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ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
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ASIN:4480062858
筑摩書房(2006-02-07)
梅田 望夫
売上順位:1000
¥ 777(中古:¥ 1)

レビュー総評点:49
意外と評価が高いのは、Webの現在のことが一般に理解されていない証拠 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
あまりのGoogle賛美に辟易となりました。インターネットの世界は多様性、多元性を許容するからいいのであって、Googleが良くて、ほかは駄目というのは明らかに言いすぎ。
Googleの描くシナリオを単に追従するだけで、それでいいのかどうかの判断をすでに著者は止めている。
Webの世界の現状を知らない人には、非常に啓蒙的な本であるが、くれぐれも著者のいう事を鵜呑みにせず批判的にお読み頂く事を希望する。 (3年寝たろう/2006-02-24)
抽象論は否めない |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
勢いよく読めてしまいますが、読み終わった感想は、ああすごいなあと、それだけです。ビジネスモデルをたくさんあげていますが、もう少し落とし込まないと、少しでもネット業界を知る人間には物足らなすぎます。

例えばネットは劇的変化を過去5年間でとげていながらも、ネットビジネスにとってのキーであるCPA(Cost per acquisition。要するにお客一人当たりをウェブ上で得るための費用)は、あまり変わっていません。技術やスタイルは劇的に変わっても、企業側にとって最も大事な点は、進化していないということです。そして企業側にとって見れば、グーグル広告を使ってのCPAは、決して優秀ではありません。これは広告収入に9割以上を頼っているグーグルにとっては致命的なことです。

ネットにせよバイオにせよ、何か新しい分野が興ると、さもすばらしく優秀な企業群が大量に出現して世界を変えるといった本が必ず売れますが、実際そうはならないのは、そういう本にはポイントの落とし込みや冷静な分析力が欠けているからだと思います。そしてこの本はそういう時代と共に埋没する一冊だと思います。

ITに疎い人が読んで踊らされて鼓舞されるのはいいことだと思いますが、同時に足元を見ることも忘れないでください。 (レッツトライ!/2006-03-03)
今は言えない? |||||||||||||||||
ネット百科Wikipediaで専門とする領域の基本用語を検索してみた。記述内容のバランスがよく、なかなか当を得ている…。
Amazonにしても、売れ筋以外の書籍情報が驚くほどの充実振りだ…。

何か不可思議な感がしていた。いったい、何のために? 誰が?
そのもやもやが、この本を読んで解消した。今、大変な段階に来ていることもよく分かった。このあたりの「目からウロコ」感ゆえ、売れ行きも好調を保っているのだろう。この点、わたしも著者に感謝したいと率直に、そう思う。
新しい時代に進化しつつあるのは大筋において著者のいうとおりだろう。それを前提とした上でだが、コンピュータが自動的に知の秩序を形成することに諸手を挙げて楽観している著者に何の陰りも見出せないのが気にかかる。資本主義の勃興期、「神の見えざる手」が働き、予定調和が達成されるとしたアダム・スミスが想い起こされてしまうのである。
著者の感じる問題点はないのだろうか? あっても、推進者として今は言えない、ということか? 
この世にすべてよし、という事はありえず、得るものがあれば必ず同時に失うものがあると思うわたしは、この点についても著者に語ってほしかったと痛切に思う。なにしろ本書は進化「論」なのだから… (八雲立つ/2007-01-04)
著者は本書で頻繁に、「こちら」と「あちら」という表現をしていますが、この表現は秀逸です。
「こちら」という旧態依然としてスキームで生きている人たちに対し、「あちら」というアナザーワールドで生きている人たちを対比しつつ、ウェブが持つ潜在力を完全に説明しきっています。

ここの事例・事象は、「こちら」の世界で且つ、IT業界で生きていなければ、あと1-2年は無関心でいられるだろうと思っていましたが、そこで将棋界の羽生さんの以下のコメントを読んだ瞬間、「甘かった」と感じました。

「将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれた」

ITと一見関係が薄い将棋界においても、「あちら」の住人が押し寄せて来ており、それが高速道路の出口まで一気に突っ走ってきている、という表現で説明しています。

将棋界にとどまらず、全ての業態に於いても、このような高速道路が着々と造られつつあり、それを当たり前のように活用する世代がこれからドンドン出てくるという事です。

本書を読んで、うかうかしている場合では無い、と痛感しました。

(jiateng4/2008-02-10)
おもしろいんだけど、いくつか視点の欠落が、 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
読むときに注意したいのは、社会やビジネスの変化はなにもウェブだけで起きるわけではない。ネット中だけで完結する世界という前提がないと、内容の半分くらいが破綻しそう。ということです。いや、内容は面白いですし、時代が変わるというのはそのとおりだと思います。

各論でいえば、

インターネットは現在オープンというよりドメイン化が進んでいます。
グーグルはマイクロソフト以上に覇権主義を警戒しなければならない企業のひとつとして見られています。
ロングテール論について時間軸の考察が抜けているような気がします。
玉石混合をみわけるのにツールやテクノロジーへの過渡な依存は思考の放棄に私には見えます。
1億人から1円ずつ(ほぼ∞×ほぼゼロ=something)、の理論は「永久機関」の説明を彷彿とさせてくれました。

あたりが感想です。 (ざっしゅいぬ/2006-03-02)
シリコンバレー神話の実話としての希望 |||||||||||||||||||||||||||||||||
梅田氏はシリコンバレーの全盛期から、現地にてIT技術革新と事業創造のダイナミズムをウォッチしてきたコンサルタントである。珠玉混合のベンチャ企業と技術専門家の彼等に投資するエンジェルとのコーディネーターがコンサルの役割である。その仕事の日常は、リアルに記述され、シリコンバレーの熱気が肌で伝わる。梅田氏の主張する次世代Web2.0とは、具体的な実現例としては、ブログであり、はてなダイアリー等ネット上の辞書としてアーカイブであり、商品紹介のインターフェース等、身近な技術の延長にあるものである。本書は、技術専門書ではなく、著者も、その技術的解説に期待する読者には物足りない側面もあろう。著者は、シリコンバレーの起業のダイナミズムやWeb進化の動きを、「総表現社会」や「チープ革命」などのオリジナルの造語で説明し、次に来る波を、社会学者の如く論述しているのだが、その考察に関しては、いささかぎごちない読感を感じ、それは、かつて坂村氏がトロンを提唱したときの、未来社会論を思い出させた。現地を知らない読者に与えるシリコンバレー神話が、いささか説得力に欠けた評論と見聞レポートという感で、おぼろげない期待と錯覚のはざまを感じる。

(kaz0775/2006-03-04)
今ネットのあちら側でどんな変化が起きているのかを俯瞰できる好著。ITの現在、可能性について。オープンソースとグーグルの躍進。グーグルの登場以降の大変化の本質をこの本は見事に射抜いてみせる。もちろんネットのあちら側から。たぶん次の10年はあたかもモノ作りではなく、ネットあちら側にいかにしてすべての情報をぶちこみ、それを再構成し、秩序立てを行うことに成功したものに、すべての金、権力、もろもろが流れ込んでいくのだろうか。個人的にはロングテール現象の記述が興味深かった。ネットビジネスではリアルビジネスとは異なり、所謂「売上の80%は、全商品の20%が作る」といったパレートの法則、我々が金科玉条信奉してきたビジネスモデルがコペルニクス的転換を強いられそうだという点だ。
しかしだ、ネットのあちら側でどんなモデルが構築されても、モノを作るのは人々の汗水流した結果なのだ。ネット信奉者に、シリコンバレーの天才たちに、この視点が欠落しているうちは実は大丈夫なのではないか、これは一現象でしかないのではとも正直思った。ネットのあちら側にどんなに設備投資してもリアルなモノ作りは出来ない。負け犬の遠吠えかもしれないけれど。 (tomzt/2006-04-15)
過剰な期待はせず |||||||||||||||||||||
 10年前が大昔に感じられるような、急激な勢いで変化し続けるインターネット世界の最近の動向を、コンパクトに平易に説いた良書。
 繰り返し述べられているように「不特定多数無限大の良質な部分にテクノロジーを組み合わせることで、その混沌をいい方向へ変えていけるはず」という前向きの考えが大事だと思う。なににせよ完璧なものはなく、表があれば裏が必ずある。光り輝く部分があればそのぶん陰もくっきりと浮かびあがる。しかしできない理由を10考えるより、できる1の可能性を考えるほうがいい。そのようなポジティブな姿勢なしにはものごとはちっとも良くならないし、まして“革命”は起こりえない。
 そのことを認めたうえでだが、私にはインターネットの先行きを著者ほどには楽観視できない。グーグルやアマゾン等の「あちら側」のシステムがどれだけ発達したとしても、しょせんは一私企業であり、営利組織。盤石と思われていた大企業がある日突然消えてなくなるという事態を私たちはもう無数に見てきたではないか。フリーの百科事典「ウィキペディア」にしたところで大口のスポンサーが急に降りてしまうというような事態は十分ありうるだろう。
 「あちら側」になにもかも預け依存してしまうことの弊害や危険を思えば、「こちら側」にも同等の備えは平行して保持していたほうがよい。個人レベルでいえば大事なファイルほど自分のパソコンなり外付けHDDやDVDにも自分で持っていた方がいい(私は例えばこのアマゾンのブックレビューでさえ、まず自分のパソコンのワープロで作製し保存してから、アマゾンの当該欄にコピーするようにしている)。 (2230m/2006-04-15)
あらがえぬIT化の大波 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
私は別にネットメディアに過剰な幻想を抱いているわけでも、
既存メディアに大きな期待をもっているわけでもありません。
どちらかというと、一時期、既存メディアの片隅で働いていた経験が
あるので、既存メディア擁護派といえます。

しかし、最近のWeb2.0に伴う新サービス、
Wikipedeiaやグーグルの新サービスを目にした今、
そうした認識は一切持っていません。

衛星写真活用マップ「グーグル アース」、
持ち運び用ポータルサイト「グーグル パーソナライズ」、
CDタイプの持ち運び用OS「ブーストOS」
そして、インターネット上にHDDを所持できる「オンラインストレージサービス」。

上のようなサービスを触れてみるとよく分かりますが、
これからのIT時代は、この本に書かれてあるように、
PCの製造などから、
「あちら側」=インターネットの世界
にて展開されるサービスに移行することは間違いないでしょう。

私は著者の主張に全面的に支持しているわけではありません。
今でも既存メディア派です。
それでも、これからの先のIT化は、
アップルのi-podやアマゾンのウェブサービスに見られるように、
悔しくも著者の述べているようになりつつあると感じるのです。

おそらく近い将来、著者が述べているように、
「PCはただの箱になる」ことでしょう。

「ブーストOS」や「オンラインストレージ」があれば、
会社PC(ブラウザ)用「お気に入り」を出先のPCで扱えるし、
ウィルスにやられたPCをリカバリーする手間も必要もなくなるからです。

私たちに求められていることは、
一刻でも早く正しいITの認識を持ち、
ITを活用した仕事ができるようになることだと思います。
そうでなければ、これから先、IT知識に長けた外資と比べ、
とんでもないハンディを抱えてしまうことになるからです。

悲しいことに、著者の言うとおり、
私もIT化の流れを受け入れ、自分自身が変わるしかないのかもしれません。 (wazakura/2006-03-18)
90%の愚民はグーグルの奴隷か ||||||||||||||||||||||||
まずインターネットを毛嫌いしている年配者、60歳以上の人にとっては格好の入門書になるので、おすすめしたい。
それより若い、十分にインターネットを使っている世代にとっても、グーグルの破壊的なビジネスモデル、収益構造などを詳解しており、役に立つ。

とくに「自分はネットを知っている」とうぬぼれてブログを書いている連中には、「日本人1億のうち、ブログで意味のある情報発信をする能力のあるのはせいぜい1000万人ぐらい(あとはカス)」という指摘は辛辣だ。「枯れ木も山のにぎわい」という言葉があるが、大部分のブログは真に意味のある他人のブログにリンクして、その他人のブログをグーグルの検索順位の上位に押し上げる役割しかはたせないのだということが、よくわかる(それでもあなたはブログを書くか)。

インターネットは万人に平等に開かれたメディアではなく「有能な人にのみ平等に開かれたメディア」なのだ。グーグル自身がべらぼうにIQの高い博士号保有者の集まりであり、彼らがほんとうに、大部分の、情報発信能力のない、頭の悪いユーザー一人一人のことを思いやっているとは到底思えない。

そういうネットの負の部分への言及が少なく、いささか楽観的にすぎる内容になっているので、佐々木俊尚「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」(文春新書)とあわせて読んだほうがいい。
(中朝戦争/2007-05-11)
売れるのは今だけ! ||||||||||||||||
 売れるのは今だけ、あと2年もすればこんな本なんて誰も振り向きもしないだらうと思わせる極めて「超」現代的な本。しかし、中身は「メッチャ」濃い。「ロングテール」なんて言葉は、ほとんどの日本人はこの本で始めて知り、一度か二度、聞いたことのある者も、初めてその正確な意味を理解したのではないだらうか。梅田は、職業柄当然ではあるが、ウェブ社会を非常に好意的に受け止め、将来的にも順風満帆のように受け取ってはいるが、様々な反論もある。ウェブ社会の未来について、否定的な面はほとんど書いていないし、また梅田本人は気にも止めない様子であるのが、少々異常ではある。だから、売れるのは今だけなのだ。 (ヒデボン/2007-09-25)
確かにおもしろい、しかし・・・ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
確かに評判通り、おもしろさという点では申し分ない本ですね。
著者が魅力たっぷりに語るウェブの未来に期待と野心を燃え上がらせた人も多いと思います。しかし、そこにこの本の持つ危険があると思うのです。
工学系やビジネス関係の人はたいていそうですが、この著者からもアメリカ流の近代的な進歩主義、合理主義を無批判に称揚する姿勢が見られます。
自由、民主主義、マルチカルチャリズム、などはアメリカ人が「正義」の名のもとによく使うロジックですが、そこにはほとんど帝国主義的といっていい暴力的な側面があることを忘れてはいけません。
そして技術やビジネスというものは意図せずしてそうしたイデオロギーを引き受けてしまうものなのです。
思うに、この本にはそういうものに対する危機感が欠けているか、意図的に隠蔽されています。
悪い部分を言わないのはプレゼンの基本ですが、それを著作活動にまで持ち込むのは誠意に欠けると言わざるをえません。
たぶん、この本に書かれていることのうちのほとんどは実現されるでしょう。しかし、それは必ずしも全面的に歓迎すべきことではないということは知っておくべきでしょう。 (kppyz/2007-06-09)
玉石混交 ||||||||||||||||||||||
著者はシリコンバレーの現場で長らく仕事に従事しているということで、IT業界のことに熟知しており、グーグル(Google)やWeb 2.0など、ネットの「あちら側」で今現在行われていることや将来これから行われるであろうことについて理解することが出来た。

しかし、インターネットに身をゆだねるとか、インターネットの意思に従うと言うグーグルの姿勢に一種の違和感や不気味さも感じられた。

すべてオープンソースにして、インターネットの混沌として玉石混交な世界を振るいにかけて、玉を取り出すと言う手法は、経済学者のアダム・スミス(Adam Smith 1723〜90)の『国富論』に見られる、資本主義の自由放任主義や神の「見えざる手」の原理といったものに似通った感じを受け、安易なオプティミズムの発想に危険性も感じた。

何れにせよ、本書を通じて受ける印象は、インターネットの善性・光の部分に重きを置きすぎて、インターネットの悪性・影の部分を軽視しているといったところであろうか。

不特定多数無限大の一員として、著者の考えに共感を受ける部分もあるが、全面的には賛同しかねる。ウェブ進化論によって経済的な部分も含めて直接的に恩恵を受ける人は、おそらく人類の全体の1割にも満たず、9割以上の人たちは経済活動の基幹部分(本書によれば筋肉系)にこれからも従事し続けるし、また9割の人たちが全く機能しなくなれば、1割に満たない人たちの行っている活動(本書によれば神経系)も「絵に描いた餅」状態になる現実を著者は考慮に入れておくべきだろう。 (s.ペガサス/2006-06-03)
終章「脱エスタブリッシュメントへの旅立ち」大変化に対応して著者自身が取った生き方の変化の章は、この本が単なる文明批評ではなく、生き方の実践方法を示してくれています。これからは、こうすべきだなどと語らずに、私はこうしたと謙虚にリーダーシップをとっています。
時間の使い方の優先順位を変へ、著者より(当時41歳)若い人との付き合いを優先し、著者より年上の人との付き合いの優先順位を下げるとを宣言しています。その宣言は著者のビジネス領域が年上の年代に対するコンサルタントがそれまでのビジネス形態であったので、まったく違うビジネスに転換することを意味しています。そして日本人1万人移住計画として若者のシリコンバレーへ移住させる活動や、若者の企業「はてな」への参加をしています。

ここで私のとった変化は著者のとった時間の使い方の優先順位の変更でした。
具体的にはSNS Encafeのメンバーとなり「WEB2.0」のコムの主催です。 (Gene /2008-02-19)
グーグルに代表されるウェッブ2.0の世界というのは、今までのITの流れとは異なっていて分り難い世界です。これまでのコンピューターの誕生→メインフレーム→PC→WINDOWS→インターネット→オープンソースの流れは一種の技術史の流れとして捉えることが出来ました。いわゆる著者の言う「ネットのこちら側」の話です。主軸が「ネットのあちら側」にシフトしたと言うのが、ウェブ2.0の新しさであり、核心だと著者は言っています。やっと理解できたような気がしますが、実は、何が理解できたのかよく分りません。これに比べれば、リナックスに代表されるオープンソースの話の方が分りやすかったです。『伽藍とバザール』を読んだ時のことを思い出しました。
そう言えば、これまでのITの歴史はそれぞれキーとなる人物がクローズアップされていました。ノイマン等の第一世代から、ジョン・ケイ等のパロアルト研究所の面々、スティーブ・ジョブス、ビル・ゲイツ、ライナス・トーバルス・・・と続きます。これに対してグーグルの創始者たちの顔というのが見えてきません。歴史は振り返るものだからでしょうか?
とりあえずの障害は既存のコンテンツで儲けているオールド・エスタブリシュメント(既存のメディア企業)ですが、アメリカでも著作権の消滅時効がディズニーの思惑で延長されてしまうぐらいですから、難しそうです。うーん。カトリックとプロテスタントの争いを思い出します。新しい方に分がありそうなのが歴史の常ですが、どちらにも言い分がありますね。 (JBHHLW/2008-02-08)
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ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
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ASIN:4480063870
筑摩書房(2007-11-06)
梅田 望夫
売上順位:3142
¥ 777(中古:¥ 170)

レビュー総評点:234
一次情報 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
著者自らの友人、体験から成り立っているので、ほかの評論家やライターが書くのと、まったく違う迫力と正確な情報の把握があると思います。前作に続き、ウェブ上で起こっていることを豊富にわかりやすく紹介していることは、ほかの人が紹介しているとおりです。

が、著者の力がはいるあまり、読者が誤解するんじゃないかな?と思う点があるので、屋上屋を架すのを承知でレビューを書きます。

1.オープンソースだから成功するわけではない。
オープンソースのソースが保管される場所で有名なsourceforgeやfreshmeatを調べればわかりますが、失敗、宙ぶらりんプロジェクトがほとんどです。ホットなプロジェクトはほんのひとにぎりの人々がやっているにすぎません。失敗したプロジェクトもロングテールなのです。(それでも成功プロジェクトには、すごい数のエンジニアがかかわってますけど)実力主義の中ではサラリーマン的な感覚は、抹殺されていきます。そして、オープンソースは著作権というものがビジネスにならなくなっている世界で、そこからビジネスを作るのは相当な知恵が必要です。著者も承知の上でしょうけれど、あまり書かれていないと思いました。

2.電気を使える人は世界の半分以下。
つまりインターネットを使える人は世界中ではないということを忘れてはいけないと思います。夜の地球の写真で暗いところではインターネットは使われていないのです。使われているインターネットも、ネットワークの研究ではGoogleですら、カバーできているウェブページは30%以下だという指摘もあります。さらに、Googleで検索できるということは、誰かが文字にしてウェブに登録したからで、そうでない情報はのっていません。例えば私が朝、なにを食べたか、なんて情報はないのです。この本で、Googleやウェブが世界を把握しているような認識をもってしまいそうになりますが、それは違います。注意深く読むと著者もそんなことはいってません。

3.ウェブでご飯は食べられない。
インターネットを流通するものは「情報」です。表現はパソコン上でしかありません。インターネットの上を食物などは直接流れません。著者がおっしゃるとおり「ネットと物質のはざまで巨大なビジネス」が起きることでしょう。それがもっとも重要なことであり、ウェブだけに注目してしまうとせっかくの著者が指摘している大事なことを見逃すと思います。

以上、少しだけ著者と似たような境遇にいるものからのコメントでした。 (アルチザン/2007-12-21)
 「時代の大きな変わり目」を、わくわく感を持って感じ取れた前著『ウェブ進化論』でしたが、
「こちら側」で汲々としている自分との対比で、「あちら側」の話として少々冷めた読後感があったのも事実です。
 本書は、新しい時代に向う潮流の中で、こうした“ためらい”や“とまどい”を持つ“古い”人間にも、
「面白い時代」の可能性を説く、元気の出る本になっています。

 私自身が、いわゆる大企業に属していることもあり、第三章と第五章で触れられている、
「大組織適応性」についての指摘、さらに、「炭鉱のカナリア」力という視点は、
自分の現在の立ち位置と今後を考える上で、非常に役に立ちました。

 筆者梅田氏の思いは、前著にも感じられたのでしたが、「古い価値観」に閉塞感を持っている
若者達へのエールが主だと思います。
ただ、私のような“年寄り”にも、「未来志向」を持って「知的で明るい大人」になれば、
若い世代のサポートだけでなく、自ら「一身にして二生を経る」楽しさを得られると強調してくれているようです。
この本まで読んで、やっと「オプティミズムを貫く」という著者の姿勢に、全面的に共感できるようになりました。

 『ウェブ進化論』と、まさしく「対」にして読んでおくべき本だと思います。
(きょうパパ/2008-01-11)
The only way to do great work is to love what you do. |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アップル創業者スティーブ・ジョブズの言葉で、「偉大な仕事をする唯一の方法は、あなたがすることを愛することだ」と訳される。

梅田望夫氏はこれから高速道路を走る若いネット・アスリートたちに、シリコンバレーデ学んだ3つの言葉を送りたいとp.96で書いている。それは、Only the Paranoid Survive(病的なまでに心配性な人だけが生き残る)、Entrepreneurship(自分の頭で考え続け、どんなことがあっても絶対にあきらめない)、そして、Vantage point(見晴らしのいい場所)だ。

この説明の中にスティーブ・ジョブズの言葉が出てくる。とにかく、好きを貫くこと。プロセス自体を「苦難の道」と捉えるのではなく、楽しんでしまうということ。最近、茂木健一郎氏の本や講演を聴くことがこれは、彼の強化学習にも近いかなと感じる。徹底的にのめりこんで脳内麻薬物質ドーパミンを出しまくるということ。そうすると伸びる。茂木氏とは「フューチャリスト宣言」で対談しているし、二人ともとてもオプティミスティックなので波長が合うのかなと思う。

梅田望夫しはウェブ時代にサバイブすることを徹底して考えつくしているという。小手先のテクニックではなく、時代の空気というか現象そのものという雲のようにふわふわしたとらえどころのないものに立ち向かい何とか自身や読者に伝えようとしている。とても集中力と体力のいる作業だと思う。

かつて司馬遼太郎が名著『アメリカ素描』で人工国家アメリカが存在しているだけで「いつでもそこ(文化の重い気圧から開放され文明のみでOKの世界)へ行けるという安心感」を我々に与えてくれると書いたように、梅田はウェブが作り出す「もうひとつの地球」がリアルの世界で息苦しさを感じている人々にとって、「いつでもそこにいける」という同じような安心感を与えてくれる存在と捉えているところなど腰を落ち着けて考えているのだなと感じさせられる。

現代は明治維新のときと同じような「大きな変化のまっただなか」だ。しかも、それは全世界的にいっせいに起きている。僕もケータイでGmailを見て、家に帰ったらスペインやフィリピンなどの友達(SNSなどのつながり)とメッセージのやり取りをしたりする。向こうでは同じような感覚で「英語」を使い「ネット」を使い、同じ技術でブログを立ち上げていたりする。

「古い価値観」はとても安全でそれに適応できるひとは、今までどおりそれをやればよい。ただし、その「古い価値観」に適応できなく息苦しい思いをしていた人たちもウェブの爆発的な発達によって「新しい価値観」による新しい生き方を少しずつであるが選択できるようになっている。この移り変わりはとても面白い。この感覚を少しでも肌で感じることができたならこの本を読んだ価値があったのだと思う。
(mbookdiary/2007-11-13)
「ウェブ進化論」を読んだとき、”群衆の叡智”がリアル世界でプロと言われている人々や大企業よりも大きな結果を生み出す可能性のあるWeb2.0の到来に漠然とではあるがワクワクせずにはいられなかった。
しかし、その後しばらくしてそんなワクワク感も少しずつ萎んでいった。なぜなら少なくとも自分が今居るネットの場所では群衆の叡智など、何処にも見当たらず、相変わらずネガティブな状況や考え方などリアル世界と何ら変わらない価値観が充満していて、性善説よりも性悪説をこれまで通り信じている方が良いのではないか?
などと思うことも多かったためだ。
しかしこの本では、そういった問題などにも前回の著書よりも具体的なアドバイスやヒントが提示されている。ページを繰るごとに一つ一つ今やるべきことの糸口が見えてくるようで夢中で最後まで読み、読み終えた頃にはまた、あのワクワク感をもの凄いテンションで取り戻している自分がいた。(すぐに出来る出来ないは別として)
例えば”新しいリーダー像”は能力がないわけではないのに今までリアル世界では埋もれてしまっていたり、理解されなくて評価が低かったりといった部類の人が読めば多いに勇気づけられることだろう。
すべてを分かった上でこの激動の時代にいるのと、ただ流行に受け身でネット社会にいるのとでは雲泥の差であり、今この本に出会えたことは決して遅くないしラッキーだったと思う。 (MH/2008-01-06)
梅田氏が主張するのことで、最も引っかかったことは「好き」ということをとことん突き詰めるということ、そのことです。「好き」なことをやって飯を食えるようになる。そのためにはどうするか、ということなのですが、彼は「ロールモデル思考法」として説明します。

このロールモデルは一回やったら終わりではなく、行動と新しい情報により、次々に消費し再構築してゆくものだと梅田氏は言います。その中で、自らをコモディティ化しないようにロールモデルの引き出しを少しずつ増やす努力をしていったという戦略は見事です。

これらの提言は、これからの若者にのみ当てはまる戦略ではないように思えます。多様性と流動性のもつ力、ネット社会が提供するパラダイムを、私たちとて無視することなどできません。氏の提言する内容は、最終的には個人のサバイバル戦略とであり、よりよく生きるための示唆を含んでいるため、自らを前向きに考える全ての琴線に触れる部分があるのだと思います。
(clala-flala/2007-12-23)
気が重くなった |||||||||||
要はこれからの時代、ネットのおかげで個人の力でもあらゆる情報を手に入れることができる

ようになったので、自分の能力を磨き続ける人としない人では、とてつもなく大きな差ができ

てしまうということですね。

頭もよくなく怠慢な性格の僕としては、この本を読んでとても気が重くなりまし

た。好きなことを貫き通すことが大事みたいだけど、自分にとって貫き通せるほ

ど好きなことはなんだろう?と32歳になった今、日々考えています。 (牛太郎/2007-12-01)
ベストセラー「ウェブ進化論」でネットの将来性と可能性を指摘した著者が、本書では、ネットが進化している現代において、いかに生きるか(働き、学ぶか)を説いています。
ネットをいかに活用するかといった技術的なノウハウではなく、もっと普遍的に、ネット時代の働き方、学び方、生き方を解説しています。その意味で、いわゆる「ネット本」に分類されるような内容ではありません。
私が特に強く共感したのは、ネットを活用した「学習の高速道路」と「けものみち」のメタファ(第3章)、自分の志向性とロールモデルを探すための「生きるために水を飲むような読書」術(第4章)、30〜45歳の15年(私も真っ只中)にどのような組織でどのように働くかという問いかけ(第5章)などです。「このままではいけない」「もっと個人としての能力(世の中で通用する実力)を高めなければ」と強く感じさせるフレーズがたくさんあり、とても刺激を受けました。
「ネット時代の働き方」というテーマでは、田坂広志センセイの「プロフェッショナル進化論」にも共感しましたが、これからの働き方についての問題意識を高める意味では、負けず劣らずの好著だと思います。 (おがよし@CSS/2007-11-27)
同著者による『ウェブ進化論』の続編。前著ではグーグルの誕生からその存在意義、社会にもたらされる利益や変化などをわかりやすく紹介した。本書ではウェブシステムによって発生した社会の変化を紹介すると同時に、企業のあるべき姿、個人の価値観や生き方について考察している。対象読者は前著を読んでいるか、またはある程度ウェブ用語を理解していることが前提。

記載の多くが事実に基づいての考察であると同時に、前著に対する書評などを調べた上で、客観評価して再考察していたり、新たに焦点を絞ったりしているように、まさにウェブによって本書(著者の意見)も進化していることが理解できる。また、性善説に基づいた楽観的な予測がほとんどであるが、読者に不安を感じさせない説得力がある。

本書で注目すべき点は、ウェブの仮想世界(バーチャル)が、情報量では現実世界(リアル)と対等になる一方で、伝達速度が瞬時であるために、情報の集約が正確になることである。例えば、広告料金の費用対効果などはリアル世界ではその客観性・信憑性に乏しかった(いいかげんな幻想であった)のが、バーチャル世界ではリアル(ごまかしのきかない現実)になるのだ。また、現在の多くの社会人は、バーチャル世界とリアル世界を別個に認識しているが、これから生まれてくる世代にとっては双方併せて一つの世界であるばかりでなく、バーチャル世界での仕事や交流などに人生の大半の時間を費やすことも予想される。したがって、バーチャル世界を受け入れ、柔軟な対応が迫られる。

一方、ウェブによる情報社会の到来を高速道路に喩えた羽生二冠の論を紹介し、出口付近の渋滞を乗り切ることがプロの扉を開くとしており、これも説得力がある。しかし、氾濫する情報のうち適切なものを得る際の手法を嗜好に合わせるのみでは問題があるように感じた。例えば、単純に検索数が情報の正しさや客観性を示すわけではない。カルト情報などを見極める能力が先行すべきであり、論理的思考が可能な状況を築いた上で、という条件が高速道路にのる以前に必要と感じる。

本書は非常に面白い情報が多く、基本的には良書と思う。ただし、ロングテールなど(前著では紹介されているが)注釈無しの用語もあって、初めて見る者にとっては理解しづらく、独立した書としては読者が限られてしまう可能性があり、星4つとした。 (MM/2007-11-21)
ネットで食う |||||||||
著者は、普通の人がネットの世界をフル活用して、一躍その筋のスターになり、それで食べていけている数例をあげる。これらの例から、ネット世界での「好き」を極めることでそれを職業化できる可能性を述べるのだが、職業化可能性の前提として著者が要求するウェブリテラシー水準が庶民には非常に高いし(p.209参照)、また、現時点で60億人中の特殊な数例から、話を一般化するのは現時点で性急すぎる、という気がした。ほとんどの人がこの「ウェブ時代」でも、薄汚れた現実の中であくせくと金を稼いでいるのだ。とはいえ、夢を与えてくれる考えではある。

また利害を超えたオープンソース的な発想が、世界の知をひっぱっていくといった論調であるのだが、オープンソース的行き方ではうまくいかないケースも(とりわけ自然科学分野で)多多あると思うのだが、それについては触れられていないのが残念だった(著者の戦略か?)。

『ウェブ進化論』ほどのカタルシスはなかったが、今回は今回で、著者の個人的な体験なども多く盛り込まれており、おもしろかった。また、毎度のことながらだれも言語化したことのなかった領域を言葉にして伝えようと奮闘しているという点で、著者は敬服に値する。今回でいえば、人生とウェブをクロスさせて論じようとしている点に一票いれたいところだ。 (pp-tang/2008-01-09)
書かれた中身だけを単純に論ずれば、
それほど目新しい発見はなかった。
それでも多くの人に薦めたい本として星を5つ付けたい。

2年前に読んだ「ウェブ進化論」は、私にとって実に刺激的な経験だった。
ウェブ進化論をきっかけにして、
仕事以外で積極的にWebの世界に関わるようになり、
こうしてレビューを投稿するようにもなった。
この「ウェブ時代をゆく」の内容が平凡に感じたのも、
私自身がこの2年間で随分と知識を詰め込んだことによるのだろう。
しかし「はじめて読む人に与える刺激」と言う点では
本書のほうがウェブ進化論を上回る。

今まさに起きている大変化を説明するのがウェブ進化論だったが、
(良かれ悪しかれ)その大変化の中で生きざるをえない「わたしたち」が、
どのように考え、どのように生きるべきかを提示してくれる。
この種の本の場合、ついつい説教臭くなったり、こ難しくなったりするものだが、
そこが実に読者の心に届くようになっているのだ。

私が作者の梅田氏のことをつくづく感心するのは、
実に明快な「ワンフレーズ」で置き換える能力だ。
それは本質を突いているだけでなく、心に深く突き刺さる。

「ウェブ進化論」では「ネットのあちら側」と言う「静かな流行語」を生み出したが、
本書ではさらに印象的なフレーズの連発である。
「もうひとつの地球」
「時代の大きな変わり目」
「学習の高速道路とその先の大渋滞」
「高く険しい道とけものみち」
「大組織適応性」
「古い職業と新しい職業」

あるいは、これらのフレーズで、読者は知らない間に洗脳されているのだろうか?
「自分自身のため」なら洗脳も歓迎だ。 (山田晃嗣/2007-12-12)
 IT革命は産業革命に匹敵するとは以前から言われている。著者も、ネット時代の現代は明治維新に匹敵する時代の大きな変わりと認識している。
 明治維新で庶民にも立身出世の道が開かれたように、本書は、ウェブはすべての人に「見晴らしのいい場所」に立ちより多くの自由を手にできるチャンスを平等に与えてくれると積極的に評価する。
 とりわけ、組織に無自覚に寄りかかるな、自分の好きなことを貫けという提言は、ウェブを武器にポジティブな人生を生きる指針と勇気を与えてくれる。

 その一方で、すべての人にチャンスが与えられるということは、激しい競争が繰り広げられるということでもある。
 それだけに、ウェブで身を立てには大変な努力が必要だし、運の良さなども無視できない。
 オプティミズムとリアリズムの微妙な匙加減が結果を分けるような気がする。 (元祖パスカル/2007-11-11)
ウェブ時代とは |||||||||||||
基本的には共感。良書です。
ただし…。
著者は東大大学院卒業のいわゆるエリート。
ウェブ時代というのは、こうした一握りのエリートやギークではなくとも、ウェブの力を上手く利用して短期間でエスタブリッシュメント層の収入を軽々と超えることができる人
(学歴・年齢・性別・文系理系不問。しかも、好きなことで収入を得る)が生まれている時代ということと僕は感じます。
著者のいうレベルの「ウェブ・リテラシー」(新しい技術をサイトに入れ込む、プログラミング能力を持つなど)を有していなくても、
そこはアウトソースでカバーできるでしょうし、むしろウェブ上のコミュニケーション力、文章力、マーケティング力、発想力、企画力などが
「けものみち」を歩む人生では重要なスキル(センス)なのではないかと思います。

前著『ウェブ進化論』が爆発的にヒットしたのは、ネットをあまり使わない人にも「もうひとつの地球」という世界を著者がわかりやすく紹介・解説してくれたから。
著者の場合は著作という行動(→境界領域の橋渡し)で結果を示したように、
まさに「もうひとつの地球」と「リアルの地球」の境界領域にこそ大きなフロンティア&ビジネスチャンスがあるのではないでしょうか。 (モリコウスケ/2007-12-14)
前著『ウェブ進化論』でウェブ社会の見通しを語った著者が来たるべきウェブ社会でいかに働き、いかに学ぶかを記したのが本書である。

シリコンバレーを肌で知る著者はウェブ社会に終始一貫して楽観的である。シリコンバレーを、ウェブ社会を深く知る著者ならではの信頼からくる楽観である。ウェブ社会の正の側面だけでなく、負の側面も考え、その結論としての楽観論であるから非常に力強い。きっとシリコンバレーの雰囲気はこのような力強い楽観論に支えられているのだろうと感じた。
どうも日本では新しい風潮に対しては斜に構えたり、距離を置いたりすることが知的な態度だというような雰囲気もある。そんな態度ではなく、「高速道路」であれ、「けものみち」であれ、「好き」ということを原動力に自らのすべてをかけるような楽観論こそが閉塞感漂う日本には必要なのかもしれない。

新しいウェブ社会を巡るキーワードの一つにクラウドコンピューティングがある。次第にウェブの向こう側の「もう一つの地球」の存在感は大きくなりつつある。好むと好まざるとに関わらずウェブ社会に巻き込まれつつある。ならばいっそのこと自発的に飛び込んでいくことによってより明るい道が開けていくのではないかと思わされた。

本書を読めばわかるが、著者はウェブ社会だけを礼賛してるわけではない。それぞれの人にはそれぞれの適性がある。旧来の組織社会に適している人もいれば、ネットで好きなことに没頭することに向いている人もいる。様々な人に会い、自分のロールモデルを見つけていけばよい。ただウェブ社会を無視することは最早不可能だろうとは思わされた。こちらがわの社会とあちら側の社会、どちらに基軸を置くにしろ、これからは双方を行き来することが求められてくるのだろう。 (糸音/2008-05-21)
楽天ブログから始まり、ミクシィ等のSNS、そしてYou Tubeへの動画アップと
典型的な新しいネットのサービスを漠然と利用している自分にとって
「ウェブ時代をゆく」を読んだ事で、
これまで、自分を動かしていた原動力の一部を自覚し
そして、より主体的にネットと向き合い行動を起せる気持ちになった。

前著「ウェブ進化論」は約1年前に、
自社のWEB担当に、自分が読んで進めた。

そして、この「ウェブ時代をゆく」はその彼が既に先に読んでいた。
彼とは一回り年下の20代半ばだが、この本を共に読んだことは、
共通の言語で会話をできる意味でも大きい。

サブタイトルにある「いかに働き、いかに学ぶか」とあるが、
同じ社内や上司・部下で読むことにより、
価値観を共にしたり、相手の考えを理解することにも
きっと役立つのではないかと感じた。

私はこの本を読でいる数日間の間に、
WEB担当に任せていたYou Tubeへの動画アップロードを
自分でできるようになった(予想に反して驚くほど簡単だったのだが・・)
本書を読みモチベーションが上がった事で、
学習の高速道路で少しアクセルを踏めたのかもしれない。
読んでよかったなと素直に感じている。
(広島か?東京か?/2007-12-15)
何だか混沌として「もわ〜ん」としたものだったWebの世界のイメージは、『フューチャリスト宣言』を手にした瞬間、ピカッていう光と共に、どこまでも広がっていく明るいものに置き換わった。その強烈なまでのオプティミズムによって、読んだ人の未来の可能性を大きく広げたと思う。
この、『ウェブ時代をゆく』では、その可能性ある世界を、どのようにどういったルートで走りきるかをより具体的に示している。
世界中の「知識」「情報」が、Webによって距離の壁を次々と取り払って飛び込んでくる。Web時代では、あらゆる分野・業種において、これまで体感したことの無いスピードで、ある程度のレベルに到達してしまう。誰でも知の高速道路を制限速度を気にせずに走ることができるのである。しかし、この高速道路は誰でも自由に走れるが故に、ある場所に到達すると渋滞が起こる。そこからさらに先に行くためには、渋滞を力強く抜けきるという強い意志か、車を降りて「けものみち」に抜け出す決意が必要になってくる。この強い意志、決意をもって、先に進むのは、その道で本当に好きなことに取り組んでいる人だけ。好きを貫いた者だけが、抜け出すことができるのだという。
この好きを貫くというのが、非常に難しい。先ず、自分の好きなものははっきり解らないことが多いと思う。例として、筆者は「ロールモデル思考法」により、その答えを求めてきたとふりかえっている。いろんな分野で一流の人の生き方を分析し、自分ならどのように先に抜け出すかというのをシミュレーションする。
自分が本当に好きなものは何か、どうやって好きを貫くかについて、考えさせられた一冊。 (mnishikawa/2007-12-09)
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グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)
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文藝春秋(2006-04)
佐々木 俊尚
売上順位:14377
¥ 798(中古:¥ 1)

レビュー総評点:135
 梅田望夫著「ウェブ進化論」(ちくま新書)を読了してすぐ本書を手にしました。「ウェブ進化論」ではバラ色のネット社会が展開するという楽観的論考に満ちていましたが、本書はグーグルの成し遂げようとする近未来には光と影の両面があることをきちんと指摘しています。

 私自身、グーグルなしには過ぎないという日々を公私に渡って送っています。ネット黎明期の95年にオンライン生活を始めてから、イメージ検索やニュース検索、英英辞典機能などグーグルであらゆる情報を渉猟するのが当たり前です。その恩恵は計り知れないといえるでしょう。

 本書はなかでもグーグルのアドワーズ機能が、ロングホーン的価値を掘り起こし、いかに多くの零細時業主に新たなビジネスチャンスを与えているのかという事実を、地方都市での興味深い事例とともに提示して見せていて、プロジェクトX的なスリリングな物語として楽しく読みました。毎日新聞記者出身のフリーライターだけに、幅広い読者に平易に語りかけるようなその筆致は、読んでいて飽きることがありません。

 しかし、昨今、中国進出に伴ってグーグルが共産党政権の検閲に屈している様や、グーグルアースが実はアメリカの軍事施設などの写真の鮮明度を抑え気味にしている話などが描かれる後半部分に至ると、お話は急激にきな臭くなっていきます。

 将来的にグーグルは神のような存在となり、そこからはじかれたものは(ウェブ)社会での存在を失う可能性を秘めていることや、個人のかなり細かいデータまでも含めてこの世のありとあらゆる情報を総合データベース化しようとしていることなど、なんともディストピア的世界が展開される可能性もまた描かれています。

 10年後、本書が予測したネット社会はどこまで実現しているのでしょうか。ワクワクするような期待感半分、空恐ろしく思う気持ち半分を胸に、本書を閉じました。
(yukkiebeer/2006-06-24)
Googleも完璧ではない |||||||||||||||||||||||||||||
「WEB進化論」を読んだのち、Googleについてより深く知ろうと思い購入したが、内容的にはほぼ同じであった。
本書よりも「WEB進化論」の方が、ネット社会の潮流についてより体系化、深堀りされていたように思う。

良かった点としては、ジャーナリストの視点で書かれていることから、Googleの負の側面にもちゃんとスポットライトが当てられており、「WEB進化論」のようにGoogle原理主義になっていないことが挙げられる。 (ハナミズキ/2006-07-10)
ベストセラー「Web進化論」の二番煎じかと思い購読してみましたが、グーグル等の新しいインターネット上のビジネスがどのように社会に影響を及ぼすか光と陰の部分が分かり易く書かれており非常にためになります。通常、このような本は日の当たる部分が強調される事が多く、同じ業界人としては辟易してしまうが、この本はインターネットが社会に与える影響の本質を鋭く捉えていると思います。
グーグルのセールス本とは違いますのでお薦めです。
また、短時間で読めるので飽きることがありませんでした。 (kenji7/2006-05-14)
ジャーナリストの視点から |||||||||||||||||||||
現在起こっているインターネット上の出来事という同じテーマを語るのに、視点や表現する手法によって、切り口や現れ方が違うんだなと改めて感心して読ませていただきました。「Web進化論」を読みさらに、「グーグル―Google」を読んで、非常によく理解が進みました。さすがに佐々木さんはジャーナリストだけあって、綿密に取材し、しっかりと記事をお書きになっているという感じがします。Web上のことだけでなく、中小企業や個人事業主にちかい、非常に弱小の企業がいかに、グーグルのアドワーズ広告で効果的にニッチな仕事をとって成長できたかという具体例があげられ、web2.0やロングテールの法則もわかりやすく表現されています。
「Web進化論」はインターネットに日々接している人々には非常に分かりやすいのですが、「グーグル―Google」は、インターネットは少し苦手という人にもとっても分かりやすいと思います。

グーグル―Googleという新しいプレイヤーと、既存の帝国を作り上げてきたマクロソフトやヤフーなどの王者たちがどのように戦うのか、非常に興味深いところです。しかし、多少のかげりの見えてきた「グーグル―Google」ではあっても、強大な技術力、資本力を今後どのように生かすのか、若い世代の創設者たちに期待したいと思います。
私は、次なる成長サービスは、双方向性を持つユーザ参加型のコンテンツだと思っているのですが、インターネットの双方向性が真の意味で有効になっていくのに一番重要なのことは、どのように今の時代に生きる一人一人のインターネットテラシーが育つのかのかということだと思います。

どちらも新書版なので、両方読んでいただくことをお勧めします。これからビジネスをしながら生きていくには、どのようなビジネスであっても、この今起こっていることを理解することからはじめないとならないと思うのです。多くの人々にチャンスが生まれていると同時に、もしかしたら巨大なコントロールの配下に入ることになってしまうかもしれないという、大きな節目の今、この二冊は必読書であると思います。どんなにかかっても数日の行き帰りの電車の中で読める本ですから、ぜひとも読んでみてくださいね。

(遊女・asome/2006-06-20)
タイトルの如く、世界最強・最大の検索エンジンを解説した書。グーグルとは何か、なぜ検索エンジンが世界を席巻するのか、グーグルが破壊した既存のシステムについて詳細に、かつ、わかりやすくまとめている。検索システムのどこに着目してどのような応用方法があるのかを具体的に説明し、その凄まじさを紹介し、将来展望に至る。グーグルによって既存の情報はきわめて高速度で、しかも安価で不特定多数に分配されるようになり、知識を糧に生活してきた者に対して打撃を与えた。また、予測しづらい大衆、顧客のデータが正確に集まるようになった。これによって、企業の形態も大幅に変化する必要に迫られた。このシステムをうまく利用できた者が勝ち残れるようになってきたのだ。

内容は、『ウェブ進化論(梅田望夫著)』と重複する部分が多いが、これら2冊を読むことでグーグル必要な情報は十分得られる。この2冊に、『ウェブ世界をゆく(梅田望夫著)』でグーグルをどう利用していくべきかが理解され、知識が完結する。

表現のわかりやすさ、情報量から星4つの評価、良書と思う。 (MM/2007-11-22)
読みやすく書かれており、量も適量なのであっという間に読めてしまいました。しかも、なかなかわかりやすい。

書名の通り、Googleという企業を様々な角度から眺めた本になっています。各章のキーワードは「破壊戦略」「サーチエコノミー」「キーワード広告」「ロングテール」「アテンション」「巨大な権力」となっており、それぞれのキーワードを解説したような中身になっています。

この本の良い部分は、適度な網羅性と説明のわかりやすさ。

上に書いた章立てからもわかるように、最近色々なところで見かけるようになった”流行語”をきちんと網羅しているところに好感が持てました。また、単にGoogle礼賛にとどまらず、「グーグル八分」や検閲容認の話も取り上げ、必ずしもGoogleの良い面だけを強調しているわけではないところも良いと思いました。

そして、この本は、そういう”流行語”をわかりやすく、丁寧に説明しています。わかりやすさのポイントは、身近な例を使って説明していることと、それがどういう影響を与えるのかということまで突っ込んで説明していること。ただ、この説明は、ある人にとってはわかりやすいかもしれませんが、回りくどいと思う人や、話が行き過ぎてると感じる人も多いかもしれません。

Googleすごい!という声があちこちから聞こえますが(実際、自分もそのひとりだと思います)、「結局のところ、何がどうすごいの?」「Googleって、すごい(良い)とこばっかりなの?」という冷静な問いにきちんと答えている本だと感じました。

この本でも書かれているように、Googleのことをどう思おうと、Googleが今後しばらくインターネットで重要な位置を占めていくのは確実でしょうから、そのGoogleの基本的なところを押さえておくのは悪くないかと思いますし、その際にこの本は良い本だと思います。また、本書でも何度か紹介されていた『ザ・サーチ』も同じ意味で良さそうなので、ぜひ読んでみたいところです。 (新井宏征/2007-08-13)
「ウェブ進化論」は、Google を神格化しておりましたが(この本の言い方で言うなら「インターネットという神に仕える侍祭」といったとこ?)、この本はこのままいくとこんな悪いこともあるかもよ、ということにも触れられています。

キーワード検索をつかった駐車場経営者やメッキ工場の話が実例としてあげられていたりして、なかなか面白かったです。グーグルの最終目標が「広告対象のデータベース化と特定」にあるのも明確にされております。

最後の方に「グーグル八分」(「司祭による宗教的追放」と述べられている)の問題とか、政治的に屈服した話とかも載っているので、全体の印象としては(倒置法により)「グーグルって実は危ないのでは?」という印象になっていると思われます。筆者の思惑がそこにあったのかは分かりませんが……

しかし、最後がフィリップ・K・ディックの『ユービック』の話で終わるのはどうなんだろう(笑)。

啓蒙書としては面白いと思います。うちの父に読ませてみよう。 (まりおん/2007-02-14)
この本はグーグルを通してインターネットの進化を描いたものである。

まず、最初にグーグルが次々と新しいサービスを打ち出し、既存のビジネスを破壊していく様を記述している。「グーグルニュース」「グーグルマップ」「Gメール」「グーグルネット」「グーグルベース」「グーグルブックサーチ」‥。いくつかのサービスは実際に使って便利だなと思っていたが、「あ、そうか。次にはこんなことができるのか」と現在進行形のサービスを知ることができた。
次に、「どうしてこれら様々なサービスを無料でできるのか?」と常々疑問に思っていたことについて。これには、「巨大な広告代理店」になりつつあるビジネスのやり方をうまく解説してくれている。これまで疑問だったことがかなりはっきり理解できた。
最後に、「グーグルが巨大な権力を握ってしまうことにならないか?」という問題。これは大問題だが本書を読んでも「あ、そうか」と簡単にわかるようなわけにはいかない。今後、こうした問題が明らかとなってくるかも知れないが、知らない間に事態が進むことも多いだろう。これから起こってくる事態を把握するため、本書は現状の理解を助けてくれるだろう。 (ヒロ/2006-05-14)
何年か前に、シリコンバレーのビジネスショウで、二人の若者が、小さなブースで一生懸命、インターネットのウェブ検索の技術について説明してくれた事を憶えています。
あそこから、わずか何年かで、今や世界中のインターネットユーザーの挙動を変え、既存の確立されたビジネスを破壊し、規制を受けるいとまもなく、人々の暮らしに深く入り込み、一握りの英知によって世界を変えてしまう権力を持った存在に成ってしまったのですね。 無邪気であった企業は、いやおうもなく、いまや巨大な権力を持ち、そして権力の周りにはさらに経済的利益がはぐくまれ人々はそれに巻き込まれ受動的にそれに従ってゆく。。 私は毎日少なくとも数回以上はGoogleのお世話になっています。便利です。  でもいつも便利に使っているGoogleの負の側面に正面から取り組む勢力は育ちうるのでしょうか。。。  (Invisible watcher/2006-08-17)
ネットの世界、特に最近起きている事象というのは、なかなかわかりづらいが、この本は非常にわかりやすい。WEB.2とか他にもネット関連の解説書は沢山出ているが、この本が一番いい本である。羽田空港の民間駐車場を経営する夫婦の話は、非常にわかりやすく、「キーワード検索、広告」の意味がよくわかった。もう夢の世界でなく、現実の世界で、事は進行しているのがよくわかった。グーグルニュースというのがあるとこの本で知って、早速見てみた。それまでは各新聞社のHPを見ていたのだが、これだと一目でわかるし、何より個人の趣向に合わせたニュースを見せてくれる、驚きである。さらにこの本を読んでいる途中で、日本でもグーグルブック検索というサービスが始まったことを知った。本がネットでそのまま読める。これはすばらしいことである。著作権の問題があるが、グーグルは全く違った価値観で動いているのを知った。仕事柄通信・ネットのことは知っているつもりであったが、知らない間に、事は進んで居るんだと実感した。テレビ広告というのは、もう有効でないというのを広告主はうすうす感じ始めた。テレビの凋落が始まっている。既存の権力と一般市民が同じ土俵の乗ることができるようになった。知らない間に、事は進んでいるというのが実感である。日本では、まだまだグーグルはヤフーと同レベルかそれ以下の認識しかないが、世界ではグーグルは全然ダントツなんだと知った。
 昔読んだ小説には、近未来にコンピュータが世界を支配して、人間に反乱を起こすというストーリが多かったように思うが、そのような世界が現実に迫っている、というかもう既にそうなっていると言った方がいいだろう。
この本は、具体的事例が数多く上げられているので、非常に分かりやすい。 (カッツ2007/2007-07-08)
"Google"は単なる検索エンジンとして日常的に利用していたが、とてつもない利益を上げ、既成秩序を破壊し続ける企業であることが分かって興味深かった。

 「Web進化論」が「論文」であるとすれば、「グーグル」は「ルポルタージュ」。
著者がジャーナリストであるだけに、個別具体的な例を挙げて「グーグル」という企業について分かりやすくアプローチしている。例えば、羽田空港近くの駐車場経営の夫婦が、悪戦苦闘の末グーグルによる広告にたどりつき事業を軌道に乗せるエピソードが紹介される。こういう具体例を通じて、今まで広告市場の盲点であった「ロングテール」の市場を開拓したグーグルの巨大収益の構造が明らかにされてゆく。「ロングテール」については「Web進化論」ではAmazonを例に挙げていたが、本書ではGoogleもまた「ロングテール」の開拓者であり、まさにそこに主たる収入源があることが明らかにされる。
 「Web進化論」ではもっぱらGoogleの光の面のみをノーテンキに礼賛していたが、本書では「Google八分」の具体的事例なども挙げ、Googleが巨大な権力を持ってしまうのではないかと、真剣に危惧している。こういうバランス感覚もこの本の特徴である。
 その代わり、「Web2.0」に関する記述はほとんどない。筆者が必要ないと考えたのであろう。私もこのようなとらえどころのない概念をいじくりまわすのはあまり意味がないと思う。
本書と「Web進化論」と併せて読むと現在のインターネットに起きている大きな変動を大づかみにすることができると思う。 (utudanuki/2006-11-11)
さらっと読めて、それでも内容が充実してるって思いました。

グーグルにフォーカスしたことにより、
かえって「WEB2.0」の世界がわかりやすかったです。

グーグルのプラス面だけでなく、マイナス面もちゃんと書かれてます。
さすがジャーナリストの書いた本だとも思いました。

また、「ハッカー」と「クラッカー」の使い分けが
きちんとしているのも気持ちよかったです。
意外と混同されたまま云々されてることが多いですからね。

とにかくマスメディアが伝えるものが全てではない、
マスメディアの情報を鵜呑みにすることの危険性をも
改めて認識させていただける切り口の本でもあるような気がします。 (アレクサンドリア堀井/2006-11-04)
今、国内外で最も注目を集めている企業と言えばグーグル。その「凄さ」と「怖さ」について、よくまとめられた本です。

本書では、まずその「凄さ」について、強力な広告ビジネスを背景に、利用者に無料で次から次へと画期的なサービスを提供することにより、古い世界の秩序と伝統的な企業のビジネスを破壊し飲み込んでいく様子が描かれています。

また、情報を持っているだけではなく、人々に注意喚起し、注目を集めることができるメディア、つまりアテンションを持ったメディアだけが力を持つことができる「アテンションエコノミー」の現在の世界にあって、グーグルから排除されれば、その企業・情報はインターネット社会の中では「存在しないこと」を意味すること、それら新しい秩序の中で、グーグルはすべてをつかさどる強大な「司祭」になとうとしている「怖さ」について、筆者は誰が読んでも解り易い表現で描いています。

最近のベストセラーである『ウェブ進化論』とあわせて「今」読むことを強くおススメします。 (成功者への道/2006-05-11)
「今のインターネット状況とほんの少し先のインターネットの状況」に対する展望を示しているのが本書と言えるかもしれない。

それほどインターネットの状況を左右しているのが、Googleなのだと本書のタイトルから伝わってくる。氏の著書ということで、辛口な内容を期待してしまう自分がいたが、そのGoogleに対しては少々の不安と、大きな期待といった印象で、零細企業の復興に大いに貢献する可能性を秘めている部分にクローズアップしているところが象徴的。

状況はめまぐるしく変化してるが、詳細に整理された情報が絞り込まれたターゲットに対し、的確に届けられる様は一見して地味ではあるけれど非常にダイナミックな変化であることは疑う余地もないですし、本書でいわれているGoogleの「破壊」には期待してしまう自分がいる。 (まのの/2007-03-01)
内容的には星4つ、5つが妥当だと思います。
ただ、タイトルを単純にグーグルにしていいのかとも思います。

この本の内容はグーグルのごく一部のことのみを語っているだけであり、グーグルについての研究本とはとてもいえないものである。正直、新聞などで『グーグル広告収入1位』などの記事に書いてあるグーグルの説明と大差はない。
グーグルについて基本的なことは知っているからもっと詳しいことを知りたいと言う人にはとてもオススメできるものではない。私もグーグルに関する基本的な知識は持った上で読んだので、知識が深まった感はありませんでした。

しかし、内容的には幅広く誰でもわかり易いようにwebの世界を説明しているため、グーグル限定でなく、ネットの世界はどうなっているのかを知りたい人にとっては良書である。
また、本の中で語られていた、グーグルのOSが無料で手に入るようになるだろう、といったことが無料ではないにせよ実際に途上国で100ドルPCが配られた。そのためこれからのグーグルの動きでこのようなことがあるかもしれない、と参考になるかもしれない。 (season's bear/2006-12-24)
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ウェブ人間論 (新潮新書)
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新潮社(2006-12-14)
梅田 望夫
売上順位:66262
¥ 714(中古:¥ 1)

レビュー総評点:55
本書を通じて、次のようなWebの課題の存在を感じることができる。
A.社会不満のガス抜き装置としてのWeb、B.匿名問題、C.エコー効果、
D.グーグル八部リスク、E.著作権問題(但し書籍のみ)、その他。

基本的な構図は、平野氏が課題を投げかけ、梅田氏がいなすというもの。
平野氏は、AやBについて本質を突いているのだが、梅田氏がいなした後、
追及していないのが残念だ。
対談形式ゆえの予定調和が働いてしまっているのか、年上の梅田氏を
立てているのか...。
前述の課題は本来根が深いが、さらりと読んでしまうと梅田氏のいなしが
この本の回答に見えてしまう。

例えばAの論旨を取り上げてみる。

1.Webは、抑圧された社会において発言しにくい「体制批判や個人攻撃、
その他様々な主張」を可能とするため、個人は不満解消できる。
2.ブログなどで批判を受けても体制側はビクともしない。逆に、Webが
捌け口となり、個人の不満は霧消され、体制改革の行動には至らなくなる。
3.一方、個人に対してのWeb上での攻撃はいわば暴力として表れる。

つまりwebは、権力・体制に対しては体制維持をもたらす不満解消サブシス
テムとして働き、その一方、個人に対しては圧倒的暴力をもたらす増幅器
として働く。
更にこれに輪をかけるのが、匿名問題であり、エコー効果(似た意見の人が
集まり、盛り上がってしまう現象。サンスティーン著の本が詳しい。)だ。

これら課題に、事業者そしてユーザーである市民自身が蓋をすると、結果的
に国の統制を招くため、真剣に市民はWebの善悪両面を考える必要がある。
梅田氏はWebの負の側面についての深い議論をかわす。基本的なスタンスは
自己解決だ。課題の存在を知るという点では良書だが、楽観的意見を鵜呑みに
させてしまいかねない危うさも本書は併せ持つ。

Web関連の権威である梅田氏にはイノベーティブな部分だけでなく、適切な
運用のための市民への啓蒙を今後期待したい。 (On the water/2007-03-13)
人間論って? |||||||||||||||||||
一言で言ってしまえばウェブ進化論を読めば十分、ということです。この本において、ウェブ進化論の著者、梅田さんの話に新鮮味がありません。かなり進化論と重複しています。ウェブ進化論を読んでいて、納得できない部分やおかしいなと思う部分、共感できる部分がありますよね?読書している時はそんなツッコミを絶えずしていると思うんですが、そのツッコミを平野さんがしている感じ。そしてそのツッコミに対する梅田さんの答えがウェブ進化論と重複していることばかりだから、正直おもしろくない。深みがない。人間論→進化論みたいな感じで深めていくならいいかも。進化論→人間論では買って無駄したと思うはずです。立ち読みがベスト。 (ゾンアマ太郎/2007-02-20)
普通でした |||||||||
平野さんの暗く力強い考え方はとっても好きです。これといって新しい話はありませんでしたので、さらっと読み終わってしまいました。前回の梅田本に比べれば軽い。 (しもむ/2007-02-14)
進化論ですっかりロングテール信者となった私にとって待望の続編でした。
いろいろ感想はあるのですが、やはり印象的なのは梅田氏の言葉に対する
際立ったセンスです。

グーグル、アップル、アマゾンの経営思想などは、これまでにも星の数ほど
語られていながら、キャッチーな言葉でそれを切り取ってみせる梅田氏の
手腕で、初めて知るような新鮮な驚きを与えてくれます。

今、思い返しても言葉の専門家であるところの平野氏のコメントは、なかなか
思い出せないのですが、梅田さんの言葉だけはいくつも心に残っています。
文中でも語られますが、紙媒体という形が最後まで残るための「壁を超える力」
というものが、まさに本書で実証されています。

一つの証左として、将棋の第一人者羽生名人の「高速道路」「インプットの質」
などがありますが、これは羽生氏の口を借りた梅田氏のコピーそのものだと思います。
羽生氏が斯界のトップに立っているこの10年以上、少なくとも将棋以外の社会に
浸透していくような語録は記憶にないわけで、やはり聞き手が引き出している
と言わざるを得ないでしょう。

私は梅田氏のシリコンバレーでのポジションや「はてな」の将来は全く分かりませんが、
これからも流行語を生み出し、ベストセラーを連発していくことだけは間違いがない
ような気がします。 (ninjaninja/2007-01-06)
ジャンルが違う世界で活躍するお二人ですが、本書で為されているのは、相手を打ち負かそうという、所謂「論争」とは違って、ネット社会が確立されつつある今、将来的に社会はこうあるべきでしょう、ということでの、熱き「お話会」です。

平野氏は総じて大人し目ですが、「ネットで十万字哲学を読むのと、哲学書の原書を読むのとでは、充実感が違う」というような、作家らしいことを(正確な引用ではない)時折仰っていましたが、私もそう思います。例えば、作家の大西巨人氏は、現在自身のHPを創設し、自作の小説を無料公開されていますが、やはり、氏の作品を手に取って、ページを直に捲りながら読むのと、インターネットで目をチカチカさせながら読むのとでは、正直のところ、充実感も、理解度も、全く持って違いました。
これから紙自体が無くなっていくかもしれない時代に、文学を真実に愛する作家という職業人は、大いなる危機や憂鬱を感じて当然なことでしょう。ただ、それでも、インターネットで得られる玉石混淆の「情報」と、学問を通じて血肉に染みて得られる「知識」とでは、それぞれの価値においては雲泥の差がある、と信じたいと思います。

また、梅田氏は、「社会変化は不可避との前提で、個は如何にサバイバルすべきか」というテーゼを掲げていますが、その裏を返せば、ネット社会を「サバイバル」とするなら、ブログであったりMIXIであったり、一見表層的に「仲良し」っぽく見せているコミュニケーションも、総て自分が生き延びていくための手段であるという訳で、何というか、パブリックに自分を顕示していくには、多かれ少なかれ打算が含まれる訳で、このネット社会で他者と真に分かち合うというのは、なかなか困難であり、我々は虚無の只中を生きていかざるを得ないのだと思いました。 (Confesion Del Viento/2007-05-22)
あとがきに書いてある梅田氏の言葉が、この本の内容を端的に現している。
「ウェッブ・人間論」であり「ウェッブ人間・論」であるとまとめているのだが、まさにその通り。
ウェブによって、人間がどう変わるのか?というお題と、ウェブ上でうごめいている人間がどういう人種で、思想で、思考回路か?というのがふたつめのお題。
コンサルティング会社社長であり、ウェブ進化論の梅田氏と、15歳年下の芥川賞作家、平野氏の8時間が二度に及ぶ談からこの本はうまれたそうだ。
対談ものは読みづらくて基本的に嫌いだ。しかしこの本は読みやすかった。
ただし、あくまで人間の対話なので、思想の構造化はあまりできていない。なので星4つ。
ただ逆に言えば話しが多岐にわたるので、それぞれが自分にフィットするところを見つけて、考えはじめたり、参考にしたらいいと思う。
僕が一番面白かったのは、WEBと本の今後の共存とキャラクターの違いについて二人が議論するところだった。
この手の本は数年後はもう内容が古くなって読んでもあまり役に立たないだろう。旬なうちにさーっと読んでしまうに限る。
(久保田夏彦/2006-12-22)
衝撃的なほどに面白かった、『ウェブ進化論』の続編と思って読むと、
とんだ肩透かしになってしまいます。
“進化”の様子がいまひとつイメージできない旧世代向けに、
ちょっと説明を加えようとした“副読本”といった趣きです。
残念ながら、対談で期待するリズム感もほとんどなく、
正直、読んでいて退屈な部分が多かったです。
「この二人の対談なら、面白いはず・・・」
と、期待値が高かったせいかもしれませんが。 (きょうパパ/2007-02-25)
梅田望夫氏の「ウェブ進化論」の続編ではなく、芥川賞作家の平野敬一郎氏との対談記録です。長時間の対談(2日間で10時間以上!)を書籍化したものらしいです。

テーマは、前著にある「ウェブ進化」によって、人間のコミュニケーションのあり方、新しい世代の若い人たちの世界観が、ウェブとの付き合い方、などが、どう変わってきたか。
内容は多岐に渡るので、どう整理したらよいやら分からないぐらいなんですが、とにかく面白いです。知的興奮に包まれながら、あっという間に読んでしまいまいた。
特に、僕の心に留まったのは、mixiの笠原社長、はてなの近藤社長、平野氏が全員1975年生まれであり、大学生の時に、日本のインターネット普及を体験したことが、ウェブの技術に対する感性を育むきっかけを作ったという件。それ以前の世代では、すでに会社員になっており、感性は古い世代に属してしまうという。

そういう、どの時期に、感動できる技術に出会ったかどうかというのが、その技術に対する接し方や感性みたいなものに与える影響ってのはたしかに大きいと思います。僕は、82年生まれで、