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「オイラーの贈物―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ (ちくま学芸文庫)」 とその関連商品

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オイラーの贈物―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ (ちくま学芸文庫)
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ASIN:4480086757
筑摩書房(2001-11)
吉田 武
売上順位:24845
¥ 1,575(中古:¥ 5,572)

レビュー総評点:331総評点300以上の注目商品
数学における美というもの |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ずっと、予備校や塾で数学と物理を教えています。
毎年、国立大学の出願も迫った冬の最後の授業ではこの本を使って授業をします。ゆとり教育という美名の、しかし誤った教育政策で数学という自由と美を求める、物理と並んで人間の究極の知性の一つであるこのすばらしいものを細分化しかつ寸断し、量を激減させてしまったこの国で、その犠牲者である高校生たちに渾身の力とエネルギーと誇りを持ってこの「オイラーの贈り物」を使ってオイラーの公式を証明しています。その後のアンケートでは「美しい!」「数学すごすぎ!」 「数学をやってきてよかった」「数学って計算じゃないっって解ってきました」その他溢れるほどの感動です。こいつの圧倒的な美しさ、深遠さに触れることができないで死ぬのはもったいないですよ。
みなさん、こんな本を読めるなんて一生の財産です。 (隊長@神戸/2002-05-21)
数学で遊ぶ本 |||||||||||||||||||||||||||||||||||
この本を読むときは紙と鉛筆、電卓を用意してください。この本のいいところは数式に実際に数字を当てはめて見ることで、理解が深まる様にしているところです。そうやっていろいろと試していくことで、数学の美しさとかおもしろさとかがわかってくるのですね。
たくさん数式が出てくるので、数学が苦手だった人にはちょっとつらいかも知れません。でも、高校時代、数学がそれほど嫌いではなかった人なら、ちょっと読んでみるといいかも。当時分からなかった「数学の美」が分かるかも知れません。 (kendama/2002-01-06)
内容は難しめです。文系の方は注意 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
私はレビューを読んで、面白そうと思って買ったのですが・・・
想像したのとは違う書物でした。
数列や二項定理に始まり、オイラーの公式導出と応用まで書かれていて非常に幅広く数学を学べることには間違いないです。
でもこれでは教科書と変わらないような気がします。
(現役高校生にとっては教科書より難しいかも)
私は仕事で数学をよく使用するので、この本が一冊机にあると非常に嬉しいです。
また理系ですので読み物として読んでいるときも楽しいし、懐かしかったです。
しかし、万人の人にこの本を薦められるかというとそれは無理といわざるをえません。
サイモン・シン著の「フェルマーの最終定理」みたいな本を想像して、読もうとしている文系の方は買わない方がいいです。
数学の先生とか理系の人にはオススメです。
いろいろ文句も書きましたが、数学の本質が書いてあることは間違いないです。 (貨物列車を止めた男/2005-03-03)
 5年ほど前に偶然手にした書籍が版を重ね、文庫本になって帰ってきました。初等教育における数学の重要性を熱心に語る吉田先生の真骨頂となるとても大切な著作です。 序文には「意欲溢れる中高生にも理解できる内容」となっていますが、著作の構成は現時の中高生にはやや難解な印象を持ちました。のっけから「二項定理」の解説になっているので、独習書というよりも、極めて丁寧な高等数学への道案内という位置づけになるような気がします。演習問題も豊富ですから、独力で計算することによって、「解らなかったことが解るようになる」という数学特有の快感を味わえる、画期的な著作です。 (hrclprtmt/2004-02-20)
第一声として、

 これほど、高校から大学への橋渡しの本として、最良の本はまずない!!

という事です。
 
単に丁寧に書いているというだけではなく、
単にお話として書いているのでもなく、

知的好奇心を擽りながら、
単にお話にならずに、
大学1回生の学生が学ぶ、最も重要な概念を、キチンと説明して、
高校から大学へと進む学生が、必要となる知識や概念を、有機的に、
その都度、自然な形で導入して、丁寧な説明をしていき、
途中の計算を決して省く事無く、
実際に計算して示し、
手で計算を進めることで、実感として体得する感覚が得られる事と、
解答が丁寧である事、
選んでいる話題が、最も重要なものである事、
知的感性と実際に解く力である知的筋力がしっかり身に付く事、
数学の実用性に重きを置いている本である事、
教育的本である事、

・・・この一冊をきちんと学んでおけば、大学1回生の学生が、
つまずく可能性は、とても小さくなります。

ただ、数学科を目指す人には物足りないですし、数学を実用的に考
えているので、そうではない事を念頭にある学生には、向かない点
があります。

そうではない限りでは、本当にこれほど、いい本は、他にありません!!!
是非、購入して、高校生は読んでみるといいと思います!!!

(/2005-12-28)
吉田武の贈物 |||||||||||||||||||||||||
「理解する」という行為は非常に過酷だ。
ひとつの式変形に何十分も、何時間も頭を悩ます。
脳内でイメージをつくりあげて動かしてみたり、紙に書いて具体化したり、適当な数値を代入してみたり、鉛筆の尻をかじってみたりと、力の限りもがく。
それでも一向に光が見えないことが多く、ふてくされて寝ることもある。しかし次の日の朝、机の上に残してきた「昨日の続き」という現実はやっぱりそのまま残っている。
だが、逃げない。また立ち向かう。本当に理解できる日は来るのかと死ぬほど不安になるが、それでももがき続ける。
するとあるとき、突然理解できる。
それと同時にものすごい感動が襲ってくる。
興奮して家から走り出てしまったりする。
そんな体験をしたことない人。この本から始めよう。 (今日から俺は/2007-01-05)
この本を買ってから、かなりお世話になっています。
三角関数の加法定理って?微分とか極限とか、どういう風に導くのだったかな?
パイを求める方法にはどんなのがあったかな?
など、数学の忘れてしまった知識や知らなかったことなどが、非常に
基礎から流れるように応用まで書いてあります。
テイラー展開の応用で、(1+0.1)^n = 1+0.1*n になる、
といった話は目からうろこでした。

プログラミング、とか仕事などに数学の知識を時々使う人には
とてもお勧めできる本です。
惜しむらくは文庫ゆえに文字が小さいこと、でしょうか。 (えびあん/2006-06-19)
これは名著という物でしょうか。きちんとステップを踏めば、確実にオイラーの有名な公式までたどり着くことが出来ます。私はきちんとやってこなかった三角関数やテーラー展開などをやり直し、何とか自分でeの値を計算でき、オイラーの公式も納得が行きました。これは感動物です。ただ、途中が非常にコンパクトで冗長なところがほとんどありませんので、挫折しやすいのが欠点です。もう少し練習問題が多いと、挫折者を減らすことが出来るかも知れません。後、字が小さいのは老眼気味の者にはつらいです。もう少し大版の本を出していただけないかと、お願いしたい。 (サウンドボックス/2006-10-27)
数学とはやはり「構成」された体系であることが、猛烈によく理解できます。
オイラーの公式がなんかポロッと組み立てられてしまう、
あるいはそれにじりじりとにじり寄っていく。
一から組み立てるのは楽しい。その格好のガイドです。

名著、しかも文庫! (いほ/2007-02-27)
数学の公式の中でも一際神秘的なオイラーの公式exp(iπ)=−1を理解することを目標に、必要とされる数学的な知識を丁寧に説明してくれています。そのために、この本では公式を導くのに必要な知識として、解析・数論・代数が満遍なく扱われています。

説明が丁寧で、高校生からでも取り組める本だと思いますので、数学に対して意欲のある高校生は是非読んで欲しいですね。
また読んでいて意外だったのは数値計算が多いこと。高校以来数学は概念的なことを学ぶようになっていますが、この本ではそれに留まらずニュートン・ラフソン法など高次方程式の数値解を求める方法にまで触れてあり、工学の現場を意識した構成にもなっている。結果、具体性が伴って式の意味が判りやすくなっていると思います。(他にも計算機での計算の仕方などが説明されています)

筆者の説明が丁寧と言うこともありますが、ひとつの公式をテーマに講義することで、数学について取り組みやすくなるのは意外な感じがしました。
しかし、全ての分野について深く語っている訳ではないので、解析学、数論、代数学についてもっと学びたい人は、それぞれの専門書にあたるのがいいと思います。大学での数学について、基本的なことを理解するのには、本書が入門書として優れていると思いますので、それぞれの専門書にあたる前に読むのが良いかもしれません。

非常に意欲的な本だと思います。 (itgaki/2006-05-06)
内容については定評があるので、他のレビュアーの方にお任せしますが、私個人のわがままな希望として、このちくま文庫版の他にやっぱり大きな活字の机上版が欲しいところです。
文庫版は字が小さいのでどうしても本を目に近づけがちになってしまいます。特に数式を凝視することになるので、視力が低下する恐れがあります。それに活字が大きい方が、心理学的に文章の理解度が高いと聞いたことがあります。元の旧版は、大活字のハードカバーでしたよね。その頃はまだこの本を消化するレベルではなかったですが、とても読みやすそうだという感じでした。
別にこの文庫版を否定するつもりはありません。自宅では机上版でしっかり読み込む。学校や職場に行く時にはこの文庫版をポケットに忍ばせてことあるご!とに復習する。つまり2タイプセットで持つのです。机上版は別にハードカバーである必要はありません、廉価なペーパーバックで十分です。
とにかく大きい活字の「オイラーの贈物」が欲しいです!
それだけのことをするに値する本だと思いますので、出版社の方、よろしくご検討の程、お願い申し上げます。 (簿記受験生/2003-06-23)
高校の授業で、あまり、説明してくれなかった公式の証明など、丁寧に書いており、非常に分かりやすく、理解しやすい。高校時代、多少、数Ⅲを勉強していたなら、とっつきやすい本です。 (djwaraji/2005-11-14)
公式を導出するまで |||||||||||||||||||||||||||||||
文庫なので、解説本か伝記のようなものかと思って買ってしまったら、普通の教科書だった。中学校の基本の数学から始まって、オイラーの公式の簡単な応用まで、数学の基本エッセンスがぎっしり。

。。。ほんとに教科書なので、本来だったらちゃんと机に座って読む本であって、計算とかをないがしろにして読み進めてしまったぼくはあまり出来のいい読者ではないわけだけれども、それでもP.234「オイラーの公式の導出」のところではよく分からない感動を覚えた。

世間で語られるたいていの「感動」には何かしら説明がつけられる。純愛とか、献身とか、そういったやつ。そういった説明を利用して、ブンガクとかエイガとかマンガとかは人を感動させようとする。

一方、オイラーの公式には、別に感動を呼び起こそうなんていう意図はない。単に数学的手続きを積み重ねた結果、論証された命題のひとつでしかない。日常生活ではなんの役にもたたない。しかし、そんな数字と記号の羅列にも高揚することができるということが分かると、人生ちょっとだけ楽しくなるかもしれない。こういうエクスタシーに馴れておくと、万が一無人島に漂流しても安心である。 (栃木っこ/2006-05-02)
eとπ・・・全く関係のなさそうな二つの「無理数」が虚数iによって結びつき・・・ー1となる・・・こんな神秘な公式は今まで出会ったことはありませんでした。そしてこの本はオイラーの公式がしっかりわかるように、基礎からしっかり学べるので、高校生はもちろん中学生でも楽しくよめると思います!是非数学に興味のある方は読んでください☆そして数学の授業には机の上にこの本を置いて授業の補強にも役立つ逸品です♪
この本はかなり美しく書かれていると思います☆基礎から発展まで最もわかりやすく書かれている本のひとつだと思いますので日本人全てに買ってほしいと思うしだいです(^○^)v (herculepoirotmt/2004-10-11)
高校から大学 ||||||||||||||||||||
高校1・2年生だったら,呼んでいけるので,受験勉強の合間にでも読むといいと思う。大学受験終わってからの春休みでもいいし。大学の数学への入り口の前くらいで知的好奇心にもうったえかけるいいほんだとおもう。
この本をよみつつ,大学入る春休みなんかに高木貞二の解析概論やラングの解析入門なども呼んで見るといいでしょう。ラングは丁寧だから1ページづつ読めるし。 (/2004-03-11)
17件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。
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w:15 h:22 1001page
虚数の情緒―中学生からの全方位独学法
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ASIN:4486014855
東海大学出版会(2000-03)
吉田 武
売上順位:13216
¥ 4,515(中古:¥ 3,600)

レビュー総評点:460総評点300以上の注目商品
高卒以上の方向け ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
まず、珍しい。このように1000項に渡っている分厚さ、しかもその構成…とても教科書には成り得ない。だからこそ教科書しか知らない世代に、是非今までの勉学の補完として、知識と知識を有機的につなげる啓蒙書として読んでもらいたい。

そういった意味では中高生向けではあるのだが…いかんせん、その年代ではまだこの本を“考え方のひとつ”として認識する事が難しいように思う。

この本は欺瞞の混じり具合が他書よりも薄い。著者が真剣に考えながら生きてきた事が端々から窺える。それは大変な共感や尊敬を生んで差し支えないのだが、その事が逆にこの本にすら含まれてしまういくつかの問題点に気づきにくくさせており、この本にこそ真理が書かれていると錯覚させてしまう危険性がある。この本は決して“聖書”などではない。

著者自ら指摘しているように、注意深くこの本を読めるようになった時が、自ら考える力がついた時が初めて適正年齢かもしれない。

その点のみ留意すれば、この本はすばらしい教養書となり読者の人生を豊かにすること間違い無しである。なるべく早くこの本に出会って欲しいと思う。あまり遅くに出会うと専門の方には既知の事実が多過ぎて少々感動が薄くなってしまうかも知れない。

以上の理由で、これは高卒以上の年齢の方に強く薦める良書です。 (もっちー/2006-03-25)
 様々な知識を統合して、構造化された数学を身につけることができるよう書かれています。遠回りしすぎと思われるかもしれませんが、遠回りするからこそ得られるものがあるでしょう。
 著者も言うようにゆっくり消化しながら読むよう構成されているので、表題の「中学生からの」というように読み始める時期は中学生から始めるとして、読了する時期は高校でも、大学でも良いという意味ではないでしょうか。1000ページあるので、辟易する中学生もいるかもしれませんが、スローリーディングとして1日1ページでも中学の3年間で読むことができますし、その位の時間をかけてでも読む価値が大いにあると思います。 (柳川雅葉/2007-05-04)
 本書は、知的好奇心旺盛な、少数の中学生向けに書かれたものとしてある。だが、中学生よりも、学歴がなく基礎教養を持たないながらも知的好奇心を持った社会人、あるいは最低限の教養を持ちたいと思う大人達こそが最良の読者ではないだろうかと思う。
 基本は数学でありながら、世界史、国語、科学全般、基礎教養、世界観についての哲学、そういったものを実に幅広く伝えてくれる。著者の価値観を受け入れがたい箇所もあれば、共感する箇所もあるが、価値命題は自分で判断する余地があり、事実に関する陳述は凡百の教科書の数十倍は慎重である。
 1000ページ級の大著ながらも、細かい配慮は最後まで怠らない丁寧さも特筆に値する。読者が面倒なことをせずに読み進めることができるよう、実に細やかな配慮がある。たとえば「何ページを参照」というのはなく、前に書いてあることであっても、必要であれば、そこにもう一度同じ内容のことを書く。つまり、知識となる一つの情報を、異なった文脈に置いて陳述することで、必然的に豊かな知的土壌が育つような工夫なのだ。初出の漢字にはルビを振り、言い回しや漢字なども実に多彩だ。(著者は何よりも「読めること」が重要だと考えている。そして明らかに正しい。)
 これほど誠心誠意を持って、そしてその誠心誠意に見合う高い内容を持った大著はそうそうない。教育的という意味で見事の一言である。やれありがちな「知っておきたい常識」などの本を読むよりも、122倍(当社比)は有用であり、かつ目的に沿うものである。 (ワカシム/2007-05-13)

 約1000ページ1.2kgもある大著にして名著。

 本書は、主に虚数を題材にした読み物であると同時に、中高生を対象にした人生論でもある。数学コーナーに並んでいる本だが、悩んでいる人にオススメ。第1部「独りで考える為に」では、中高生を挑発するために120ページを費やし、第2部「叩け電卓!掴め数学!」では、自然数から始まり、整数、有理数、無理数、実数、虚数、複素数、指数法則、そして、博士の愛した数式へと続く、500ページに渡る壮大なストーリーを展開する。第3部「振り子の科学」は物理編で、主に調和振動子を題材に、ニュートン力学から、量子力学、量子電磁力学、場の量子論へと話を続ける。これが340ページ。

 この分厚さこそ本書の特長。何故1000ページもあるのか。それは、著者が「知識は分割できないもの」と考えているからだろう。要点は自分でまとめ出さなければ意味がない。他人がまとめてくれた要点だけを仕入れても、活きた知識にはならない。そして、自分で要点をまとめるには、まとめた後になってみるとなくてもよかったんじゃないかと思えるような無数の関連トピックが必要なのである。

 そのため、著者はありとあらゆるトピックを取り上げながら論を進めていく。しかしながら、本当にあらゆるトピックを取り上げることもまた不可能なのだから、何らかの基準でトピックを取捨選択しなければならない。そこに、著者の価値観や人生観、もっと言ってしまえば著者自身が表れる。だからこの本は、数学と物理を中心に人間文化について述べた本であると同時に、著者の人生観について述べた本にもなっている。

 この本を「偏った内容の本だ」と言う人もいるだろう。しかし、人生観にお手本なんてあり得ない。著者の人生観を強烈に反映した本、著者自身をはっきり映し出した本として、私はこの本を評価する。それが数学・物理の本であれ、芸術ってそういうものだろう。
(萩原 湖太郎/2007-11-15)
「オイラーの贈り物」ではオイラーの公式を軸に解析、代数で必要な知識を説明してくれたのに続き、この本は虚数i=-1を中心話題に添えて、歴史、数学、物理(主に量子力学)に渡って学ぶことの重要さ、学ぶことへの興味喚起を促しています。

全体にわたって説明は判りやすく、丁寧です。そのため、読み進めることにそれほど苦はありません。とはいえ、1000ページ近い本ですから、その量に圧倒され勝ちでしたが・・・。

読んでみると筆者の理数系の学力低下、未来への警鐘が執筆動機にあるように感じます。そのため本の執筆目的である「中学生からの全方位独学」とは他に、現在の状況の中、理数系の科目への興味喚起のためには、人類の歴史、古代偉人の業績(伝記?)を交え、数の成りたち(数学)への導入、その応用が現在の世界を支えているといったように学習のきっかけ、継続、動機を示すことが必要であるという、理数系教育者はその専門だけでなく、広い知識をすべて動員して生徒の興味を喚起しなければならない、といった教育者への啓蒙書ともとれます。

1000ページあるとはいえ、壮大な目的が筆者にあるため、一つ一つの単元の話が完璧であるとは思いませんが、この本をきっかけにそれらの専門に入っていけたらいいと思います。

中学生、高校生はもちろん、教育者の方々も一つの理数教育への考え方だと思いますので、一読をお勧めします。 (itgaki/2007-07-08)
吉田武は数学において貴重な優れた解説者であり、先導者でもある。
オイラーの贈り物で、その興奮を味わった。そして彼が精魂を傾けた著書がこの「虚数の情緒」である。
この本を書くために視力が相当に落ちたそうで、それだけ一生懸命に書いたのは彼が、現在の日本の知力が
落ちてきたということへの焦りからかも知れない。数学的、論理的な考え方をいかに育てるか。この本は一
つの回答であろう。本屋で立ち読みしたときには分からなかったが、私自身、きちんと読んでいくと、過去
学んだ知識がまとまっていくのを感じ、章ごとにある註やコラムから即製本では見られない、よい話が見つ
かる。例えば、ナイチンゲールが看護ばかりではなく統計学を使って、傷病兵の死亡率を下げた話は初めて
知ったが、なるほど一般メディアには限界があり、そのために多くの事象の奥深さを学ぶ障害となっている
ことも理解できた。
とにかく、数学をきちんとさらうためにも、最適な本としてどなたにもお薦めできる本である。この本で全
てを網羅しているわけではないだろうが、きちんと読めば、視野が広がり、自分でものを考えることの基礎
ができるのではないだろうか。
壮大な試みの一部とは思うが、吉田武氏に脱帽する。 (サウンドボックス/2007-11-08)
なかなかですよ ||||||||||||||||||||||||||||||
いわゆるベストセラーと違い、万人に受けることを目的としているわけではないでしょうから、賛否両論あるのが、ある意味でよい本の証と思います。もちろんこのページ数ですから効率性とは対極にあるので、これで数学の点数を上げようとか、この一冊で役立つ何かを手に入れようなどという人には向かないと思いますが、むしろ私のような門外漢が、「おお、こういうこともあるのか」と思いながらつらつら読むのには大変良いです。数学および物理が専門の方で、もっと深遠な内容を持つ書物を進める方もあるかと思いますが、文理こだわらず横断的な本を探していた私には最適でした。数学を毛嫌いしなくても良さそうだと感じさせてくれましたよ。 (challenging/2004-11-07)
最高の数学書 ||||||||||||||||||||||||||||||||||
この本は、小・中学生レベルの数学をわかりやすく教えるという点では、最高の数学書の部類に入ると思う。
エッセイ的な部分に著者のこだわりが強く感じられるが、他の書評やレビュアーが誤解しているほど、ひどい記述ではない。文系の学問ではよくあるレベルの記述であり、ここでも理系=客観=感情を排す=数学という、一般的な誤解に基づいて、著者の思いを感じられない人の意見であろう。これほど、数学に対する偏見は根強い。
小・中学校の数学では、公式をあまり詳しく説明せず、丸暗記させ、あとは無理やり問題を解かされ、数学嫌いになっていった。
しかし、この本は定義・公式の理解に紙面を多く割いており、納得感がある。後半、少しわかりにくいものもあるが、おおむね、わかりやすい記述である。
高い本であるが、ぜんぜん損した気がしない。著者にはもっともっとわかりやすい本を書いていただきたいと思う。感動できる数学書である。 (山田たえこ/2006-07-03)
是非、あとがき「万華鏡の話」まで読んでみましょう。 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
 数年前、初めてこの著者の「オイラーの贈り物」に触れたとき味わった感激を幾倍にも増幅した驚きと喜びを感じました。    学生時代に工業数学でガンマ関数を学んだとき、単に「数式上のテクニック」としてその積分方法を知り、確率論でのガウス分布関数との関連にまで考えを及ぼすことが無かったという、苦い思いがあります。
 ごく最近になって、フーリエ変換とエネルギー保存則を用いることで、すべて納得できる手順によって同じ解に到達出来る事を知った時 かつてバイブルと考えていた某翻訳数学書の著者の力量を思い、己の不覚に愕然とした事があります。
 この著者が教えようとしている「数学の理解」と言うのは おそらく、そういう事を含めた「学ぶ喜び」を指しているのでしょう。 購入して4日。 学生時代以来の徹夜を続けて読み耽りました。 1ページ1ページに篭められた著者の、次の世代の若者に呼びかける声が聞えるようです。 これまで見落としていた大切な事柄がくっきりと見えてくるような、不思議な充実感があります。
 たとえ本著が少年少女達に呼びかけている作品であったにせよ、技術屋としての現役を退く年齢になった私のような者にさえ、この著者の指し示す風景は見事なものと映ります。
 日本の未来の科学技術を本当に大切に育てたいと思うのであれば、全ての小・中・高校の図書館に国費で置いてほしい・・・それほどの価値のある作品ではないかと思います。  (pabllo/2001-02-17)
この本の内容に対する意見は賛否両論だと思いますが、それでいいと思います。作者自身も「この内容に全面賛成するようでもいけないし、端から蔑むのもいけないと思う」と書いています。私自身もそうかなぁと思う部分と、それは納得できるという部分とがありました。
数学部分については読み物として面白かった。A4やらB5やらの紙のサイズの話や、音楽と数学の関係、大昔の人がどうして地球の直径が計算できたのか、など面白い部分がたくさんあります。また、よく光速で進むと時間の流れがどうこういう話(いわゆるアインシュタインの理論の話)を聞きますが、素人にとってこの本の説明が一番わかりやすいと思いました。
ただ後半の物理・力学部分は著者の専門分野のせいなのか、素人にはわかりにくい説明だと感じました。
結論として、数学が苦手という方にこそ読んで欲しい本だと思います。 (エスポワール/2004-03-20)
数学の啓蒙書ですから物理が出てくるのは不思議では有りません。しかし中学生を対象にした本で量子力学を説明してあるのは、特筆ですね。しかも数式を用いています。この本は数学物理だけでなく夏目漱石もナイチンゲールも出てきます。数学の啓蒙書というより教養書と思います。

筆者は視力を減弱させながら執筆を続けたようです。まさしく命を削って完成された本ですね。後年に残る名著と思います。あと蛇足ですが、索引がすばらしい。こんな充実した索引を見たこと有りません。索引を見ているだけでも飽きませんよ。 (まーくん/2007-10-06)
みんなで共有したい教養 |||||||||||||||||||
既に学問の場から離れて数年が経過してからではあったものの、この本と出逢ったことはひとつの喜びでした。率直な感想として、誰にでも薦められる程「易しく」はありませんが、その内容には「優しさ」に満ち溢れています。それだけにこれから進学される学生さん、あるいは勉強をやり直したいと思った社会人の方には1度は「冒頭から」目を通されることを強くお勧めします。 (またべぇ/2004-02-20)
震えました |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
サãƒ-タイトルが‘中学ç"Ÿã‹ã‚‰ã®å...¨æ-¹ä½ç‹¬å­¦æ³•’となっているのからわかるように、
一切の天下り的説明なã-で中学ç"Ÿç¨‹åº¦ã®çŸ¥æ€§ãŒã‚ればオイラーのå...¬å¼ã‚'導ã'るようになっており、
さらにそã"から自然ç§'å­¦å...¨èˆ¬ï¼ˆä¸»ã«ç‰©ç†ç³»ï¼‰ã¸ã¨ã€å 'の量子è«-、量子脳力学等へã"く自然に進める様に、
よくあるå•"è'™æ›¸ã¨ã¯é•って、単に優ã-く解説ã-ただã'ではなく初学è€...に対ã-厳ã-い愛æƒ...で
自然ç§'学の学問のé"ã‚'進むã"と、すなわちç"Ÿãã‚‹ã"とのすばらã-さ、厳ã-さ、美ã-さã‚'誠実に書きã"ã‚"である。丁寧に丁寧に物理学と数学に対する愛æƒ...いっぱいで書かれた珠玉の一冊。
é€"中にはバッティングのç§'学などの息抜きのコーナーもあり、
ï¼'000ページ弱の本がおもã-ろさと感動であっというé-"に読み終わってã-まう本。
ã"ã‚"ã!!ªæœ¬ã‚'中学ç"Ÿã«èª­ã¾ã›ã‚‹ã"とができれば、ã"の国ももうå°'ã-知的な人é-"がå¢-えるであろう (隊長@神戸/2002-02-05)
虚数の実在性 ||||||||||||||||||||||||||||||||||
「世界は整数の比によって表される.」

そこから「万物の根源は(整)数である」として,数々の偉大な数学的発見を続けてきたピタゴラス教団には,しかしその信仰故にタブーを抱えてしまった.有名なピタゴラスの定理によって導かれる,正方形の対角線の長さ.正方形の1辺の長さに対する対角線の長さはルート2,つまり無理数,整数の比によって表すことのできない数.ピタゴラス教団にとって数とは整数比のことであったのだが,「万物は数」という信仰をもっていた教団にとって,「正方形の対角線すら数ではない」という事実に,彼らは「アロゴン」と名付けて口外を厳重に禁止していた.彼らは「アロゴン」を『神の失敗』と考えていたのだ. *****

というわけで,このような数学話が散りばめられている「虚数の情緒」という本.「中学生からの全方位独学本」と副題がつけられているが,大人が読んでも十分に面白い.この本の中の「教育論」の部分はいかにも理論家による文化論といった感じであまりエレガントでないのだが,整数,有理数,無理数,虚数と,論理的な「数」の概念拡張の妥当性と計算機を使った体験によりそれらの実在性(?)を説明していき,最終的にオイラーの公式に至る部分はなかなかの感動モノ.虚数の実在性について言葉では語り尽くせない根拠を単純な数式だけで植え付けられた気分でした.数学に心奪われた10代の頃を思い出す気持ちでした.お勧めします. (59ers読者/2002-09-14)
「虚数」とあるので、敬遠するæ-¹ã¯ã¡ã‚‡ã£ã¨å¾...ってください!!
ã"の本は、単なる「数学」å•"è'™æ›¸ã§ã¯ã‚りませã‚"!!
まさに、「学ぶ」ã"との意義ã‚'問いかã'、やるæ°-ã‚'奮い立たせてくれる
(私にとっては)æ-¥æœ¬ã§æœ€é«˜ã®æœ¬ã®ã²ã¨ã¤ã¨ä¿¡ã˜ã¾ã™ã€‚
良い本というのは、その巻頭の辞からã-て違います!!
残念ながら、ã"ã"には書ã'ないので、是非、書åº-にて本書ã‚'é-‹ã„てみて
ください。
ã"の本のつくりの丁寧さのひとつとã-て感動ã-たã"とに、
ほとã‚"どの漢å­-にルãƒ"ーがふってあるã"とがあã'られます。
小学ç"Ÿé«˜å­¦å¹'のæ-¹ã¸ã®ãƒ-レゼントとã-ても最適だと思います。
あああ、自分がまだ中学ç"Ÿã®æ™‚にã"の書にめぐりあえていたならなあ、と
不æƒ'ã‚'過ぎて心のそã"からæ‚"ã-い思いã‚'胸にã-た読è€...です。:!ï¼!ï¼‰ (/)
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w:15 h:21 136page
ケプラー・天空の旋律(メロディ)―60小節の力学素描
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ASIN:4320033469
共立出版(1999-12)
吉田 武
売上順位:214862
¥ 1,995(中古:¥ 800)

レビュー総評点:36
本書の趣旨は微積分学、線形代数、応用数学、力学の4科目に散逸した諸概念を一つにまとめるということにあります。見開き2ページで一つの主題が完結するという形式で書かれていて、これは「入門書の類はなるべく分厚い方が良い」と考えている著者が敢えて薄い本を書くことに挑戦した結果採用したものです。
全60節より構成され、他の本を参照する必要がないように最初の部分は本書で使われる数学の準備に当てられています。F=mαは第23節になって登場し、随所に数学の話をはさみながら、保存力、調和振動子、中心力場、制限三体問題、剛体などが紹介されて行きます。数学はかなり高度で、たとえば線形代数は余因子行列と固有値問題まで、特殊関数の例としてベッセル関数が取り上げられています。またベクトルや微分・積分など基本的なことにも解説があって、改めて読んでみるとなるほどと思うことがあるのではないかと思います。
紙と鉛筆を使って書いてあること確かめながら読んで行くことが想定されています。したがって読み通すのにはかなり時間がかかりますが、見開き方式のため見通しは良く、たとえば1日1節というようなやり方をすればペース配分は楽になるでしょう。著者の意欲に応えて、それではやってみようという読者には大いに役に立つ本だと思います。
なお、基礎的な事項の説明だけで演習問題はありません。 (hornswoggle/2005-07-06)
まず、この本はあらゆる意味で バランスの良い本 という事が言えます。

ただ、演習して、より実際に問題を解く為の『知的筋トレ』をするには、
 共立出版 詳解力学演習
を同時にやっていく事が、重要です!

その『知的筋トレ』をする為の、基本的概念、知識、テクニック、型を知る
には、この本がとても良い本の一冊です!!

教育的な本であり、変に無用な数学的用意をしていない本であり、かとい
って、数学的にウソは全く以って述べていなく、大学1回生から2回生が
必須とする数学的知識/数学的厳密さを保って一冊に織込んでいる本であり、

誰でも直ぐに、類推出来る様な処を変に丁寧に説明しているような本では
なく、本質的に皆がひっかかり困ってしまう、悩む処こそを、丁寧に説明
解説している本であり、かといって、そうではないところが薄く説明して
いる本という訳でもなく、

単なる物理の一分野である力学にとどまらず、大学初課程(大学1回生)
の数学(微分積分、線型代数)、物理数学、応用数学、の中で学習者が、
学ぶ必要のある諸概念やテクニック等を有機的に、力学という事を通して
まとめている本であり、

そこで培う概念、身に付ける知識、テクニック、等は、力学にとどまらず、
電磁気学、熱学・統計力学、量子力学でも散逸して出て来るもので、必須
のものであり、物理に関わらず、工学、電気/電子工学、機械工学、化学、
・・・、等でも同じく必須となるものであり、

その様な、物理/工学概念、知識、テクニック等を力学を通して、丁寧に
教育的に知的好奇心を擽る形で書いている本であり、

大きな話題を60個の§に分けて、一つの話題に2ページと少ない紙面の
様で、分かり良く、丁寧で、ノートを用意してその計算、概念、説明、解説
をサポートしていくと、きちんと、「独習、独学」出来る、とても教育的な
本であり、

物理、数学、工学、を一通り学んだ人が、自分の知識を、初学者に教える時に
分かり良く、丁寧に、応用が効く形で、暗記ではなく、理解をさせる形で、
かといって量が多くなって オエッ てならない程度に、読みきり型で、説明
するような形式で、書いている本であり、

良く分かった人が、各話題を一通り学んで、長い間頭に残るような形式での
まとめ方で、同時に、各話題の知識を使って問題を解く時にまず、最も、
頻繁に、本質的に、常時使い得る形で、頭の引出しにいれている形式で、
各話題をまとめている、その様に書いている本であり、

また、物理の課程ではどこで学べばいいか困ってしまうけれども、有用な
数学の道具を分かり良く説明している本であり、物理の課程では、便利な
のにあまり教えられない方法も丁寧に説明している本であり、

同時に、力学の中でも結構高度で、難しい概念やテクニック、有用な道具を
本当に分かり良く説明している本です。 
  (hrclprtmt/2006-01-04)
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平均点:5.0
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introduction5
とりあえず…
 
w:10 h:15 205page
はじめまして数学〈1〉自然数を追え、無限を掴まえろ! (幻冬舎文庫)
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ASIN:4344408837
幻冬舎(2006-12)
吉田 武
売上順位:95481
¥ 960(中古:¥ 690)

レビュー総評点:8
雑学風の体裁なんですが、
内容は本格的。
吉田先生の人柄溢れる、
エッセイ風の文章に親しみやすいイラストの数々。
数学の原理原則が次々に出てきます。
文系人間にとっては、15章以降は難易度があがって理解しづらかったです。
でも、それは吉田先生のせいではなく、私の脳みそのせいなのでした。
頭の体操と思って、ご一読を! (いせむし/2007-01-31)
『虚数の情緒』同様、初出にルビかと思いきや、全三巻「総ルビ」です!
本気だ、吉田先生。
幼稚園のちびですら「面白そう」と手に取っていました(イラストもすてきだから)。

困ったときにこの本は、絶対によりそってくれる。
読者をないがしろにしない。
紙と鉛筆と電卓もって、「はじめまして数学」って言える。
で、世界はちょっと変わって見える。

この本の実力がわかるのは、おとな(になってから)かもしれないですよ。 (MatildaTKY/2007-01-11)

 小学生を対象とした算数・数学入門。これまで読んだ子供向けの算数・数学の本の中で最高。3冊シリーズ中の最初の1冊で、本書では主に素数と無限を扱っている。

 小中学生向けの算数・数学入門や大人のための数学再入門的な本をわりとよく読んでいる。最近そのテの本に書かれている内容はだいたい決まっていることに気づいてきた。たいていはまず1対1対応の話から始まり、0と位取り記数法の話が続き、自然数と無限、三角数、四角数、素数、階乗…、こんな具合に話が進んでいく。本書もまさにそのパターン。

 そうなると肝心なのは、どんな内容が扱われているかではなく、それをどのように扱っているかだ。ここに著者の力量が表れる。この点において本書はずば抜けて秀でていると思う。子供と一緒に数の世界の不思議さを感じ楽しむ術が抜群に上手いのだ。3冊シリーズであるため、1冊に内容を詰め込み過ぎないで済んだのも良かったのかもしれない。

 大高さんのヘタウマのイラストも意外と良かった。
(萩原 湖太郎/2007-11-14)
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w:15 h:21 136page
マクスウェル・場と粒子の舞踏―60小節の電磁気学素描
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ASIN:4320034007
共立出版(2000-11)
吉田 武
売上順位:235812
¥ 1,890(中古:¥ 1,500)

レビュー総評点:36
 「ケプラー・天空の旋律(メロディ)―60小節の力学素描」の姉妹編。趣旨は同じでも、マクスウェル理論自体がニュートン力学より規模の大きな体系なので、まとめるのはかなり大変だったと思います。活字の密度が上がり、各ページの印象がずいぶん違ったものになっています。入門書として必要なものはすべて用意するという方針から、前半では場を扱うための数学的道具を一通り揃えます。そのあとマクスウェル方程式が紹介されて静的な場、電磁波、誘電体・磁性体、導体などが続き、電気双極子放射まで行って理論が完結ということになります。更に電池、発電機・電動機、スピーカ・マイクロフォン、八木=宇田アンテナ、鉱石ラヂオなどについても説明しています。こういう金物の話は一般の物理の教科書ではあまり触れられていないので嬉しいです。
 読者は、著者が苦労してまとめあげたものを一度ばらしてから、またこつこつと組み立てて行くことになります。全部をノートに展開して行くと軽く千ページを越えるだろうと著者は書いています。そういう手間をかける覚悟の出来た人のための本です。
 本書は理工系の教育を受けた、現在あるいは受けている人が電磁気学に興味を持って、ひとつ自分も勉強してみようかと思ったときに読むアマチュア的感覚の本です。これは多く出回っている通俗解説書への挑戦として書かれたものです。講義と試験という学部の勉強で使用される教科書、参考書として評価するのは見当違いです。わざわざ書くまでもなく明らかなことですが、念のため申し添えておきます。 (hornswoggle/2005-07-06)
副読本として |||||||||||
見開き1ページで完結した内容になっている・・・が、
文字を物凄い詰めて書いてあるので普通の本だと3倍近い分量になっている。 なので実はかなり日本語の分量も多く内容の濃いものに仕上がっていると思う。 ただ、見開き形式の宿命か、ブツ切りになっているためどうしても見通しの悪いところがあり、問題集的に副読本として使った方が良いのかもしれない。 (/)
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平均点:5.0
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とりあえず…
 
w:10 h:15 274page
はじめまして数学〈3〉二階建ての数「分数」の世界 (幻冬舎文庫)
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ASIN:4344408853
幻冬舎(2006-12)
吉田 武
売上順位:36339
¥ 600(中古:¥ 400)

レビュー総評点:11

 小学生を対象とした数学入門『はじめまして数学』シリーズの第3巻にして最終巻。「自然数」「整数」ときて、ついに「有理数」の世界へ。このシリーズは、本来3冊分で1冊の本なのだと思う。しかし、それでは大変な分量(600ページ超)になるので3冊に分けた、という印象。3冊合わせて五つ星。

 極端な言い方をすれば、この本、分数の加減乗除の説明をするためだけに1冊250ページまるごと費やしている。著者には、「効率よく計算規則をおぼえさせよう」などというつもりは毛頭ない。計算規則を暗記することになんか何の意味もないのだ。実際、本文中に「本書では、手順を暗記するのでも、証明を追い掛けるのでもなく、実例を体験して貰うこと、数に対する感覚を養い、基本的な法則に対する親しみを持って貰うことを主眼としている」とあった。『数の悪魔』(エンツェンスベルガー 2000年 晶文社)も評判に違わず良い本だったが、こちらのシリーズの方が内容もイラストもずっと良いと思う。

 子供相手に本気モード全開。相手が子供だと思って小手先で書かれている本は大人が読んだらつまらないが、子供相手に本当に本気で書かれている本はむしろ大人向きの本よりも面白い。そんな本は、大人が読んでも、あるいは、大人が読んだ方が、面白い。僕はこの本と大人として今出会ったことを幸運に思う。小学生の頃にこの本を読んでいたとして、たぶんこの本の素晴らしさを感じることはできなかっただろう。
(萩原 湖太郎/2007-11-14)
センス・オブ・ワンダーを実感できる本。
数学本を読むのと、SF本を読むのは同じ動機なのだ。
とりわけ「目で楽しむ循環小数」にそれはある。 (Wolfgang/2007-02-10)
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w:15 h:21 221page
大人のための「数学・物理」再入門 (幻冬舎実用書―芽がでるシリーズ)
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ASIN:4344900529
幻冬舎(2004-01)
吉田 武
売上順位:45391
¥ 1,470(中古:¥ 670)

レビュー総評点:5
 楽しめました。特に前半。4ページで一話の形式になっていて、非常に読みやすくもありました。

 特にケプラーやニュートンのあたりは、面白いと感じましたね。

 ただ、後半に多く書かれている教育政策や社会への批判は、ちょっとウルサイです。それよりもっと数学や物理の魅力を書いて欲しかったと感じました。

 よって星は4つ。
(右の本格派/2006-05-09)
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平均点:4.0
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読みもの物理・宇宙論
一般教養としての物理学
 
w:10 h:14 295page
不完全性定理―数学的体系のあゆみ (ちくま学芸文庫)
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ASIN:4480089888
筑摩書房(2006-05)
野崎 昭弘
売上順位:35156
¥ 1,155(中古:¥ 628)

レビュー総評点:118
本書は「ゲーデル、エッシャー、バッハ― あるいは不思議の環」の訳者でもある著者が1996年に著された「不完全性定理―数学的体系のあゆみ」(日本評論社)を文庫化したものです。文庫化に際し、改善すべき内容も気付いた範囲で修正されたそうです。 (例:円周率の桁数字において「9が10個以上続けて現れるところがあるか」という問いは、この10年で答えが得られています!)
「応用数学者が書いた超数学入門」ですので、専門外の人がつまづきやすいポイントがうまく説明されていると思いました。「形式的世界と実質的世界」「数学と超数学」「数学的体系の論理的構造」に関してうまく図解(イメージ化)して説明されているところに好感が持てました。とはいえ、最後の「不完全性定理」の説明は、まったく初めての人にはやや難しいのでは、とも思いました。(「対角線論法」や自己言及に関するパラドックスに慣れていないとチョット辛い?) そのような超初心者の方は、例えば「無限論の教室」(野矢茂樹)などの易しめの読み物でイメージを掴んでから本書に取り組まれると理解が深まるのではないかと思います。(その後、さらに興味をお持ちになられた方は、より本格的な書物(例えば「ゲーデルは何を証明したか―数学から超数学へ」(E. ナーゲル)や「ゲーデルの世界―完全性定理と不完全性定理」(広瀬 健, 横田 一正)など)に取り組まれるとよろしいのではないでしょうか) (ゴルゴ十三/2006-05-21)
まず、ゲーデルの不完全性定理の入門書として、質、コストパフォーマンス(安い!)ともにベストだと思います。わかりやすい上に、概念だけでなく、自分でも証明を追えるようになっています。

ゲーデルに限らず、集合論の大切さなど、数学の概念的な面白さや、数学者の意外な生涯(カントルの悲劇というか)などについての記述も充実していて、数学のおはなしとしても楽しめます。

ゲーデルの不完全性定理、チューリングマシーンをめぐるさまざまな
解釈についても触れてあり、自分で考えるきっかけにもなります。 (ガアタ/2007-01-09)
キモが解る ||||||||||||||||||||||
 「完全性」、「不完全性」、「無矛盾性」といった単語を辞書に載っている意味で捕らえると永久に理解できません。「完全」の反対語が「不完全」では無いからです。本書を読めばそこらへんが確実にわかります。
 また、ゲーデル数を構成する方法については触れていませんが、そのキモは解ります。ゲーデルのすごい着想が何十にも折り重なって完成された仕事であることがわかります。
 野崎さんの本は、わかりやすい上にキモがつかめる本が多いのですが、この本も例外ではありません。  (さるサル/2006-06-01)
不完全性定理の肝であるゲーデル数が、カントール対角線論法の応用であるということが明示されているという一点において、近年最良のゲーデル入門書だ。
ヴィトゲンシュタインのいう「見渡す」効果を最大限利用したということができる。
ゲーデル入門にはまず本書のカントール関連の記述から、と推薦しておきたい。 (yojisekimoto/2007-05-22)
古代史の中で数学がはじまってから、不完全性定理が見出だされる、現代までの数学の流れがわかりやすく書かれています。
 数学の込み入った予備知識がなくとも、数学自体を議論するために超数学が生まれ、その中で不完全性定理が現れた雰囲気はよく伝わってきました。証明に関しては、ある程度簡略化されてありますが、なんとなく納得できる論理の展開がなされています。
 肝心の不完全性定理は最終章のみで扱われているので、不完全性定理だけを特に知りたいという方には物足りないかもしれません。 (ちどり/2007-02-28)
「ゲーデル、エッシャー、バッハ」の訳者の方がゲーデルの超入門書を書いた、と裏表紙にあったので、今度こそと思って読んでみた。
「はじめに」にあるように1から3章は数学の歴史である。ユークリッドについて本当に平易に書いてあり飛ばして読める。超数学入門の後半の3章は著者のお勧めに従いかなり読み飛ばした。「6章 ゲーデル登場」で、よし真面目に読むぞと思った。

かなり平易に書いてあると思うが、とにかく証明部分が難しかった。わかったような気にはなる。が、よくよく考えると著者の噛み砕いた日本語の説明部分にうなずいている。数学を日常にしている人にはもっと判りやすいのかもしれない。

ゲーデルの不完全性定理は、普通の言葉に訳してよく引用される。「人間の知性の限界が示された」とか「完全ではない」とか文章では簡単に書かれるが、やはり数学的に数式とか論理式で証明を導けないと判ったとはいえないのではと思っていた。その意味で読んだ後も読む前と変わらず解っていないが、途中色々数学の興味深い話があり全体として面白かった。(眠いところも多かった。)ゲーデルの不完全性定理は、「新しい理論の始まり」になったという。漠然と、数学って破綻しているんじゃとずっと心配していたので、ここを読んだだけでも良かった。


(Hanako/2006-10-26)
肝心の不完全性定理について、ページ数が少なく、説明もあまりていねいとはいえず、なぜか、ものすごく細かい字で対角線論法の説明がされている。初心者というより、一般向けとしても、不親切な感じを受けた。 (よしひろ3/2006-09-23)
 著者も書かれている通り「応用数学者が書いた超数学入門」なので、わかりやすく初心者向けに書かれています。ただ、あまり詳しく書かれていない箇所も多いので、概要を知るつもりで読むことをお勧めします。
 「できる範囲で修正を行った」とありますが、有限の立場の箇所など、誤りと思われる部分もあります。
 数学史、集合論、論理などもユーモラスに書かれているので、不完全性定理や数学史について大体どのようなものか知りたい方にはよいと思います。もっと深く勉強したい方は他の本を読んでみるとよいと思います。 (火曜日のねじまき鳥/2008-08-20)
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w:14 h:21 206page
dxとdyの解析学―オイラーに学ぶ
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日本評論社(2000-10)
高瀬 正仁
売上順位:204125
¥ 2,730(中古:¥ 2,000)

レビュー総評点:62
微積の感覚的理解 |||||||||||||||||||||||||||||||||
 恥ずかしい話だが,これまでsinxやlogxの微分の証明など微積分の基本的な部分での理解が足りていなかったので,それ以降の2変数関数の微積分や複素解析などの発展的な内容をよく分からないままに来てしまっていた.何度か教科書を開いて理解に努めたが結局分からず,微積分は苦手な分野だった.もっとも,工学では往々にして結果だけ知っていればうまくいくので深刻な問題ではなかったが.
 導関数dy/dxという捉え方では,微分の計算は煩瑣なテクニックを駆使して導かれるが,オイラーの考えたようにdy,dxをそれぞれ意味のある記号として考える本書の手法を用いると,見通しの良いシンプルな計算で求めることができる.どちらがすぐれているということではないが,本書を通じて微積分の”意味”を初めて理解した.読者に擦り寄った読み物ではなく,読後すぐに工学の勉強に応用できる点も優れている.
良書です. (18hornet/2005-05-23)
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w:18 h:23 872page
ゲームプログラマになる前に覚えておきたい技術
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ASIN:4798021180
秀和システム(2008-11-15)
平山 尚(株式会社セガ)
売上順位:379
¥ 4,725(中古:¥ 6,110)

レビュー総評点:136
良書です。が、ある程度のプログラミングスキルが必要 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
この手の書籍では最初に数学や物理の解説が入りゲームそのもののプログラミングは後半になることが多々あるのですが、この本ではいきなりゲームを作り、随時理論の説明が入ります。導入が良いと思います。
和書でこの内容は良書間違いなしです。現代のゲーム制作に必要なプログラミングスキルを広範囲に解説しています。現役のゲーム会社のプログラマが書いた書籍は日本ではなかなか無い上に、値段もこなれていて素晴らしい。

ただし対象購入者はかなり限定されていると思いました。対象は「ゲームプログラマになる前に」というタイトル通りで、すでにC++プログラムがそこそこ書ける人が対象です。例えば学校でC++を習ったけれどこの先どうすればゲームが作れるか分からないというような人たち向けです。専門学校や大学でプログラミング演習を終えた人たちにちょうど良いでしょう。Cは勉強したことがあるがC++は全く手を付けたことがない、という人には内容が厳しいと思います。

第一章からコンストラクタ、C++テンプレート、const、deleteとdelete[]の違いなど、なかなかハードな(しかし重要な)内容が登場しますので、ついて行けない人もいるかもしれません。解説をだいぶ端折った感もあるので、C++の丁寧な解説書などの副読本が必要と思います。
ページ数が多いため(800ページ超!)読むことを躊躇しかねませんが、相当量の内容がある本で、逆にページ数が足りないくらいと思います。ゲーム開発に興味ある人には是非お勧めです。 (さすらうTD/2008-11-16)