24時間の間に読了。 これが、あの「13階段」とか「グレイブディッガー」書いた人の作品なのか。おもしろかった。今年のおすすめ(といっても、そんなに読んでいないけど) 自殺して、天国までの中間地点にたむろしていた老若男女4名が神の思し召しで、自殺者を食い止める役割を仰せつかる。という話。7週間で100人救助することがノルマなんだけど...世の中の厳しさがわかる、と同時に、捨てたもんじゃないなぁ、とも思うし...とにかく、娯楽小説と言っていいと思う。 短時間で一気に読ませてしまうほど、おもしろかったのだ。(mtakeda / 2004-05-31)
題名に惹かれて何気なしに購入した本でしたが、何度もジーンとなりながら 一気に読み終えました。小説に出てくる登場人物の人生と自分自身の経験の 一部が重なった時、小説を読み進めることで自分の傷も癒えていくような 気がしました。 特に今、自分がウツ状態なのかなぁと感じる人にはお勧めです。 この本で泣いて笑って、また新しい一歩を踏み出す勇気となったらいいと 思います。(ねこお / 2004-05-27)
「夕方までは死なないでください。僕たちが必ず助けてあげます」 帯に書かれたこの台詞に惹かれて、何となく購入した本だったのですが、まさかここまで泣かされるとは思いませんでした。 生きた年代も死んだ理由もバラバラな自殺者四人の幽霊が、神様に命令されて今にも自殺しそうな人間100人を救助するお話です。 最後の最後まで飽きのこない展開と、現代に生きる全ての人に訴えるような文面。 日常に疲れたときに読めば、間違いなく元気を分けて貰えます。 世界の上に命があるのではなく、一つ一つの命こそが世界を支えるのだと、私はこの本に教えて頂きました。( / )
13階段の作者が書いた本です。 私は、タイトルが少し気に入らなかったのですが、手に取り読んでみました。 タイトルから創造していた内容と全く違い大変おもしろかった。 損はしないと思います。 何が面白いかと言うと、当然SFです。 現実にはありえない設定ですが(でも、良く練られてます)、今の社会がぶつかってる不合理な問題点をついています。 ニュースに出てくる人の心情が少し教えられた気がしました。 人間ってほんと複雑です...でも、信じて生きていける生き物だ。(fumiimuf / 2004-08-12)
レビュー数 24
[残りも全部見る][amazonでレビューを書く]
平均点:4.5
|