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人類は衰退しました (ガガガ文庫)
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ASIN:409451001X
小学館(2007-05-24)
イラスト:山崎 透田中 ロミオ
売上順位:564
¥ 600(中古:¥ 139)

レビュー総評点:180
初めて接する不思議な文体。
ほのぼのというかぼのぼのというか(なんだ、ぼのぼのって?)
ゆる〜い。とてつもなくゆる〜い。
話に本筋なんてものは無く、ただただ妖精さんとのゆる〜い交流が書かれている。
これがなんとも言えずイイ。
最近ちょっと疲れてるなーと感じてる人、これ読んでマッタリしてください。 (丘米作/2008-04-13)
妖精さんは繁栄しました ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
衰退した人類は引退を表明し、妖精さんにその座を明け渡した。今や地球上で人類といえば妖精さんを指すようになったが、当の妖精さんにはその自覚は全くない。そんな世界において、妖精さんの生態・行動を監視する調停官の職に就いた主人公「わたし」の妖精さん観察記。

ストーリー自体はごくシンプルに進むが、「わたし」と妖精さん達のやり取りが面白い。旧人類を凌駕する技術力を持つが忘れっぽくて飽きやすい性格の妖精さんを何とか理解しようとする「わたし」だが、想像の斜め上を行く妖精さんにことごとく翻弄される。そして時には「わたし」の方が妖精さんを翻弄したりする。この辺りが特に面白かった。

あと、妖精さんが口々に発する言葉が面白いが、これは完全にセンスだなぁ、と。一見さらりと書かれているが、言葉の取捨選択がすごく上手い。 (田原坂/2007-07-21)
今まで色々小説を読んできたつもりだったが、ここまで力の抜けきった小説は初めて
かもしれない。 妖精さんたちのメロメロな台詞を聞いているだけで幸せになれる(笑)
良く読めばかなりブラックな事も言っているが、なんにも本筋に絡まないのが素晴らしい。

というか ほんすじというものが ほとんど ないです。

さいこー。 (鰺/2007-09-05)
流石以外の何ものでもありません。 ||||||||||||||||||||||||||||||||
 皆様が仰るように、あの田中ロミオのライトノベルです。
一度でもロミオ氏の文章に触れたのなら、何も思わない人はいないでしょう。
(良いと思うか合わないと思うかは別問題として)

 僕は星5つという評価を下している辺り、極めて肯定派。右翼派。
あれほどふざけた存在が(一応褒め言葉のつもり)
一体全体どんなラノベを書くのかと、メチャ楽しみにしておりました。


 一読した感想は、「流石だなぁ」の一言。
導入部は世界観の説明が多く、軽くダレてしまう所があるのですが、
新人類の妖精さんが現れたらどうでしょう?
面白い。超面白いよー。


 かの有名なロミオ節は、多少フィルターかけて押えてる感はありますが、
それでもラノベであることを考えれば十分で、十全です。

 誰もが口々に言う、ほのぼののほほんとした世界観は、
どんな世代にも受け入れられる素敵なモノだと思いますしね。
マジ癒されます。

 なので、ロミオ氏を知らない人にも、ガンガンオススメしていきたい一品です。
買うべしっ!! 買うべしっ!!


 ていうかロミオ氏が売れる様を一度で良いから見たいだけの信者の発言なわけですが……。 (katoh/2007-05-31)
妖精さん ||||||||||||||||||
ライトノベルの線引きはどこでするのだろうか。
この作品は一般的に認知されている意味合いとは少し離れたものであると思います。
氏の本職については言わずもがな、ここで語るべくもないのですが、
本作品は氏が後書きで記すとおり完結ととれば完結しており、そうでないといえばいくらでも続投可能な幕切れとなっており、きちんとした終幕を好む方々には不向きかもしれません。

内容としては生物的な進化のピークを既に超え、緩やかに数を減らしてゆく人類に替わり、どこから生まれてきたのか妖精さんが世界中で大発生、その不思議な妖精達と一人の少女の交流、または妖精の観察日記をつける少女の物語です。
至ってシンプルに、和やかでのどかな雰囲気の中、延々とこの交流を描いたこの作品。
人により賛否が分かれそうですが、理論の立たない子供のようでいてなおかつ何故か知的な発言をするアンバランスな妖精達の会話は非常に楽しく読ませていただきました。

本作の続編を期待しつつ本職の方の作品にも期待といったところでしょうか。 (nikuross/2007-06-04)
 田中ロミオさんの文を読んだのは初めてですので、他の方が言われるようなロミオ節については何も知りません。
 文体は特にクセもなく、児童文学とラノベの間といった印象。
 やはり目立ったのは、妖精さんたちの独特の話し方ですね。淡々とした短い言葉しか話せない彼らですが、その面白さがこの作品の最大のポイントではないでしょうか。
 惜しむべきは、イベントの単調さ。
 妖精さんたちの行動が、手垢のついたようなありきたりのも多く、もう少し練ってほしかったです。
 あと、この巻だけでは何も分からないことですかね。続編ありきで書いている印象です。
 最近のライトノベルはどれも美少女との恋愛重視ですので、こういう作品がもっと増えてくれればと望みます。 (やまいぬ/2008-07-14)
田中ロミオ、あの田中ロミオさんが初の小説を出版しました。
ロミオさんといえば、独特の雰囲気や危ないネタを織り交ぜた文章が印象的です。
しかし、今回はロミオ節は抑え気味のようにも感じました。
物語はほのぼのとしていて、童話を読んでいるような物語。
近所の少女に手渡しても問題のない内容になっています。
おすすめのキャラはちくささんで妖精さんとの掛け合いは引き込まれます。
続編を書くかもしれないという雰囲気ですが、やはりロミオ節を炸裂させた別の作品を
出して欲しいところです。
小学館の中でも危ないネタを見せてくれる日を楽しみにしています。 (氷野斬鬼/2007-05-25)
田中ロミオの小説デビュー作。
序盤の主人公の説明口調がネックでした・・・
ここで下手をするとほとんどの人は読むのをやめてしまうかもしれません。
実際文句が多いのはこの部分でもあります。

しかし、キャラ同士の掛け合いが始まると急に面白さが段違いに!!
妖精さんも非常にかわいいです。
前半のノリとはもうテンションが違います。

そして、意図的に残された伏線の数々・・・
続きはいつでも書ける。だからみんな買ってくれ!!
・・・と、あとがきで暴露してしまうロミオ氏でした。 (M・P/2007-05-25)
田中ロミオの新境地 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
田中ロミオのライトノベルデビュー作が遂に出ました!
初版は発行部数が少ないらしく、ほとんどの書店で即効売り切れたようです。
人類が衰退してかなりの年月が経ち、すでに地球は妖精さん達のもの。
文明は無くなり貨幣もなくなっている世界です。
主人公の喋り方が家族計画の高屋敷末莉にかなりそっくりです。
まぁ末莉は人と積極的にかかわりを持とうと努力してたけど
この主人公は人付き合いがダメダメで他人との接点を嫌っている
引き篭もりがちな感じの主人公。主人公と祖父の遣り取りは面白く、必見!
人類に代わる新たな地球の統制者?である妖精さん達を観察する調停官の仕事に
ついたはいいけど、そこに様々なトラブルが待ち受けていたのでした。
これ、恐ろしい程に読み易い小説です。サクサク読めます。
あと、家族計画やCROSS†CHANNELやおたくまっしぐら
みたいなテンションの高いロミオ節を期待すると肩透かし食らうかもしれません。
ラノベだからなのか、結構セーブかけられてて控えめな印象、
でも一度読むと一発で引き込まれるだけの魅力が備わっています。
たぶんロミオ以外の作者がこれ書いてたらただのちょっと変わったSF小説程度で
終わったんじゃないかと。ロミオの特徴の一つに言葉遊び、強いて言うなら
言葉そのものに萌えてしまう魅力があると思うのです。
この小説で特に印象に残ったロミオ節は

「なぜかいきてます」「ふしぎだー」「いきてるってふしぎです」
「じつは、いきてないのかもです」
「せかいはもしかするとじぶんひとりのまぼろしかもです」

この辺、凄くロミオだなぁとじ〜んと来ました。是非一読を! (永遠/2007-06-13)
なんだかまだ全部見せていない感じです。
こういうテイストも好きですが、メンタルヘビーな心理描写や勢いのあるギャグを求める人には、楽しみづらいかもです。
でもまだ1巻目ですし、きっと全部最初から手の内を見せると話がおわっちゃうだろうしな〜〜。
とはいえ、1巻を読んで面白かったから「続巻を読みたい!」と思わせる作品というよりも、田中ロミオだから多分面白くなるのでは、、、と期待して「続巻も買いかな・・・」と買いつづけるかと思います。
もっとネタをふんだんにいれても良かったのでは・・・?
(XXX/2007-12-18)
妖精さん、かわいい ||||||||||||||||
とにかくかわいいです。妖精さんは主人公の女の子が話すことを全て真に受け、しかも超科学めいた技術を持っているので、普通に考えたらありえないような反応をしてくるのが笑えます。人間と妖精が話していると大人と子供が話しているようなかんじです。
思わせぶりな伏線も結構ありますが、そういったことはあまり気にせずに絵本を読むような気分で読むと楽しめる本だと思います。 (みかん鍋/2007-06-12)
 これから先の未来、人類は衰退しました。
 今地球上の支配者は妖精さんたちです。
 その妖精さんたちと人類との調停者となったのは。
 楽して過ごしたい、真相のご令嬢(自称)として暮らしたい女の子でした。
 妖精さんの生態を研究していくうちにいろいろなことが怒ります。
 独特の女の子の語り口調がとても面白いほのぼのとしたいいお話でした。
(miyasakuragi/2007-06-02)
ラノベではないです。 ||||||||||||||||||||||
萌えも無ければ燃えも無い。女の子は一人しか出てこない。
男の子は一人も出てこない………これではラノベの文法が成立しない。
これはどう読んでも一般的に言われる「ライトノベル」ではないです。
それではこの田中ロミオの小説には何があるかというと、驚くべきことに可愛らしさがあるのでした。

ロミオ氏、小説初挑戦。という事で、最初の方はなんだか緊張したような空気が漂います。
しかしそこはさすがのカリスマ、途中から開き直って軽快な文体にスピンアウトしていってくれます。
ああ、ここからロミオ節だな、と思うことでしょう。
そして妖精さんの登場―――そこからはひたすらにお気楽な、そして毒の無い掛け合いの幕開け。
妖精さんたちの放つ言葉の可愛らしさといったら、そして行動の愛らしさといったら、
あっちの世界で毒を撒き散らした氏の書いたものとは思えないほど。

ですから、あなたがもし「あの」田中ロミオを期待してこの本を選ぶのなら、きっと肩透かしを食らうはず。
そこからもう一度戻ってくる人とそうじゃない人、別れると思います。
「よつばと!」を楽しめる人ならきっと楽しめる作品です。
独特の世界設定―――人間と妖精さんたちの関係―――も、見所の一つ。
読みようによっちゃあ黒い部分もちらほらと。 (まのん/2007-05-24)
メルヘン ||||||||||||
人類が衰退してしまった世界観で
妖精さんとの交流が仕事の調停官の少女が主人公のお話です。
一人称、説明口調の文章で、主人公の少女の名前も一切出てきません。
毒のある文章を期待すると裏切られます。脱力系の文章で書かれています。
小学生向けの童話の様な印象を受けました。
(フギンとムニン/2007-10-11)
この人の作品は絶対絵とか声とか付かないテキストだけで読んだ方が面白い、
と思ってたら、期待してた形の斜め上でそれが実現してました。

エンタメ大国・日本のナウなネット人間論をお気楽に風刺したような内容でいて、
平和そのものなほのぼの脱力ファンタジーとして読めそうでいてなんかやっぱ違う、
新しい田中ロミオが読めて大満足です。
PC関連作品ではお手の物だったあざとい「泣き」や
マニアックすぎる笑いを持ち出さなかったのも良かった。 (メカ園寺/2007-06-11)
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平均点:4.5
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w:10 h:15 328page
人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)
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ASIN:4094510443
小学館(2007-12-19)
イラスト:山崎 透田中 ロミオ
売上順位:722
¥ 630(中古:¥ 188)

レビュー総評点:60
 期待値0で読み始めた。購入したのは、売れ線狙いの退廃的でキャッチーなタイトルに惹かれたからにすぎない。しかしこれがなかなか面白い。

 ヒロインは、衰退した人間社会をある意味象徴する「最後の学士」である。彼女らを最後に大学制度は解散した。貨幣経済にいたってはすでに崩壊。物々交換と自給自足で維持される世界人口、その数一億足らず。「滅亡しつつある人類」と不思議な新人類「妖精さん」の交流が綴られる中編連作形式の物語集。

 こう書くと、タイトル通りの世紀末的世界観のように思われるのだが、中身は全く違っていた。

 愉快なのだ、妖精さんたちが。そして、ヒロインが小気味よいほど脱力系なのだ。加えて2巻前篇で顕著だが、パロディの類も秀逸だ。笑わせる、そしてチラリと考えさせる小粋な逸品。思わぬ拾いものだった。
 私は作者と同じく1973年生まれなので、引用パロディが心のストライクゾーンに見事に納まったため余計にそう感じたのかもしれないが、メイン読者層の中高生が読んでも十分に楽しめると思う。

 なかなかどうして侮りがたし、ゲームシナリオライター。関心・感嘆。次作もきっと買う。 (世界最強のヒツジ/2007-12-23)
とにかくおもしろい |||||||||||||||||
ひたすらおもしろく、一気に読んでしまった。
一巻よりもロミオさんがはっちゃけていて、特に最初のパロの嵐は凄い。
(アルジャーノン、ショーシャンク、ガンバ、スプーンおばさん等)
さらにSF的な要素(特に後編)も所々に見られ、かなり懐の深い作品になっていると思う。
また後編では「他者の認識によって自己が形成される」という田中ロミオが他作品でよく扱っていたテーマも組み込まれており、旧来のロミオファンも納得の出来だと思う。
3巻も楽しみだ。 (あほの子/2007-12-18)
だいぶメートルが上がってる感じです。
田中ロミオ氏が携わっているゲームをプレイしたことがないんですが(というか、このシリーズを読むまで寡聞にしてロミオ氏を知らなかった)、徐々に本領発揮という感じなのかなー、と思いました。

難解というか複雑というか色々とレベルの高いプロットで、2回読んでようやく納得できた感じです。とはいえ、独特の言葉選びと語り口調は健在ですので、第1巻を楽しめた方はこちらもきっと満足できるはず。かく言う自分も堪能させていただきました。
今から3巻が楽しみです。 (壱丸/2007-12-18)
ゆっくりと人類が衰退した『たそがれ』のような世界で
妖精さんと人間とのトラブルを解決させる調停官の
少女の妖精さんとのお話。

今回は新キャラとして助手の男の子が登場します。

秀逸なのは前作よりふえた妖精さん語。
田中先生新しい言語を作っちゃいましたね。
でも小難しいくありいません。

「つくるです」「いっぱいでずぞ」「夢のようです」などなど

作中に出てくるときは、この言葉がかわいいだけでなく
この妖精さん語のやり取りでちゃんと、お話がわかるからすごいです。

今回は二つの中篇から出来ていて
お話はちゃんとしたSFです。

ゆったり優しい気持ちで楽しい読書でした。

これはお勧めできます。
(あゆむや/2008-01-10)
ギャルゲー、エロゲー界では、かなり有名なシナリオライター。
作品としては、加奈、家族計画、CROSS†CHANNEL等(どれも泣ける)
ただし、感動できる話として評価の高いわりには
作品が売れないために害虫ライターや赤字ライター自嘲することも
あるようで、色々苦労しているようだ。

もともと、ドラマの脚本家を目指していたそうで、
恋愛というよりも、絆(きずな)的な内容を描く作風が特徴だ。

いうなれば、エロ無しで作品を描きたくて仕方がなかった作家なのかも知れない。
1巻のあとがきでは、天下の小学館から仕事きましたヨと大喜びの様子であったが
そこから考え見るに、今作品シリーズは力が入っているように感じる。

内容は他のレビューにて記載されているので、特に記載しないが実に面白い。
多忙の中、結構無理して小説を書いているようなので
一ファンとしては、体を壊さぬよう頑張って欲しいと願う。 (らいとのーべる♥/2007-12-25)
出遅れたけどようやく2巻読みました。
って、今回凄いじゃないの!1巻があの田中ロミオとは思えぬほど
控えめな内容だったから、このまま衰退はまったり路線で行くのかなと思ったら…
2巻でいきなり毒撒き散らしまくりやがりましたよ!?
もう面白すぎ、難解すぎ!妖精さんのじかんかつようじゅつは内容が複雑なんで
数回読んでようやくあの小生意気な少年が祖父の若い頃だと分かりましたよ…

若い頃の祖父「おうさ、西部劇はいいぜ!見なよ!濡れるぜ!」
私「濡れる?」
若い頃の祖父「繁殖したくなるってことだぜ!」

で大爆笑。
人間さんのじゃくにくきょうしょくは
不思議の国のアリスとガンバの冒険とアルジャーノンに花束をが入ってるなぁ。
思いっきりノロイ様な挿絵があるし(笑
127〜128ページの「あはは…」私は笑いながらぼろぼろ涙を〜のくだりでうるっときて、
「助けて…」で不覚にも涙が出てしまった…
まさか衰退で泣くことになるなんて。 (永遠/2008-01-21)
|||||
二冊目。
前作がまさに「田中ロミオ」というネームバリューへの期待をいい意味で裏切って見せた作品でしたが、
今作はその新たな世界観の上で彼らしさを発揮していると思います。
そこかしこに見られるパロディとか、コメディの裏の毒とか、そういったもの。
文量の多い二つのお話から成っていて、
一つ目は小動物系ほのぼのサイコアクションサスペンス。
スラップスティックと見せかけてかなりホラーです。
二つ目はロミオさんといったらお馴染みのあの仕掛けを使った自分探し。
「またこの仕掛けかよ」と思いつつニヤリとしながら読んでしまうのは、
仕掛けをあくまで仕掛けとして使い、テーマの根底に置かないからでしょうか。
読み終わった後で誰かと議論したくなるかも。
話の作りやキーアイテムなど、モチーフはドラえもんなのでしょうか。
次にも期待。 (まのん/2007-12-25)
田中ロミオ氏というと某学園ADVに擬態したゲームのライターさんとして名を馳せています。事実私も購入理由からして某ゲームのテキストのシリアスさとジョークさの混合比率に唖然としてノベルも買ってみようということだったのですが、まあこの作品も相当なものです。
今のところシリアスさこそ忘却の彼方ですが、きちんとした(?)妖精さんを巡る面白可笑しいお話と、コンテクストとは一切独立したジョークというかなんというかが交錯する様子はまさに立派なものです。 (翠在月/2007-12-25)
この人の作品はあらすじを読んだだけでも
興味を引かれる独特の世界観があると思う。
セリフの言い回しや文章表現も多彩で個性的。
複雑な話でも独特なコミカル差が
シナリオに彩りを添える。
この作品においてもロミオワールドは健在。
ゆる〜〜〜い感じの物語なのだが
最後まで飽きさせずに読ませてくれる。
知ってる人も知らない人も
いつか小学校の図書館に並ぶ日が来るように
田中ロミオの野望に加担してみてはどうだろう?
(△○□/2008-01-05)
 一巻は、面白かったんですが正直期待はずれな感もしました。なにかアッと驚かせてくれる展開があるのかと思いきや、最後までまったりしているし、なんか遠慮しているような感じもしました。
 しかし二巻になってロミオ氏のフックのきいたギャグとパロディが爆発。後はひたすら周囲を気にせずニヤニヤ笑うのみ。氏特有のループ的展開も。話の幅が一気に広がって、やっと感覚を掴めました。文句無しで星五つ。 ( セルゲイ/2007-12-23)
大きなお友達向けのテキスト系ソフトのシナリオライターが送る、脱力系SFファンタジー。ひとことで言えば「妖精さんです?」

収録されている二編とも相当なボリュームで力が入っています。続編なので、当然前巻を読んでいることが前提ですが、世界観や背景説明が不要な分だけ、2巻目の方が楽しめます。

ひとつめのお話は、ドラえもんテーストの「妖精さんのひみつ道具を使ったら、小さくなって、あほな子になって、さぁ大変」なお話。なんとも、かわいらしく、一方では、ブラックなユーモアと皮肉が展開され、軽妙な展開。

ふたつめは、著者お得意のタイムスリップもの。スリップといって、バナナですべるあたりからして、なんともすごい(何が?)が、テーマはなかなかに深いものがあります。じっくり謎解きや、解釈トークができそうなしっかりとした中身です。(しなくてもよいですが)。

キャラのかわいらしさと、パロディの軽妙さ、ブラックなせりふ回しと、意外に深いテーマ。前作を読んだ人の期待を上回るできばえ。おすすめです。次も読むです? (ぷりうす/2008-04-29)
一巻の前半で見せた硬さは一切なく、これが本来の田中ロミオだと言わんばかりのはじけっぷり。特に中盤のハムスターと主人公の掛け合いには笑わせてもらいましたw (とっつあん/2007-12-18)
少しの不安 ||||||||
1巻を読んで、ラノベにありきたりな設定が無く、
また語り手にクセもなく、小言と妖精さんの微妙にツボる文言に惹かれ、
うーむ、これは絵本とか童話でもいけるんじゃないかなぁと2巻へ。

前半は多少強引さはあったけどとてもおもしろかったです。
後半はなんというか、ボーイミーツガール?
そこかしこに妖精さんの陰が見え隠れしますが、少し雰囲気が違います。
ラブコメにはならなそうな感じですが、なんだか少し不安ですね。
やっぱり後半も少し強引な感じがしますが、全体的な印象は良好です。
前半と後半で2巻と3巻に分けてもよかったかもしれませんね。 (あにーちゃま/2008-01-10)
『人類は衰退しました』の第2巻!
まさか2巻が出るとは思ってなかったのでこれは嬉しい誤算。
今回は調停官の仕事に少しづつなれてきた主人公が妖精さん以外の生命体と遭遇する話がメイン。
それはハムスターです。ハムスターが人語を話します!
もう一つのみどころとして1巻でも触れたおじいさんの助手が初登場!
どんな人物なのかは読んでのお楽しみです。

第2巻はあまり主人公とおじいさんのやりとりが少ないので好きな人には残念かも(私は残念)。
それとハムスターと主人公の会話があまりにもほんわかしすぎて少し退屈でした。
妖精さんならば次は何をしでかすのだろうというワクワク感があってイイのですけど・・。
物語の後半にはタイムパラドックスものの話があって最初は面白いと思えたのが
時間をさかのぼって同じこと繰り返す描写が長いのでちょっとしつこいなと感じました。

第1巻よりは驚きや新鮮味は少なく、まったりし過ぎていて物足りない感じです。
今回は主人公が住民と親しくなり生活に馴染んだ様子が描かれていると思えば良いのかと思います。
ですがこの先どのようなストーリー展開になるのか楽しみで3巻に期待です。 (リキテン/2007-12-22)
田中ロミオ氏のラノベシリーズ第2弾。今回は、前半、後半2部に分かれてお話が進みます。一見、童話風な優しい語り口ながら、内容はなかなか高度なSFになっています。前半は知能と認識論、後半はお得意のタイプリープ物です。田中ロミオ氏らしい内容になっていますが、いまひとつ、キレにかけるので星−1個です。 (kirin70/2008-06-22)
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w:10 h:15 328page
人類は衰退しました 3 (ガガガ文庫)
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ASIN:4094510613
小学館(2008-04-19)
イラスト:山崎 透田中 ロミオ
売上順位:1049
¥ 630(中古:¥ 307)

レビュー総評点:25
|||||||||||||||||
作品の主題がなんであるかはっきりとしないところが一つの魅力だと思いますが、
少なくともその大きな要素の一つである「旧人類の過去」、
その一端が今巻で明らかにされます。言うなれば探索モノです。
丸々一冊使って一つの話なだけあり、やや単調な勘もありますが、
そこはそれ、お得意のメタとベタとエスプリで最後まで読ませてくれます。
ロミオさんはタケフィジとエーコムに借りを返されたようですが、
変わらずガツガツしていってくれそうなので、今後にも期待せざるをえません。 (まのん/2008-04-19)
短編でも長編でもシーンが短く押し引きが明確だった1、2巻とは異なり
この3巻は冒険譚らしく各シーンが長く、シリーズ初めて構成から長編になっている。
読みやすく可読性の高い文章で難解な構成や内容を扱うのが常の作者だが、
シーンが長くなった分可読性が若干オミットされていることは否めない。
未読者がこの巻から入るのは若干敷居が高いだろう。
さらっと読める1巻に比べると、2巻、3巻、と徐々に読者に頭を使わせる
作りになってきているように思う。

ただそれでも、独特のブラックユーモア(本作はメルヘンに見えて
実は全然メルヘンでない)や饒舌に見えて計算された会話は
相変わらずのロミオ節。「助手さん」執筆の絵本の結末などは
お約束のオチなのにしっかり効果をあげていてある意味
このシリーズを象徴しているし、139〜140頁の「水」のくだりなど、
やっぱりこの人は言葉選びの天才だと感嘆させられた。
ファンにとっては期待を裏切らない一冊。

終末的世界観は芦奈野ひとしの表題作に通じるものがあるが
あれとは違う意味で「オトナ向け」である。
シリーズ未読の方は、序盤20頁を見て購入を決められれば良いかと。 (ぺろき/2008-04-20)
今回は長編であります。
内容は だんじょんえくすぷろうらぁ であります。
新キャラ登場であります。
妖精さんがいなくて大ピンチ、でも大活躍であります。
お水は大切であります。

P子さん大好きであります。
(丘米作/2008-04-20)
この第3巻はもはや地底冒険譚なる様相です。
主人公とその助手とが荒廃した地下都市で探険します。
そして謎のゼリー状の物体やネコ耳ロボットなどに遭遇する話。

なんだか何でもあり状態な3巻です。
例えば唐突なネコ耳ロボットの出現にちょっと唖然。
今まではまだ未知数な妖精さんの生態に右往左往しながらもなんとか現状を把握していく調停官のお話というスタイルで、とても新鮮だったのだが、まだ誰も見ていない地下のロストテクノロジーという設定を逆手にとってやりたい放題な感じは否めない。また、妖精さんも難解な語句をひらがなにしたコトバしかなかったのも、ひねりがないなと思った。
とにかく「今までになかった感」は薄れ、ライトノベルっぽい作風に変貌したのは残念です。まあ今巻だけは特別な長編ものだったせいかもしれないし、投げやりなおじいさんも見れたので(おじいさんファン)良かったよ。

次巻はおじいさんが村人たちのために大活躍!!!
・・・だったらいいな(笑)。 (リキテン/2008-04-28)
1〜3巻まで数時間で読めます
新幹線のお供に良いです (つくだに/2008-05-11)
 50-60年代の古き良きラディカルではない牧歌的なんだけど人類が滅亡しちゃうこともあるレトロSF好きにストレートど真ん中なこのシリーズも3作目。P子さんとO次郎の正体は胸を突くほどの郷愁が込み上げました。あのとき人類はどこまでも行けるはずだったんだよなぁ…。この二人だけでもう☆4つもって行きなさい状態です。

 そんな人類も衰退してしまった地球を舞台に、ほんわか系にして意外とタフなお菓子作りが趣味な主人公が妖精さん以上に役に立つのか立たないのか意味不明な助手さんを連れて、頭からっぽに出たとこまかせに謎の廃墟を散策するというサバイバルもので血が騒ぎました。特にタルコフスキー/ストルガツキー兄弟描くストーカーにおけるゾーンや、弾銃狂騒曲の世界観を彷彿とさせるような廃墟も素晴らしい。惜しむらくは盛り上がりのはずのアクションシーンがやや書き飛ばしたような印象を受けるところや、妖精さん達が30歳を過ぎて魔法使いと呼ばれるようになった人達の言動を彷彿とさせてしまうあたりですが、そんなのは些細なことなのです。 (badcom/2008-06-07)
前2冊は比較的ゆるゆるで妖精さんメインだったと感じたのですが、
今作はそれ比べると妖精さんの出番も少なく、
(バトル・サバイバル主体の)内容はシリアスに感じました。

衛星ネタ付近はとってもロミオさんらしいですね。
次作にも期待を込めて星4つ。
(F/A/2008-05-04)
ご飯とケーキがおいしそうに書かれています
食べてみたくなります。 (もんちゃん/2008-05-04)
妖精さんのいない世界がこんなにも辛いものだったなんて…
我々は結構理不尽な世界の中で生きている‥


  某Rewrite、企画倒れにならないことを切に・・・以下自重


※1,タケフィジとかエィコムとかとの長い旅は止めてください。
  マジ心臓に悪いですから。 …せめて、上記作品が終わうぉほんっ、えへんっ

※2,シャーガイを見栄で乗るのだけはやめましょう。
  (たぶん)後悔します。僕のように・・・故障、故障、故障・・・以下ループ‥人生的にリライトしてぇ?!
  ちなみに某独調査で、故障が少ない”らしい”ランク5番以内のドイツ車です。

※3.実はあとがきのが好きです。
(アイバーンソ/2008-04-25)
「衰退」シリーズも3作目。文章も各段に読みやすくなり、1冊が一つのストーリー、いわば長編です。今回はサバイバル/ダンジョンもの。都市の廃墟に探索にいった調停官さんと助手さんが、ひょんなことから、都市の深部に迷い込み・・・。いやー、なかなか楽しませてもらいました。田中氏のイマジネーションのすばらしさがいたるところで輝いております。最後にはSF全開で、おもわずにやけてしまいました。パイオニア計画とかボイジャーとか。ただ、おもしろいのですが、やはり彼の真骨頂である感動と意外性がやはりたりない。こんなもんじゃないはずです。さらに次回に期待して、星4つとさせていただきました。
(kirin70/2008-06-24)
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平均点:4.0
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w:10 h:14 264page
人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)
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ASIN:4094511040
小学館(2008-12-19)
イラスト:山崎 透田中 ロミオ
売上順位:46
¥ 600(中古:¥ 500)

レビュー総評点:13
 今回は2話構成で妖精社なる謎の会社の巨大工場の探索(正体が判明したときは映画アベンジャーズでテディベアの着ぐるみを着た悪者たちが会議してるシーンを見たときぐらいのインパクトがありました)と、ハーメルンの笛吹きよろしく妖精さんを引き連れて漂流記・・・ならぬ、デタラメな妖精王国の盛衰記。
 いつものごとく、たいしたことは起きてないんですが、いや起きてるんですが、デタラメさのディティールが読めば読むほど面白楽しくて、SFや児童文学に親しんだ大人たちにジャストミートすぎる暇つぶしにもってこいのほのぼのシニカルなSF(すこしふしぎ)な作品です。
 今回読んでいてなんとなく思い出したのはダール『チャーリーとチョコレート工場』&ゴールディング『蝿の王』そしてドラマ『ライフ』でした。妖精さん的ライフはなかなかシュールでした。 (badcom/2008-12-30)
文章をなぞる行為そのものが心地よい、『人退(はじめて明かされた作者公式略称!)』4巻です

また2話構成に戻って、いつもどおりに、マンガチックで乙女チックでちょい黒で、SFでニートな感じの内容となっております。
人類衰退(私的略称)の魅力は、作品としては壮年期を越えた人類(というよりも書き手・読み手である日本人)の悟達の境地に対する同時代人的な心地よさでしょう。あずまんがや苺ましまろに通ずる、優しい世界、傷つけない人たちへの憧れと諦観。現実的には滅びの許容。
いいか悪いかは置いておいて、時代の空気をおそろしく鋭敏に捕らえております。

今作は食用チキンが走り出す不思議の国のアリスのようで古典SFのようでキリスト教のようでな話と、漂流記のようで女王と建国神話のようでやっぱりSFのようでな話の2話。ゲンコツをくれる笑顔のおじいさんが印象的です。
それにしても「鬱の雨雲」はすごい! 鬱の雨雲はマンガ表現的にはポピュラーですが、それを活字にとりこみ、「比喩かなー」と思ってたら物語をカタストロフに引き込むファクターにしてしまうとは! 尋常な筆力じゃあありません (くどくど/2008-12-29)
和む ||
今回は一巻に立ち戻ったように、妖精さんをしっかりと中心に据えたお話となっております。
二巻や三巻のように物語や事情を進展させる決定的な展開はございませんでしたが、
つい微笑んでしまうような妖精さんと主人公とのやりとりをはじめとして、
暗く重いダークなネタをさわやかに他意無く純粋にお届けしてくれたり、
くるくる回されるような機転によって想像力が感化されたりと、
最後まで飽きさせることの無い点においては変わらず安心できる内容となっております。
自然と読み進めることによって累積され養われる安心感によって、
最後にはほんわかとした気分で読み終えることができること受け合いです。
人間の汚く普段は焦点の当てられない闇を妖精を通してラフに描き出しているところは、
心持ちとしてためになる考え方だと個人的に思いました。
そういった深いところの意味で考えさせられる部分もあり、
一重にゆるいお話でまとまっていないところがまた魅力的であるとも言えましょう。
落ち込んでいる人に見せてあげたい一冊でした。 (愛を届けます/2008-12-31)
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平均点:4.5
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ラノベ-2008/12
 
w:10 h:15 360page
AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)
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ASIN:409451080X
小学館(2008-07-19)
イラスト:mebae田中 ロミオ
売上順位:1530
¥ 660(中古:¥ 300)

レビュー総評点:189
ノベルゲームのライターとして注目を集め、小説デビュー作「人類は衰退しました」も評価の高い田中ロミオの1巻完結の新作。

本作は真正面から「妄想戦士」について書かれた物語です。「妄想戦士」とは作中で主人公がつける名称で、自らの妄想設定に没入して架空のキャラクターなりきってしまう、多くは思春期の少年少女にみられる現象を指します(主にネット内では「邪気眼」というジャーゴンでもよばれます)。

序盤に普通の学園ファンタジーと錯覚させるプロットのひねくれ方、重度の「妄想戦士」であるヒロインの奇怪な言動に振り回される主人公というねじれたラブコメ演出、ヒロイン含む「妄想戦士」が垂れ流すMy設定の痛々しさなどモチーフの奇抜さを十分に活かしてコメディ的なストーリーが進みます。
同時に「学校」という場所のある種の残酷さを独特のリアリティで描きだし、主人公は学校内カーストについて饒舌に語り、教室内の異物であるヒロインに排除の圧力がかかる様子に心を痛め、世界に適応しようとしないヒロインにいらだちをぶつけます。

物語のラストで主人公がヒロインを「こっちの世界」に残るよう説得するためにとった手段に、私は自分でもちょっと驚くくらいに心を動かされてしまいました。客観的にみれば無様で、愚かで、気持ちの悪い行動をとりながら、教条的なほどにストレートに自分の気持ちを訴える主人公。アンリアルな道具立てを用いるからこそ「奇跡」を美しく描き出す手際はお見事です。 (通りすがりの大学院生/2008-09-13)
田中ロミオの学園ファンタジー。
主人公の佐藤一郎は高校デビューに成功した。友人をつくり、忌まわしき過去からの脱却に成功したのだ。しかし、夜の学校で謎の美少女と出会ったことから彼の転落人生がスタートしたのだった。

ていうふうに書くとありきたりだなぁと思うだろう。
実際、美少女と出会う→巻き込まれる→なんやかんやで行動を共にするというセオリーを見事に踏襲してぽかーんとさせてくれたのは事実。だが実態はひとりの少年が自分に正直になるべきか、それとも皆に合わせて平穏無事に生活するかを度重なる苦難を乗り越え、自分の答えを導きだすというお話です(ちょっとおおげさ)。
佐藤の苦難というのが、クラスメートの半数はなぜかファンタジーRPGのキャラクターになりきっており、何があっても自分に課せられた設定を貫き通すというモノ。そういう人々は普通の人から見れば変なのだが「フハハ!そんなに知りたくば教えてやろう」「なに、貴様があの噂の!」「地底からか・・どうりでな・・フフフ」というセリフを真顔でしゃべる姿に笑えてしまうのが不思議である。
クライマックスの佐藤が全てを捨てて走り抜けるシーンはちょっと感動。
そして最後にどりせん(担任のあだ名)がやってくれました!どりせんは愛すべきキャラクターです(笑)。

田中ロミオが意図したのかはわからないが社会問題と学園モノを巧く絡めた作品だと思う。
人が恥も外聞も捨てたら一体どうなるのか。
それを見せた佐藤に、ちょっとあこがれた。 (リキテン/2008-08-02)
戦士症候群を以って妄想戦士を制す ||||||||||||||||||||||||||||||||||
過剰供給気味な中二病がいかに現実世界で戦えますか的な内容。
中二病をリスペクトしつつ徹底的にこき下ろしたような作品でした。

副題も完全に痛々しさを過剰に演出するためにやってますこれは。だって魔に竜に院に光に牙ですよ。しかも最後の闘いときますよ。捨て去った黒歴史ノートに刻んだ古傷が痛み出すような副題です。
ぱっと見でなんじゃこりゃと思うし、プロローグ読んでもなんじゃこりゃと思うし、本文を読んでてもなんじゃこりゃと思うような代物ですが、終盤ではしっかり出てきてその辺を解明していってくれます。

失笑ものの(褒めてます)プロローグから始まり、いきなり普通の学園生活が始まるかと思えば、魔法少女(呪術少女の方が正しそうですが、共通認識的にこちらで)が出てきます。ヒロインの魔法少女が出たあたりではまだラノベっぽい展開ですみますが、106ページあたりから完全に暴走します。中二病が現在進行中の人でさえ首筋が暑くなりそうな展開にシフトチェンジ。実際にここまで密度の濃い空間が存在してたら、過去に覚えのある常人は精神が磨耗してしまいそうです。

しかしこんだけ暴走気味に書いてあるのに、最後は割と綺麗に着地するのはもう反則といっていいレベル。副題も大活躍します。
ロミオが好きでたまらない人は何冊でも買えばいいですが、人類は衰退しましたが好きな人は躊躇したほうがいいです。

何気に厨設定指南書として読んでも面白いと思うのですが、よくよく考えてみれば指南されてもアクが強すぎてファンタジーの設定にするのすら難しい。 (gerori/2008-07-19)
「衰退しました」はゲームユーザーからロミオファンになった自分には、
正直初めはとまどいましたが、こちらはお得意の学園ものです。
なのに始まりがファンタズィーなのでビクビクしながら読み進めてしまいました。
しかし「衰退」同様、あにはからんや。

自分は邪気眼もちだった過去はありませんが、
ひとりよがりな悩み多き多感な時期を過ごした人は多いはず。
そんなしょっぱい時代を持つ人全員に薦められる作品です。
ギャルだってかまってちゃんだってDQNだってレイヤーだって痛さは一緒だよー。
要はその痛さに気づくか気づかないかだけで。
(ただ、この本はその痛さを否定しているどころか許容しているとすら思う。大人だなあ。)

主人公がその100年くらいたたないと笑い話にもできない痛さを
一足飛びに駆け抜けていくのが気持ちよく潔く・・。
物語の収束の仕方は圧巻としか言いようがない。
眼前にラストの光景が浮かんだ時に、さすが餅は餅屋と思ってしまいました。

これは大人のためのジュブナイル本です。
今まさに痛みを持ってる人には直視するのがちょっときついかもしれないですね。 (サイハンキンボー/2008-08-18)
何気なしに読み始めたら手が止まらずこんな時間に。
約3時間半読みっぱなしで通せました。
そこで拙いながらも感想をば。

厨二病と学園ボーイミーツガール物なんてありきたりな設定を
こうも上質のエンターテイメントにしてしまえる辺り、
やはり田中ロミオなんだなあと実感。
オチも含めて最初から最後まで著者の世界に引きずられっぱなしで、それでも読後には
何とも言えない爽快感のようなものがありました。
学校という特殊な「社会」や思春期なら誰もが(オタク趣味持ち)一度は考えたであろう
「自分設定」の描写はリアルなもので、経験者なら言わずもがな
ライトな層にも受け入れられる作品だと思います。

ただ灰汁は強く、特に前作の衰退シリーズとはだいぶ違うので人は選ぶと思います。
ただ、パソゲー(アダルトな)で田中ロミオを知った・好きになった方には間違いないかと。 (DERO/2008-08-24)
うひょー! |||||||||||
見事にやられました。

レビューに散々書かれている通り、"所謂一般的ラノベ展開"を
逆手に取りつつも、斜に構えた態度でそれらを否定したりはしない。
上から目線で妄想を否定する訳でもなく、同じ視点で同調する訳でもない。
つまる所、異端を"包み込む"というのがこの作品の核となっていると考えられ、
「世界には不思議なことはあってもいいんだ」というセリフが全てを表しています。

世界は酷く狭量で、魔法も魔物もいないのに、敵だけは沢山居る。
そんな世界にだって魔女や英雄も存在できる、仲間がいれば。

中学生時代にラノベに没頭した方なら間違いなく味わう事の出来る、
まるで10年来の知人に遭遇したかのような読後感、皆さんも是非ご賞味あれ! (Pvt.Cross/2008-09-20)
今作もアクの強い作品となっています。しかしそれがロミオ節などと言われる所以ですね。
他の方のレビューにも書かれていますが、『人類は〜』とは全く違うもの(『人類は〜』がとても異端であるため?)です。ですがロミオのファンであるならば必ず読むべきでしょう。
というか『人類は〜』や今作をチェックする殆どの人がゲームからのファンだと思いますが。


最後に、パンチラには大変笑わせていただきました(異端かもしれない)。 (666/2008-08-05)
レビュタイ通り、冒頭の直球なラノベ展開を見て「ありがち」と本棚に戻してはいけません!それは作者の罠です!
読みやすい洗練された文章の波に身を委ねていれば、すぐにこの作品が単なる「学園ラブコメ+ファンタジー」でない事が解ります。
先に待つ凄惨で痛ましい真実。
幼少の時代は誰もが抱いていた空想。
狭量な世界と闘い続ける少年少女達。
そして、他でもない「魔竜院光牙の最後の闘い」を見届けてください。
(Ayame/2008-07-22)
今年読んだライトノベル100余冊の中で最も面白かった物を一冊あげよ、と言われれば
今のところ間違いなく本書をあげる。
とにかく自分の作りあげた舞台装置を1から10まで余すところなく全部説明しないと
気が済まないライトノベル”作家”が掃いて捨てるほどいる現状で
こういったある意味挑戦的な内容で、しかもストーリーも単純に、そして十分に面白い
というのはなかなかない。

伏線もオチも途中でかなり読めてしまうが、それでもその予定調和に至るまで全く退屈
せずに読み進められる文章の勢いは非常に素晴らしいと思う。
ともすれば起転転転のような物語の仕組みを完全に無視した、奇をてらった物が幅をき
かせがちなライトノベルにとって、本書のようなきちんと起承転結がわかりやすい構成
は貴重である。それと同時に、スタイルで奇をてらう=見た目の一発勝負で内容スカス
カな物とは明らかに一線を画する、内容勝負の一冊は、出会えた事に感動すら覚える。

某インデックス、某炎髪灼眼というようなものに食傷気味の人にまさにお勧めしたい
価格以上の価値のある希有な一冊であると思う。 (向現/2008-11-06)
高校デビューを果たそうとした佐藤一郎の前に現れたのは、魔女をだった。最初は、ファンタジーかと思いきや、そこには現実に適応できない人々の姿が描かれています.メイドやゲームのコスプレが当たり前になった現在でさえ、さすがに妄想全開はドン引きですよね。うまくコントロールできないといじめの対象になる。でも、結構多くの人がカクレダッタリするんですね.さすがにこういうネタを書かせるとロミオサン、うまいです.こんな妄想系の人たちから、次の作家さんが生まれるんでしょうね. (kirin70/2008-08-31)
今までの妖精シリーズは正直パソコンパッケージに
なれていた田中ロミオ氏には少々ペースが掴めずにいた感じで
正直あまり乗りよく読めませんでした

しかしここに来て田中ロミオの本領発揮
『最果てのイマ』『ゆめみるクスリ』で定評をえた
学園描写はここに来てあらたな展望を見せました
過去作品の積み重ねを経た田中ロミオだからこそ
描くことができた新境地といえるのではないでしょうか

リアル 高校入学による新たなポジション取り
深夜の学校での非日常との邂逅
ファンタジーとリアルの融合
それによる軋轢 その問題の表面化を
真っ向から描ききった傑作です 傑作です
(清瀧寺 蓮鬼/2008-07-19)
某業界では神格化されているといっても過言ではない(はず)田中ロミオさんのオリジナルライトノベル第2弾。

思春期の少年少女の願望とオタク文化の群像入り乱れる倒錯的学園ラブコメです。

氏の作品は「CROSS+CHANNEL(PC)」、「最果てのイマ(PC)」とプレイして来ましたが、世界観を構築する知識量といい、巧みな文章の表現力といい、卓越したモノがあり、読む人を惹きつける魅力に満ちています。個人的に、文章を「見て」いるだけで楽しめるライターとして稀有な存在であり、ラノベに手を出したと聞いたときは期待も半分少々驚きました。

この作品はライトなラブコメタッチで綴られていますが、現代社会の潜在的な危険性を示唆する表現も伺えました。本作はあくまでラノベとしてまとめられたものなので、情報が少ない分本意は掴めません。見方によって評価の分かれる作品になると思います。また、氏の作品としては不気味な程展開が読めてしまった点も物足りなかったです。(なわけで正統派と記しました)

酷評しているように見えるかもしれませんが、学園モノのラノベとして見れば(一部目をつぶるなら)綺麗にまとまってますし星5つでもよいです。が、田中ロミオとしては星2つ。故に今後の期待も込めて星4つの評価としました。 (天ヒラ/2008-12-04)
本当に話のツクリ方がウマイなぁ.. と思う。
面白くて、何度も読み直して見たのはヒサカタぶり。

でも、イジメの描写とか、本作で出てくる妄想野郎ドモ
までいかなくても、ツライ現実から逃げる部分って、
妙にリアルで、これを乗り越えてるか、遠い過去に出来て
る人には楽しめるけど、現在進行形の人にはチョット
ツライかも。  そこんとこ要注意。

作者のセンスというか才能には素直に脱帽。
ー最後の戦いーなんだろうけど、これで終わらせるの勿体
無いなぁ... と思わせる傑作でした。 (ozax/2008-11-16)
・物語より現実の方がよほど不思議なことは多い。
・世界は中々変わらないが、自分を変えるのは想像よりずっと簡単。
・特別な存在になるための、近道は無い

…挙げればキリがないが、夢見がちの少年が千の読書を経て初めて知る教訓、あるいは"元"中二病患者の大人たちが子供に上手く伝えられない激励、それを田中ロミオはたった一冊の本にまとめあげてしまった。
自己啓発ムックという、ミステリ以上にライトノベルと対極に位置するジャンルを融合したということで、ある意味で乙一を超え、最早作者の技量は底が知れない。
アナフィラキシィで憤死する恐れのある10年以上中二病発症中の中年を除く、日本語を理解できる全ての人に薦めたい。

ところで、ライトノベルの常道をことごとく踏むにじり踏みしだき踏み抜いたかに見える本書も、エンタテインメント作家としてリアリティの追求にリミットを設けたか、貧困故に編集部との致命的な関係悪化を避けねばならなかったか、とにかく「ヒロインが美少女」という設定だけは死守されている。
それはノイズのように本書のテーマを阻害するが、同時に特定の読者にとって本書がヘビィ・ノベルとなってしまわないよう配慮した作者の優しさ、あるいは逃げ道なのかもしれない。 (t/2008-08-04)
いじめられていた中学時代から脱却し、無事高校デビューを果たした主人公の前に現れる過去のトラウマ。中二病を逆手に取った異色の学園ラブコメ。
ファンタジーかどうかは読んでお確かめください(笑)
痛々しい最初の数ページで読むのをやめてはいけません。
序章は後で読んでもいいような構成なので、めんどかったら本編から読みましょう。

舞台設定から展開まで面白いのですが、いじめられていたはずの主人公に、あまりイジメラレっ子の特徴がないように感じ、少し違和感があるような気がしました。あんまリアルにすると引かれるからでしょうか(笑
そこさえ目をつむれば傑作です。 (ewolf/2008-09-16)
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ライトノベル殿堂入り
最近読んだ良作(ラノベ中心)
 
w:10 h:15 344page
とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫)
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ASIN:4094510524
小学館(2008-02-20)
イラスト:森沢 晴行犬村 小六
売上順位:305
¥ 660(中古:¥ 940)

レビュー総評点:390総評点300以上の注目商品
手に汗握る空戦 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
混血で疎外されていた飛空士が、その腕を買われて一国の命運の鍵を握る任務を受ける。
それは、敵包囲網をかいくぐりながら皇女を無事本国に連れ帰る、というものだった。

ストーリー展開はこの通りでほぼ一本道といっていいでしょう。身分違いの恋を育んでいく二人が主体となっていて、気持ちいいぐらいシンプルにまとまっています。

熱く感じたのが、全行程1万2千キロに及ぶフライト中に繰り広げられた空戦シーンです。多勢に無勢、性能でも劣る絶対的不利な状況でひたすら逃げ惑う主人公。撃墜寸前まで追いつめられること数度、まさしくシューティングゲームで味わったようなスリル感がここにあります。ラスト手前での一対一は読み応え充分で、オチが読めていてもハラハラドキドキでした。

また、お互いの身分ゆえになかなか正直に歩み寄れない二人をもどかしく思うのも一興でしょう。実直で不器用な主人公にはすんなり感情移入でき、葛藤する場面も上手く描かれてます。

このレーベルが創刊されて以来、一、二を争う作品だと思います。 (nista/2008-02-26)
せつない恋の物語 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
中央の海に滝があり大陸間を船での航行が出来ず飛行船が発達した時代の物語です。
住民の階級では最下層のシャルルと次期皇妃のファナ。出会うはずの無い二人が出会うとき運命の歯車が狂う!?
皇国の傭兵で飛空士のシャルルが次期皇妃ファナを敵中1万2000Km離れた場所まで送り届けると言う危険で無謀な任務を任された事から始まる短くそしてはかない恋の物語です。
制空権は敵の手にそして飛行機の性能も負けている・・・そんな中繰り広げられるストーリーと最後のせつないシーンに泣ける物語です。
(KAi/2008-02-23)
Web上であまりに評判が良かったので読んでみましたが、評判に相違なく傑作でした。久しぶりに名作に出会えたという感動で胸がいっぱいです。「ブラボー!」と素直に賞賛できる作品でした。本書は今年1番のお勧め作品になりそうです。


真っ青な空と海の間を一機の飛行機が飛んでいく。
流民上がりの傭兵が未来の皇太子妃を乗せ、多数の敵が待ち受ける中を単独で突破を試みる。


映像化されたら良いな。 (TiTo/2008-04-07)
素晴らしい ||||||||||||||||||||||||||||||
久しぶりに心に残る本を読みました。

読んだあとは少しせつなくなり、思い出すと自然と笑顔になれる、そんな作品です。

購入しようか迷っている方、是非とも手にとってみてはどうでしょうか。
あたたかい何かを感じれるはずです。

(あいる/2008-03-02)
オビは「物語の新次元がここにある!!!」とかアオってますが、これは虚偽広告でしょう。本作品は「古典的な」「王道の」「ノスタルジックな」『傑作』です。
「古典的な」というのはテーマがズバリそのまんま身分違いの恋、だからです。このジャンルがいかに古くて良い意味で「枯れている」かは今更説明不要だと思います。本作品は身分違いの恋という枯れたテーマの押さえるべき要素を完璧に押さえた話の展開になっています。
「王道の」というのは「恋と空戦の物語」という謳い文句の通り、恋愛要素とバトル要素を適切な配分でブレンドしてあるからです。
「ノスタルジックな」というのは、昔の話、だけども古代や神話の時代の如く離れすぎてもいな時代が舞台で、なおかつ現代日本からは失われたものを感じ取れる世界だからです。作品中の技術水準は基本的にレシプロ単葉機が戦場の空を支配する第二次世界大戦レベルで、敵国役は戦前戦中の日本(の光の部分)がモデルとなっています(地理は完全にファンタジー世界ですが)。作品中の2国家はいずれも「帝政」を敷いていることになっていますが、帝政というもの自体もノルタルジーの対象でしょう。
『傑作』だというのは、上記の要素はそれぞれいかにもベタなものであるにも関わらず、完璧なまでに洗練されたストーリー・プロット・言葉で表現されているため全く飽きさせないということです。主人公とヒロインが互いに思いを寄せ合うようになる過程は過不足なく描かれており、ほぼ全ての読者は納得できるようになっています。また、主人公の人格は極めて温厚誠実に出来ており感情移入は容易でしょう。空戦の記述は空のことなど何も知らない読者が読んでも情景をはっきりと想像できるように、主人公の思考の軌跡と共に丁寧に書かれています。多勢の敵に挑む主人公とヒロインという図式はともすれば敵役を悪役に貶めがちですが、敵国は日本がモデルであることと筆者の中立的な筆致があいまって敵であっても悪ではないように感じられる仕掛けとなっています。
ライトノベルはシリーズものだと何巻もあって手を出しにくいことが多いですが、本作品は1冊で完全に始めから終わりまできれいにまとまっているためその点そこまで負担にならずに読めます。タイトルからして主人公に死亡フラグがビンビンに立っていますが、結末が気になる方は是非本書を読んでみてください。快い読後感が残る作品です。 (tackman/2008-11-10)
レヴァーム皇国皇子の許嫁ファナは敵国天ツ上帝国に命を狙われる。
ファナを敵国に見つからないよう隠密裏に皇子の下に送り届けるため
空艇騎士団の傭兵シャルルは敵国戦闘機群中を水上偵察機単機で
翔破せよと命令を下される。
かくしてファナとシャルルの夏の洋上の旅が始まった。

切なくて温かい物語でした。
一言で言うと、一方は次期皇妃、また一方は一介の飛空士であり
恋をしたけど結果的に身分の違いが邪魔した、という内容です。
もちろん一言で終わるような物語ではありません。
ファナの心的状況の描写やシャルルの葛藤が心に迫り、
加えて美しい洋上の情景を思い浮かべました。
互いに恋愛感情を抱いても身分の違いが故にその行く先は分かりきったものです。
それを二人はとてもよく理解しています。
ファナは未来の皇妃として国を導く立場にあり、シャルルは飛空士として仲間のため
国のために戦わなければなりません。
そんな互いの立場をよく理解し、真摯な気持ちで互いに向き合っているのです。
だからこそ身分の違いは絶対的でありうるのではないかと思います。
そんな二人の感情を恋と一括りにしてしまうのはもったいないような気もします。
もっとたくさんの感情を内実抱えていて、我々読者はその感情の機微に思いを馳せ、
そして浜辺で二人が寄り添う姿を想像してしまうと胸にくるものがあるのです。

空戦も臨場感溢れていました。迫力満点です。

個人的な評価はかなり高いです。ファナは本当に魅力的です。
今まで読んだ中で最高のキャラクターです。

「とある飛空士への追憶」、他メディアでも展開されればいいのにと思います。
きっとすばらしい作品になることだろうと思います。

昨今の魔法もの、単調なラブコメのようなライトノベルとは
一線を画しています。シンプルでいて新鮮な感触でした。 (プリン/2008-03-19)
女性にこそ読んで欲しい!というPOPがつけられていて、本屋さんで衝動買い。
買ってよかったです。
ファナが、だんだんと素の自分を取り戻していく過程と、シャルルに対する想いの
変化の過程がきゅーんときちゃいます。

特にラストあたりでは温かな涙が自然とこぼれます。
名作、それ以外の何物でもないと思います・・・! (どんたこ/2008-11-07)
すばらしい |||||||||||||||
ひさびさにライトノベルを読んで、当たりを引きました。
お姫様を守る騎士、というベタベタなストーリーですが、舞台設定(と筆力?)でここまで面白く出来るのか。
大空が舞台というので、そういうのが好きな自分には若干補整が効いているのかもしれませんが。
ときどき、「ん?」と思う場面もありますが、楽しんで読めばまったく気になりません。

個人的には続刊は出さないで欲しいなぁ。 (tatsuya336/2008-03-16)
素晴らしかった! ||||||||||||||||||
口コミで高評価を得ていたので買ってみました。

ストーリー的にはさほど独創性はなく、王道と言うべきもの…
ですが、だからこそストレートに素晴らしい。

息つく暇もない空戦シーンも大きな魅力の一つなのですが、特筆すべきは物語のラストシーンだと思います。
読み終えた後、暫くの間二人の主人公の未来について想いを馳せないでいられませんでした。
これほど心に何かを残す作品には、なかなか出会えないでしょう。 (FEY/2008-05-02)
ラスト20ページ |||||||||||||||||
某パンツサイトで熱烈に薦められていたため購入しましたが
正直序盤は買って損したと思いました。面白くないわけでは
ないがこの程度なら普通にあるだろうと。しかしラスト20ペ
ージからが凄まじかったです。前半300ページがラスト20ペー
ジを盛り上げるために計算され尽くされています。
ぶっちゃけジブリら辺が映画化したらもののけ姫とか千と千
尋を超えるんじゃないでしょうか、それぐらい凄いです。
こんだけ泣いたのはフランダースの犬とかAI見たときぐら
いってぐらい泣きました

(taku24/2008-04-07)
内容】身分違いの青年と少女の物語。
青年は低階層出身だが、心根をまっすぐにした航空機乗り(飛行艇?)
少女は公爵家の出身にて、皇子の婚約者
彼らは、とある事情から戦闘区域を横断することになり・・・・・・

世界設定のイメージは、第2次世界大戦。日本VSアメリカ?
主人公機のイメージはグラマンの初期水上機、敵機は零戦で構成されています。


批評】
この作者のことは知りません。ただ評価が妙に高いので購入しました。

これは面白い!ライトノベルの王道的な出会い、葛藤、そして結末ですが
文章自体が一人称で読みやすく、戦闘シーンも小説として分かりやすい描写を
心がけたかと思うような丁寧な仕上がりでした。
私の中では、ラピュタや紅の豚、ラストエグザイルの空戦のようなイメージが
頭に広がりました。

また、今作は完結した話になっています。
この終わり方はずるいですが、最高の終わり方の一つと思います。
ただ、最後の作者のメッセージとも言える文章を読むに、
続きを書いてみたいんだ!的な気持ちが伝わってくるので
出たら、即購入にて応えたいと思います。 (らいとのーべる♥/2008-03-26)
最下層の身分しかもたない敵国人との混血児パイロットが、未来の皇妃を後ろに乗せて、敵の包囲陣を飛行機でつっきり国へ送り届ける話。
手に汗握るドッグファイトやお姫様とのロマンスなど、読み手を飽きさせない展開に満ちた一冊です。
なんとなく釈然としないラストも妙に心に残り、キレイに閉められています。

ただ、主人公の「混血」という設定が身分という以外あんまり生かされていなかったり、キャラたちが妙に達観していて、若いんだからもう少し無茶してもいいんじゃね? とか思うこともあり、もう一味ほしかったような気も。
読んでいて、残りページが少なくなってくると、ラストがなんとなく想像できてしまうのもちょっと残念でした。全部をひっくり返すような展開を期待していたのですが…。
ラストとエピローグの間のエピソードは読み手に丸投げします的なことが書いてありましたが、物語はほぼ完全に終わっていて想像の余地はほとんどありません。
そんな状態で投げられてもー; という感じです。

しかしながら、読みきり作品としては非常に秀逸なのは間違いありません。
シリーズものを読むのがメンドイという方はぜひに。 (ewolf/2008-10-29)
「次期皇妃を水上偵察機の後席に乗せ中央海を単機敵中翔破せよ」

物語は、一人の飛空士が「自国の次期お姫様を陥落寸前の領地から海を隔てた本国へ送り届けよ」という極秘任務を受けることから動き始める。

任務遂行中に互いに芽生えるとある感情。
階級差と自らに架せられた数々の責任ゆえにそれを表現することを許されない流民上がりの飛空士。
それまで自らの感情を押し殺し他者との精神的接触を避けてきたがゆえに、自らに芽生えたそれが何なのかわからず、そしてそれを表現する術を知らない次期皇妃。

王道と言えば王道ではあるが、2人の掛け合いと葛藤、そしてその間に繰り広げられる壮絶な空戦の描写に時間を忘れて没頭してしまった。

終章の締めには思わず感嘆の息が漏れた。そして読んだ後、誰もが思うことは「2人の登場人物のその後の顛末を見てみたい」だと思う。
しかしそれが決してこの作品のネックになっているのではなく、読後に後引く清清しさへと繋がっている点で作者の実力を思い知るかたちとなった。

あと2つの国とその国民性が現実世界の国をモデルにしてる点も面白くわかりやすかった。ちなみにレヴァーム=スペイン、天ッ上=日本だろう。

読後しばらく現実に戻ることが億劫になってしまう、そんな良作。 (tko/2008-06-30)
戦闘機乗りのロマン ||||||||||||||||||
大変、完成度の高い作品です。
ジャンルとしては、大空のロマンと、身分違いの恋、ですかね。
千変万化する空中戦や、二人の過去と心模様など、物語は牽引力に満ちてい