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「人類が知っていることすべての短い歴史」 とその関連商品
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人類が知っていることすべての短い歴史
ASIN:4140811013日本放送出版協会(2006-03) 原著:Bill Bryson/翻訳:楡井 浩一/ビル ブライソン 売上順位:65094 ¥ 3,150(中古:¥ 1,800) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:92
最高の科学史入門 ||||||||||||||||
私たち=人類がこの星に誕生するに至るまでに、この宇宙ではいったい何があったのか。科学者たちはどうやってそれを明らかにしてきたのか。ビル・ブライソンは門外漢ならではの大胆さで科学の奥座敷にドカドカと踏みいり、見て感じたとおりに「科学」という営みを描く。描きだされるのは、科学者という滑稽な人々が織りなす低俗な争いと、荘厳な知識のタペストリ。圧倒的におもしろい。
本書は科学史に軸足を置いており、科学的知識そのものの説明はかなり表層的に端折られている。これを読んで何かを「理解した」とは思えないだろう。作者自身も、最近100年の科学を「ほとんどの人が何ひとつ理解できない」と書いている。ごまかしや誤りを書き連ねるくらいなら、そもそも書かない、というのはむしろ潔い。科学的知識を学びたいのなら、アトキンスやマット・リドレーなど、科学者あるいはサイエンス・ライタによる著作に如くものはないだろう。 一方で、科学を生業としない「一般人」の目で作者が科学を見渡し、本書の内容として選び取った領域を眺めてみるのも興味深い。ぼくは生物学に携わる研究者の端くれだが、本書の後半を占める生命科学で描かれるトピックは、現代生命科学の王道とはかなりズレている。これをビル・ブライソンの偏見とみるか、それとも、生命科学という営みがボタンを掛け違えつつあるのか、考えさせられる。 (Y. Naito/2006-09-05)
10年間は色褪せない最新教養書 |||||||||||
分厚いですが、読みはじめたら徐々にページ数の物足りなさに感じずにはいられないはずです。
宇宙から始まって地球、地質、動物、細胞、遺伝子、人類と話しが進んでいきますが まず100人はくだらないと思える歴史上の科学者から現存の科学者まで著名な人物は、ほぼ全員集合に圧巻されます。 子供の頃に読んでいたらもっと科学に興味を抱けかも知れません。 『ソロモンの指環』や『利己的な遺伝子』みたく覚えやすいタイトルではないので上記に比べて知名度は低いです(出版時期が新しいというのもありますが) 二つに立派に肩を並べられる名著であることには変わりません。 読んでいると 研究室や書斎に閉じこもっているのと、ひたすら外に出て観察、観測する、両方共に科学に不可欠な要素であることが 改めて再認識できたのでとても勉強になりました。 遺伝子学や宇宙物理学はサイクルが早いですから、10年に一度のペースでもいいですから改訂版を出して欲しいです。 (taki/2007-12-15)
読みやすい ||||||||
科学の進歩を大変読みやすくまとめてあって私のような文系向け。科学的な事実を理解するというよりは、人間が知識を増やしていく中で繰り広げられたやりとり(学者同士のみにくい確執も含めて)の歴史、というところです。とてもドラマチックでどんどん読み進めることができました。手元においておいて、何度でも読める本。
(ほんのムシ/2007-03-02)
人類が知っているべき本 ||||||
分厚い本ですが、宇宙に関する全てがこの一冊にまとめられているわけで大変便利な本です。しかもユーモアに富んだエピソードが満載されているので、飽きることなく読み進められます。現時点では絶版のようですので、是非再販すべき本だと思います。
(wizard/2007-07-31)
ブライソン氏はまるっきり文系な人なのです。鋭い観察眼とユーモアセンスたっぷりの作風で知られるベストセラー作家なのです。(以前「ドーナッツをくれる郵便局と消えゆくダイナー」を読んで、大笑いしました(^O^)) そんな著者が今回取り組んだのは「科学」です。
なぜ我々が存在するのか(原子は何処からやって来る? 細胞はどうやって出来た? 細胞の中で何が起きてる? 我々の祖先はいつ頃発生したのか?その時地球はどうだった? なぜ年代まで分かる? なぜ進化が起きる?...)、そしてそれらの疑問に科学(科学者)はどうアプローチしてきたかのか?著者は「科学の不思議とその精華を、専門的になりすぎず、かといって上っ面をかするだけではないレベルで、理解し、かつ堪能」する試みとして本書を書き上げました。読み応えがあり、その試みは大成功だと言って良いと思います。網羅している内容(物理、化学、生物学、地学、宇宙学...)が多岐に渡りますので、これだけの分野の本の数冊分の内容(と価格)を擁する分厚い本になっていますが、非常に読みやすいです。具体的な数の大きさ(小ささ)のイメージを vividにするために色んな比喩を持ち出す処も好感が持てます。彼特有のユーモア・センス、観察眼も楽しめます。科学が【科楽】になってます。科学ネタをふんだんに盛り込んだ「満漢全席」、知識欲が満たされてお腹いっぱいになることは請け合いますョ。(^-^) 索引も充実していて読みやすくなっています。 (ゴルゴ十三/2008-12-20)
人間の存在って。 |||
この本は分厚く、安くはありません。
でもこんな本をできるだけ多くの人が目を通すべきだと思います。 地球や、地球の歴史のなかの人間の存在ってなんとなくどんなものなのかが分かった気がしました。 将来理科系に進もうと思っている中高生、既に理科系の職業に就いている人はもちろん、文系の人にも読みやすい文体で書かれているので、一度目を通しておいて損は無いと思います。 大げさな言い方をすれば、環境問題が取り返しのつかないレベルまで深刻化している今、今を生きるすべての人が読むべき本であると言っても過言ではないと考えます。 一つ一つの項目が結構細かく分かれているので、活字が苦手な人にもそれほど苦にならず読めると思います。 (j_s_veron/2008-08-15) とにかく厚いのでこれ単独で読むよりも、勉強する際に副読本として興味ある分野についてさらりと押さえておくのに最適。結局、歴史であろうが科学であろうが興味をもたせるには人について知るのが一番ということをパーソナリティーにかかわるエピソード(ニュートンはお勧め)でもって教えてくれます。
そして限界点として宇宙、生命の誕生、統一理論といったところを平易な文章でもって神秘論に逃げることなく、手堅く押さえて科学の最前線についてを知る楽しみもさらっと教えてくれるところが憎いです。 (遊鬱/2006-03-31) アメリカのジャーナリストが一念発起して書き上げた現代科学のかなり分厚い解説書。内容はたいへん読みやすく理解しやすい。本書のように広い分野にわたる本を読むと、自分がこれまでまったく関与してこなかった領域で「おっ・・・」という発見が必ずある。現代科学の最良の入門書のひとつである。
(Krokodil Gena/2009-02-14)
久々に読み応えのある本でした。私たちがなぜ誕生し、生きているのか、なんていう、普段はあまり考えたことのないようなことを
じっくり考えさせてくれます。 (クリエイティブFMKTG田作健一/2006-05-17) 宇宙の誕生から始まって、地球の成り立ち、生命の誕生と進化、人類誕生まで最新の研究の成果が解説されている。知れば知るほど知らないことの多さを教えられるのだが、それ以上に功名心に駆られた学者が研究に没頭するよりいかに他人の手柄を横取りすることに心血を注いでいたのかがよくわかる。
全10件のレビューを表示しています。宇宙、地球、生命は素晴らしいのに、人類史と同様に科学史にも醜悪さが目立つのはとても残念だ。 (渡辺 隆/2006-06-25) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:5.0 はてブコレクション数: |
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ガリレオの指―現代科学を動かす10大理論
ASIN:4152086122早川書房(2004-12) 原著:Peter Atkins/翻訳:斉藤 隆央/ピーター アトキンス 売上順位:9534 ¥ 3,150(中古:¥ 1,800) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:218
科学の重要なエッセンスを分かりやすく抽出した読みもの。表現が身近で馴染みやすく、科学が専門でない人たちにも考慮されている。進化から始まり、DNA、エネルギー、エントロピー、原子、量子、対称性、時空、宇宙、算術まで一連のつながりになっている。
この本の特徴は、全ての項目において、まずその分野の歴史から入っていくという書き方だ。今では明らかに間違っていると分かる科学理論から始まり、徐々にその考えが塗り替えられていく歴史が面白い。のちに誤りであったと判明した理論でさえ、著者は決して彼らを嘲笑しない。明確に証明することができない時代にあって、間違ってはいても、そこまで論理を発展させた科学者たちに敬意を表し続けているのだ。 分野がかなり広いので、科学を専門とする人でも、これに書かれている内容のいくつかは新鮮に思うのではないだろうか。私は理系の大学一年生(まだ科学を学び始めたばかり)なのだが、各章の後半になると難解に感じられる。前半で書かれた理論が、複合的になってより高度な理論になるからだ。だが、飛ばしても問題ない感じなので、気軽に読むことをお勧めする。 (まぐわぁと/2005-02-14) 絶賛です。「重さや時間も”長さ”であらわせる」、「対象性から考えて次元をひとつ上げて見た場合の量子軌道のイメージ」、「”年”ではなくプランク時間の単位で見た場合の宇宙の初期の記述」など、視点をかえてみることによって物事の本質が見えてくる例を繰り返し紹介してくれます。この体験を繰り返すと「今自分に本質が見えていない問題は、適切な場所で適切な視点をもっていないからなのだ」という確信が膨らんでくる気がします
物理系の学問を学んでいた大学時代に、いろいろな難しいことを”直感的に”いとも簡単にわかってしまう先生や友人に囲まれて、「とてもついていける世界ではない」と絶望的な気分になったことがありましたが、それでも自分の能力でできるレベルで数式を追い、論文を読んで消化していたものです。その時代に、本書のような「読者のある程度の知識を前提にしたポピュラーサイエンス風読み物」にも触れていれば、”直感の手がかり”をつかむチャンスが広がっていたかもしれません。 一方、齢四十を超えて今この本を楽しめるのは、当時苦しんだ勉強の基礎があるからという気もします。年とともに「科学」を楽しめるようになってきました。本書は、一般読者にわかるように噛み砕いて表現はしているものの、けっして「入門書」とはいえません。一流の科学者であり、かつ一流のライターである限られた人のみが書ける「わかっているつもりの人にいかにわかっていないかを気づかせたうえで、さらに次の新たな理解を引き出す」本でしょう。 最後に。次にフィレンツェにいく機会があったらガリレオの指をぜひ見たいと思いました。 (jimmy/2005-06-05) 科学に興味を持つ大学生、高校生に是非読んでもらいたい。若者の人生を変えるポテンシャルを持ったすばらしいポピュラーサイエンス。アトキンスの数々の著作の中でも、際だった傑作。
科学的に世界を眺めるためのヒントが全巻にわたって横溢している。全体の構成、構想が凄い。進化、DNA、エネルギー、エントロピー、原子、対称性、量子、宇宙論、時空、算術。さまざまな話題を往還しつつ、大局的には、身近なものから人間の知覚スケールとは乖離したものへ、具体的なものから抽象的なものへと読者を導いていく、この全体構成の企みの大胆さ。それを実現してしまう膨大な知識。 人間は、抽象的な概念操作を無理なくこなせる不思議な動物だが、最終章「算術」に至って、数を数えられる、ということの不思議さが実感をもって迫ってきて、身震いする。この世界、そしてこの世界の一員であるぼく自身の存在の不思議さ、おもしろさを存分に味わわせてくれる。 (Y. Naito/2006-03-16) この本を読んでみて私が大学教養の時代に知った内容もあったし、この本を読んでみて初めて知った内容もありました。
タイトルの示す通り10大理論ですから科学の分野を目指す方々はこの本の内容を大まかであっていいけど一通り網羅すべきです。 内容自体は高度な部分もありますけども、極めて刺激的かつ満足できるものです。 (フジキセキ/2006-11-03) ガリレオの指は科学的手法の始まりの象徴である。
科学的手法がガリレオによってもたらされてから、様々な事象が解明され、今なお発展し続けている。 本書では現代社会の進歩に大きく貢献した10大理論について、解りやすくではあるが、決して本質を損なわない解説をしてくれるものである。 科学分野に馴染みがない人にとってはもちろん、多少なりとも知識がある人にとっても気楽に読める本とは言い難いかもしれない。しかし、興味を持ってじっくりと読み進めていけばその「深遠なアイデア」に対して驚嘆と賞賛を強く感じるとともに、好奇心を強く掻き立てられていくことだろう。 本書は訳書であるが、訳書にありがちな直訳的表現は皆無で、表現の言い回しに違和感を持つことなく読み進めることができる。原書の著者が噛み砕いたわかりやすい解説に定評があるとのことだが、その価値を損なうことなく翻訳されている点についても評価できる。 (Takahiro/2005-04-01) ピーター・アトキンスと言えば、化学屋さんには「物理化学」の本でお馴染みです。そんな大学の先生は、実は物理化学の分野だけに限らず、生物学〜物理学〜宇宙論〜数学に渡るあらゆる科学分野に通じており、しかも文章の達人なんだなぁ、と翻訳本を通しても窺わせます。(翻訳者が良い仕事してます!【訳注】が多くて助かります) 本書では難しい数式は出てきませんが、ポピュラーサイエンスの最初の一冊としてチャレンジするにはかなり敷居が高いでしょう。それまでに自分が科学に関して如何に理解し考えてきたのか、が問われます。例えば「エントロピー」の説明で「おなじクシャミでも、雑踏でするのと図書館でするのとでは【質】が違う」という記述を読んで、ナルホドそういう説明の仕方があるのか、と膝を叩きました。これに限らず、イメージを豊かに出来る処が多くあり、理系分野の研究者・学徒にお薦めしたいです。また「エピローグ」の警句は繰り返し読んで、自己修養の糧としたい処です。
本書では挙げられていませんでしたが、広い意味での「自己組織化」の分野(複雑ネットワーク、カオス等も含む)は今後どうなるのか興味があります。 エピローグで触れられているように宇宙・生命・意識(脳)の分野における「起源論」や「進化」を論じる際には、その観点も重要になるように思えるからです。そこはまさにヒルベルトの「決定問題」の解答のように「普遍的アルゴリズムはない」世界 and/or「ゲーデルの不完全性定理の世界」なのかもしれませんが・・・ そんな事を考えつつ本書の最終章(算術)を楽しみました。ニーチェは「怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。」と言いましたが、【無限】は【怪物】なのかもしれません。この算術の章はそんな気分にさせられます。(発狂した数学者がいる、というのも分かる気がしました) (ゴルゴ十三/2006-02-19)
さすがはオックスフォード ||
科学の中心となる思想を10とりあげて、解説した本である。第1章進化論、第2章DNA、の生物学、第10章の不完全性定理の数学を除いて、すべて物理学が話題となっている。物理帝国主義的といえばそうだが、透徹した論理を構成する思想となると、やはり、物理学となる。
著者はオックスフォードの化学者。化学者の科学レビューと言うと、2ヶ月ほど前に『宇宙はなぜ美しいのか』を読んだが、それとは大違い。この広い話題について、完全に理解していて(最後の方は私には当否が分からない)その解説にかなり成功している。これは驚くべきことだ。まあ、著者の周りには綺羅星のごとくの先生がいて、分かりにくいところは教えてくれるのだろう。謝辞を見ると、ドーキンス、ペンローズなんて名前が並んでいて、あっと驚く。さすがオックスフォード。 解説にかなり成功しているとは言うものの、量子論、宇宙論、時空、不完全性定理、の4章はかなり難解だ。私のようにそれぞれについて数冊の解説書を読んでいても、よく分からないところが残っている分野なので、理解して納得するまではいかないだろう。それは、きちんと数学をしないといけないのだからしかたない。それでも、物理基礎論の雰囲気に触れることは出来る。 全体としてもかなり難解で読むのは大変な本ではあるが、少なくとも理系の人には読んでみて欲しい。哲学の正統後継者としての科学の本質が現れている本なのだから。 (shibchin/2008-03-14)
理科の醍醐味 |
個人的には進化と対称性の章が面白かったです。この本に書いてあることをすべて理解できる人はかなり優秀です。現代科学の醍醐味に触れると共に文学的科学的文章を味わうことができます。深遠なるアイデア、シンプルなんだけど応用が利く、そんなコンセプトが満載です。
(たこたこ屋/2008-09-01)
何かいい科学の啓蒙書はないかと探していてこの本に出会った。少し敷居が高いような気がしたが、名著であるのは確かであろう。新書の本を読むぐらいならこの本を一気に読んだ方がずっとまし。科学啓蒙書系の新書10冊読むぐらいなら。
(子母原心/2006-08-28)
熱力学第2法則に対する疑問 ||||
熱力学第2法則=エントロピー拡大の法則は、エネルギー(エントロピー)移動の方向と物質の安定性に関する法則である。重力の無い状態における、全く互いの力が働かない理想気体の分子を仮定し、分子が多数集合し十分な時間を経過すると、統計力学的に最終的にエントロピーが大きい無定形、無秩序な姿で安定すると言う、クラジュウスが数式で導き出した法則であるが、都合の良い条件とファクターを設定し、都合が悪い条件とファクターを排除して導き出した数式であり現実と大きく乖離している。
エントロピーが無限に増大する事は無い。自然界の物質のエントロピーは拡大も縮小も有限であり、ある範囲内のエントロピーで物質は安定化する。現在、熱力学第2法則は存在しないと考える人は少数であるが、将来は正しい考え方になる。宇宙のエントロピーは増大し続ける事は無い。宇宙のエントロピーはある限界まで増大し宇宙は安定化する。または宇宙のエントロピーは縮小し、ある限界まで縮小すると安定化する。 (渡辺晴彦/2009-05-30) 著者名と訳者名を見て、迷わず手に取りました。トピックは難しそうでしたが、このお二人なら、説明の巧みさと訳文のわかりやすさは保証されているようなものですから。
全11件のレビューを表示しています。この本では、現代の科学を支えている主要な理論のうち10理論がセレクトされ、解説されています(進化、DNA、エネルギー、エントロピー、原子、対称性、量子、宇宙論、時空、算術)。教科書ではないため、基本的な説明は割愛されていることが多く、この本だけから各理論の基礎を学ぼうとするのは無謀かと思いますが、非常に多くの情報が一筋の文章の中に見事に織り込まれているため、読者を引き込む力がありました。各理論がどのように積み重ねられてきたのか、あるいは、どのように紐解かれてきたのかを概観するにはまたとない一冊だと思います。また、どの理論もいまだ未完成であること、今現在も積み上げられつつあるのだということがよく分かり、学ぶ意欲を掻き立ててくれる後味のよい本でした。 (would-beエレガント/2009-05-19) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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僕らは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して (SB文庫)
ASIN:4797332441ソフトバンククリエイティブ(2005-09-23) 翻訳:糸川 洋/マーカス・チャウン 売上順位:32144 ¥ 945(中古:¥ 711) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:47
私は物理学科の大学4年生です。物理学科に入ったものの勉強が難しく、落ちこぼれてしまい留年までしてしまいました。そんな時、この本を読みました。
この本は、自分が物理学科であることを誇りに思えるような本です。今自分たちがやってる勉強がすごい力を持っているということを教えてくれました。入学当初に抱いていた物理を勉強しようという気持ちをもう一度思い出させてくれました。物理学やそれに関係した学問を勉強しておられる学生、そして今その勉強が嫌いになってしまった学生の方にぜひ読んでいただきたい一冊です! (田中/2006-06-23) カール・セーガン教授は科学番組「コスモス」で『我々は星屑で出来ている』という名言を紹介しました。これは「全ての人間は兄弟である。私達は皆、同じ超新星で生まれたのだ」(アラン・サンディッジ)の言葉の詩的表現なわけです。ではなぜそのようなことが言えるのでしょう? それは周期律表の元素がこの宇宙で作られた仕組みと各元素の存在比率に深く関係するのです。その「元素の溶鉱炉」の在り処を探る科学(分光学、物理学、化学、天文学、原子核科学...)とそれに関わった科学者たちの物語です。小柴昌俊先生のグループが主導したカミオカンデによる超新星爆発の解析に関する紹介も少し出てきます。(原著が1999年発刊で小柴先生が2002年にノーベル賞を受賞する前であったためか、お名前が明記されていないのは残念ですが) 脚注・用語集・索引が良く構成されているのでとても読みやすいです。(読んでる途中で「この人誰だったけ?」「この言葉の意味は?」という時に役に立ちます!)
この本は「科学の営みとは?」を一般人に分かりやすく書かれた名著の一冊に挙げて良いと思います。「科学とは(エラーの)自己修正過程そのもの」(セーガン教授)という言葉の意味するところがよく分かります。実験結果を説明するために【仮説】を立て(但し、単なる説明で満足してはダメ!)、その仮説から導かれるハズの新発見を定量的に【予測】し、実際に【実験】して予言を【検証】し、予測仕切れなかった処を真摯に受け止めて仮説を【修正】もしくは【新仮説】を打ち立てる。このような【演繹と帰納】の過程を満足がいくまで繰り返す。「その様な過程において科学者として求められる資質とは何か?」が本書を読むと良く分かります。特に【帰納】のプロセスに科学者の個性が現れるのが科学の面白い処ですね。(^-^) 科学者の卵でもある理工系大学生には特にお薦めの一冊です。 この本は「自己組織化」の観点でも面白い内容です。星/元素を生んだ「宇宙のスープ鍋」の議論も、エネルギー・時間・長さのスケールを適宜変換をすれば、地球上の生物を生んだ「生命のスープ鍋」に相通じる処があるように思えました。(平衡プロセス&非平衡プロセス、人間原理的思考) そのような「自己組織化」という新しい科学分野に興味を感じた方は「複雑系」(ワールドロップ著)や「カオス」(グリック著)をお薦めします。(以上の3冊が、科学者列伝としてのポピュラーサイエンス本として個人的にお勧めです (^-^)) (ゴルゴ十三/2005-10-02) 題名だけで文庫を選ぶことがある。この本もそんな出会いだった。
今、出会いを感謝している。 この本を読むと自分の存在を肯定できるようになる。 「私は星のかけらなんだ」と。 章ごとの扉の詩文がとびっきり美しい。 いつの時代も人の天上には星と月と太陽が輝いていて、 好奇心を持った原子が、それと自分の関係を言葉や数式にあらわしてきた。 この本はそんな原子からなっている。 「星が輝いている理由を知っているのは世界でただ一人、それは僕だ」 なんていう恋人ほしいなぁ。 (アポロチョコ/2005-10-03) われわれの身体を形づくる様々な原子はどこからきたのか。時の始めから宇宙に存在していたのか、ビッグバンで、それとも天空に輝く星の内部で作られたのか‥
核物理を専攻していた僕が、生物系の学部に再入学したのは まさにこの本にある事実をしみじみ実感したからです。 冒頭に、あるタクシー運転手がこの本を読んで涙を流したというくだりがありますが、これを読まれたすべての人が涙を流すかどうかはともかく、人類が知性というものを持ち、物理学というものを手に入れたすばらしさを共有できるでしょう。ぜひ!!! (隊長@神戸/2006-08-23) しばらく前の物理学会誌で、佐藤文隆先生が、「今はビッグバンというものも、当たり前のように話されるが、若い人はきちんと、その理論に至る系譜を知っておくべきだ」というようなニュアンスの書評を書かれていました。本書は、そんな現代宇宙論への系譜を知るのに最適な本だと思います。後半が、やや冗長になっていたため、星は4つにします。
用語解説や参考文献・索引などもきちんと掲載されており、非常に良心的な作りです。 (/) 何年も前に読んで、すごく印象に残ったこの本。
タイトルがうろ覚えで、Googleなどで検索してもずっと見つからずにいました。思い出した様に探す事が、何回かありました。 たまたま、天文関連の特集ページを見て、似た内容の本があったので、その関連した書籍一覧を見ると・・・なんとなんと、この本があるじゃないですか!また出会えて、非常に嬉しいです。文庫化してくれた出版社さん、本当にありがとうございます。 自分の体を構成している原子が、どこか知らない星で作られたという話は衝撃を覚えました。そして重い原子ほど大きな星でしか作られないという話にも。 鉱山から取れる金属は地球の奥深くで作られた物だと、勝手な想像をしていたのですが。どこかの星で作られた物だったのですね。 自分に新たな世界観を、この本は与えてくれました。 (もりそん/2009-05-28) 原子物理学の黎明期から現在までの歴史の変遷と恒星はどうやってできて、
全7件のレビューを表示しています。どうやってその終末を向けるかを描いた壮大なテーマを網羅した力作。 特筆できるのは原子物理学をこれだけうまく要約して編集できた事、 そして超新星爆発を起こした後にそのかけらが宇宙に散逸して我々の身体も その構成要素によって成り立っている事です。 わかりやすい例としては我々の身体を構成する水、蛋白質、脂肪、炭水化物(糖)は 比較的宇宙のどこでも分布している元素によって構成されていますが、 微量元素(コバルトなど)は宇宙全体でみても希少元素です。 金や銀も同様であって、これらは超新星爆発によってできた極めて希少元素です。 鉄よりも元素番号の大きい元素は全てこの過程を経て生成されていますので、 やはり希少価値があるわけです。 実際、文庫本になる前に読んだのですが、今でも本書を読んだ時の印象は 強烈に残っています。 そして非常にわかりやすく書かれています。 (フジキセキ/2007-06-26) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:5.0 はてブコレクション数: |
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E=mc2 世界一有名な方程式の「伝記」
ASIN:4152086491早川書房(2005-06-23) 翻訳:伊藤 文英/翻訳:高橋 知子/翻訳:吉田 三知世/ディヴィッド・ボダニス 売上順位:101036 ¥ 1,995(中古:¥ 698) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:48
相対性理論の説明ではありません。
アインシュタインの話でもありません。 E=mc2の生い立ちに関する、 エネルギー(E)、質量(m)、光速(c)、2乗、イコール(=) それぞれに関する逸話。 それに、ドイツのハイゼルベルグとマンハッタン計画のアメリカ の戦い... 哀しいかな、この方程式の初めての成果は原爆という形になって しまいましたが、それでも物理と数学がこの世に齎す効果の大きさ を理解するには凄すぎる内容です。 ちなみに私は、ノルウェーの重水工場爆破の資料を長年求めてきま したが、この本に載っているとはまさか思わなかったですよ。 (まげ店長/2005-07-29) E=mc2というのは科学式の代名詞のようによく出てくる。
しかし、この式にいったいどんな意味があるのか・・・・。 と聞かれると答えられない人はかなり多いのではないか。 そんな人におすすめのこの一冊。 E(エネルギー)、m(質量)、c(光速)の二乗を ラボアジェ、ファラデーなど科学史上の有名人たちの意外な素顔とからませながら わかりやすく説明し、式の意味を解き明かしていく。 教科書などにでてくる科学者の紹介は無味乾燥だが、 実はこんなに面白いエピソードが満載じゃん!?とびっくりな一冊。 科学の好き嫌いを問わず、すべての人におすすめである。 (mitsumata/2005-08-09) 本書には、竹内薫「99.9パーセントは仮説」とうい書の参考文献で知りました。科学に疎い方は、概説的入門書よりもこのような或るテーマに沿って物語になっている本書はとてもお勧めです。
方程式に関する、まさに伝記です。理論的な解説などではなく、楽しんで読めるでしょう。科学史としても絶妙です。この方程式を知ると、すべての物質のエネルギーのすさまじさに気付くでしょう。又、科学が如何に宗教と関わっていたのかが分かって驚くでしょう。物理学とは、ある側面では「神」を証明せんがために発展したのです。 因みに、本書では約100項を割いて注や参考文献を挙げています。本書に注いだ熱意が伝わってきます。しかし、参考文献はすべて洋書です・・・。 お勧めです。 (或る平和的市民/2006-03-14) 物理など理系本とは程遠い読書をしてきた自分にとって、薦められて読んだこの本はある程度の冒険、もしかしたら途中で挫折か?などと思っていたけれど、どうしてどうして、この本、読ませる読ませる。
全4件のレビューを表示しています。詳しい内容はもちろん完全に理解できるものではないけれど、ここまで読ませるのは、この著者の話のすすめ方のうまさにあるんでしょう。E=mc2を中心に何か壮大な物語を読んでいるよう。自分では想像し難い話ばかりでしたが、世界のみならず宇宙の秘密をこの短い式で覗いているような感覚。 感覚でE=mc2を知った気になるのはいいのか悪いのか分かりませんが、この本、大いに楽しめました。 (tambor/2005-09-24) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:5.0 はてブコレクション数: |
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A Short History of Nearly Everything
ASIN:076790818XBroadway(2004-09-14) Bill Bryson 売上順位:15070 ¥ 1,444(中古:¥ 2,208) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:46
親しみやすい自然科学史だと思います。宇宙のから地球の誕生へとズームインし、さまざまな地学的現象の推移を背景に、極小生物なども含む生き物すべての進化・盛衰を生き生きと描いてあります。また、いろんな研究者の横顔も窺え、人間ドラマとしても楽しめます。
もしも学生時代の教科書にこの本が採用されていたら、私も恐らくもっと科学に興味を持っていたでしょう。生物が存在することが、どれ程の偶然(または必然?)を経てきたものかを読むに、今を生きていることに畏敬と感謝の念を禁じ得ません。ずばり、お勧めの一冊です。 (インプットランナー/2003-11-21) A Short History of Nearly Everything is an enlightening, educational, entertaining, and easy to read book for readers who have a natural curiosity about life. I would recommend THE USURPER AD OTHER STORIES, a book from a different culture, which exposes and answers questions in a hilarious way, and makes you feel like you are involved in the telling and listening of the story.
(piustangi/2005-05-23)
読んでいてため息が出てしまいました。
全3件のレビューを表示しています。p323.「全体は結合する三つの部分または葉から出来ている。頭部、尾部、腹部でこのことから (三葉虫の)名が付けられた」と。 アメリカのアマゾンコムですこぶる評判がよいので買ってみたのですが間違いでした。 読者の喜びそうなゴシップ話を集めたような本で、話の内容の信憑性など顧慮していません。 一応それらしく話の出所を後ろに書き出してはいますが。 日本の長岡半太郎もすっかりコケにされています。 イギリスのアマゾンコムに良心的な書評がありました。 「もし貴方が知識に払う金などないとしたら、そして、ただ科学のゴミ話や日付とか人名など 集めたいとしたら、その時は、悲しいけれど、この本は使い走りくらいの役には立つでしょう」 最近出た本で何か読みたいなら「Your inner Fish」をお勧めします。 同じアメリカ人ですが月とスッポンくらいの違いがあります。 (ise/2009-01-07) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数: |
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人間はどこまで耐えられるのか
ASIN:4309251609河出書房新社(2002-05) 原著:Frances Ashcroft/翻訳:矢羽野 薫/フランセス アッシュクロフト 売上順位:13235 ¥ 2,310(中古:¥ 190) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:63
科学者のみなさん、ありがとう! ||||||||
なんといってもタイトルがいい。原題は「Life at the Extremes」、副題なのかは分からないが本の表紙には「The Science of Survival」
ともある。まさに”サバイバルの科学”である。 科学という言葉にひるむ必要はない。数学や化学が大の苦手で、暑いのも寒いのも嫌いで、山登りなどする体力もなければ度胸もない(高所恐怖症である)くせに、数年前の「~飲んで、宇宙へ行こう!」という清涼飲料水のCMには図々しくも「ひょっとして....」などと密かな野望を抱いてしまったわたしにもこの本は十分楽しめたし、逆に登山もスキューバダイビングも朝飯前、バンジージャンプもどんと来い、というあなたにも、宇宙飛行士への憧れを少しでも持ったことのあるあなたにも、この本は必読の一冊となること請合いである。 それにしても考えさせられるのは、現在わたしたちが当たり前に甘受している日々の快適な生活は、多くの科学者たちの奇行とも言える、自らの体を実験台にして得られた研究の成果や、宇宙開発に代表されるような少なからぬ貴重な犠牲のもとに成り立っている、ということだ。このことは、以前にも寄生虫博士こと、藤田紘一郎氏の著書を読んだ時にも強く感じた。普段はなかなか実感できないだけに、こういった本の存在はとても貴重だと思う。そして将来なんらかの緊急事態に陥った時、この本を読んだ人と読まなかった人では、生死を分けることになる...かも知れない。 (月柊/2002-10-28) めちゃくちゃ寒かったり、ぶっ倒れそうになるほど暑かったり、という極限状態で人間はいったいどうなってしまうのか? というユニークなテーマ設定で書かれたやさしい生理学の本である。身近な生理現象も解説してくれていて、自分という人間はなんて精巧に作られているのだろうと感心し、「ぼくのからだよ、ありがとう」と感謝の気持ちでいっぱいになる。例えば、なぜ冬になると吐く息が白くなるのか、頬が赤く染まるとなぜ熱を感じるのかetc.(答えは読んでのお楽しみ!)人間以外にも驚異の環境適応能力を持つ動物や細菌など、様々な生物の不思議が紹介されており、とても興味深い。生理学的見地にのっとったダイエットの方法まで言及されていて、明日から実践してみたいと思う。
(竹の梯子/2004-02-10)
タイトル、目次、本文からとても魅力的に思え、読み進めていった。
生理学の学者の先生が書かれ、一般の読者向けに書かれた本書は親しみ易く、どこかな硬派な科学エッセーといった趣があった。科学が苦手な私に、極限の人間、生物の生理学的機能について興味深く、謎を明かしてくれた。 面白かったのは第3章「どのくらいの暑さに耐えられるのか」では「アフリカ人が手足が長いわけ」 「背が高いほど、より効率的に熱を放出できる。また、汗を十分にかける表面積がありながら皮下脂肪が少なければ、体の奥の組織から伝導によって放出される熱の量も増える。~中略~ 動物も、体の表面積を増やして効率よく熱を放出できるように進化してきた。(本文はつづく)」 と「人間の体の大きさが気温と!関係がある」ことがどうしてか理解できたことがまた楽しい。 また「宇宙では生きていけるのか」の第6章で、「無重力状態」の項も印象深い。「無重力状態では、体液の循環に大きな影響が及ぼされ、体液は上半身に移動していく。頬がむくみ、首と顔の血管がくっきりと浮き出て、鼻はつまって嗅覚と味覚がなくなる」とのことだ。また、「微重力状態では、生成される赤血球の数が著しく減り、それはホルモンが関わっている」など生理学の専門的な知識も語られ、読み進めていっても気になり何度も読み進めながら、後戻りしたりと2~3回は少なくても繰り返し読みたい箇所が多い。 生物、人間の体の仕組みで知らないことはまだまだ多く、それを知ることは楽しいと思えた本でした。 (すみん/2003-05-18) 人間の生命能力。限界を科学的に述べ、効果的なサバイバル技術に
ついて述べている。知識としてみにつけても約にたつわけではない。 しかし、読後の人間の能力にたいして感慨深い余韻に浸れるだろう。 高級な娯楽書 (/2003-01-23) 人間は寒さ熱さその他様々なプレッシャーにどこまで耐えられるかをたんたんと解説してくれています。使いようのない知識の羅列なのですが、楽しめます。もし自分が砂漠に置いてきぼりを食らったときにはこの本の知識を活かして生き抜ければと思いました。いやホント。
(/2002-08-04)
その名のとおり「人間はあらゆる物理的条件にどこまで耐えられるのか」という究極のサバイバル・ブック。女性生理学者による極めて科学的なサイエンス読本だ。さまざまなケース・スタディが紹介されていて、それはそれで興味深い。
ヒトって意外にガマン強い動物? (白ケチャップ/2006-08-02) この本は題名そのままに人間の限界を書いているのでそれだけでもおもしろい。著者はたいへんユニークな人のようで自らもその限界に挑戦している。原作がいいのか訳がいいのかはわからないが、ノンフィクションなのにロマンチックだと感じるほど、文章表現も素晴らしかった。久々にパーフェクトな本に出会った。装丁も渋くて私好みです。
(yucca/2005-03-27)
この本読んでダイビングを始めたくなった。低酸素でハイになりたくて。ははは・・・。著者ご本人がいろいろお試しになっているところもステキです。
(wacko/2005-02-19)
「人間は弱い生き物だ」という人もいるが、この本を読んで欲しい。この本は、ある意味、自己啓発本だと思う。人間がこんなにも過酷な状況に耐えうるなら、私は現状この程度の大変さで弱音をはくなんておかしい、とハッとする。何か辛いことがあった人、ピンチに直面している人は読むべきでしょう。なんて自分は小さな壁にヒーヒー言ってるんだ・・・負けてられない!と奮起したくなるはずです。面白い企画ですね、この本。
(ちぃ/2008-08-25)
全9件のレビューを表示しています。[amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する
ASIN:4794211090草思社(2001-12) 原著:Brian Greene/翻訳:林 一/翻訳:林 大/ブライアン グリーン 売上順位:10846 ¥ 2,310(中古:¥ 840) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
この本は、一般の物理を学ばなかった方にも直観的な方法で、現在の最先端の物理(相対論・量子論・弦理論・M理論etc..)を極めて明快に知ることが出来る。ユーモアたっぷりの軽快な言葉で書いてあるが、本質をきちんと突いている。一方物理を学んだことのある学生には大変わかりやすく、すらすらと読み進むことが出来るだろう。また歴史背景に沿って書かれているため、史実的な理解の混乱もなく読み進めることが出来、まさにエレガントな一冊。またこれから素粒子・重力理論の研究を志望する人にとっても、概要を知る上で大変面白い。物理を学ぶ者は是非一読と言っても過言ではない。ただ、ケーラー多様体をカーラー多様体と表記したり、訳的にちょっと嫌な所を感じる方はいるもしれないが、そこは訳本の性なので気にするなかれ。(ちなみに、読み物なので勿論数式が展開してないのでどんな方でも気楽に読めます)
(増田裕昭/2004-04-26)
現在の素粒子物理学を支える2つの支柱である一般相対性理論と量子力学を自然な形で統合する「超ひも理論」を、コロンビア大学の数学・物理学の現役教授である著者ブライアント・グリーンが、非専門科にも分かりやすく数式を一切使わずに解き明かしていきます(ただし、アインシュタインの有名なエネルギーと質量の関係式だけは例外です)。非専門科にも分かりやすくと言いましたが、決して気楽に読み流して理解できるわけではなく、十分に理解するためには読者にはそれなりの集中力が要求されます。
本書の最初の3分の1で現代物理の基礎となっている「特殊相対性理論」「一般相対性理論」「量子力学」に関して、身近な例を挙げて説明されています。それはかなり成功していると思います。そして本書の本題である「超ひも理論」に入る前に、いかに一般相対性理論と量子力学が相容れないかと言う事に言及し、20世紀後半に物理学者によって費やされたの数多の努力が紹介されます。本題の「超ひも理論」の解説でも身近な例を挙げて説明しようと苦労していますが、著者の力量をもってしても「相対性理論」の説明ほどには成功していません。やはり10次元や11次元などの高次時空間を直感的に理解することの困難さ、および超高度な数学によって記述される「超ひも理論」を直感的に理解する事の困難さの現れでしょう。それでも、現代の最先端の素粒子物理学理論が立ち向かっている難題がいかなる物か、究極の理論たる理論に求められる物は何か、「超ひも理論」は究極の理論たり得るのか、「超ひも理論」をも超える「M理論」とは何か、等々の疑問に対する著者自身の回答を得る絶好の読み物です。 訳文は直訳調の文章が散見されけっして良くこなれているとは言い難いですが、英語を母国語としない日本人に本書への道を拓いてくれた功績は大です。しかし、訳者に改善を望みたい点がいくつかあります。まず、残念ながら訳者達が素粒子物理学の専門家ではないことによる非適切な訳語がみられます。例えば、通常「カルツァ」と呼ばれている人名が「カルーザ」と表記されていたりします。また、338ページにある「リンゴとミカンをくらべるのと同じことだ」という表現はプロの翻訳家とは思えない拙訳です。他には、31ページの「レゾン・デートル」や268ページの「リフレーン」はしっかりと日本語に訳すか、説明を加えないと意味が不明です。あと、不注意な誤訳が散見されます。表1-2の「質量の四つの力、・・」と「電子の質量に対する・・」は間違いで、それぞれ「自然界の四つの力、・・」と「陽子の質量に対する・・」が正しい訳です。 表紙の帯で「ついに、宇宙のすべてを説明する理論を手に入れた!」と断定していますが、これは明らかに誇大表現であり、本来は「ひも理論は宇宙のすべてを説明する究極理論になりうるか?」のような表現の方が本書の内容を正しく伝えていると思います。 (Dr.Shigeharu Mutoh/2007-09-02) 著者の超弦理論における業績を語りながら、1999年までの現代物理学から超弦理論に至る道を鮮やかに、語っているが、超弦理論までは着いて行けても、M理論は未だ良いが、ブレンの登場によって読者の理解力は限界に達し、ブレンを説明されるほど更に解からなくなる。それにこの本は、ちっとも、一般人向けに書かれていない。物理学科卒でも理解は難しいが、米国では宣伝力によって売れた。20世紀までの超弦理論非常にうまくまとめ書かれている。しかし、超弦理論には、現存する全ての力を統一する理論としては、初めからこの理論では解決不可能な前提条件が付随して離れない。それは、初めに10または11次元の時空間の存在を仮定する必要があることである。それを背景依存という。一般相対性理論は背景独立である。背景依存を背景独立な理論には2007年現在でも成されていない。それは論理的に矛盾である。いくら数学的に美しくても駄目である。この事実を頭に入れながら読んでも良いが、400ページを越える。時間を無駄にする事覚悟の上なら読む価値は勿論ある。話は少し超弦理論から離れるが、Smolin等は一般相対性理論と量子論を背景独立に融合させた「ループ量子重力理論」を提唱している。この一般書「量子宇宙への3つの道」これも難解な部分もあるが、超弦理論にもきちんとふれている。
(yoda21/2003-02-16)
超ひも理論について、素人にもわかるように書いた和書は少ないが、その中でもこの本が飛び抜けて詳しい。他の本で物足りないと感じた人にお勧めだ。
なぜひもなのか、膜や立体でもいいのではないか、なぜ10次元や11次元なのか、もっと詳しく知りたい人に懇切丁寧に説く。数式をまったく使わず、言葉だけで説明するのは、超ひも理論の最先端で実際に活躍する著者でなければ、できないことだ。 (garao/2002-01-23) 数学や物理に関して専門的な勉強は一切したことはないが、相対性理論・量子力学・ひも理論への興味はなぜかもっていた。これまでも、宇宙論関係を詳述した一般書を何冊が読んだが、いまいち理解したと自分で納得できることは無かった。
しかしこの本は違った。式等難解な表示はほとんどないが、豊富な例により素人の頭にもイメージを沸きやすく展開されている。 もちろん、実際に数式を解き、物理学に精通しないと本当の理解はできないであろうが、宇宙論にかかる理論がそんなに怖いものではないことがよくわかる。 この本のおかげでもっと宇宙関係の書籍を読んでみようという勇気がついた。 (/) ひも理論の第一線で活躍している作者が、平易な文章で私のような物理を専門に習っていない人に書いている本です。特に第11章の、ひも理論で有名な物理学者ウィッテンとの空間を引き裂くフロップ転移の証明競争の場面など、当事者である作者ならではのスリリングな展開があり面白かったです。また、今まで良く解らなかった、ひも理論とM理論の関係もこの本には丁寧に書かれていた。ただし、この理論はまだ新しい理論で、階層性問題つまり重力の問題はまだ解決されていないということが分かりました。それでも余剰次元を頭の中で想像するのは普通ではなかなか味わえない事なので一読の甲斐が有ります。
(ミッチ/2002-07-23)
研究を通じての物理学者と数学者とが織り成す連携、相互作用をありありと描写して、物理学を我々素人にも身近なものにする点でこの本は大成功を収めている。論文を作成し、それを発表する時のプレッシャーや期待感、ある種の不安感、等のない交ぜの心理を描写したり、共同研究者にビール缶6個で週末に仕事をさせる等、生き生きとした描写で、素人の目線に合った生活感覚を随所に散りばめ、読者を飽きさせない。著者には結構ユーモアがあって、それがこの本を堅すぎることが無いようにする点で大きく貢献している。「ひも理論」が果すことができる21世紀の新しい物理学での役割を慎重ではあるが楽観的に述べている。物理学には縁遠い素人にも新たな理解や今までとは違った世界観を与えてくれる、非常に興味深く啓蒙的な書だ。
(Ранжа/2003-01-04)
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第2部の相対性理論や量子力学の解説は分かりやすい。特に特殊相対論での「運動が異なる次元に分配される」という考え方や、量子論でのプランクの黒体輻射に関する比喩は、面白い。 第3部、第4部は、相対論と量子論を統合するためのひも理論の説明であり、本論である。第3部はともかく第4部となると、自然言語で書いてあるものの内容はとても難しく、理解できたとは言いがたい。勿論雰囲気を味わうことは可能であるが、後半は遂に飛ばし読みとなってしまった(何回読んでもわかる気がしない、ということ)。 勿論、数式満載のひも理論解説書はもっと難しいのであるから、本書の前半あたりが私のような一般読者の限界であろうか。 (con/2002-03-01) 最初は原著に挑戦したけど、途中で挫折してしまいました。
幸運なことに予想より早く邦訳が出たのはうれしかった。分量が多いので読むのは少し力がいるけど、とにかく読めば、相対論から超ひも理論までの全体像が把握できるのがいい。著者はたとえ話を豊富に使って、素人にも理解しやすいように解説していて好感がもてる。またCGを駆使した立体的な図が更に理解度を高めてくれる。一般相対論とマットの上のボールの比較を単なるアナロジーとしてではなく、そこから更に突っ込んで解説してくれるのなど充実したサービスの本である。 同時期に出たホーキングの本と本書はよく比較されるが、前者は宇宙物理全体を概観した本であるのに対し、本書はあくまでひも理論に的を絞っている。 最近は相対論や量子力学の一般向けの本が多く出版されるようになったが、あいまいな内容の本もある。しかしエレガントな宇宙の著者は専門の物理学者で、その心配はない。一部の専門家の間でしか理解されていない難解な分野を、これだけ分かりやすく説明した本は多くない。著者の功績はとてつもなく大きい。 訳はベストではないが随所で苦心の跡が見られる。これだけの大著になると、完訳と称して実は巻末の原注などが割愛されることがあるが、その辺もちゃんと邦訳に収めた訳者は素晴らしい。ただ、訳にひとつコメントするならば、邦題の「エレガントな宇宙」は直訳すぎる。私的には「華麗なる宇宙」なんて訳が気に入っている。 全ての人に本書を読んで欲しい。また、相対論は間違っている系の話を信じている人はぜひとも読んで欲しい。 (/) 20世紀の物理学の2本柱、相対性理論と量子力学、 その両方の理論を繋げるべく表れたひも理論(それは純粋な数学的研究のためにこしらえた難解な公式が、導いた物理的な解答が1次元のひもなのでそう呼ばれる。)、その美しさ故に研究された理論が開花し現在証明されている理論を統一し宇宙を記述するのにふさわしい新しい理論となる。しかし、多くのことが解明されていない。それゆえ21世紀の理論と呼ばれる。
数式を使わず絵を使って分かりやすく解説で説明されている。しかし、理論そのものが直感的理解の他(例えば11次元など)にあるので読み込むには柔らかな頭が必要だろう。しかし、理解できなくても結論だけを記憶するだけでも読む意味があるだろう。最初の4章までは、相対論と量子力学が記述されていてそのこなれた説明は、両理論の本質を最短で理解するのではないかと思える。逆に物理を勉強した者には冗長なので読み飛ばしても良いだろう。 日々進歩している最新物理学の世界を1998年までトレースしていて終わりの3章はひも理論/M理論を未解決な物理問題に展開して予測を述べられているので、最新の物理の事情を知ることとなるだろう。 しかし、ひも理論は現在有力な理論の1つであってそれが真実かどうかは現在ではわからないことも事実である。 (久留 典之/2002-03-10) 数学を扱う本なのに数式は一つも出てこない、一般の人向けの本です。アインシュタインの相対性理論に始まり、量子力学、超ひも理論をさまざまな比喩を用いて説明しています。相対性理論や、量子力学の説明だけを見ても、他の一般の人向け用の本と比べてかなり分かりやすいと思います。
500ページもある厚い本ですが、面白かったので2日で読み終わりました。読み進めていくうちに普通の人では考えも及ばないような宇宙の姿を知ることになり、驚きに満ちている本です。多少トポロジーの予備知識があるとなお面白いかもしれません。 すべての人にオススメです。 (takashi_m/2002-05-05) 高校しか出ていないし どちらかといえば文系の私が きれいな装丁に惹かれて図書館でこの本をレンタルして ドキドキワクワクしながらページをめくりました
正直なところ理解できないところも多々あるし 周りに少し教わりながら読んでいて 読み終えることができるかどうかわからないけれど 私の乱読してきた過去の中で いちばんおもしろい本であることには間違いなしです だって 初めてネットでお買い物したんですから 服ですら買ったことがなかったのに! (治/2002-07-09) 『ホーキング、未来を語る』の巻末で、翻訳者佐藤勝彦が「すばらしい」と絶賛していた『the elegant universe』の邦訳もの。500頁を越える大著で、図版の数を考えると、文章の量は『ホーキング、未来を語る』の5倍くらいになるだろうが、その分詳細であり、第一線の研究者らしくどの地点までひも理論がきているのか丁寧に紹介している。原註にもかなり専門的なことが書かれていて、数学的知識の豊富な人にはより楽しめるだろう。
値段も高くないし、内容の充実度からいえば星五つといきたいところだが、本としての出来、楽しさの点で、星四つにした。素人には『ホーキング、未来を語る』のほうがとっつきやすいし、持っていたいという気にさせられる。内容ではなく、これはあくまで「本」としての魅力の話。こちらのほうがより充実していて楽しめた、という人がいてもなんの不思議もない。 (C.ハサウェイ/2002-01-27) ã"ã®æ¬ã¯ãè¶...弦çè«-ã®å¤å...¸çç空ã§ããã«ã©ã"ã¤ãªç©ºé-"ã®å°é-å®¶ã®
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人間はどこまで耐えられるのか (河出文庫)
ASIN:4309463037河出書房新社(2008-05-02) 原著:Frances Ashcroft/翻訳:矢羽野 薫/フランセス アッシュクロフト 売上順位:27636 ¥ 998(中古:¥ 175) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:2
本書を見たのは、ちょうどオリンピックたけなわの頃でした。
どれくらい潜水できるかの事例として、海女、日本の女猟師の紹介をしています。 女性の方が、潜水に向いているのは、男性よりも長く生きを止められることと、寒さに強いことからとのことである。 さまざまな面での人間の限界について、生理学者らしい視点で論点をまとめている。 (kaizen/2008-09-27) 372ページにしてわずかに7章から成る本書は、「びっくり!人間の限界あれこれ」というような、
全2件のレビューを表示しています。キワモノを集めたものなどではなく、極めて硬派な、超一流の生理学分析に基づいた良書である。 「走ったらなぜ息が上がるのか」というような、普段まったく疑問に思わない事まで丁寧に丁寧に 解説し、あるいは「なぜ凍傷になるのか、なったらどうすればいいのか」という、覚えていてまず 役に立ちそうにはないけれど、知らなくても良いかと言われれば知っておいた方が絶対良いと思 えることなどもたくさん網羅されている。 著者はなんと、オックスフォード大の生理学部教授にして、インシュリン分泌に関する第一人者で あるという。その著者がわれわれ読者のために持てる知識を総動員して、人間あるいは生物の素晴 らしさについて書いてくれたのだなぁ、という善意すら感じる。 NHKの『驚異の小宇宙 人体』とか、ちょっと前にベストセラーになった「生物と無生物のあいだ」でも、 生命活動の偉大さに触れていて、大きな感動を呼んだが、本書はそれらと似ているようでまったく異 なる次元からアプローチしている。それがまた面白い。 (あぶはち/2008-10-30) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:5.0 はてブコレクション数: |
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世界でもっとも美しい10の科学実験
ASIN:4822282872日経BP社(2006-09-14) 翻訳:青木 薫/ロバート・P・クリース 売上順位:65888 ¥ 2,100(中古:¥ 1,680) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:237
中学〜高校の科学(物理)知識があれば、本書で取り上げられている科学実験のほとんどを
理解できます。 ガリレオ、ニュートン、フーコーなど単に教科書では現象の科学的説明と法則の導出に とどまっていたものが本書により、時代背景から主人公の生い立ち、その実験を しなければならなかった必然などがストーリーとしても面白く読めます。 特に実験系に携わっている人なら、美しい実験と言われてイメージするものが あるかと思いますが、本書には過去の偉大な実験の中でも特に代表的なものが 取り上げられており、科学の広がりと奥深さを感じることができるのではないかと 思います。 前半部の実験は小学生からでも読んで理解が可能であり、また理系の大学生であれば 科学実験の美しさの一端に触れるためにも、全般を通読していただきたいと思います。 お勧めの書です。 (daphnetin/2007-04-07) 書名に惹かれて手にとって見た。著者のクリースは初めてだが、訳者の青木氏はサイモン・シンの『暗号解読』を読んだことがある。原著の内容を十分咀嚼した上で訳出されているので、ちゃんとわかる日本語になっているのがよい。
さて本書は、科学雑誌で募集した「美しい実験」で上位にランキングされたものを、その実験方法や実験者の人となり、当時の社会背景などを織り交ぜながら、科学の実験の「美しさ」を考察するものである。 取り上げられている実験は、 ・ガリレオのピサの斜塔の実験 →重さに関わらず落下の速度は同じ ・ニュートンのプリズムの実験 →白い光は多数の色の集まりであることを証明 ・ヤングの二重スリットの実験 →光は波であることを証明 などなど。それまでの社会の常識を変えたエポックメイキングな実験ばかりで、科学史としてもたいへん興味深く読める。 主題である「実験の美しさ」とはなにか。 ひとつは、科学の実験は職人芸のようなものである、ということ。注意深くノイズを取り除かなければ対象の真の姿は見えない。材料があれば誰にでもできる、というものではない。もうひとつは、シンプルで直感的な実験を考案するのは、それ自体が芸術と同様、属人的な創造的行為である、ということ。 中世までは科学者のことを自然哲学者といった。哲学と宗教と科学は(日本では全く意識されないが)西欧では非常に密接な関係をもっていて、例えば、学校で進化論を教えるのはいかがなものか、というような議論があるように、いまでもなおせめぎ合っている。科学の「美しさ」もその背後にはアリストテレス以来の論争があるようで、その深さに感じ入った。 (丁三/2007-06-11) 科学者たちは実験のことを時に「美しい」と形容する。ぼく自身も科学者の端くれだが、確かにそうだ。美しい実験、美しい結果といった言葉づかいに違和感はない。著者は、哲学者・科学史家という自分の立ち位置から、科学者たちとの対話を通して、その「美しさ」の意味をくみ取り、10の「美しい科学実験」を通して、「実験にとって美しさの意味とは何か」「実験に美しさがあるのなら、それは美にとって何の意味があるのか」という2つの問いに答えようとする。もともとは雑誌「Physics World」での連載であり、取り上げられた10の実験はアンケートに基づいて選ばれている。おそらく実験とは、科学者にとって自分自身との対話であり、自分自身の哲学が具現する瞬間でもある。だから、実験を経た後の科学者の言葉は、その深さと重さを増す。訳者もあとがきに書いているが、ニュートンの「光は屈折するときにその色を変えない」という言明に、この書物の中で出逢うとき、理性ではなく感性を揺さぶられ、涙すらあふれてくる。科学が、芸術同様に人間の感性に訴えかける営みであることを著すことに、著者は成功している。10の実験について語った各章を結ぶ間章もとても興味深い。
(Y. Naito/2006-10-29)
最も有名な実験の科学史的位置づけ |||||
科学史上の10の“美しい”実験を取り上げて、解説した本だ。取り上げた実験は
エラトステネスの地球の外周の測定 ガリレオの落体の実験 ガリレオの斜面の実験 ニュートンのプリズムの実験 キャヴェンディッシュのGの測定 ヤングの光の干渉実験 フーコーの振り子の実験 ミリカンの油滴の実験 ラザフォードの原子核の発見 電子の干渉実験 だ。どの実験も、こう書いただけで、科学の心得が少しでもある人には、あの実験と分かる有名なものだ。それぞれについて、科学史上の位置づけや実験の解説がなされていて、楽しく読めた。浩瀚伝えられるエピソードの当否についてしっかりと資料批判がなされているのも勉強になった。例えば、「落体の実験がピサの斜塔で行われたのは伝説である」と言われるが、可能性は十分あるとか、『背信の科学者たち』で告発されている、「斜面の実験」や「油滴の実験」でデータが美しすぎるという非難は不当であると述べられている。科学者の端くれとして、かれらの名誉回復がなされるのはうれしい。 ただ、実験の解説が今一歩ディテールに踏み込めていないことが、少々不満だ。著者は“美しい実験”を芸術になぞらえていて、私もその通りだと思うのだが、芸術同様実験でも「神は細部に宿る」のであって、その細部に踏み込めればもう一つ違う美しさが現れるのだ。まあ、実際に実験をやったことのない哲学者には無い物ねだりではある。 (shibchin/2008-03-27) 取り上げている科学実験は、ほとんどが日本では高校までに学んだものですが、教科書で法則を実証するためのものとして記述されている実験像とは異なる、生の科学者の肉声が聞こえてきます。正しいと仮定した法則の正しさを実証するためには、どう実験すればよいか、その苦労がしのばれます。美しくシンプルな法則の裏には、美しい実験があったことに改めて感動します。訳者あとがきで、青木薫さんが、原子の二重スリット実験の写真に涙が出たと書いていますが、実験環境の進歩でそれが可能になったこととあわせて、そう思わせるだけの説得力がある実験であるように感じました。
(ポピュラーサイエンス/2006-10-15)
書名もGood.内容もGood.
著者が雑誌でアンケートをとった結果を参考に10の科学実験を紹介する内容. ほとんどが物理実験なので, 私のような初心者のために各実験の説明をもっと丁寧にして欲しかったですが, 各章末に設けられたコラムが非常に有意義で面白いです. コラムは,科学的思考を紐解いてみる内容で,「うんうん」とすぐに納得できるほど わかりやすいです. 数学,物理ができなくても読めます.読むべし. (カカポ/2007-02-08) 昨今、日本における科学教育レベルの低下が言われて久しい。
工学部の人気低下も著しく、国立大学の工学部系でさえ、いまや比較的入りやすいと言われる程度になっている。 確かに、自分の教わった何十年か前の学校の化学や物理の授業もあまりおもしろいものでなかった。 ところが、この本に提示された「美しい」科学実験は、本当にわくわくさせるものばかりである。 いまや、常識と言われる科学の体系もこのような努力の結果得られたものであるとは、恥ずかしながらほとんどと言っていいほど知らなかった。 かくいう私も文系であるが、この本にあるような科学実験を追体験すれば、科学に対する思い入れも、今とは相当に違ったものになったのではないかと思わせる。 学校で教わった、いわゆる「知識」は、このような先人たちの血と汗と涙の努力の結果であるし、授業で生徒たちに追体験をさせることができれば(そのようなレベルを遙かに超えた職人技が多いことも記載されてはいるが)、今よりももっと多くの科学技術者たちが生まれてくるのではないかと思わせるような本である。 (takokakuta/2006-12-06) 世界でもっとも美しい10の科学実験という原題だが、実際は物理実験のみを扱っている。従って、化学及び生物系の実験を期待して読むと、今ひとつ満足感に乏しい。しかし、実験者の生い立ちや背景、実験の説明について概ねとても楽しめた。理系指向の小中学生にも勧められる科学入門書の一つと言っていいだろう。
いくつか問題点を挙げて、今後の類書に反映されることを望む。 1.実験の詳細及び図が今ひとつ もっと鮮明な図やカラー写真があった方が分かりやすいのに…と思うことがしばしばあった。特にキャベンディッシュの実験の説明は雑で、何回か本文を読み返さないとよく理解できなかった。図の説明というのは、基本的に本文を読まなくても簡潔に完結していることが必要だ。著者は科学史の専門家らしいが、物理の素養はないのか? 2.「美しい」実験か否かという蘊蓄が目障り 本書に挙げられた実験はいずれも科学史上重要で、かつ極めて簡潔に説明でき、素人(私は研究歴はあるが物理学者ではない)でも理解できる程度のものを集めている。それだけで必要かつ十分な科学書と言えるのだが、著者は何をトチ狂ったのか延々と「美しさ」について御託を並べている。これがあまりに修辞的で理解不能。科学的内容は、少なくとも高等教育(大学教育のことだ)を受けた者にとってはある程度世界的に共有可能だが、美的感覚は民族によって異なり、場合によっては共有不可能だ。例えば太平洋の島々では過度に肥満な女性が美しいとされている。この感覚は、高度肥満者の溢れる北米諸国では受け入れ可能でも、少なくとも日本人には受け入れることは難しい。従って、これらの美しさに関する無味乾燥な論説については、日本版ではあっさり省略してしまった方が良かったのではないか?訳者もあとがきで告白しているように、相当苦労の後が見受けられるが、やはり訳者自身も理解できなかったところが結構あったのではないかと感じられる。従って、読者(少なくとも評者)には分からなかった。 ついでに言うとこれらの御託は「Interlude(日本語で間奏曲か?)」という題名の記事になっているが、いったいどれだけの日本人がInterludeの意味を知っているのか?少なくとも大学受験レベルの必須単語ではないし、頻出上位1万語にも含まれていないと断言できる。読者の99%がわからんだろう外国語を、少なくとも記事の題名にするべきではない。編集者の言語感覚を疑う。 (poch/2008-12-07) 「こういう本があるんだな」というのが一番の感想。
この本に出会えて本当によかったと思える一冊である。 ひとつひとつの実験の原理や結果を理解していくのは、確かに面白いが、同時に、 その実験が「美しい」と感じられる所以を、著者と、そして訳者の緻密な文書 から読み取る楽しさがある。 個人的には、第10章の単一電子の量子干渉は、鳥肌が立ちっぱなし。 読み終わったあと、なぜか美術館にいってみたくなりました。 (ikuzi/2007-10-19) ここに登場するあらゆる人物はわたくしたちとおなじ
少年時代をすごし、ちょっとへんかなーなんて思われている そんなこどもだった天才異才をうまく育てていったこの興味 という実験はときに怪我をしたりそれを諦める人もでてくるわけだが そんなことをいとわずにつづけていたそれが、すばらしい 科学実験へとむすびついていった。 科学を知らなくてもページをめくると、そこには いままで知らなかった宝物のありかをおしえてくれるようで 痛快な一冊である。ぜひお薦めしたい。 (flora/2006-12-14)
確かに美しい科学実験と現代でも思う |||||||||||||
理系であれば、芸術ではない人工物や構造物あるいは論理や数式にも美しさを感じる場合があることは十分に共感できる。この本は、科学実験で「世界でもっとも美しいもの」を10セレクションしている。
具体的には、「エラトステネスによる地球の外周の長さの測定」「ガリレオのピサの斜塔の球を落とす実験」「ガリレオのアルファ実験(落下の等加速度の発見)」「ニュートンの決定実験(プリズムによる太陽光分解)」「キャベンディッシュの地球の重さを量る実験」「ヤングの光の干渉実験(二重スリット実験:光は波)」「フーコーの振り子(地球の自転を知る)」「ミリカンの油滴実験(電子を見る)」「ラザフォードによる原子核の発見」「一個の電子の量子干渉(電子は波でもある)」の10である。 確かに美しいと現代でも思う。 (ねぼすけ2004/2009-05-27) 世界中の科学者たちに「あなたがもっとも美しいと感じる実験」についてアンケートをとり、そのうちのトップ10の実験について、歴史順に紹介する内容になっている。古いものではエラトステネスの地球の外周の測定からはじまり、光子の量子干渉実験まで、どこかで必ず聞いたことのある実験系がずらりと並んでいる。取り上げられている実験は、物理学のものが多いが、どれもトップ10を占めるに値する「美しい」実験ばかり。
本書の面白いところは、コラム的にまとめられた項目「Interlude」の節。「なぜ科学は美しいのか」「科学は美を破壊するか」「科学の芸術性」など、一見相容れないように思える客観性を扱う「科学」と主観的な「美の感覚」が決して深い溝で隔てられているものではなく、根底には自然の真理に触れようとする探究心、真理を明らかにするために提案される実験の巧妙さなどに対する共通した体験がある、と説く。本書を読んで、実験に明け暮れる研究者が「美しい!」と叫んでしまう心理を少しでも多くの人に味わってもらいたい。 (ぶれぐま/2008-09-10) 科学という無機質に思われがちな分野に持ち込んだ「美しい」の表現。
全13件のレビューを表示しています。その表現方法が間違いではないことを本書では伝えています。 一般的に有名である実験を主に記載している為、高校からは物理を専攻していない 人達にも比較的、その世界に入りやすい内容だと考えます。 現在では小学生でも認識している「地球が24時間で1回自転している事象」 フーコーは一本の長い紐と錘を使用し、誰の目にもわかる形でそれを証明しました。 単純だけど、反証出来ない、わかり易い証明。 美しいという表現がピッタリではないでしょうか。 この他にもヤングによる光の干渉実験やガリレオによる斜塔での実験 (実際には斜塔で行われた記録は残っていないといった事も記載しております) 過去に一度は聞いたことがある実験が記載されております。 出来れば、小学生や中学生の夏休み等に読んでもらい、同じような実験をして 当時の科学者が如何にして仮説を実証してきたかを身をもって体感してくれれば、 数学や科学離れに一役買うのでは(?)なんて思っています。 ちなみに、日本各地のフーコー振り子実験情報がここに記載されています。 是非ご参考に http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/‾yoshiya/foucault/list2.html (nori@amazon/2008-05-30) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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I'm a Stranger Here Myself: Notes on Returning to America After Twenty Years Away.
ASIN:0553456504Random House Audio(1999-05-04) 監修:Bill Bryson/Bill Bryson 売上順位:161274 ¥ 2,554(中古:¥ 3,696) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:112
アメリカで生まれ育った後に20年ほどイギリスに滞在していた著者が、母国に帰ってきたときに再発見した日常生活のあれこれが綴られています。アメリカ人でありながら、アメリカの生活に驚いたり、感心したり、困惑する姿が、ジョークを交えて描かれていて、日本人が読んでも新しい発見が数多くあります。著者のユニークな視点も楽しいです。各章は短いので、面白そうに思ったところからかいつまんで読んでいくことができます。
(鈴木純一/2002-05-01)
ブライソン氏はアメリカ生まれ、長い間イギリスの出版界で活躍してきた人である。彼がアメリカに戻ってきて出会った数々のカルチャー・ギャップとは・・・
記念日にドーナツをふるまう郵便局に感激し、いきなりファースト・ネームで呼びかけてくる電話オペレーターに困惑するなど彼の子供のような感性と成熟したユーモアがこのエッセイを面白くしている。 買って損ナシの本なのでぜひお勧めしたい。こういった本を翻訳、出版してくれた出版社にも拍手! (正しい資質/2004-01-02) アメリカの生活の良い面・悪い面がジョーク交じりに紹介されています。1つのコラム自体は数ページ程度なので、どこからでも気軽に読めます。何度読んでも笑ってしまうこと請け合い。お得です。
(Sheep/2003-01-21)
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(/)
タイトルが気になって読んで見ました。私はかつてアメリカに住んでいたので話の意味が100%理解できて、そうそう、ほんとこういうところ変だよねえと頷きながら読了しました。
アメリカに住んだことがある人も住んだことがない人にも薦めたい。アメリカの変なところステキなところ知らなかったこと、たくさんみつかります。何が愉快ってイギリスに住んでいたアメリカ人という独自の視点。アメリカ人だからこの上なくこの国が大好きなのに、変なところを見つけて驚嘆したりする。それが日常生活の中の発見だからなお良い。そして素晴らしく軽快な語り口。文章も本当に素晴らしい。文句なしに五つ星。 (atsukos11/2004-09-28) 最初読んだとき、すばらしいユーモアのセンス(大げさな表現も気にせず読ませるほど)に驚きました。あわててこの筆者の本を買い集めたほどです。が・・・この本を超えるユーモアには出会えませんでした。アメリカの奇妙で、独りよがりで、でも愛すべき面を紹介しています。買い!
(ほんのムシ/2007-03-01)
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