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「新釈 走れメロス 他四篇」 とその関連商品
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新釈 走れメロス 他四篇
ASIN:4396632797祥伝社(2007-03-13) 森見 登美彦 売上順位:7915 ¥ 1,470(中古:¥ 450) |
レビュー総評点:132
「山月記」
斎藤秀太郎の底抜けの阿呆っぷりが、おいしすぎ。斎藤同様、〈もんどり〉が気になって気になって…。 「藪の中」 数人の証言から浮かび上がる真実。微妙な食い違いに注目。 「走れメロス」 絶妙なボケとツッコミ(さすが関西人!)に、噴き出すこと数知れず。 「桜の森の満開の下」 美しさは嫌というほど伝わってくるのに、体温が感じられない女の人が怖すぎる。 「百物語」 京都の蒸し暑い夏の夜。古い屋敷の座敷に自分も座っているかのような臨場感。 最近は“古典新訳”が流行りですが、こちらは“古典新釈”ときましたか! 原作から受けるイメージを大切に、一編ごとに文体を自由自在に変える器用さはお見事です。 彼の古風でノスタルジックなスタイルが、驚くほどハマッてしまった傑作でしょう。 人によって好みの作品が異なりそうなところもおもしろい。それだけ多彩ってことですね。 古書のような装丁もすてきです。 (諍い女/2007-05-24) 教科書に出てくる様な古典の名作を現代の京都の大学生という世界で切り取っている。
とにかく笑える。 表題作『走れメロス』が一番光っている。こんな友情もあったのだ と目からウロコが落ちる かも。 元になった小説を読んでいないとどこをどういじくっているのか分からないのでこれを機に元話も読んでみるのがよろし。 (かばりっち/2007-04-18) これは名作を一大学生の偏狭な世界観で描きたい作品なんですね、きっと。
想像を絶した苦悩なんて、絶するゆえに多くの者にとってはどうでもいいことでしょうし。そういった高尚と考えられるものとずれた、駄目大学生の屁理屈の中に一片の真実を汲み取るかどうかなんじゃないかと思います。芸術としての小説だとか、敬遠されがちな古典ですがそれらは意外に自分達の身近な悩みに一々頷いてくれるものなんですね。その一つの面をふくらましたものとして、森見氏のこの本がある(原作の詳読記ではないのは当然のこと)。大いに笑えるものもあるし、切なくもなるものもあるし、なんだか不気味なのもある。京都が好きな人も、腐れ大学生を愛する方も、また原作を愛する人も、多くの人が楽しめる内容じゃないかなと思います。とにかく、「走れメロス」の奔走ぶりと、うってかわった「桜の森の満開の下」読後の余韻だけでも、一読の価値ありです。 (モリソン/2007-03-30) 五篇のうち原作は「走れメロス」しか読んだことがありませんでしたが、
他四編も充分楽しめました!原作読んでいると、笑えます! 全篇で登場人物など設定が繋がっていて、原作も?と錯覚するマジックでした。 読んでいない原作を読んでみたいと、思いました。 (ぴよぴよ/2007-05-13) 標題のとおり、著者による近代文学の名作リミックス5編です。
行方不明となった文学狂いの青年と、かつての麻雀仲間との再会を描く「山月記」に始まり、登場人物がそれぞれの作品にかかわる様子は、藤沢周平の「本所しぐれ町物語」に通じるようにも感じます。原作と同じ表現を微妙にからませながら、おバカ方向まっしぐらの暴走だったり、切なさ倍増だったり(どちらの路線でも、心理描写がリアルでうならされます)…文学好きのツボを心得たコンビネーション攻撃を心から楽しめます。それぞれの作品と、原作が持つ緊張感が見事にシンクロしているところは「まいりました!」というほかありません。こういった連作集では「これが好きで、これはちょっと…」という順位ができてしまうものですが、どの作品も甲乙つけがたい面白さです。 舞台となる街の様子も、あたりを知るものにとっては「あそこ、そういうヤツいるよな」「そうそう、あのあたりはね…」とくすくす感を倍増させるスパイスとなっています。 森見作品を手に取るのはこれが初めてですが、「しまった、他の作品をもっと早く手にしていれば!」と悔やませるパワーがあふれています。装丁も小粋で、文句なく☆5つの評価としたいと思います。 (Pipo/2007-03-18) 元ネタを知ってるかどうかでこの本の面白さはかなり左右されます。
私は『山月記』『藪の中』『走れメロス』に関しては読んでいましたが、後半二作品は未読。 そんな私に限れば、前者は☆4つか5つ付けていいくらいだが、後者は1つ減らして☆3つから4つ(総合して☆4つの評価)。 いや、ダメだったなんて言うつもりはない。 物語自体はそれなりに面白かったし、元になった作品を読んでみたいと思わされもした。 それでも元を読んでなきゃ森見氏の「新釈」の面白さは分からないですから。 そういう意味でのマイナス評価です。 『走れメロス』の「逆転の発想」なんかはその極み。 何より素晴らしいのは『山月記』。 この『新釈 走れメロス』の5作品は、それぞれの物語がリンクし合っており、登場人物や舞台背景が2作品以上にまたがって描かれていることが面白さの1つの要因なのだが、それが最も巧妙に表現されたのが『山月記』である。 作者のストーリー構成の見事さは、この『山月記』を作品の頭に持ってきたことの一点で集約されてるとさえ言えると思う。 ホンット面白いから、騙されたと思って読んでくださいな。 でも「元ネタ」を全く知らないって人は、1つか2つくらいは読んでからのほうがいいですよ。 (ふるむーん/2007-07-13) もう森見さんの独壇場です。一度読んでしまったらやめられない文体で
語られる妄想レベルの高い躍動する物語。 『太陽の塔』で一部で話題になり、『夜は短し歩けよ乙女』でブレイク した奇才・森見登美彦による最新作は太宰治「走れメロス」を中心に文 学史に刻まれた名作たちをカバー・リミックスした爆笑のリメイク小説 集です。 特に表題作にはやられました。もともと僕は太宰治が大好きなので、どんな 方法で料理されているのかと思ったら、この方法ですよね。スゴイです。 一度物語を解体し、それを再構築するという簡単のようでいて難しい作業を これだけ「自分の色」を反映し、原作に決して劣らない完成度の『走れメロス』 を作り上げていると驚きました。 そして何より面白い。今回も前作に続き、腹の底から笑わせていただきました。 森見さんはいったい次は何をやってくれるのか? またまた期待に胸が脹らみます。 (ライラライ/2007-03-14) 表題の『走れメロス』(太宰治)の他、『山月記』(中島敦)、『藪の中』(芥川龍之介)、『桜の森の満開の下』(坂口安吾)、『百物語』(森鴎外)の、現代版劣化コピーという感じです。
「劣化」は言い方悪いですが、劣化のさせ方が著者らしくて面白いです。 『山月記』は、原作が大好きなのもあってか、楽しめました。 原作のダメ人間ぶりが、著者のよく書くダメ人間によくマッチしていて。 にしても、原作:虎に化ける→新釈:唾に化ける って。。 『桜の森の満開の下』は、原作:山に住んでた鬼が都に移住→新釈:京都に住んでた著作家目指す学生が東京に移住。 これは普通に現代的な恋愛小説として楽しめました。 文体もそれぞれの原作に似せていて、よく勉強してるなーと思いました。(やや僭越か) どれも、原作は青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)あたりで無料で読めちゃいます。短編だしすぐ読めます。 もともと原作を知ってると面白さが倍になると思われます。 (K内/2007-09-30) 『夜は短し歩けよ乙女』を読んで楽しんだ人にお勧めする。短編はすべて同じ仮想京都を舞台とするからだ。詭弁論部があり、パンツ番長戦があり、図書館警察があり、単位取得と桃色遊戯にあまり熟達していない男たちが力いっぱい阿呆をやりぬく、あの大学の、あの文化祭のサイドストーリー集でもある。
短編集であるため物足りない感じもする。が、短編ごとにがらりと雰囲気を変えて見せた上で、登場人物が次の章のどこかに出てくるようなオムニバスになっている。そこに体はあるけれども心が場と一体になれぬ人の孤独感が、この本の全体に共通して登場人物の誰かが感じているものでもある。 南禅寺から銀閣寺までの哲学の道から蹴上インクラインの桜並木が出てくれば、思い出に胸が詰る。河原町から烏丸の四条の地下道も、桂駅から嵐山までも懐かしい。景色も、原作の風合いもさることながら、短編ごとに変化する作品の気配の違いを味わうことが面白かった。 (香桑/2007-04-12) 古典の名作を森見流に解釈したらこうなった!
キターーーーって感じです。 前5篇からなる短編集。 もちろん原作は誰でも知っている作品ばかり・・・・だと思う。 自分は『山月記』と『走れメロス』しか読んだことはありませんが・・・。 この2作に関しては、 ここまで原作を壊してしまっていいのか?と思うくらいに 面白かった。 でも『山月記』の斎藤秀太郎は本家『山月記』の「李徴」の切なさ やるせなさを見事に再現しているし、 『走れメロス』では本家の友情とは真逆の友情を、それでも 根底に流れる友情の素晴らしさをしっかりと伝えている。 単に面白おかしく書いてるわけじゃないところが、さすが森見さん。 他の3篇も読んだことはないけれど、 きっと同じような手法なんだろうな、と思う。 これを読んで本家の方も読んでみようかという気持ちにさせてくれる。 5篇とも同じように爆笑妄想モード炸裂だったら きっとつまらなかったと思うけれど、 幻想的な話だったり爆笑妄想モードだったり 不可思議な物語だったり 実にバラエティに富んでいて、最後まで飽きることはなかった。 古典名作が苦手でもこれなら読めるんじゃないかな? (なおっち/2007-03-24) 「走れメロス」はとてもバカバカしい内容なのに
臨場感あって、手に汗にぎり、不覚にも引き込まれてしまった。 しかし、まるで「うる星やつら」で諸星あたるが追いかけられているようだ。。。 芽野が“あたる”で芹名は“メガネ”ってところか。 (momokichi/2008-08-26) 太宰びいきの私は、「走れメロス」の文字を目にし、読んだ。〈新釈〉という言葉が腑に落ちる。パロディとは、一種の〈批評〉である、と気づかされる。
たとえば、太宰版の暴君は、徹底的に人を信じない、信じられないから、殺してしまう。そんな王が、実在するだろうか(いや、君、これは、虚構なんだから、んなことは言わんでも、と言われれば、それまでなのだが、まあ、いいじゃないか。言わせてくれよ)。そんな王は、古今東西、存在しなかった、と私は思う。本当は、心の底では、人を信じたいと願っていたはずである。そうでなければ、結末部で、私も仲間に入れてはくれまいか、などとは言わないはずである。森見さん版でも、暴君は、人間不信地獄から逃れたい、心の底ではそう思っている、そんな人物として登場している。要するに森見さんは、太宰「走れメロス」から、一つの真実、――王は、本当は、人を信じたかった!――を、掴み出し、本作に定着させたのである。 余談だが、筒井康隆さんの『文学部唯野教授』もパロディ化することによって、原作にある真実を掴み出し、定着させた作品である。このことは、『文学部唯野教授』のレヴューのところで書いた。また、たとえて言うならば、パロディとは、似顔絵である。そこにデフォルメがあるかもしれないが、それゆえに、真に迫っている。批評を真に生かすのは、あるいは、パロディの右に出るものはないのかもしれない。ってのは、私の根拠のないカンである。 (受難の県民/2008-06-27) どれも巧みなリメイクぶりでひたすら圧倒されっぱなしだったんですが、個人的には坂口安吾のこの名編からの再創造が一番よかったです。森見作品を読んでいてはじめて涙が出ました。
実は(というのも変ですが…)森見さんの描く「抱腹絶倒」の「笑い」とか奇抜なキャラクターの言動とかは正直あまり好きではなくて、若い人はこういうので喜んでるのかー、正直よくわからん、と思いながらも、この人の文章の上手さと物語りのパワフルさに魅了されて、これまで色々と読んでいました。 「桜〜」は、そんな主流派に属さない(はずの)森見作品の愛し方をしている私にも、心から入っていける一編でした。うーん、文学って感じです。この浮世にあるあいだ誰にもときどきおとずれてくる、わたしなにしてるんだろう感と、その果てにやってくる、もうどうしよもない寂しさと哀しさが、クールで幻想的な文章のもとにたんたんと述べられいて切なくなりました。 「走れメロス」の、むぅ、調子狂うなあ、な結末のビジョンをみせられたすぐあとに、まったく作風の異なるこの美しげな作品を一挙に読んだので、そのコントラストも手伝ってやたらと感動してしまいました。森見登美彦おそるべし。 (ソコツ/2007-08-09) 原作が好きで、森見 登美彦を知らない人が読んだらびっくりするのでは・・・。
とにかく全て「原作」とはぜんぜん違いますよ! 現代版です、現代版。 (タンタン/2007-07-22) 内容にふれていますので、読まれる方はご注意を。
27件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。最近の新訳物ブームの勢いか。日本文学の結晶を集めて、現代に置き換えた。 音楽で言えば、リスペクトによるカバーか、サンプリングと言ったところだろう。 それにしても、山月記は、ひどすぎる。 漢文学をカバーして、完全なる日本文学に昇華させた中島敦の珠玉の一作。 静寂、無常、驕慢、諦観、人間の俗や卑しさ、哀しみ、優しさを見事に 描写している。文庫で10ページにも満たない紙幅でである。 それを、1大学生の偏狭な世界観で表すことより、作者は何が言いたかったのか。 原作終盤の、妻子より己を優先する事への自己嫌悪と憐憫、 白くなった月への咆吼の意味を一体何処で表現されているのか、 全くわからなかった。 森見版の最後で記述されている雨に濡れた紙の束が出てきている時点で、 作者の原作に対する読み込みの浅さを悲しく思う。 または、それ程、山月記に思い入れはないのであろう。 ただし、坂口安吾の「桜の森の満開の下」を知ることが出来たので★ひとつ。 私とは逆で、坂口安吾好きで、山月記の初読の人も、私と同じような感想を 持つのか、とても気にかかります。 (田上一隅/2007-03-28) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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きつねのはなし
ASIN:4104645028新潮社(2006-10-28) 森見 登美彦 売上順位:31217 ¥ 1,470(中古:¥ 592) |
レビュー総評点:105
濃い京都 |||||||
夜は短し、太陽の塔と読んで、この「きつねのはなし」に進みました。
2作とは違う感じで、ポップさ・キラキラ感というよりも、ぼんやりと得体の知れない何か、という雰囲気です。暗いなかぼうっと光る神社のお祭り・長々と続く灯篭行列といったものを見たときの、心の中で感じる警告のようなものです。 何冊か読んでみて共通して思ったのは、装飾的なものを全て取り去って考えると、実は素朴でストレートで、なんか好感が持てます。 「京都」を濃く土俗的に表現してる、なんか京都に行ってみたくなる本です。 (ziwatto/2007-05-07) 京都好きの方にはたまらない小説です。
京都という街がもつ不思議な雰囲気が存分に出ています。 どの話も少しずつリンクしているようで、していないような…。 同じ世界の話だけれど、どこかちょっとずつずれているような…。 というような構成です。 森見さんの他の話よりも少し笑い出してしまうような文体は少ないですが。 レビューのタイトルにも書いたとおり、京都という趣のある舞台+少し背筋がヒヤッとする奇妙な話、といった感じです。 京都好きにも、ちょっと不思議な話が好きな人にも、読みやすい小説だと思います。 (メメントモリ/2007-03-15) 本を読むと時々「感触」のある本に出会うことがある。
「感触」は読んでいる途中に文章が視覚以外の感覚を通して、 体に入ってくるという感じでしょうか。 単純な「ホラー」ではなく「するり」というか「ぬるり」というか、 ページを通して、肌にそんな感覚を残していく本でした。 特に描写に関しては、そんな感覚が強かったように思います。 雨の描写では、鼻につんとくる雨の香りが漂い、 起こるであろう恐怖を予感させる。 そんな文章を超えた感覚が、この本にはあるように僕は感じました。 (スクルージ/2007-04-03) デビュー作『太陽の塔』では京都の大学生の日常と妄想を面白おかしく書いていたが、今回の作品はがらりと雰囲気を変えて京都という街の暗がりの部分に目を向けた。
京都は観光都市でありながら、どこか謎を秘めた街だ。いわば京都のB面とでも言おうか、そこに足を踏み入れてしまった人たちを主人公に据えた中篇が四つ収められている。伏見稲荷・吉田神社の節分祭・琵琶湖疏水など、京都人には馴染みの場所を舞台にしてひそやかに繰り広げられる、いわば京都のB面とでも言おうか、影絵のような妖しく美しく恐ろしい物語もまた、古都・京都のもつ秘密に新たに加わった。京都という街が書かせた話といってもいいかもしれない。個人的には「果物の中の龍」が気に入った。 ただ怖いだけでなく、時には華麗ですらある描写が読ませる。夏目漱石『夢十夜』、京極夏彦『巷説百物語』などの幻想怪奇譚が好きな方には是非手に取っていただきたい。 (suira/2006-11-04) 不思議なことが不思議なままにある。きつねは、きつねの思惑で動いているのであって、人の思惑では推し量ることができない。
景色も綿密でほの暗く、感触は濃密で生ぬるく、嗅覚や聴覚が研ぎ澄まされる。 4編は、ゆるやかに繋がっているが、独立した物語として読んでもよい。 著者の独特の古風な文体は見られず、むしろ淡々とした語り口。圧倒的なインパクトには欠けるが、これはこれで好ましい。 ホラーという響きには不釣合いで、ひっそりと木陰にたたずむだけの白けた幽霊を見るような心地だった。 龍は、住むところに還れたのであろうか。淡い夢から醒めては忘れ去られる、物寂しさが残る。 (香桑/2007-05-16) 心理的にジワジワと近付いてくる恐怖。これが意外と怖いことに気付かされました。
ふだんはあまりこういう類いの小説を読まないのですが、これは面白かった。 すべてを見透かしているかのような怪しい老人。 その老人により、得体の知れない恐怖にはまっていく青年。 老人の怖さをあおり立てる、暗く美しい骨董屋の女主人。 全体がじめっとした小説世界の空気(恐怖)は、現実にまでも浸透し始め、 寝る前に部屋の電気を消しデスク用のライトだけで読んでいた私は、 何となしに部屋の電気をつけ明るくして表題作を読み終えました。 本当は電気を絞って読んだ方が雰囲気でるかも。勇気があればですが…。 (まるき/2007-02-20) ホラーとも言いがたいような幻想的で不思議なお話でした。
それぞれの短編に 「狐の面」「芳蓮堂という古道具屋」というキーワードが出てきて、 一瞬すべての話はリンクしているように思えるんだけど、 設定が微妙に違う・・・・ で、どれも謎が謎のままで解決していない。 腑に落ちないような不可思議な要素が多く、 全体的に曖昧な印象を醸し出しています。 著者、作品時代は多くを語らず、 それらは自分の想像力で解決納得してくれというタイプの作品なのかも。 世の中にははっきりとさせてはいけないことがある。 「狐は人間を騙す」だとか、 そういう言い伝えも本気になって証明したりはしてはならない。 謎は謎のままでのこしておかなくてはならない場合もある。 そのへんの境界線をゆらゆらと漂うような作品でした。 (夢追い虫/2007-01-29) ホラーではありません。恐怖を正面に据えて、「ほら怖いでしょ?」と作者が語りかけてくるような作品ではありません。キング以降のモダンホラーとは、対極にあるのでしょう。伏線、登場人物の内面描写、謎解き、クライマックスといった約束事がないので、肩すかしにあう読者もいると思います。
ところが、なかなか面白いのです。 本作は幻想を語っています。たくさんの謎も提示されますが、どれも未解決のまま、放っておかれます。 京都の夜、さびれた古道具屋、血縁の謎、ミステリアスな女、竹薮に囲まれた屋敷、琵琶湖疎水。想像力をかき立てる小道具は揃っています。 連作ですが直接の関連はなく、次章を読む度「この古道具屋って?」と、物語の背景を想像させられます。 本書は、とにかく半分だけ出して、あとは想像しなさいという小説です。 本作は、若者が道に迷い、誰かと出会い、夢のように時間が過ぎたエピソードを描いています。 幻想として描かれてはいますが、描かれている感情って、結構普遍的なので、本作は面白いのだと思います。 って、ことは幻想小説でもありますが、青春小説でもありますね。(随分屈折した方のです・・・) (いせむし/2006-11-23) なんだか不思議でどうなるんだろうと、期待半分で読み進めても解決しなくてあれ??と思っているとなぜか繋がっていたり気が付けば、どっぷりと物語の世界にはまり込みました。
京都の持っている独特の雰囲気からか、こんなこともあるかもしれないと思えてしまえるのが不思議でした。 京都の竹林を揺らす風の音と共に異界の扉が開いて、なんだかココに住む人は違和感無くこの世界と異界とを行き来しているのでは?と思ってしまいました。 (Linden/2007-01-20) 幻想怪奇譚というジャンルであるのにミステリ的な要素を期待しすぎて読み始めたわたしが間違っていたと気付いたのは第二編の「果実の中の龍」に入ってから、でした。
第一編の「きつねのはなし」はそこそこ読めて、「骨董屋」を狂言回し的にプロットして展開していく・・・おっ面白そうじゃないですかと感じたのですが、伏線があって何か一つ(複数でもよいのですが)の謎解きや筋に収斂していく、という展開ではなく、それぞれのエピソードが「ゆるく」繋がって、物語の流れとして何となく「怪奇譚」。何せ「幻想」ですので。 ん?これは前の話(後の話)とどう繋がるの?と思っても微妙に繋がらなかったり、著者が終始読者を幻惑するような、そんな本。こういう「ユルさ」を楽しんで、かつ「放っておかれ感」がお好きな方なら楽しめるのかも。ぼくの趣味ではないです。 (driven/2006-11-18) 京都という舞台といくつかのキーワードを軸にして、時代や設定、人物を変えながらも巧みにリンクしていく四篇は、果実の中の龍で先輩が言っていた“神秘的な糸”が張り巡らされているよう。深読みしすぎたのか、伏線かと思っていたら以後全く触れられない箇所もありましたが、逆に意外なところが結び付いていたり、先へ先へ読みたくなる作品です。
読後感はまさしくきつねにつままれたよう。恐怖と言うよりもう少し毒気の無い、奇妙とか不可思議と言ったほうがしっくりくるような、月夜にひっそり読みたくなるような一冊です。 (ちま/2006-11-17) う〜ん、どうだろう?
『きつねのはなし』はわりに面白く読めたんだけど 他の作品がちょっと肌に合わないというか、 摩訶不思議な体験談ってだけで なかなか話の中に入り込めなかった、そんな感じがした。 入り込めないと言うか、 置き去りにされた感じですね。 こういう不思議系な話は嫌いではないけれど、 どの登場人物にも 感情移入ができなくて、 まぁ、どの登場人物もなんとなく影が薄い気がして しょうがなかったです。 しかし、森見さんのもつ独特さはこの作品でもしっかり健在で それはそれでよかったんだけど、 これまで読んだ作品のように 強烈なキャラクターがいない分、 物足りなかったのは気のせいではないはずです。 芳蓮堂をもっと前面に押し出して そこから人間の心の奥に潜む『魔』について 書いていくともっと面白かったかな〜と個人的には思いました。 (なおっち/2007-07-30) 何かの雑誌で面白いとあったので期待して読んだのですが、
半分くらいで読むのを辞めてしまいました。 こういった不思議なストーリーは嫌いじゃないです。 好んで読んでいるほうだと思います。 ただ、この本は登場人物の気持ちが全然伝わってこないのです。 見たままを文字にしただけで、 ナレーションのないドキュメンタリーを見ているような感じでした。 (ひつじ♪/2007-06-08) 「太陽の塔」、「四畳半神話大系」は面白く読めたのですが・・・。これらの作品とはタッチが違っていて、ああ、こういうものも書けるのか、と納得して読んだのですが、全4話のうち面白かったのは1作目だけですね。あとは好みではありません。ただ、この作品はこの雰囲気を狙っているのか、失敗しているのかよくわかりませんでした。しかし、残りの3作が書下ろしであることから考えて、やはり構成不足であると考えます。これまでの作品は荒削りだけど面白かった。この作品は、うまくなったけど面白くはなくなった、という感じでしょうか。
あえて、辛口の星2つにしましたが、応援しています。次回作を期待しています。細かいことは考えずに思いっきり書いてください。カーブを得意とする投手が覚えたばかりのフォークボールで勝負している感じです。ゆるいカーブでいいんですよ。バッターは打てないんだから。また、観客もそれを望んでいるんですから。 (秀文/2007-08-05) 書店で幾度か見かけて、
19件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。不思議大好きっ子にはたまらない題名と表紙につられて買いました。が、 ・・・ん〜 全然文章とかもうまいしいいと思うけど 読んでくうちに”続きが読みたい!”という衝動にかられないんですよ。 はじめて本を読んでいて退屈になりました。 ストーリーもたぶんものスゴく深いと思うんですけど、わからない。 自分の読解力がたらないのもあるとおもうんですが、 それ以上にストーリーにひきつけられない。 これといって怖くもないし、楽しくないし、 けして人にすすめられるような本ではありません。 でも、表現力がすごくて、その本の舞台の情景が目に見えるようです。 それが、唯一この本のいいとこかな?と思います。 ホラー系と思っている方は、たぶん満足されないと思います。 ん〜、これが文学というやつなのでしょうか? (ポッチャ/2008-02-10) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:3.5 はてブコレクション数:この商品をリストに入れている人:
良かった本 1 読了本より二十五選・その十四 お気に入りの本 和風ファンタジーな本 異界・幻想・遙かの物語 BEAUTRIVIA・BOOK・CLUB Feb & Jan 2007 |
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美女と竹林
ASIN:433492624X光文社(2008-08-21) 森見登美彦 売上順位:31960 ¥ 1,680(中古:¥ 836) |
レビュー総評点:17
森見登美彦氏が友人と竹を刈る本です。といっても意味が分からないと思いますが、本当にそう言う本です。
読み進むにつれてだんだん竹だけで話を進めるのが難しくなってきて、 どうオチをつけたらいいのか収拾に困っているようなフンイキがたちこめてきます。 彼独特の語り口によるおもしろさは本作も健在なので、上記のような脱線ぷりをも含めて 笑おうという心構えで読む分にはオススメできます(作者は「無益だけど楽しい文章」と言っています)。 けっこうおもしろかったです。 (ブアカーオくん/2008-08-21) 確かに私は、「きつねのはなし」のレビューで、「細かいことは考えずに思いっきり書いてください。」と書きました。しかし、・・・。「新釈 走れメロス 他四篇」は、発想の豊かさに驚きの連続でした。しかし、・・・。これは、・・・。この本は、・・・。エッセイとはいえあんまりです。DEEPなファンしかついていけないでしょう。置き去りにされた感、大です。読む人によって大きく評価が分かれる本だと思います。どうやって作品を作っているのか、参考になるところもありました。ですが、残念ながら、竹林に分け入ることは、かないませんでした。
(秀文/2008-09-18)
虚実空想入り混じった随筆作品。
サラッと読めて、クスッと笑えて、サパッと面白い。 けど、森見登美彦による森見ファンのための一冊って感じかなぁ。 ただ、登美彦氏が竹林を切る!というお話。 切ろうとするが、持ち前のヘナチョコ魂を発揮してなかなか上手くいかなかったり。 詭弁を弄して竹林と美女を結び付けてみたり。 妄想を交えて竹林経営の未来を語ってみたり。 まぁ、そんな感じの本です。面白いですよ。 しかし、森見作品の入り口にはしないほうがいいかも。 森見ワールド未体験の方は、先に『太陽の塔』か『夜は短し歩けよ乙女』を読むことをオススメします。 (pablos/2008-09-04) 正直なところ「これはいったい何なのだ?」
というのが感想である。 本当に一度でも竹林に行って竹を刈ったのか。 それすらも疑いたくなる内容である。 まあ、基本的に「妄想」を描き続けている森見さんの 作品とひとつと思う方が正解だと思う。 帯にも「エッセイ」とはかかれておらず 「随筆集」となっている。 後半のMBC(モリミ・バンブー・カンパニー)の話なんぞはわけが分からない。 しかし、こんな話でも軌道エレベーターが出てくるほどメジャーな理論となったのが確認できたのが唯一の収穫だろうか? どうせ駄目人間ぶりを書くのなら、三浦しおんさんのエッセイぐらい思いっきりよく書いてほしいものだ。 (ちょいん/2008-11-06) 竹林。さやさやと、ざわざわと、海のような音に包まれる空間。
洛西では「竹林ではなく筍畑と呼べ!」と習い、子どもの乱入は厳しく禁止された聖なる空間であった。 そこに、降り立つ美女はいるのか!? 個人的に馴染み深い土地にて、お気に入りの作家が孟宗竹と妄想とに耽溺するエッセイっぽい文章。 純粋とエッセイと呼ぶのをためらうほど、小説のような色合いの強い文章だ。 力いっぱい阿呆なことを真面目にするところが楽しいのだが、『夜は短し歩けよ乙女』から『有頂天家族』にかけての小説を執筆している舞台裏の七転八倒もうかがえる。 作者の独特な文体と表現や内容の軽妙さが、むしろ小説よりも際立っており、文体のファンであり、作者のキャラのファンたる私には楽しかった。 (香桑/2008-09-11) エッセイだよね?これ・・・
といいつつ内容はほとんど妄想小説になりつつある。 確かにエッセイらしくもあるけれど、 本当に竹を刈り行っているのか机上の妄想なのか・・・・ その不思議加減が妙に心地よく感じられるのが不思議だ。 竹林に対する登美彦氏の想い。 常人には理解できかねるんですけど・・・。 事実と妄想と入り混じりながら 最後の大団円へとたどり着く。 この阿呆さ加減が森見さんの素晴らしいところだと 再確認しつつ読み終えた。 あ、誰にでも理解できるものではない。 だけど、面白い。 無益だけど楽しい文章 森見さんが語るように、まさしくそんな文章でした。 途中途中「ぷっ」と噴出すところもあり、 さすがは森見さん、 そう感じずにはいられない作品でした。 (なおっち/2008-08-25) コンセプトはいい。竹を刈るだけの話。
しかし、森見氏の作品をコヨナク愛する一読者としてあえて言うが、本作は物足りなかった。 プライベートと虚構を織り交ぜるエッセイであるが、前半ではプライベートらしい部分がそれなりに演出されており俗物根性的な欲求は満たされるし、それなりに笑いもある。しかし、後半は明白な虚構へとうつり、じゃぁ小説かといえばそうでもないという、開き直りのやけくそ的な文章が続いている。 きっと忙し過ぎるのだろう。 (憩庵/2008-11-29) 一応、エッセイの体裁を撮っているが
虚実入り交じった 良い意味でハチャメチャな内容。 こういうのも嫌いじゃない。 おそらく今後の人生には なんの役にも立たないだろうけれど 無為に時間を過ごす休日には 最適な一冊かも。 (由良上野介/2008-11-26) 森見ファンとして、いったいこの本をどう評価したらいいのだろうか?
作家にとって、 「締め切りがどうの」 「編集者とのやり取りがどうの」 というのをネタにするというのは、正直禁じ手じゃないかと思う。 しかも、とにかく最初から最後までぐだぐだな展開。 なのに、なぜか一気に読める。 そして笑えるという力技。 セグウェイでの琵琶湖一周とか、カリスマ竹林経営者とか、ネタがいちいちツボです。 やっぱり森見さんはすごい、ということを再認識。 でも次は、もうちょいちゃんとした作品を期待・・・。 (チャックモール/2008-10-31) 果たしてこれはエッセイなのか小説なのか?エッセイだとしてどこまでが本当にあったことなのか?これでオチがついていると言えるのか、でもやっぱりついていないような…?なんてことを真面目に考えてはいけない。考えるだけ無駄である。というか、考えたら「負け」のような気がする(何に負けたのかは不明だけど)。とにかくこの本で楽しむんだ、とハラを括れる人だけが読もう。
全10件のレビューを表示しています。…実は、知り合いに「面白いよ」と薦めてみたのだけど、「あまりの馬鹿さ加減」に付き合っていられない、と途中で本を投げ出されてしまったので、こんな煙幕を張っているのです。もしかしたら、真面目に物事を考える人には向かないのかなあ。いや、勿論私も真面目な人間ですけどね(笑)。 つまりは、こんなよくわからないレビューになってしまうような本だ、という事です。それに☆5つの評価を与えてしまっているのは正直なんだかなー、と自分でも思わないでもないけど、面白かったんだからしょうがない(と自分を納得させる)。 細かい事とか堅い事とか気にせず、楽しみたい(もしくは呆れてみたい)という人にはオススメ(但し本当に楽しめるかは保証の限りではありませんが)。 (miromatsu/2008-09-27) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:3.5 はてブコレクション数:この商品をリストに入れている人:
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有頂天家族
ASIN:4344013840幻冬舎(2007-09-25) 森見 登美彦 売上順位:10980 ¥ 1,575(中古:¥ 599) |
レビュー総評点:261
人間・天狗・狸が暮らす街・京都が舞台。
京都という地の持つ奥ゆかしく味わいのある風景が この3つの種族が共存する不思議さと見事にマッチしています。 はじめは相変わらずのモリミー節のバカバカしさに 呆れつつも楽しく読んでいたのですが、 父の死の真相がわかるにつれて怒涛の展開に! いちいち驚きの声をあげ、 愛すべき毛玉たちに声援を送りながら熱い気持ちで読みました。 奥ゆかしさ・バカバカしさ・妖艶さ、この3つの絶妙なバランス感。 そして主人公がかわいい狸だっていう力の抜け具合。 バカバカしさをしっかり保ちながらも感動させてくれるから凄い! 巻末では第二部の始動が大きく予告されてあり、 今後も毛玉4兄弟の活躍から目が離せません。 (夢追い虫/2007-10-28) 洛中を舞台に、天狗、人間、そして狸の眷属が三つ巴、縦横無尽の大活劇を魅せてくれる面白小説。
往年の天狗力、今いずこの赤玉先生。半人間、半天狗の美女・弁天。四匹よれば、時には百人力の狸魂を発揮する下鴨(しもがも)四兄弟。下鴨ファミリーとは宿命の抗争を繰り返す夷川(えびすがわ)ファミリーの金閣、銀閣の兄弟。などなど、登場するキャラクターたちの、のほほんとした言動と化かし合いが、なんとも飄々としていて痛快。楽しかったです。 また、『夜は短し歩けよ乙女』を彷彿させる、森見ワールドならではの歌い、踊り、流れるような筆致。ひょいひょいとつながって行くエピソード、その連係プレイがとってもイケてる話の展開。そういうところが、実にいいんだなあ。 終章の話の疾走感などは、遊園地で人気のアトラクションに乗ってるみたいな、スリリングな楽しさがいっぱい。帯の背表紙のところに書いてあるとおり、「面白きことは良きことなり!」であるなあと、存分に堪能させられました。 下鴨ファミリーを結ぶ強い家族愛にも、ぐっときました。そのほろりとさせられる味わいは、忘年会で鍋料理をはふはふ言いながら食すのにも似たあたたかさがあったなあ。 幻冬舎の「パピルス」、2005年10月号〜2007年2月号に掲載されたものに、書き下ろしを加えた作品。 この話につづく「有頂天家族」シリーズ第二部、第一話「二代目の帰朝」が、2007年10月27日発売の「パピルス」15号に掲載予定の由。待て、しばし。楽しみになってきました。 (風/2007-09-28) 狸と天狗と人間の話。
最初は登場人物(狸か)の紹介と状況説明が続く内容で これは面白くないかも・・・なんて思いましたが、 やはりそこはモリミーです。 中盤から後半にかけて一気に読ませる面白さ。 もう、なんというか、阿呆さ爆発。 出てくるキャラクターたちが 非常に人間っぽくて、狸のくせに(笑)。 周りにもこんな人、いや狸?、いるなぁ〜なんて。 人間をキャラクターにして書いていたらありきたりな物語になってしまうところを 狸や天狗を主役に持ってくることで、あっさりと面白い話に 変えてしまう、そんなモリミーの筆力というか発想に感服。 狸たちがかわいくてしょうがありません。 その化けっぷりも、 叡山電車に化けて街中を走り回ったり、 如意ヶ嶽に化けちゃったり、 丸ごと蕎麦屋に化けちゃったり、 どこまで妖力あるんじゃい!って突っ込みたくなるほどでした。 そんな狸でもあっさり狸鍋になっちゃったり。 ところどころ笑えるツボがしっかり抑えてあるし、 また、親子兄弟の愛情考えさせられたり。 ほろっとさせられたり。 上手すぎです。 第2部も始まるようです。 これから下鴨4兄弟や赤玉先生、弁天に何が起こるのか、 楽しみですね。 (なおっち/2007-10-05) 面白きことはよきことなり!!
ファンタジィである。 しかしある意味謎ときミステリィであったりもする。 京の都には 人間と天狗と狸がいる。そしてそれぞれ三つ巴になりくんずほぐれつするのである。 糺の森に住む狸の4兄弟が 宿敵夷川親子と知力を尽くして戦い抜くのである。 と、言うとなんとも血なまぐさく聞こえるが(実際、兄を騙して狸汁にして人間に食わしちゃうくらい意外とノアールだったりする)そこはほれ、モリミーだからもう阿呆の血が騒ぎまくり七転八倒呉越同舟捲土重来樋口一葉なのである。 いやぁ もうなんとも面白いのなんのって読み出したら止まらないんだから。特に最終章のスピード感ったらジェットコースター並だから。 あちこちにちりばめられた森見的エッセンス健在。偽電気ブランやら怪しげ隠居やら腐れ大学生やら、キュートな擬態語やら…もうぷりぷり けぽっなのである。 あぁ 言葉にならないくらい 有頂天な小説なのだ (かばりっち/2007-10-22) 森見作品はどれもおもしろいので今回も楽しみにしていましたが、
期待を裏切らない作品でした。 特に中盤以降はストーリーがどんどん展開して、あっという間に読みきってしまいました。 風変わりな設定だけに頼らず、物語の中身や何気ない表現にも工夫があって、 小説としての完成度は今までで一番な感じです。 奇抜な設定と独特の文体を使い、頑固に京都という舞台にこだわり… 他のどんな作家にも追随できない王国を築き上げているのが本当にすごいです。 これからもこの作風を貫いて頑張ってほしいです。 (mayu/2007-10-11) この京都には、人間と天狗と狸が住んでいる。いつも通りに森見さんの仮想京都は、不思議がいっぱい。
主人公とその兄弟達、母親と亡き父親と、家族の姿が愛情深くて愛しかった。天狗と弟子の師弟関係も、多くを語らずに本音と体面を守る作法が粋だ。破れた恋の苦味がほんのりと効いている。 阿呆の血のしからしむるままに、目の前の些事にうごうごする狸たちの姿は、そのまま読み手と重なる。この世界を動かすような権力とは無関係だし、弱肉強食のような生命の危機とも無関係で、当たり前の日常生活を飽きずにひっそりと繰り返し送るものたち。 だけど、それなりに毎日を生き延びて、それなりに楽しんで生きていられる。そんなところに尊さを見出して、最後のページのような言葉を紡ぐことができる作者の感覚が好きだと思った。 もふもふの毛玉や、ふはふはの毛玉のような、柔らかで温かい毛玉好きにお勧め。 (香桑/2007-10-15) 昨年、「夜は短し歩けよ乙女」でブレイクした森見登美彦氏待望の新作。
出来に関しては、「夜は短し歩けよ乙女」が傑作なら、この作品もまた傑作です。 時期的には、「夜は短し〜」と同時期に連載していたこともあってか、世界観に ついては、非常によく似ています。 ただしテーマに関しては、今までの作品(きつねは除く)に共通した「恋愛」「青春」から、 「家族愛」となっていて、その点がこれまでと一味違うというところです。 また、今までの作品世界が「現実」と「幻想」の狭間をフワウワ浮遊していたのに対し、 今回は初めから「幻想」にどっぷり浸っているというところも違いと言えましょう。 ただ私自身、もし他人に森見氏の作品を薦めるとすれば、「夜は短し〜」よりも、 こちらを選びます。なぜなら恋愛観は十人十色であり、作品で描かれる恋愛が 読者の恋愛観にそぐわなければ、その作品に入り込むことは難しいと思うからです。 この辺が理由で、氏の作品に否定的な見解を示す方もいらっしゃいましたが、 今回の作品なら受け入れられるかもしれません。 願わくば、この作品で「本屋大賞」に「捲土重来」といきたいところです。 (日々是好日/2007-09-27) 狸鍋にされこの世をあっけなく去った父が残した4匹の狸の名門下鴨家兄弟とその母。どこかしら頼りない4匹の兄弟の匹敵は、父の弟である夷川家の伯父とその息子達であった。化かしあいをしつつ兄弟で一致団結して下鴨家の誇りを取り戻すことが出来るのか?落ちぶれた天狗と半天狗の人間弁天もそれに加わって物語が始まる!!
★阿呆なお話なんですが、でも深いと思います。そして、読んでいて思わず「プッ…」と吹き出しそうになる程オモシロいです。★たった一匹の弟と敵対してしまった父の無念さが、切ないです。しかし、その反面で父の思いを深く汲んだ息子達が一致団結してお家の一大事を無事にやり過ごす姿は、とても爽やかでほんわかとしました。★森見さんらしい京都を舞台にした物語です。 (しろくま/2007-09-30) 買ったその日に読み出し、流れるような文章に身を任せ、
またたくまに読んでしまいました。 つるつるっと。のどごしさわやか。 前作でみかけたような人物や、場所がちらほらでてきて、 そういうのも楽しかったです。 (モッツァレラ/2007-09-27) 実に、実に阿呆な話だが、阿呆の中にも人生を歩む上でのアドバイスや人間関係のコツが隠されている、読んでためになる本。
という事はなく、なんのアドバイスもコツも無く全くためにならない本です。むしろ阿呆が移る。ただただ笑い転げる、爆笑・狸のお話です。 でもわたしは、偉大な父を持つダメダメ兄弟たちに元気をもらいました。噴出して、声を出して笑って、顔の筋肉と腹筋を鍛えながら読みましたけど・・・。 『有頂天家族』を読み終わった日、学校で嫌な事があったんです。でも、この本のおかげで「まあ、いいか」と思う事ができました。 スポーツ後のように、スカッと晴れやかで爽快な気持ちになれる本です。 気持ち良く明日が迎えられる、心の健康本ですね。 (夏波/2007-12-24)
破天荒 ||
主人公:狸の名門・下鴨家の三男・矢三郎は狸元来の阿呆の血が行きすぎで周囲を良く困らせる。人間は街に暮らし,狸は地を這い,天狗は天空を飛行する。平安遷都この方続く,人間と天狗と狸の三つ巴・・・その中で繰り広げられる破天荒な事件の数々「面白きことは良き事なり!」
狸・天狗・人間を巡る京都を舞台とした短編からなるファンタジー(!?)であるが,物語は1連の流れからなり,長編とも読める。始めは文章と設定に慣れずに先へなかなかページが進まなかったが,この世界観へと入り込んでしまえば,楽しくて楽しくて仕方のない物語であった。ただし,人によっては全く読めない(面白くない)と思う人もいると思われる物語であると感じた。私としては最近ではお気に入りの部類に入る本である。 (87/2007-11-20) 何といってもキャラクターたちが濃い!濃い!!
「家族」と言うから登場人物が当然?人間かと思ったら・・・ 女好きの天狗、赤玉先生や半天狗の弁天など、こんな発想がよく出てくるものだと これは思わず感動の領域。 情景描写も繊細でリアル。道行く人の何パーセントかは本当に狸なのかも? そんな風にさえ思ってしまった。 とにかく最高に面白かったです! (月 影/2007-11-09) 一度はまったら抜け出せそうもない。森見ワールドは本作品でも健在也!
京都に棲む狸一家と大天狗と人間の物語。 狸兄弟はそれぞれ独特の個性を持っていて一見てんでんばらばらに見えるが、 その実は絆の強さがある。 大天狗なのに役立たず。でもやっぱりすごい大天狗。 人間なのに本作では脇役(?)。決して人間は主役ではないのがまたおかし。 絶妙な味わいのある作品です。 (ニャンゴロ/2007-10-07) いかにも、本屋大賞にノミネートされそうな一般受けしそうなお話でした。
恩田陸のドミノのようなドタバタですけど、たぬき、天狗、人間の三つ巴といった意外性や、家族愛、兄弟愛、京都が舞台、といった点で、もっと赴きもあって面白かったですが。 個人的には、きつねのはなし、走れメロス、四畳半神話体系の方が好きですが、好みの問題です。でも、有頂天家族はマニアックな森見ファンには物足りないかも。 森見さんの作品はいつも京都が舞台なのに、なぜか関西弁はでてこないですね。 どうしてでしょうね。 出町ふたばの豆餅はいつもでてきて、食べたくなります。 (みけの たまこ/2008-07-20)
何とか読了 |
期待が大きすぎたせいか、あまり面白くありませんでした。ちょっと無理しているな、といった印象で。森見さんにしてはペンが走っていないというか、ドライブ感がないというか。小さくまとまらないで欲しい。奇想天外、荒唐無稽な話を期待しています。
32件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。(秀文/2008-07-12) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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四畳半神話大系
ASIN:4872339061太田出版(2004-12) 森見 登美彦 売上順位:55560 ¥ 1,764(中古:¥ 200) |
おもしろかったです。4つの話があって、登場人物や出てくる物は同じで、結末も同じ。主人公がどんな選択をしたか?で少しずつ話が変わっている。ひねくれた大学生の妄想は、ちょっとひきつつも共感してしまいました。最後まで読めば、あっなるほど。と、にやりと笑ってしまう、そんなお話でした。
(串太郎/2005-11-19)
「太陽の塔」に引き続き今回も京都学生ネタですがとても楽しく読むことができました。
もう学生生活から20年近くも経つのに、森見さんの2作品は私をあっという間にその時代に連れて行ってくれる不思議な魔力があります。 最後の最後にわかっていながらまた今回もほろりとさせられてしまいました。 最後の1ページのために積み上げられるストーリー、贅沢な構成に今後を期待してしまいます。 (ぶん/2006-06-05) これを読み始めて、わたしは電車の中で笑うことに抵抗を覚えなくなった。
同じ設定で、その時々の選択により通る道は違っても、結果として同じ終着点に行き着いたり状況がリンクしていたり。 その点で一般の小説とは異なる面白みがある。 しかし森見さんの麻薬性は、文章自体。 「立腹しすぎて、乱立した腹をよける」とか。 本文は二段組で、森見さんを初めて読む方には、多少の意気込みが必要だろうが文章自体はユーモアに溢れていてよみやすい。 パピルスでの劇団ひとりさんとの対談で、ナイーブさ、妄想力などお二人に通じるところを感じた。 なによりこの人のブログ、小説のまんまの文体でかなりおもしろい。 (vtf302/2005-07-03) 大学時代の友人にすすめられて読んだ。
僕自身、京都で学生生活を送り、 今は就職して京都を離れている為、 個人的なノスタルジーによるところが大きい気もするが、 これは、面白い本ですよ。 京都で大学時代を過ごし、 今、京都を離れてる人、必読。 (夢追い虫/2007-09-25) 主人公は迷ってます。
薔薇色のキャンパスライフを手に入れるにはどのサークルに入れば良いのか。 気になるサークルは4つ。 しかし薔薇色の大学生活を必死につかもうとしてるのに、 他人の不幸をおかずにして飯が3杯食える男・小津の策略により 望まぬ方向へ転がり落ちていく主人公の滑稽さがたまりません。 第2章を読みはじめると、この作品の仕掛けに気づくでしょう。 パラレルワールドのように展開していくのですが、 もどかしく、やるせなく、悲しみつつ笑えます。 各章、内容はまったく違うのに 起承転結の起と結だけはしっかり形がある。 その組て方の見事さにも注目です! 著者は1979年生まれ。今現在、まだ20代。 この年で言葉をここまで巧みに操れるなんてそれだけで凄い。 1ページ読んだだけでその言葉のセンスにやられるはずです。 (/) 山上たつひこの傑作まんが『喜劇新思想体系』と遠く響き合う個性的な作品である。作者の母校京都大学、京都が舞台。
文体のリズムが良く、リフレインされる、「人生の定めとも言うべき」口上のパターンが時に五月蠅く感じられるものの、作者の狙いはそこにこそあるのだ。 主人公は大学生活を始めるに当たって、4つのクラブに入る選択肢を持ってるが、一度の学生生活ゆえにそのうちの一つしか選ぶことは出来ない。それら4つのあり得た学生生活をそれぞれ描いているが(パラレル・ワールド風)、どのクラブに入っても常に他の3つのクラブに入っていればなあと悔いる。 そこにはバラ色の学生生活があるかに思われてくるのだ。 しかし、いずれのクラブを選んでも代わり映えはしない。いや、大きく変わると言えば変わってしまうのだが、いずれも不本意なのだ。つまり、不本意である(本当の自分はこうではない)という思いを抱く点において代わり映えしないのだ。 あとは読んでいただくとして、しかし以上のごとき作品ながら陰惨ではない。軽重いずれにしろ学生時代を悔いる人に、読後は苦い、しかし切ない笑いを抱かせ、少々元気も出て来るという、最近珍しい味のある小説だ。それにしても(小生も学生時代を彼地で送ったが)京都は田舎だナー。 (野火止林太郎/2005-03-02) 京大生なのにダメ男、というバランス感覚が好もしい。ダメな学生のダメダメな下宿生活が延々と綴られるが、不思議と飽きが来ない。古風な諧謔文学を装った文体の中に、時としてほのかなやさしさがにじみ出ているところもいい。この人には本質的な育ちのよさを伺わせる愛と公平さと謙虚さがあると思う。たいした描写が割かれているわけでもない「明石さん」がかわいい女の子であることがなぜか伝わってくるあたりも巧みだ。
一見、コピペを駆使した手抜きとしか見えない同工異曲の「ヴァリアント」を並列させているようだが、実はまさにそこにこそ仕掛けがあるのであって、最終章でそれがあきらかになったときには思わず膝を叩いた。それに、終盤のパラレルな四畳半巡りの旅には、「学生であること」をめぐるいろんな寓意を読み取ることも可能で、意外に深いなと感じさせる。 ただ、事実つい最近まで「学生」であったこの人が、「学生」でなくなったときに何をどう描くのか、という点は気になる。間違いなく実力はある人だと思うので、今後のスタンスの取り方に注視したい。 (ゴグマゴグ/2005-04-02) 四畳半という空間に潜む謎。
ぐるぐると回り続ける物語。 謎があるわけでもない。 だから謎が解けるわけでもない。 でも、絶妙な設定による絶妙な妄想による味付け。 それがたまりません。 (ニャンゴロ/2007-10-28) 凝っている小説だ。バッハの遁走曲のような綿密さを持つ四つの平行した物語。
幻の至宝「薔薇色で有意義なキャンパス」から遠のくばかりの二年間を送り、ふと我に返った三回生である大学生が主人公である。主人公は現実から遁走しかねんばかりの、ぎりぎりの直前で四畳半で踏みとどまっている。四畳半は主人公にとって、仮屋である。 最初の3章のある種のくどさがあるからこそ、4章の孤独感が際立つ。誰もいないのであれば自分すらいなくてもよい。究極の孤高の生活を強いられて、他者の必要を痛感する。もっと広い世界を。 作者の文体の妙味が活きており、ばかばかしくも微笑ましく、涙ぐましく、健気でいじましく、しかも珍しいことに、主人公の恋愛は成就する。友愛も。 二十歳過ぎたむさ苦しい男を誰が抱きしめてやりたいと言われれば、私がしてやりたいと挙手せんばかりに、私からしてみれば主人公達が十二分に可愛いかった。 (香桑/2007-05-20) 私が探し歩いたころは、どこにも見当たらなかった。「夜は短し」で注目される、ちょっとだけ前だったわけだ。きっかけは佐藤哲也氏の「亭主の本棚」。あそこは拾い物が多い。最近、更新されないのが残念だ。
苦労して手にしただけの価値はあって、とにかく笑った。今でも思い出しては笑う「運命の黒い糸」。四畳半が延々と続く話、好きだなー。よく比較される「鴨川ホルモー」との違いは、徹底したリアリティー。あちらも笑ったが、私はこちらが好み。 佐藤ご夫妻には足を向けて寝られない。 (ホレイシア/2008-06-16) 平行して語られる4つの物語。「太陽の塔」と設定が似ている気がしたが、そんなことはすぐに忘れて抱腹絶倒の世界にいざなわれた。確かに4作目には飽きが来た。もし、4作目のラストにどんでん返しのサプライズがあれば、もっと面白く読めたと思う。「平行」させなくてはならない物語の設定上それは無理か?
こらえきれず夜中に笑ってしまい、妻に怒られた。何故面白いのかよくわからない。構成や文章に、特に工夫があるとも思えない。おそらく、作者自身がこのままの面白い人なのだろう。思わず笑ってしまう自分もどこか似ているところがあるからなのか? (秀文/2007-07-21) 予定運命といったところの話でしょうか。
森見さんの文体は面白いのですが、 この本に入っている4つのお話はちょっとずつ違ってはいるものの、 最初の件などは同じで正直3章目の話では飽きてしまいます。 どれも全部面白いと言えば面白いのですが、最初の話を読み、次の章の読んでいくと 先が見えてしまいます。 他の森見さんの作品のように期待して読むと、 ハードカバーの値段では少し損した気分になるかもしれません。 文庫本になるのを待ったほうがいいかもしれません。 (メメントモリ/2007-03-15) 『太陽の塔』を読んで面白かったから読もうかと迷っている人。
私のそのくちで読み、後悔しました。 『太陽の塔』の凝縮された面白さはないです。 むしろ、同じネタを何回も読まされ、そのネタふりが甘い。 読むために費やした時間が悔しい作品。 (naonao-703/2005-02-27) 4編からなる物語。
第1話を読んだ後、第2話を読み出すと、 「???」これって? 思わず何かの間違い?と思うほどでした。 その先を読むと分かりましたが・・・。 ある大学生が選んだとあるサークル。 4つ気になったサークルがあり、 選択肢は当然4つ。 そのどれかを選ぶことで彼の大学生活がどう変わっていったのか? 昔テレビでやってた「if・・・」という番組を思い出しました。 彼の場合どの選択肢をとっても 結局は同じような運命になってしまったわけで・・・。 何とも辛いなぁ〜。 物語自体は非常に面白かったんですけどね。 こういうのもありかな、と。 文章は森見さん独特の文章で 読みにくいと思う人にはものすごく読みにくい文章です。 好き嫌いが分かれるかもしれないです。 しかも4作とも同じような展開で 飽きる人も多いかな、と。 自分はその物語の微妙な違いを楽しむことができましたが、 第4話は特にお薦め。 四畳半である自分の部屋がドアを開けても開けても 自分の四畳半から出ることはできない。 でも、少しずつ部屋の様子は変わっていって・・・。 財布の中身の部分を読んで そうなるんだったら自分も同じ経験がしたい!と思ってしまいました。 (なおっち/2007-08-14)
もう少し・・・面白く、分かりやすい話を書いてくれると有りがたいです |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
私はちょっと、文章の中に嫌味を感じました。
17件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。苦手なタイプの作家さんなんで 楽しめなかったです。 ごめんなさい (/2005-10-04) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数:この商品をリストに入れている人:
今月読んだ「本」たち 読書待ち 50年代SFマニアも納得の国産SF新作 読了本より二十五選・その八 want…小説+エッセイ+実用+etc 2004読面白本 読了。満足。 |
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夜は短し歩けよ乙女
ASIN:4048737449角川書店(2006-11-29) 森見 登美彦 売上順位:2822 ¥ 1,575(中古:¥ 289) |
レビュー総評点:172
なじめたら星5つ、なじめなかったら星1つ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本書の良さについては多くの方が書かれているので、別の面から書いてみたいと思います。
この独特な文章になじめるかどうかで評価は大きく別れてくるでしょう(これもすでに指摘されている方がいますが)。 わたしはなじめませんでした。 その具体的な箇所をいくつか挙げてみます。 ネタバレ注意。 ・・・ 私の手なんぞ何の面白みもありません。紅葉饅頭のほうが断然可愛いに違いないのです。 p.22 私は頬が火照るのを感じましたが、それは酔いのためではなく恥じらいのためでした。豆ッ恥、豆ッ恥。 p.47 しかも私が中学生の頃から欲しかった本が、百円玉一枚だとは! お財布への信頼に一抹の翳りある我々にとってはありがたすぎるお話です。ビバ、「ビギナーズラック」。それとも私は古本市巡りの才能があるのかしらん。私の興奮はいやが上にも高まります。 pp.81-82 そして樋口氏から、彼女がその絵本を追い求めて古本市をさまよっていたことを聞いた刹那、「千載一遇の好機がついに訪れた」と直感した。今ここに一発逆転の希望を得て、ついにふたたび起動する私のロマンチック・エンジン。 p.117 なぜ先輩はあんなに驚いたのだろうと私は思いました。私の顔に何かオモシロオカシイものが? p.138 この先どんなオモチロイことが私を待ち受けているのであろうか! と我が興奮が天井知らずに高まるのも宜なるかな。 p.156 もちろん私は普段から精神を研ぎ澄ましているような人間ではありませんが、その「ボーッ」は、「ボーッ」の中の「ボーッ」、「世界ボッーとする選手権」というものがあれば日本代表の座も間違いなしと思われるほどに筋金入りのボーッであったのです。 p.228 ・・・ こういう文章に違和感を感じなければ読んで損はしないはずです。 いずれにせよ、購入する前に一度立ち読みしてみてください。 10ページも読めば雰囲気がつかめると思いますので。 (モノクロ/2007-02-07) 表紙とタイトルに惹かれ、とりあえず1ページ目だけを読んだ時は、その文体に慣れておらず買おうか迷ったものでしたが、買ってその先を少し読めばあっというまに世界に引き込まれてしまいました。
読み終わった後味も甘くて心地よく、とても楽しくて、ステキな物語です。 いい本に出会えたので、いろんな人にオススメしたくなりました。 面白く不思議な登場人物や、不思議な(それでいてこんなことあるか!という文句は言いたくならないほど気持ちいい)出来事がたくさん詰まっているので、サブカルな漫画などが好きな人にも、是非読んでみてほしいです。 片想い中の方も、青春真っ只中の方も男女問わず是非! (リョコ/2007-01-21) ずっと待ってました。
思えば、「四畳半神話体系」が出版されてから実に2年が経過しているわけです。 その間、「Seet Blue Age」や「きつねのはなし」と氏の作品は出版されましたが、 前者は本作品の1話目のみ、後者は「太陽の塔」で絶賛された独特の文体と世界観から 離れ新境地を開拓した作品だったため、作品の出来とは別に物足りなさを感じていました。 というわけで、個人的な気持ちとしては2年間待ったということになるのですが。 しかし、この作品を読んだ後は、待った甲斐があったという満足感でいっぱいです。 今回は「太陽の塔」のような「不思議な幕引き」や、「四畳半神話体系」のような 「実験的構成」も無く、先の2作でいまいちとの判断を下した人にも、納得の行く 作品に仕上がってるのではないかと思います。 大げさかもしれませんが、この作品をきっかけに本格的なブレイクを果たすのでは という手応えを感じました。 (日々是好日/2006-12-02) 大傑作。文句なしに今年の恋愛小説ナンバーワン。(大森望 文芸評論家)
天然キャラの女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。 とにかく読んで損無しです。読むほどに引き込まれ、映画を見ている様な感覚に引き込まれて行きます。 是非とも、スタジオジブリの次回作品に推薦したいほど楽しい作品です。 奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々と運命の大回転にほんろうされる、恋愛の行方に引き込まれてみては如何でしょう。 今年最後の恋愛小説にピッタリな作品です。とても楽しい作品ですよ。ご賞味あれ。 (トトロの寝言/2006-12-09) 春の夜、先斗町や木屋町界隈。夏の下鴨納涼古本市。秋も終わりの青春闇市たる学園祭@本部構内&吉田南構内。そして、冬。クリスマスを前に浮き足立つはずの四条河原町など。
この本を楽しむには、やはり、京都を知っているほうが有利だ。京都で大学生活を送ったり、京都の大学生の生活を知っている人なら、尚よい。 癖のある文体がクセになった。大袈裟でしかつめらしい文章で、荒唐無稽な物語を紡ぐ。好き嫌いは別れるところだろう。物語よりも、この文章が個性だ。 全文がパロディのよ |


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