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戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)
ASIN:4480088598筑摩書房(2004-05) 原著:Dave Grossman/翻訳:安原 和見/デーヴ グロスマン 売上順位:2018 ¥ 1,575(中古:¥ 2,000) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
戦場では意外にも非発砲者が多いという。第82空挺隊員でもあった著者は冒頭において先ず、「大義と国と仲間を守ろうとしなかったかれらに不快を感じずにはいられない」と訴える。
しかし、その直後にこうも述べる。「かれらの存在を、そしてかれらが体現しているわが人類という種に備わった高貴な性質を、やはり誇りに思わずにはいられない」。 著者のこうした強い内面の相克こそ、本書全編に貫かれているものだ。それは、人間の本性というものを一つ一つ白日の下にさらす解剖学的努力でもある。500ページにも及ぶ本書の文面からは、著者自身が深く悩んでいる姿が見えてくるようだ。 もちろん、著者は元軍人であるから、戦場における合法的殺人を究極的には否定していない。しかし、限定的にせよ、人間が生来的に内在する『汝、殺すなかれ』をこうした著作によって具現化しようとしているようにも思える。なぜか。それは、「まぎれもなく存在するその力(殺人への嫌悪感)の確かさが、人類にはやはり希望が残っていると信じさせてくれる」からだ。著者が元軍人だからこそ、この言葉に一層救われる。 ただし、気になる部分も若干ある。例えば、米軍と同様に日独軍の発砲率も約20%だったはず(第1章)と記す一方、ドイツ兵は米英軍兵士より多くの敵を殺したとある(第22章)。後者は、むしろドイツ兵の高発砲率の例証ではなかろうか?それとも発砲者一人当りの命中率が違うのか?この点、整合性ある答えが欲しかったところだ。 ともあれ、それでも本書はやはり力作だと思う。「戦争における」という枕詞に限定されずに、はるかに広く深く人間を理解する上で最適の一冊だと言えるだろう。同時に、本書は人類への警告の書であると共に、希望の書でもあるように思えてならない。 (u99/2004-09-04) 戦争を賛成するにしろ批判するにしろ、戦争についての知識がなければ説得力に欠ける、と思う。
戦争の現実を最もよく理解しているのはやはり実際に戦っている兵士なのだろうが、普通の人はそんな体験をすることはないし、またしたくもない。でもこの本を読めば、少しでも兵隊の気持ちがわかるかもしれない。 この本の著者は、実際に軍隊にいて、今は陸軍の教官をしている。そしてこの本は、陸軍学校の教科書になっているとのこと。 戦場で敵に出くわせば、誰でもすぐに殺せる、というわけではないらしい。 なぜなら、人間は本来同種を殺すことにものすごい抵抗感を持っているから。 南北戦争のゲティスバーグの戦いの後、戦場でマスケット銃が多数回収されたが、そのうちほとんどに、弾丸が三発以上込められていたという。 当時の銃は、一発詰めて、打って、また詰めなければならない。なのに、23発詰められていた銃もあったらしい。これがどういうことを意味するのか?? 当時の兵士のほとんどは、敵(自分を殺そうとしている敵!!)に向かって、引き金を引くことができなかったのである。 第二次大戦においても、発砲率は15%。 朝鮮戦争では55%に上がり、ベトナム戦争では90%に上がる。 アメリカ陸軍がどのようにして発砲率を上げたのか、この本を読めばわかる。 間違ってもこの本は戦争に賛成しているわけでも、人殺しを賞賛しているわけでもない。 著者はマッカーサーの言葉を引いている。 「兵士ほど平和を祈る者はほかにいない。なぜなら、戦争の傷を最も深く身に受け、その傷跡を耐え忍ばねばらないのは兵士達だから。」 (哲学する河童/2006-04-24) 以前別の出版社から出ていた本が、「戦争における」という語句を足されたタイトルで文庫化された(これで殺人心理本と混同される恐れはかなり減るだろう)。原題は「戦争や社会において人を殺すことを学ぶことの心理学的な代償」という感じで、恐ろしげなテーマなのだが、少しでも多くの人に尻込みせずに手に取ってもらいたいと願っている。
なぜなら、この地上から戦争が消えることは恐らくありそうもないことだし、目を逸らさずに見れば、常に多くの死が周囲に溢れているからだ。 「性」と「死」の2つが、隠されてはいるが、人生の中でも非常に大きな意味を持つ出来事だということはよく知られているだろう。しかし、「性」以上に生の「死」に触れる機会はずっと少なくなっているし、実際に自分の手で人を殺したことがある者とくれば、相当少ないのも当然だ。本文中の言葉で言えば、殺人について普通の人々が知っている知識は「セックスを学ぶ童貞の世界」並みの少なさだということだ。 戦場の兵士は何の抵抗もなく相手を殺せるものなのか、そうではないのなら、どのような訓練を経れば兵士はその抵抗感を失うのか、軍隊が人間を殺人マシーンにするのはどのような手段によってなのか。 今まで多くの場で語られてこなかった殺人を合理化する人の心理が書かれている本として、人を殺したことがない一般人である我々は人の心理状態の重要な何かを学ぶことができるだろう。もちろん、作者が軍人であるとはいえ、実際の戦場で起こっていることと語られる言葉の間にはどうしても隔たりがあるのは当然のことなのだが。 (maddoggie/2004-05-15) アメリカ軍において、第2次世界大戦で敵に向かって実際に発砲した兵士の比率は15〜20%であったという。それが、朝鮮戦争時には55%となり、ベトナム戦争時には90〜95%にまで劇的な上昇を見せた。
何故そういうことになるのか。自身も軍歴の長い著者は、この大部な本の中でその問題に分け入っていく。その分析は、膨大なインタビューや手記、また数多くの先行研究を引きつつ、戦場に置かれた一人一人の心の動きやそれを規定する諸条件をあぶり出していく。そのような環境や条件の下に置かれたなら、またそのような訓練を経たならば、読み手自身もここに書かれている行動パターンをはみ出すことは難しいのではないか。そう思わせるリアリティがこの本にはある。 繰り返し強調しておきたいが、本書は観念的・皮相的な戦争賛美や反戦論とはまったく趣を異にする。「他者を殺す」とはどういうことなのか。戦場に送られた兵士は何を見て、何に傷ついて帰還してくるのか。もし「戦争と平和の規範」というものが成立するとすれば、それは圧倒的な証拠をもってここに提示されている「人間の現実」を踏まえたものでなければならないと思う。 (青ち/2007-10-09)
戦場で何が起きているのか ||||||
映画やドラマで主人公の弾は敵に命中するのになんで敵の弾は味方に当たらないのだ矛盾してる、などと私は思いながら映画やテレビを見ることが多かった。しかしこの本を読み終えた今、ふとそれらのことを考えるとあながち非現実的ではないように思える。ゲリラやテロリストが特殊部隊に急襲され一方的にあっという間に制圧されるのはフィクションのご都合主義ではないようだ。
「訓練と実戦は違う」「彼はプロの訓練を受けている」「人を殺すのは難しい」「何をしてる早く撃て!」よく聞かれるこの台詞の本当の意味が本書を読むことで明快になる。いつ死ぬか知れない戦場で兵士が荒々しいのん気な冗談を言っているのは何故か、鬼軍曹がいつも訓練中に顔を近づけてボロカスに罵るのは何故か、私が勝手に「所詮映画だから(笑)」と思い込んでいたベタなシーンの数々は実はリアルな描写だったのではないだろうか。そこには明確な理由があるのだ。 「何故人は戦争をするのか」という問いは多いが「何故人は殺さないのか」という視点は珍しい。兵士が敵を戦場で殺すのは当たり前だとどこかで思い込んでいた現代人の私には目からうろこである。私も含めてレビューだけでは書けない興味深いエピソードが満載なので是非読んでみて欲しい。「え?戦場って実際はそんな感じだったのか」と衝撃と正しい認識が得られると思う。 (ラインハルト/2008-01-08) 色々なことを考えてしまって、訳がわからなくなってしまうとともに、戦場において「人を殺す」ということに対する兵士の心理を研究する意味は一体どこにあるのだろうと考えずにはいられなかった。
過去に行われた兵士の心理の研究目的は、戦地において兵士が敵を殺すことに抵抗を感じない作戦、武器、配置をどうするか、究極的には抵抗を感じない兵士をつくり上げることにある。そして、アメリカにとって、その研究成果のひとつがベトナム戦争だったのである。 つまり、「兵士は敵を殺す事に非常に強い抵抗を覚える。だから、戦争はやめるべきだ」ということではなく、「だから、このようにやれば敵を殺すことにためらいをもたない兵士をつくることができるはずだ」ということだ。 戦争がこの世からなくなることはないのだろう。そして戦争をやる限りは勝たなければならない。だから、このような研究は有益であり必要悪であるに違いない。 著者は20年以上を職業軍人として生きてきた人物である。しかし、兵士に命令を下す指揮官の立場にある期間が長かったようだ。前線に立ったことはあるのだろうか。更に軍人として人を殺した経験はないという。著者は、経験がなかったからこそ冷静さや客観性を保つことができたと記している。確かにそのとおりだと思し、感情論には走らない説得力のある内容だ。でも、何かが胸につかえたままのような気がしてならない。 この本は、米国ウェストポイント《士官》学校の教科書として使用されているとのことだが、なんだか薄ら寒い感じがしてしまうのは、実際に人を殺すのは、ここを卒業して即指揮官となる彼らに命令を下された前線の《兵士》だからである。 (Taro/2007-08-25) 戦闘で人を殺すということが実際にどういうことなのかを多角的に研究した、他に類を見ない貴重な本。
著者はアメリカの軍人で、本人に実戦経験はないものの、十分な聞き取り調査や客観的なデータを提示することで非常に説得力のある説明がなされている。 この説明によると、ほとんどの人にとって、本来他人を殺すことは生理的にどうしても避けたいことで、一番進んだ人殺しの訓練法は、心理学でいう「条件付け」(例:人の形を見たら撃つ、人の形を見たら撃つ…これを繰り返す)なのだそうだ。これによって「人を殺す」ことの心理的な抵抗を無くすのである。 この端的な説明は、戦争という「異常な状況」を単なる手続きに変えてしまうことを、あまりにも見事に説明しており、ある意味で現代の戦争の本質とも言える部分だと思う。また、この認識を踏まえずには、現代の手続化された戦争を理解するのに困難をきたしてしまうかもしれない。 例えば、1993年のソマリアでアメリカ軍とアイディード将軍の民兵が戦ったとき、アメリカ軍の犠牲者が19人であったのに対し、ソマリア人の犠牲者はなんと1000人以上に上ったという。もちろん装備・兵器の違いや組織としての連携度の違いなどもあるだろうが、最も大きかったのはこの「条件付け」ではないだろうか。 日本に住む私たちは、(今のところ)こうした戦闘に巻き込まれることはないが、現代の軍隊がこうした「人殺しを条件づけられた」組織だということを知っておくのは、現在の世界を知る上で有意義なことだと思う。 映画や小説などのフィクションで飾られた戦闘ではない、真実の戦闘を垣間みられるという意味で、強くオススメできる本である。 (tendawn/2005-05-01) アメリカ軍兵士を対象にした調査によると、第二次世界大戦で、敵が目前に迫りながらも発砲した兵士は10〜15パーセントだけだった。兵士100人のうち、85〜90人は敵に撃たれるかもしれない状況にあっても発砲しなかった。人を殺すということは、実は、それほど難しい――
「戦争になれば、兵士は敵を殺す」という先入観を、本書はあっさりとくつがえす。そして、「人を殺す人間を、どうやって作り上げるか」という米軍の第二次世界大戦後の取り組みを紹介し、ベトナム戦争での「成果」と「後遺症」を検証する。 国家によって殺人マシーンに改造され、ベトナムの戦場に送り込まれた青年達――軍隊では上官からボロカスに扱われ、戦場では敵から剥き出しの憎悪を浴びせられ、帰国後は国民から嘲笑と軽蔑を投げつけられる――これではたまらない。 「良心に反する行為を、命令によって無理強いさせれることが兵士にとって最も辛い」−確かにそうだろうと思う。 (トリイミキ/2006-10-27) 米国の陸海軍の軍事学校でのテキストとしても使われている書。
生き物の本性として、人間も他の人間を殺したくないという気持ちを有していること、その表れが発砲率の調査で裏付けられること、その一方でその心理的障壁を乗り越えるための「訓練」手法が開発されてきたこと等々、訳者もすばらしいのだろうが、どのトピックも非常に分かり易く、説得的である。 もちろん、本書のトピック自体を考えずにすむような社会の構築が理想なのであろうが、理想は理想。リアリスト的観点からは、こうした蓄積もなされているという点でアメリカの懐の深さが際立つ。 私が面白いと思ったのは、表現の自由をめぐる論考。技術面での発展との関連なしでとにかく何でも「不可侵」とするのは不適切なのではないか、との問題提起を銃規制との関係で論じている。米国社会で自らを守るための銃器保持への賛意が高いにせよ、原子爆弾まで個人でもっていいという人などいない。同様に、殺人への心理的障壁を低下させる効果を持つ映像メディアも、伝統的なメディアである書物とは違う。映画、テレビでの殺人の場面は、軍隊で採用されている発砲率向上のための訓練と基本的に同じであり、書物とは異なる規制の下におくべきだ、という主張である。 自民党などにも根強いマスメディア規制の議論とはやや違う観点からの議論である。言論の自由が民主的な社会を維持するための基本中の基本ではあっても、その媒体・手法(具体的な発表方法)との関連での議論がなされ得る余地があるのではないかと思った。広い文脈では、9.11以後の安全と規制のバランスをめぐる議論にもつながると思われる。 (kendc1969/2004-10-12) ずっとこんな本を探していました。今までに何冊か戦争についての本を読んで、それでも戦争という環境の中で、実際に人間に何が起こっているのかどうしてもわからずにいました。この本に戦争のすべてが書かれているわけではありませんが、戦争の本質を理解する上で、このような側面からの視点は必要不可欠なものだと思います。偶然に書店で購入したのですが、この本を買って本当に良かった。
(mango9625/2004-09-04)
兵士は実のところ、「人を殺したくはない」のだ。大岡昇平の作品を読むまでもなく、戦場においてわが身と友軍を危険に曝しながらも、あえて発砲しない兵士の存在は実に普遍的だった。WWⅡにおける米軍のライフル射手の「非」発砲率は80%、という数字は何よりそのことを物語る。
距離が近ければ人を殺すのに伴う心理的な抵抗は高まる。この距離は何も物理的なものだけではない。文化的、社会的、倫理的なものまで含まれる。敵は神に歯向かう存在、という「合理化」、そして爆撃機のパイロットがいかに容易く引き金を引くか。「距離」があることで人は人を殺しやすくなる。 ベトナムにおける米軍の非発砲率は5%まで低下したという。この劇的なまでの「進歩」は何を意味するか。著者によれば訓練=動機付けの賜物だという。殺人における「距離感」を克服する手段としての動機付け。これは軍隊の中だけの話ではない。日常に溢れる暴力的なメディアの存在も、陰に陽に、殺し易くする動機付け機能を有しているのだ。 メディアの悪影響をめぐる議論は、「限定効果論」など枚挙に暇がない。言論の自由と殺しの動機付けを秤にかけたとき、どちらに天秤を傾けるべきなのか。この問題を考えるうえで、著者の提示する議論こそ広く読まれてしかるべきものである。 (itv/2004-07-03) 発砲率は第二次大戦で15-20%、朝鮮戦争では55%、ベトナム戦争では90-95%に「改善」されている。これは脱感作と条件付けによる。しかし精神面のフォローが無く、訓練どおり任務をこなした多くのベトナム帰還兵はPTSDになってしまった。ここでの解説は、戦争の実態を垣間見せ、戦争とは「人を殺すこと」であることを再認識させる。本当に恐ろしいことだと思った。自分自身が鉄砲を敵兵に向けて射殺する様を想像もせず、戦争や徴兵での善なる人格の否定について何も考慮せず、派兵とか改憲とかを議論するのは全く間違っていることが分かる。
さらに同様の脱感作と条件付けが、儲け主義の娯楽産業とマスメディアによって米国で蔓延し、暴力事件が急増したと説く。この状態は通常の社会が戦闘状態下の精神状態に置かれつつあるということであろう。我が国もその邪悪なスパイラルに取り付かれている。サイモン・ジェンキンズからの引用「芸術家はみなそうだが、映画製作者はこのような制裁(←検閲などのこと)の免除を主張する。かれらは外から社会を眺めているからだ。」は正にそのとおり!と思う。自主規制は必要だ。そして健全な社会を取り戻すために再感作が必要という著者の主張は100%理解できる。 この本を読むきっかけは、実は、人を簡単に殺すほどにまで条件付けるとはどのような特別のことをやっているのか知りたいと思ったからである。しかし、仲間同士の監視や義務感、距離感の形成、責任の希釈、集団への依存等々、会社の中でも良くある事だ。企業犯罪が減らないわけである。本書は組織自体が持つ負の本質についての鋭い指摘に富んでいる。正しいことを実践するのは実に難しい理由が分かる。せめて悪いことをしないだけでも、日々の厳しい自省が必要だ。読後1月ほどしてなお新たな示唆を与えてくれる。 (海苔弁のりちゃん/2004-09-07) これを読んで嫌悪感を感じる方はいるかもしてない。実際に戦場に於いて敵兵を殺した
兵士の証言が生々しく書かれており、もしかしたら読むことすらトラウマになるやもし れない。 無論、そこまでサディステックに書かれているわけではなく、本書の目的は殺人を奨励 するのではなく、殺人を侵す過程における心理状態を探っており、人殺しの心理を解明 するのが目的である。 日本人には会わない論理だというかもしれないが、平和国家日本に於いてサディズム的 殺人事件が幼年化し、その原因について実は本書で後半部に於いて示唆されている。 導入の章で戦場の例が取り上げられているが、他人事と思われずにあえて読み進めて見 ると、本書の問題とする事が、まさに今起きている問題と一致することに驚かれるかも しれない。 (夜華/2008-01-27) 戦争現場において銃から発射される弾丸の多くは相手を殺していなかった。兵士達は仲間に軽蔑されたくないから、必死に戦う格好をして発砲を続けるものの、実際に敵兵を狙い撃ちして殺せる人間は少数――。
全14件のレビューを表示しています。戦争という現場での心理を、退役兵で心理学者の著者が克明に綴った本。極限の場であるはずの戦争の場での心理が、どこか身近に感じられる一冊。 人間は人間を殺すことに抵抗を覚える、しかし単純に距離的な条件を変えたり、抵抗を少なくさせるような訓練を積むことによって、殺害率は上昇する、と筆者は主張している。戦争に限らず、一般社会に転用して考えることもできる本であり、テレビの有識者のコメントよりも、現代社会における殺人者というものの本質に触れている気がする。 ただし主張の核である「本質的に人は人を殺すことに抵抗を覚える」という部分は、それが人間(生物)としての本性ゆえなのか、現代社会の道徳文化の刷り込みゆえなのかの検証がなされておらず、続刊「戦争の心理学」において著者自身、真逆の主張をしていたりとブレている。とりあえず、現代文明社会の人間は人を殺すことに抵抗を覚える、という範囲内で理解しておくのがいいかもしれない。 (Varitra/2008-05-24) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:5.0 はてブコレクション数:この商品をリストに入れている人:
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「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム
ASIN:4576080075二見書房(2008-03-01) 翻訳:安原 和見/デーヴ・グロスマン 売上順位:30060 ¥ 2,520(中古:¥ 5,870) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:10
前著『戦場における「人殺し」の心理学』では、市民のみならず当の兵士にとっても意外な「大多数の兵士は人として心理的に敵を殺せない」という事実を、様々な研究結果や史実をもとに提示した。その事実を前提とすれば、「では、どのようにすれば敵を殺すことができる兵士を育てられるか」という問いが投げかけられるのは当然だろう。本書のテーマはそれである。前著では、訓練方法の変更によってベトナム戦争で発砲率が飛躍的に上がった史実が紹介されているが、本書ではより直接的かつ具体的にハウツーが述べられている。
前著に比べると、本書が市井に受け入れられる可能性は低いのではないか、ということは訳者も指摘している。平和主義、人類愛を尊ぶ人にとって、前著の結論は受け入れられるものだろうが、本書のテーマは「殺人者の製造マニュアル」に他ならないとも解されるからだ。しかも、著者自身が陸軍特殊部隊でキャリアを積んできた元将校であり、自身の研究結果をもとにした訓練プログラムが全米の軍や警察で採用され、現役時代も退役後の今もこの分野において活動を続けているとなればなおさらだろう。 しかし、そのような心配は杞憂だ。 608ページにも及ぶ本書の大半は、むしろ無慈悲な殺人者に対してどのように対処すべきか、また無慈悲な殺人者を生まないために社会は何をすべきかを示唆する貴重な内容となっているからだ。提示される事実が戦争からやや離れて、警察などの法執行現場という市民生活に寄っているのも、読者に安心感を与えてくれるだろう。特に戦闘に臨むときに起きる人間の生理現象についての論述は、多くの人から実感をもって共感を得ることは間違いない。「戦闘」の範囲は、空中戦や銃撃戦に限定されない。むしろ最も心理的に高ストレスな戦闘は素手による格闘であり、善良な市民であっても「喧嘩」によって実体験していることが多いからだ。無法者から喧嘩を仕掛けられたときに、視野狭窄や聴覚抑制などを感じたという人は少なくないだろう。また、古来から伝わる格闘術である武術にあっては、本書が提示するような生理現象とその対策である呼吸法が所与のものとして技術体系に織り込まれている例もある。その点で「殺人」を扱った前著に比べ、本書の示唆を咀嚼し得る裾野は広いとも言える。 (yama/2008-06-12) 「戦闘を合法的に腕をふるえる機会と思い、自分を鍛えるまたとない学習の場と捉える者もいた。一方、人生を一変させる破壊的な出来事と受け止め、精神的に打ちのめされて回復不能になるものもいた」(P236)
著者によると「直接的な敵対的行動で命を落とす兵士よりも、戦闘のストレスによって衰弱する兵士のほうがはるかに多い」という。戦争で心に傷を負った人間を、国として支援するのは当然で、この本はそうした期待に応えたものです。つまり、現実の必要性から、「戦闘という毒と腐敗の恐ろしさ」から兵士や法執行官を守るために、戦闘に伴うストレスを研究しようというもので、いかにも多くの戦争を経験してきたアメリカらしいです。 内容は、戦闘に伴う生理学的な反応(失禁するのはありふれたことであるとか、副交感神経のゆり戻し、トンネル視野など)に多くを割かれ、実戦を想定したシュミレーションが求められること、戦術的呼吸法の有用性、戦士たちからの感謝文などから成っています。この本を読むと、テスト前に緊張するとトイレに行きたくなるのか説明がつくし、仕事から帰るとなぜ体がだるく感じられるのか、納得がいきます。また、人間、極限状況では、当たり前のことができなくなります(例えばダイヤル911を押せなくなる)。 この本を戦争賛美だと思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。現実に暴力というものがあり、それと向き合っている人たちがいる限り、このような研究は絶対に必要だと思います。今後の研究の進展と戦士たちへのフィードバックを期待します。 (yamaneko/2008-06-01) "戦争における「人殺し」の心理学"の続編で、前回が戦闘における心理的な反応の話だったのに対し、今回は生理的な反応についての話、という位置づけになっています。
ただ、著者の想定読者層が、警察や軍関係者のようで、一般読者向けではありません。確かに前半は過度のストレスによる大小失禁の話や、心拍数と身体能力の関係の話などの話が語られていて面白いのですが、中盤以降は、著者が現場の人間から聞いた体験談を寄せ集めた、警察や兵士への啓蒙書となっています。 論拠が乏しい中で非常にアメリカ的な持論展開やメッセージが続くので、そちらの世界にいない人間としては辟易してしまいました。やたらと詩や小説などからの引用が多いのも、叙情的すぎて、心理学、というタイトルを真に受けて読むとがっかりするかもしれません。 (Varitra/2008-05-24) 著者の前著『戦争における「人殺し」の心理学』では、「戦場で兵士は簡単に人が殺せない」というのがテーマに有り、それを解説・証明するような内容であった。
そして本書は、もっとカバーする範囲を広げて、兵士だけでなく警察等の命に関わる仕事をしている人達が、実際に人間に向けて銃を発砲しないといけないとき、逆に相手から発砲されるときにどのような反応を取るのかを心理学や生理学から説明している。 本書は前著とは違い、読者として兵士や警察等を想定しており、これらの職業についている人達が実際に戦場に出たり銃撃戦を経験したときに起こる現象(例えば時間が流れるのを遅く感じたりとか、記憶が飛ぶとか、大小失禁等々)は誰にでも起こりうることであり、正常な反応だということを予め理解しておいて欲しいというのが目的のようである。 したがって、一般読者向けに書かれていた前著と違い、本書ではところどころ一般読者が置き去りにされる箇所があるが、前著を興味深く読めた人であればそんなに問題無いのではないかと思う。 ハードカバー600ページ超というボリュームで、全編にわたって賛成できるかと言えばアメリカと日本の(また実際に軍人である著者と一般読者との)価値観の違いによって難しいが、前著と同じく興味深く読めた。 一応『戦場における「人殺し」の心理学』の続編という位置づけのようなので、前著を未読の方は先にそちらを読んでおいた方が良いと思われる(ただ、本文中に簡単に内容の説明があるのでそこまで順番に気をつかわなくても大丈夫)。 (哲学する河童/2008-09-23) 戦闘現場や犯罪現場における人間の生理と心理について、広範なトピックに触れながら徹底的に記述し
た「戦士学」の宣言。不適切な訓練の結果の惨劇、事後の虚脱、知覚や意識の変性状態、身を守るこ とへの覚悟から、事後のケアまで、ほんまに広範なトピックが、徹底的に書かれてます。 マーシャルの研究は、ギデンスが紹介していたんで知ってましたけど、目鱗なお話しだらけ。 それでも、いくつか疑問点が。細かいのは無視しても、大きくは、次の2点。 その1: 応用的な性格の強い主張でありながら、応用効果が明確ではないこと。 効果があるという話しが満載ですが、導入前と導入後の比較が、曖昧にしか提示されず、事例による紹介 ばかりな傾向。 ま、これは、興味があったら挙げられているオリジナルの論文をみなさいよ、ってことかも。 その2: データの取り方に疑問がある研究を参照していること。 例えば、発砲回数とそれを記憶していなかった事例数の相関なんか、母数をそろえないと傾向は出せない かと。それに、事例の状況の多様性(場所、時間帯、標的の状況など諸々)から、一般的傾向を導くのに は慎重であるべきでは。 分野固有の難しさはあるにしても、他の分野と比べると、若干妥当性に疑問。 しかしながら、本書は、むしろ「戦士」ならざる一般の読者にとってこそ有益。 考えてみるまでもなく、多くの給与生活者こそ「見えざる手」の理路を介して、この社会の維持に貢献して います。家庭を守っている人も、学生さんも、本人の意図がどうあれ、この社会の一定の秩序を維持して います。陸の一切れ。誰が為に鐘は鳴るって話しです。 犯罪が増えているのかどうか、軍事介入が正当化できるのかどうか、犯罪やテロには社会構造上あるいは 国際関係上、別様の対策を併行させるべきではないのか、などなど、本書にとっては外在的な批判も可 能かと思います。 が、あえてそれらの批判を無視しても、本書が「戦士」ならざる多くの市民にとって有益である点は、十分 に認められると思いますよ。 そうすべき時に、そうすべきことができるのか? 「時」と「こと」は、持ち場や考え方によって様々であれど、誰もが突きつけられることかもしれませぬ。 (kogonil_35/2008-08-21) 邦題の「戦争」とは所謂戦争ではなく他者の暴力に対して武力で対抗する状況一般のこと。原題の「On Combat」の方が分かり易いだろう。前著『戦争における「人殺し」の心理学』では、戦場で兵士が敵兵を殺す状況に話を限定し、どんな状況下で兵士達の心理や生理にどんな変化が起きるかを詳述した訳だが、本作では一般の警察官やSWAT隊員等(著者の言葉を借りれば「法の執行者達」)、或いは様々な危機的状況に遭遇した人々(著者は最近頻発する学校での銃乱射事件のひとつに一般住民として関わったことがあるらしい)の事例を取り上げ、非常事態に於て人間がどんな振る舞いをするものかを纏めている。
全6件のレビューを表示しています。一応、職業的に武力を用いる必要のある人々の為のマニュアル本として書かれた「戦士学」の本なのだが、別に銃をぶっ放したり殴ったり蹴ったりすることとは無縁の生活を送っている読者にとっても、得るところは多々ある様に思う。これを「戦場」と限定せず、切迫する危険に直面したり高ストレス状況下で何かをしなければならなくなった場合、人間の心-身に何が起こるかを解説したものだと読み替えれば、事件だけではなく事故や災害等に見舞われた人々やその救助活動に従事する人々、緊張を強いられる職場で作業をしなければならない職業の人々等にとっても有益な知見が幾つもある。阪神大地震等の経験を通じて、被災後の被災者達の心のケアに関しては日本でもノウハウの蓄積が進んでいるとは聞くが、被災「中」のことも含めてパニクらずに済む方法を総合的に解説してくれる啓蒙書を誰か書いてくれないものだろうか? 私は著者の、ひたすら戦士を賛美する立場には賛同するものではないが(前著でも気になったが、現場で戦う人間が自分の行為の正当性を確信する必要があるのは理解出来るが、世界中に火種をバラ撒いて回っている張本人の一人に国際テロの脅威がどうのと説かれたくはない)、「理解は力」と云うその姿勢は共感出来る(その力がどういった目的でどう使われるか、と云うことは別問題としても)。事例の取り上げ方が一方的で比較群が皆無だったり、具体的なデータを基にした論証が屡々省略されていたりと、若干なりとも自分の頭で検討してみたい読者には些か物足りない部分もあるが、いざと云う時の心構えをしておきたいと望む読者であれば、本書を読むことは決して無駄にはならない筈である。 (川流桃桜/2008-10-10) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数: |
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本当の戦争―すべての人が戦争について知っておくべき437の事柄
ASIN:4087734102集英社(2004-06) 原著:Chris Hedges/翻訳:伏見 威蕃/クリス ヘッジズ 売上順位:152965 ¥ 1,890(中古:¥ 990) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:248
「戦争は悲惨だ」という言葉を使わずに戦争の悲惨さを説く書 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
世界中の紛争を長年にわたって報道してきたピューリッツァ賞受賞記者クリス・ヘッジズによる「What Every Person Should Know About WAR」の日本語版。437のQ&Aで戦争の真の姿を炙り出そうという著作です。
最初の問いは「戦争とはなんですか?」という至ってシンプルなものです。正解を読む前に私なりに答について考えを巡らせてみましたが、“国家と国家が兵器を用いて云々…”というところで詰まってしまいました。しかし本書の答は、問い同様にシンプルなものです。 「1000人以上の命が奪われる激しい紛争と定義されている。」 本書はことほど左様に各問いに対して上記のような百科事典風定義をはじめとして極めて冷静な説明文が続きます。 たとえば、調査統計資料風の文章: 「体のどの部位を負傷する可能性が高いか」 →「すべての負傷の40%が爪先から太腿までの怪我」 もしくは訓練マニュアル形式の文章: 「劣化ウラン汚染の回避方法は?」 →「破壊された戦車の清掃や砲弾の撤去を命じられたら化学防護服を着ること」 はてはテレビ・ゲームのルール教則本のような文章: 「攻撃目標にしてはいけない建物は?」 →「教会や学校、病院や歴史的建造物」 本書には拳を振り上げながら声高に戦争反対を叫ぶ文章も、軍事力増強の重要性を説く文章もありません。ひたすら淡々とした筆致で戦争というものを437の多面体として捉える作業が続くのです。 しかし不思議なことに、戦争を「説明する」文章を通読していると私はあたかも苛烈な戦場の渦中にいるかのようなうすら寒さをおぼえたのです。いかに淡々と説明しようとも戦争というものが人間性を瞬く間に破壊してしまう狂気に満ちた行為であることは覆い隠しようもないのです。そのことに改めて気づかされる実に巧妙な構成をもった書物だといえます。 (yukkiebeer/2004-08-07) Q:戦争とはなんですか?
で始まり、 Q:軍服はずっと持っていてもかまわないのですか? で終わる、戦争に関する437のFAQ。 ちなみに最初の答えは、 「A:1000人以上の命が奪われる激しい紛争と定義されている。」である。 こんな基本的な定義すら多くの人は知らないはずだ。意に反して戦争に巻き込まれた人々はともかく、自ら兵士として戦場に赴く人、テレビやインターネット越しにある種“対岸の火事”としてイラク情勢や世界各地の紛争を見聞きしている僕たちも、“本当の戦争”を知らない。 この本からは、“イデオロギー”や“物語”を抜き取った戦争のマテリアルが見えてくる。戦争の物語性を徹底的に排しているから読み物としては面白くはないが、ハンドブックとして一通り読んでおく価値は充分にある。踏み込んだ取材やデータ収集のアウトプットを、このような極力客観的な書物に仕上げた著者の意図に共鳴する。 (盥アットマーク/2004-12-01) この本に書いてあることが全て真実である保証はどこにもありませんが(どの本に書かれていることに対しても・・・ですが)
しかし書かれた内容のほとんどを今現在の戦争に関するリアリティと捉えるなら 大変重要な書物と言えます。 この本は、2002年のピューリツァー受賞記者(NYタイムズ)が15年の戦場特派員体験をふまえた Q&A形式の、まさに知っておくべき戦争関連事柄です。 どのページから開いてもOK、という気軽に読める、しかしどのページも重要な本です。 観念論や理想論なんかじゃない、リアルな描写が我々日本人にとっては、ややもするとあいまいなイメージで語ってしまいがちな戦争の、 その輪郭を際立たせます。一読してみてはどうでしょうか。 (Real_Semimal/2004-07-12) ざっと3分の1は知らなくても問題がなかった。3分の1は既に知っていることで、淡々とQ&Aが続く。読む必要のある人は読むべきだが、すべての人がっていうのは言い過ぎだろう。
(ギャモン/2005-05-10)
「本当の戦争」という表題に興味を覚え,手に取ってみた.しかし,著者の主観的見解は乏しく,ただ知識の羅列,つまり用語集のような箇条書きの知識を並べたにすぎないと思える.
むろん,そのような知識を否定するつもりはないが,戦争は,皮相的な知識の羅列で捉えられるような単純明快なものではないことは確かである. この書籍のタイトルは「本当の戦争−すべての人が戦争について知っておくべき437の事柄」である.しかし,すべての人が戦争について本当に知らなくてはならないのは,このようなことではなく,悲惨さや傲慢さ,それ自体の不合理さという客観的に捉えがたい姿ではないだろうか. (ヘケ/2005-03-23)
アメリカ人向け |||||||
戦争についてのQ&A集。これからアメリカ軍に入隊しようとしているアメリカ人のための予備知識集といった感じでしょうか。
全6件のレビューを表示しています。内容についての信頼性は、それほど高いとは思えません。例えば「戦争の定義」についても「1000人以上の命が奪われる激しい紛争と定義されている」と…? 戦争を定義するということは、戦争とは何かということを理解することでもあるので、少なくとも、どうして1000人なのかを説明する必要があると思います。 そのほかの項目についても、きちんとデータに基づいているのか、それとも著者の主観で書かれたものかが判然としません。アメリカ人の常識に基づいて省略されているところもあるのか、日本人にはわかりにくいし誤解を招きやすいと思います。 日本人には鍛冶俊樹『戦争の常識』をお薦めします。P.W.シンガー『戦争請負会社』を併せて読むとより良いと思います。 (T.Amakusa/2007-09-27) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:3.5 はてブコレクション数: |
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戦争の常識 (文春新書)
ASIN:4166604260文藝春秋(2005-02) 鍛冶 俊樹 売上順位:135553 ¥ 735(中古:¥ 149) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:54
悲しいことではあるが、国際政治というものが「軍事力」という剥き出しのパワーによって動いていることは紛れもない事実である。そして新聞の国際面の記事で伝えられる「事実」だけを追っていると、わけがわからなくなることがときどきある。そういうときに理解を助ける補助線になるのは、しばしば軍事常識である。
例えば、つい先日北朝鮮が「核武装」発言をしたにもかかわらず、国際社会はいたって平静だった。ブラフと見抜いていたからである。北朝鮮に弾道ミサイルの技術はない。従って仮に初歩的な原爆を持っていて脅威にはならない。そういうことなのだが、なかなか日本の新聞はそうした解説をしてくれないので、なんで大騒ぎにならないのかという疑問を抱いた読者は放置されることになる。 本書は、幅広い軍事常識をわかりやすくまとめてくれている。入門編としても優れているが、ある程度軍事を知っている人でも結構「ほほう」という発見があると思われる。お勧めの一冊である。 (3.14カラットのダイアモンド/2005-10-02) 反戦平和を叫ぶのは良い。しかし、軍事に関することを口にしただけで軍国主義者のレッテルを貼るのはどうかと思う。こういう風潮に長い間支配され、多くの日本人は軍事音痴になってしまったのである。
そのため、以下のようなことを説明出来る人は少ないのではないか? ■軍隊に階級が必要なのはなぜか ■軍務上犯した罪を一般の刑法でなく軍刑法で裁くのはなぜか ■志願兵性の方が徴兵制より民主的か ■禁止事項列挙方式と許可事項列挙方式の違い こう言った軍事を語る上での基礎知識を身につける上で、本書は最適な一冊となるだろう。 (2411/2007-02-21) 軍事の各分野の基礎知識がふんだんに盛り込まれています。
戦車の正確な定義も把握していなかった私にとっては、目から鱗が落ちたような驚きに満ちていました。自衛隊の海外派遣、北朝鮮問題、憲法改正等の議論は、このような情報を踏まえた上でなされるべきであると思います。 また、新聞やテレビで上記のような問題が報道された時、この書籍に一度目を通しておいただけで、より現実的な捉え方ができるようになるはずです。特に7章の「現代戦の常識」は必読です。 (M249/2007-04-13) この本を持って学校で読んでいたら「本当にお前軍隊オタクだな・・・」と言われました。まぁ自分が軍事オタクなのは認めますが、軍隊に興味もない人でも「機械化歩兵師団」や「パラジャンパー部隊」「ストライカー旅団」などSF映画みたいな名前を一度は聞いたのでは?「パラジャンパー」はあまり聞かないか・・・ 戦後60年近くたった今、自衛隊を持っていても、軍に無縁の日本人、悪く言えば平和ボケには「こんなことがありえるのか!!」と思うかも知れませんがこの本に書かれているのが、軍隊の常識なのです。 (丸いウサギ/2005-09-07) 突然ですが、皆さんは軍隊の階級を順番に言えますか?
現代の日本で生きる人、特に若い人には、言えない人が多いのではないでしょうか。 実際、私(20代前半)はこの本を読むまで、階級を順番に挙げることができなかった。 戦争、軍隊に関することについて、全くと言っていいほど知らかった。 この本には、戦争を経験した世代には当たり前かもしれないけど、そうでない世代には知られていないことが書かれている。 また、この本を読むと、ニュースが身近に感じられる。 国際情勢への関心を高める本だ。 ただ、ミサイルや戦闘機など、ところどころ分かりにくい話もあった。 数字で射程範囲を書かれても、ぴんとこなかったり、言及されている銃の威力が想像できなかったりした。 (/) 戦争・軍隊組織等についての、ごく基本的な知識を、明快に整理して
判りやすく論述されている名著だと思います。 あくまでも入門編、という位置づけでしょうが、筆者にとっては、 目から鱗が正に落ちるような記述が並んでおりました。 例えば、「安全保障」と言う言葉は、これまで新聞やテレビ等でよく 見聞しておりましたが、思った以上に重大な意味合いを国際社会では 含有していること。初めて知りました。安保反対・安保反対と単純に 条件反射のように口走るだけでは、国際社会では生き残れないことが よくわかりました。 新聞・ニュースで国際情勢を読み解きしていく上で、必需品とも言える 教科書的存在だと思います。ミギだろうが、ヒダリだろうが、なんだろうが、 是非ご一読いただきたいと思います。 (Carouselambra/2007-06-15)
入門書 |
戦争や戦争に関する周辺知識(軍隊・国防・兵器)を広く浅く解説した入門書。
全7件のレビューを表示しています。戦争・軍隊初心者にとってはたいへん参考になると思います。ただし、誤りや不足も若干あるので、他のものと併せて読む必要があります。戦争の実態を知らないと有事の対応策を誤るという著者の意見はその通りで、戦争を肯定するにしろ否定するにしろ、戦争や軍隊について知っておくことは重要だと思います。 この著書で触れられていない「戦争の民営化」についてはP.W.シンガー『戦争請負会社』がお薦め。日本の国防や憲法九条については、由紀草一『軟弱者の戦争論』、辻内圭『憲法9条の逆襲』がお薦めです。 (T.Amakusa/2007-09-09) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)
ASIN:4122046904中央公論新社(2006-05) 原著:Martin van Creveld/翻訳:佐藤 佐三郎/マーチン・ファン クレフェルト 売上順位:15225 ¥ 1,500(中古:¥ 912) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
まさに補給戦 ||||||||||||||||||
興味深い一冊だった。類書が少ないだけに、関心のある方には一読を勧める。ただ、そう難解な本ではないものの、理解のためには本書で述べられている戦いに関する基礎的な知識は多少は必要だ。
特に印象的だったのは、ナチスドイツの東部戦線での補給に関する分析と、砂漠の狐と呼ばれたロンメルの戦術に関する補給面からの考察である。一般的に、これらの戦いはヒトラーの介入が作戦遂行を困難にした大きな要因と指摘されていて私もそう信じていたのだけれど、著者の分析データからは少し異なる見解が浮かび上がってくるのがちょっと驚きだった。 我々はどうしても派手で独創的な戦略や作戦や戦いそのものに目が行きやすい。しかし、結局、優れた戦略を成功させるには、それを支えるための地道な調査や兵站や補給物資や補給線の確保維持という、一見面白くもなく基本的だが実は非常な困難さを伴う作業とそれを担う部隊抜きでは難しいというのが実感としてわかってくる。その一方で、完璧な準備をもって実施される作戦というのは実は少なく、そのような準備が可能で物量にも恵まれたノルマンディー上陸作戦ですら結局は予定通りには進まなかったと示してくれる。そして、だからこそ、それを乗り越えて作戦を成功に導くには卓越した能力と臨機応変さと決断力を持ったリーダシップの存在が必要であることも同時に明らかにされてゆく。このような点はビジネスの世界にも通じるものがある。 一方、本書はアフリカ戦線に関する部分を除くと、平坦地が中心のヨーロッパにおける陸軍の大軍同士の戦いだけを対象としている。最新のものでさえ気がつけば既に60年以上昔のものだ。同じようなことが同じ形で今後ヨーロッパで再度起きるとは考えにくい。ジャングル、山間部、諸島、ゲリラ戦、ハイテク兵器でカバーした機動戦、といった戦いでも結局全て補給の問題はつきまとうので、それらに関しても同様の視点から分析したものがあるのなら読んでみたいと思った。 (FreshAir/2007-12-02) 古典的名著の復活もさることながら、この本が中央公論新社から発売された最大のポイントは巻末に付されている石津朋之氏の解説論文である。翻訳の内容そのものは原書房から出版されていたものとまったく変わっておらず、おそらく誤訳であろう文章も散見される。だが石津氏の解説論文はその誤訳を訂正したうえクレフェルトの主張を簡潔に整理、それに加えてクレフェルトのその他の著作を総合して「マーチン・ファン・クレフェルトとその戦争観」という非常に読み応えのある解説を行っている。新書にこの値段は少々高いと思うが、石津氏のこの解説論文だけでもこの値段を払う価値がある。絶対おすすめ、一押しの軍事関連本である。
(ボスねこ/2006-07-15) 兵站を本格的に考察した書籍で日本語で読めるものはほとんどありません。
防衛研究所の平間さんは本著のあとがきで、そういう本はこれとあと1冊くらいしかないとおっしゃっています。 そんな数少ない1冊であるこの著が、このたび復刻されました。 大変価値あることと言えます。 著者はイスラエルの大学教授で、兵站の専門家です。 プロは戦争を兵站から考えます。 (おき軍事/2006-11-03) 30年近く前の名著がようやく、しかも文庫として刊行されてことを素直
に喜ぶべき。原書房版と内容に違いはなく(改訳されたわけでもないの で)、著者名がクレヴェルト→クレフェルトに変わったことと、最後に クレフェルトについての解説が付加されたことぐらいか。2004年に第二 版が出ているようなので、できればこちらのほうで翻訳出版してほしか ったというのは欲張りすぎだろうか。 この本についての価値は言うまでもない。通常の戦史からでは知りえな いことを知り、また見ることができる。とりわけ第一次・第二次世界大 戦について、アーヴィングやタックマンの本と併せて読んでみてほし い。 (エパメイノンダス/2006-05-26) 本書は、欧米の戦争・戦略関係の大学、陸軍士官学校などでは必ず文献リストのトップに挙げられる名著です。補給・兵站の観点から戦争の本質を鮮やかに描き出した本書ですが、出版から20年ほど経過した今でも、質の上で本書を超える研究書が現れていないのが現状です。
このような名著の翻訳がコンパクトな文庫として復刊になったのですが、今回、大きなボーナスとして専門家による有益な解説文が掲載されていることが何よりも喜ばしいと思います。 「戦争のプロは兵站を語り、戦争の素人は戦略を語る」という名言から始まる解説文では、本書の内容、特徴、研究の意義などがコンパクトにまとめられており、読者は解説文を読んでから、本書を読み進めることによって理解がより深まるでしょう。 いずれにせよ、「名著の復刊の文庫化+有益な解説文=お買い得」だと思います。他の名著もこのような形でどんどん出版されることを期待します。 (戦略大好き人間/2006-06-30) 補給は戦争の要諦です。
とかく地味なパートではありますが、とかく物資を消費してなんぼの現代戦では補給がないと始まらない。 現代といっても21世紀の今日のことではなく、第2次大戦の当時からそうでした。 いやいや、戦線と本国の距離が開きがちになる大陸国家では、それよりも遙かに前から戦いにおける至上命題でした。 歴史を振り返ると、補給を顧みずに前へ前へと突き進んだケースでは、ことごとく負けていることが多いように思います。兵器の高度化が加速度的に進んでいる今日では、補給の重要度は上がりこそすれ下がることはありません。 飛ばない飛行機、走らない戦車なんて持っていても張子の虎にすらなりません。 それを逆手に取って、長期化させることに成功すれば、正面きって勝てない相手でも、なんとか勝てる(あるいは引き分ける)可能性はあるのかなと思いました。 (愛媛の右、徳島の上、兵庫の下/2007-01-28) ヨーロッパのナポレオン戦争からWWIIまでの戦争の話で、陸戦が主な話である。海軍は全く出てこない。
興味深いのは、ロンメルの砂漠戦に必要な補給をどの港で陸揚げするかの見誤りである。 いっぽう、日本に目を向けるとどうであったか。国内はほとんど陸続きであるが、ほとんどが似たような食事、似たような地形、しかもさほど遠くないとなると兵站の発想が育たなかったのは納得できる。国外に行く場合は、南方のガ島のような揚陸も難しく、そこに行き着くだけでもかなり大変なのにもかかわらず、現地調達を旨としていたのは、諦めなのだろうか。 現在の国家のエネルギー食糧問題を考えるに、補給路をどのように確保するか、国家戦略を考えなければならない。 (nobu2002/2008-01-18) アイディアは緻密で独創的で非常に興味深いです。
しかし,いかにも読みにくい文章です。冗長かつ散漫で,退屈です。 アイディアは一流,表現は三流といった感じです。訳者が悪いのでしょうか?それとも原文でも同じなのでしょうか。 幸い解説の石津氏が当著作の要約を巻末に記してくださっています。この要約は「☆☆☆☆☆」です。当著作のほとんどがこれだけで理解できる素晴らしい要約であり,読みやすいです。時間のない方は巻末解説だけを読んでも十分かと思います。 記されているアイディアが素晴らしいだけに,表現の拙さは残念でした。 (たら/2007-07-06) 具体的な数字を挙げられていて丁寧に分かりやすいので、補給の困難性の本質がどのあたりにあるのか分かるようになってきました。
どんな作戦立案者も補給の必要性を切実に理解はしていたのに、ノルマンジーの連合軍といった極めて少ない例外を除いて確保できなかった理由が、また多くの作戦が補給に眼をつむって戦局を進めた背景がわかります。 また、兵站を歴史的に考察して、補給の方法(軍需倉庫から補給を直接受けた初期の段階、ナポレオンの略奪時代、基地からの永続的補給時代(馬車、鉄道、自動車))の興味深い実例が淡々と述べられています。 最後の「知性だけがすべてではない」という章に著者の結論と現代の軍隊の問題がまとめて極めて論理的演繹的に述べられていますが、ここはぜひ自らお読みください。 クラウゼビッツの戦争論をはじめとする、中公文庫のこのシリーズは良い本が多いですね。 (近藤 カツオ/2008-06-08) 長らく翻訳本の絶版が続き、読みたくても読めなかった幻の本の
復刊には本当に助かりました。 また絶版になるのが明らかなので、すぐに買うべきですね。 それでも読みたかった私は、原書に手を出したのですが、全く 読み進めずに、1ページも進めずに通勤電車・布団の中で睡眠 玉砕する毎日が続きました。 邦訳を読んで納得です! 「補給」という概念で戦いを見てこなかった素人にはあまりにも 高尚な内容なのですね。日本語で読んでも、まだ私はピンと来て いないので、何度か読み直さないと駄目みたいです。 私は元々輜重兵に興味があり、資料が無いかな?と思っていました。 今の仕事も生産管理、輜重兵みたいなもんで、仕事にもそのまま 活用できそうです。 (まげ店長/2006-07-01) 兵站というものが戦争においていかに重要なものかを説いた書。
かつては戦地略奪ですんでいた兵站が、だんだんと補給にする必要に迫られてきた。 補給では、戦隊が伸びきってしまうと補給に大量のコストがかかってしまい、大きなロスになる。 これまであまり語られなかった兵站という視点から、戦争の歴史を見るのはなかなか面白い。 具体的な内容は、実際に本書を読んでいただきたい。 第二次大戦の日本は、補給路が壊滅して、結果惨敗した。 ベトナム戦争でアメリカは、ついに北ベトナムのホーチミンルートを断つことが出来ず、敗北した。 派手ではないが、やはり兵站は戦争の最重要要素である。 (θ/2008-03-18) ロンメルのドイツ・アフリカ軍団は、マルタ島が頑張って補給線をズタズタにしたために負けた、という説がまかりとおっているようです。本書の著者はまっこうからこれを否定しています。
イタリアの輸送船が無事に到着しても、トリポリ港の荷揚げ能力に制約があった。さらにロンメルがとっとと進撃したためにトリポリからの距離が長くなって、トラック輸送の限界を超えた。そんなことは最初からわかっていたのに、ロンメルはアホや。 トブルクの占領が重要であったかに言われているが、トブルクはそもそもエジプトから飛んでくる英空軍の制空権下にあるため、陸揚げも邪魔されるわ、輸送する途中で船も沈められるわで、重要じゃなかった。つまるところロンメルがアホやった。 著者はばっさり切り捨てる。 もちろん当時・現場でいろいろな情報が錯綜し、ムッソリーニやヒトラーが勝手なことを言う中での判断は、それなりに難しいものがあったでしょうから、単にロンメルがアホや、ではかわいそうかなとも思いますが、論理だてていうと、著者の言うとおりなのでしょうね。 マルタ重要説は誰が言い出したのでしょう?? (純ちゃん/2006-11-23) 近現代の主な戦史を、補給という観点から解剖した異色の軍事史である。
翻訳は、軍事関係書にありがちな原文を直に訳し降ろしたような、籾殻付玄米 といったところだが、それでもズンズン読み進んでしまった。それほど面白い。 細かいところで疑問に思う点もないではないが、こういう観点から戦争を 大きく見る本は非常に珍しいので、文庫本になったのは本当に嬉しい。 現代の戦争は、本書の扱う戦争とは様相が違ってきているが、しかし逆に 現地調達(略奪)はますます致命的な結果を生むようになってきている。 このような本を読んで、最前線で華々しく闘うだけでは戦争は完結しない という事実を頭にたたき込むことは、軍人はもちろん一般市民にとっても 決して損にはならないだろう。 むしろ銃後のイケイケドンドンが国を滅ぼすことの方が多いことを思えば、 こうした本が売れる方が望ましいと思うのだが・・・それは無理かな。 (愛国者/2008-06-05) 内容の良さは他のレビューをみて分かるとおり。
ただし、例となる各戦争・作戦の周辺状況はほとんど語られず、固有名詞が説明なしに既知のものとして語られるため、近代以降の西欧軍事史の知識がある程度必要となる。 また全てを差し引いても、訳文が理解を妨げるまでに酷すぎる。 原文もある程度悪文なのかもしれないが、「なかでも最も際立っていることは」など冗長な訳文が乱発され(「特筆すべきは」の一言で済む!)、「Aのケースが無かったとは言い切れない場合もあった(Aはあったのかなかったのか!)」といった冗談のような文章も散見される。この他英語の仮定文や並置文をダラダラと直訳した文章が目立つ、実に拙い翻訳であった。これで挫折した人もいるのではないか……もったいない。 (lucius/2008-01-07) なんか読んでて違和感があるなあと思った
18件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。要するに陸続きの国どうしの戦争に限るって話だよね ノルマンディー上陸もドーバー海峡を越えればするの話 太平洋戦争で言えば中国大陸の戦いに相当するかと 日本人なら南海の孤島にな〜んも輸送船が届かなくてあぼんという話のほうがなじみ深い 補給に関してのこれまでの常識を打ち破るって内容なんだけど 海を越えてのシーレーンを守りつつの戦争がどんだけあったかというと この本にあるような戦争に比べると意外と少ないんじゃないのかなあと 最初のほうは中世の名残のある時代の話 軍隊は現地調達が基本で、その場でとどまると略奪するものがなくなる なので常に移動し続けないといけなかったと 次は近代に入ってナポレオンとかプロシアの話 兵站の仕組みを整えたり鉄道の活用に苦労すると 次はWW1の話で兵站に関する話でシュリーフェンプランぬるぽ WW2ではドイツの自動車産業は世界一ーーーではなかったとか ロンメルが陥った陸揚げする港の選択の罠とか そしてノルマンディー上陸で補給に関して慎重になりすぎてたって話 日本国内の戦いの場合はあまり兵站とかは考えなくてもよかったんじゃないのかな もとから人口も農業生産も大きかったわけだし そして海洋国家の宿命としてシーレーンの防衛が重要だけど それは兵站に限ったことではなくて平和な時も考えないといけない そういうことを考えると兵站以前の問題になってくるわけ (lm700j/2007-12-09) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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狙撃手(スナイパー)
ASIN:4562033622原書房(2000-12) 原著:Peter Brookesmith/翻訳:森 真人/ピーター ブルックスミス 売上順位:22296 ¥ 1,890(中古:¥ 309) |
レビュー総評点:38
これが現実 |||||
スナイパーに憧れていたが、実はとんでもない忍耐力と冷徹な精神が必要な役柄だと初めて知った。
何日もターゲットを待ち続ける、トイレは?ない、その辺でするの?ちがう、動くと痕跡が残るから、その場でズボンも下げずにする。虫やら昆虫やらにまみれても動いてはいけない。そして、ターゲットがゆったり風呂に入っていようが、仲間と談笑していようがお構いなしに撃ち殺せるだけの気持ちが必要だ。 人間らしい感情で「ここではちょっとかわいそうだ」なんて思っていてはスナイパーは務まらない。だからスナイパーになるのは、必ず希望者に限るのだそうだ。 カッコいいものじゃない、人に誇れるものでもない、本の中で「君のために、もう彼はいないことを忘れないでほしい」という文を読んで、色々と考えさせられた。 (マニア太郎/2007-10-20) 非常にスナイパーについて良く書かれています。
・数多くの狙撃銃に紹介 ・伝説的なスナイパーの紹介 ・スナイパーの歴史 ・軍と警察のスナイパーの違いなどなど・・・。 スナイパー好きに限らず ミリタリー好きの方にもお勧めです。 (デルタァフォース/2006-09-22) 狙撃手(スナイパー)という戦闘員は、非常に独特の心的傾向を兼ね備えている。狙撃のベストタイミングは長い長い監視期間の中に一瞬にしか訪れない。その絶好のタイミングを逃さないために高い集中力を維持しながら、ひたすら待ちつづける。通常、観測員と射手の二人組で作戦行動は行われるが、警察組織の場合はグリーンライト(発砲許可)が点かないと、クロスヘアー(照準線)にターゲットを捕らえてもトリガーは引けない。軍事組織の場合でも絶好の射点を確保するのに大変な労力を要し、さらにそこで何日も待ち続ける。
ひたすらコンセントレーションを維持しながら待つのである。狙撃は孤独に耐え極めて強固な忍耐力を有する者のみに許される行為なのである。 (みどりのかっぱ/2003-01-05) 確かに評判どおり良い本だと思いました、途中までは。
全4件のレビューを表示しています。しかし読み進めているうちに気分が悪くなってきました。 おそらく、この英国人著者は前大戦でイギリス軍が 旧日本軍に全く歯が立たなかったのがよっぽど悔しいのでしょう。 旧日本軍を酷評しています。 人種差別的な匂いさえ漂っており 読後、とても不愉快な気分になりました。 (Makoto/2007-11-17) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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戦術と指揮―命令の与え方・集団の動かし方 (PHP文庫)
ASIN:4569665969PHP研究所(2006-03) 松村 劭 売上順位:6213 ¥ 740(中古:¥ 212) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:95
本書は、普段お目にかかれない自衛隊の教範類に出てくる内容を一般人に分かりやすく書かれたものである。まず、はじめに戦いの9原則なるものが例示されている。簡単に下記に記してみる。
1目標の原則 2統一の原則 3主導の原則 4集中の原則 5奇襲の原則 6機動の原則 7経済の原則 8簡明の原則 9警戒の原則 これらの原則を戦いに勝つための9原則として、部隊の動かし方や戦い方を懇切丁寧に分かりやすく解説している。 後半部分では、各戦闘シュチュエーションをシュミレーションゲームを進めるように指揮官の判断は、戦闘状況においていかにすべきかということが例示されている点が面白い。 ただ、評者の意見としては直ちに「戦術と指揮」の内容が、ビジネスの現場に役立つかと言えば疑問と言えよう。 何故ならば、あくまで軍隊が戦闘行動する場面における現状判断と決断であるからだ。あえて、タイトル帯にビジネスで役に立つという触れ込みは入れない方がよいと思う。 (三等兵/2007-05-12) |


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