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「おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書)」 とその関連商品
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おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書)
ASIN:4756151345アスキー(2008-03-10) 中島 聡 売上順位:30843 ¥ 790(中古:¥ 160) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:-76
著者のいう「おもてなし」とは端的にいうと、
スティーブ・ジョブズのAppleにおける経営理念、思想の翻訳に過ぎない。 著者の頭のなかで日本人になじみの深い概念である「おもてなし」として咀嚼されて、それを読者に伝えたい、ということなのだろうが、結構このあたりは特にMac愛用者、Apple製品愛用者は感覚として理解していることであり、さらに一歩そこから踏み込んでなぜ良いのだろう?と考える人たちにとっては容易に分析できてしまうレベルにとどまる。 もし、アップルの経営哲学などに本当に興味があるのならば、創業者本人であるスティーブ・ジョブズの言説、スピーチを追うほうがおもしろいし、その観点ではこの本はあまり面白くないと思う。 著者は理念がある一流の技術者であり、アルファブロガーであるが、骨のある著書を読ませるという意味では失敗している。本の大きな割合を対談という水増しとしてしまったのは、初著作としてはまずかっただろうと思う。(対談集なら対談集として別個出せば良い)どうせなら、あまり大風呂敷を広げずに、技術者なりの技術周辺での著者自身の気づきなど一般にも伝わるはなしを「地道に」展開していれば逆に評価を得たのではないだろうか? (kenokabe/2008-07-04) ブログを日ごろから読んでいたので予約までして楽しみにしていた本だが、271ページの本書の123ページ以降、すなわち半分以上のページ、が特別対談で占められているというなんとも期待を裏切られる作品。
第一章「おもてなしの経営学」は、ほぼブログと同じ程度の情報量しかない。経営にはおもてなしが重要という主張に対して、同意・反対できるだけの論理が展開されていないため、本として出版するレベルにまで昇華されてないように感じられた。ブログでは、その程度の内容でエントリーしてもいいだろうが、本として出版する以上、もうすこし踏み込んだ考察がほしかった。 続く、第二章「ITビジネス蘊蓄」は第一章との関連が薄く、これを掲載している筆者の意図がわかりかねた。筆者の経験などが語られた内容自体は、興味深いものがあるが、まったくもって「おもてなしの経営学」な話ではない。 第三章の特別対談も同様に、内容としては興味深い。しかし、対談のためのページ数があまりにも多く、ページ稼ぎとしかおもえなかった。 おもてなしの経営学というキーワードによって本書に興味を持たれた方は、本書を買う必要はなく、ブログのエントリーを3つか4つみれば十分である。筆者のIT業界に関する経験・洞察が知れるという程度でしか本書の価値はない。 (tigerbird/2008-03-19) ブログ本です。著者は Windows95, 98, Internet explorer 3.0, 4.0 の設計者である天才プログラマー中島聡。そんなIT世界の第一線で活躍されている著者が、ITビジネスの成功・失敗を大きく運命付ける「おもてなし(user experience)」について語ってくれます。
これが面白くないわけがない・・・と言いたいところなのですが。 実際には、正直かなりサボって書かれた(編集された)本だと思います。中島さんのブログを読んでいる人にとっては、前半はほとんど読む価値なし。彼がブログで書いたことを単に集めただけで、そこから一歩踏み込んだ議論は全くありません。こんな低級な本を出すなんて、わざわざ自分の評価を自分で下げているようなもの・・・。もったいない。 ところが、じゃあこんな本買う必要はないかというと、実はそんなことはない。このつまらなさを埋め合わせるかのように、後半(第3章)には著名人との楽しい対談集がガッツリ収められています。対談した相手は西村博之・古川享・梅田望夫の3人。ね、ここは読んどかなきゃ、でしょ。 「おもてなし」というキーワードを軸に、彼らが何を考え、何を行ってきたのか、そしてこれから何を行おうとしているのか、盛りだくさんの対談集になっていて、一読の価値はあると思います。前半部分はサクッと流し読みして、後半の対談集をたっぷり楽しんでください。 (のいのい/2008-04-16) 著者のblogを愛読しているので、期待していたが、雑誌の記事の再録や対談の記録で、資源の再利用を見ている感じ。"じゃないですか"という癇に障る物言いをそのまま収録しているのが気になる。対談者のお里が知れると言うことでもあるのだが。
(px4/2008-03-16)
「パラダイス鎖国」の後に読みました。
ともにブログからスピンアウトした本ですが、 「鎖国」のほうがブログの内容を精査して 筋道だった理論を展開しているのに対し、 こちらはほとんどブログの転載のような印象を受けました。 そして、同じようなことを見方を変えて書いていたりするので ときどき「あれ?前のページでも同じことを 言っていたような」という気分になります。 また、全体的に注釈がつきすぎているような気がします。 出典を明らかにしたり専門用語を補足したりという 意図は分かりますが、少し読みづらく感じました。 (というか注釈を追うのは途中であきらめました) ただし、後半3分の1程度は3つの対談が掲載されていますので、 そちらに興味のある方にはオススメです。 対談相手はアスキーの古川さんという方、 2chのひろゆき、web2.0の梅田さんという方 (ひろゆき以外はうろ覚え)でした。 古川さんとの対談は情報処理技術に明るくないと わからない部分もありますが 鼻っ柱の強い筆者とのやり取りが面白いです。 何か大きなひとつのメッセージを、という本ではないですが 筆者が普段どんな風にものを考えているかを知るには いい本だと思います。 (緒佐奈綾/2008-03-19) 私は本を読んでいて感銘を受けた箇所は本の角を折るようにしている。この本を読み終わって,それが一つもないことに気が付いた。最近では珍しいことである。なぜ,そうなってしまったのかは明確にはわからない。しかし,この本を読み終わって,「内容が軽い」という印象を受けたことがその一因であろう。確かにアップルやソニーのことについて触れられているのだが,今まで私が読んだ本以上のことは特に書かれておらず,雑誌を読んでいるような感覚であった。参考になったことといえば,私は中島聡という人物を知らなかったのだが,彼がウィンドウズのGUIの開発をされていたこと。純アメリカ産と思われていたウィンドウズに日本人がこんなにも深く関わっていたのかと驚いた。ただ,この本というのはまるで中島聡氏の自叙伝のような構成になっており,彼がマイクロソフトでどのように活躍したのか,なぜマイクロソフトを退社したのかというエピソードが多く綴られている。確かに読んでいて面白いのだが,しかしこちらはそれが知りたくてこの本を購入したわけではない。結局著者のこれまでの人生が延々と語られていることが,読んでいて不満といえば不満だった。そのため,内容も1990年代から2005年頃のものとなっており,古めかしい。また,著者の言っていることも理解はできるが,33歳の私にはジェネレーションギャップを感じ得なかった。著者自身が述べている「何か新しいもの」こそが私の知りたいものであったが,それに関してはそのヒントすら書かれていない。そういう意味で,この本から新しい発想が生まれことはなかったのが残念。
(長谷川 純一/2008-05-24)
著者の言わんとするところの、おもてなし(=ユーザーエクスペリエンス)
の重要性については私も同意見なのだが、なぜ重要かという点について もう少し掘り下げが欲しかった。調査、考察を重ねた見解というよりは、 思ったことをそのまま書いている印象であり感想文の域を出ていないと感じた。 また、おもてなしや経営についての内容は少なく、 特別対談やIT業界にまつわるブログ的散文(これはこれで面白いコンテンツ ではある)が多くを占めている。 全体的には最近のIT業界について思うところを記した本であり、 その一つの話題としてアップルを取り上げている印象であった。 特別対談においても、著者の発言に対談相手に比べて思索の浅さを 感じる部分が散見され、掘り下げの不足を感じたメインの部分と相まって、 全体的な物足りなさを感じた。逆に、肩肘張らずに読み流す分には これくらいのほうが良いとも思う。 (りんじゃあ/2008-07-27) ワタシは、氏のブログを読んだことはないのですが、結構おもしろかったです。
レビューのタイトルは、後半の対談で中島氏が語る言葉ですが、この辺が、 日本企業の組織の中の歯車として生きていくのと、その対極として、生き馬の目を 抜く、ハイテク、シリコンバレーで、自分の存在と成功と仲間での成功を目指して 仕事をしていく人種の違いなのか?そんなことを強烈に印象づけられる、おもしろい 視点の本でした。 グーグル、アップル、ソニー、マイクロソフト、IBMや、その他、ハイテクベンダー の名前が登場しますが、第一章で、はやりの、ユーザ・エクスペリエンスを「おもてなし」 という経緯は興味深かったです。 アスキー、マイクロソフトで働き、ハイテクの潮流の、まさに中心で生きていた氏 が語る、産業の世代交代、IT成功モデルの交代劇の分析は、一種、梅田氏の一連の著作と 通じるものもあり、この業界の栄枯盛衰と、しかし、磐石にも思えるグーグルの今後 の不安も、なるほどと読める、業界ものでもあります。 どの産業にしろ、ビジネス社会で生きていくうえで、硬くない対談も含めて、 一度読んでおいて損はない佳作です。 ただ、ちょっと昔の最盛期や、自分たちのやってきた仕事を、なつかしむくだりも 対談などには特に、多く登場し、その時代を知らない若い世代は、ちょっと 辟易するかもしれないな、とも思ったりしました。 (佐倉ごるふ/2008-05-25) ゲイツ率いる当時のマイクロソフトは、目的が「勝つ」。
対して、 ジョブズ率いるアップルは、製品に”ソウル(魂)を吹き込む”こと だそう。 どちらが正解ではなく、スタイルや傾向の違い、だと思うが その時代に受け入れられ、多くの人々に長く支持してもらうことが 答えのように思う。 ゲイツの言葉に「こんないい物を世界に広げたい」と、あったように 思うが、そのための手段は、かなり戦闘的なシェア拡大策ものだったの かもしれない。 拡大期のマイクロソフトが社員の個性重視よりも、高度成長期の 日本企業のような軍隊的効率化集団 かのように感じれれたのが面白った 著者のブログはこれから読んでみたい (かっちょ/2008-04-30) おそらく、本書の評価は大きく二分されることと思われる。一つは、既に著者の blog で読んだ内容の反すうないしはキーパースンとの対談に新たな発見はないというもの、二つ目には、ユーザエクスペリエンスを「おもてなし」と定義した(ちなみに、この定義は著者によるものではないと本書中に記されている)慧眼への評価、である。
前者の評価を加味することは避け得ず、星5個に満たない部分はそこから来る不満を反映したつもりだ。しかしながら、後者の評価、本書で言えば前半部分、これは今後につながる「慧眼」であると言って良い。 人間工学(エルゴノミクス/アーゴノミクス)という言葉がある。ヒューマン・インターフェースを優れたものにしつつ使い勝手を向上させるのがその主眼である。それを追う形で、例えば企業組織で人が働きやすい環境とは何か、あるいは居心地の良いeコマースサイトとは何か、といった要件を語る際の人間工学(当初の人間工学をミクロ・エルゴノミクスと捉えるなら、組織やサイトの「居心地」はマクロ・エルゴノミクスと捉えられる)に昇華させ得る理論である。さらには、トヨタの「カイゼン」に言及する際の現場主義に関する考察など、実に示唆に富んでいる。このあたりの評価を星3つとしたい。 構成を再考するならば(学問・研究上の)工学的要件を備えたであろうと思うと、いささか残念なところはある。次作に期待したい。 (藤田/2008-03-29) 中島さんのブログの熱烈ファンの間では「ブログ記事の寄せ集め」としてあまり評価は高くないが、中島さんのブログを読んだことがない人、また僕のようにたまにしか読まない人にとっては非常に価値の高い本だと思う。
だいたい優れたブログの書き手がたくさん現れてきたので、面白いブログを全部読めるはずがない。こんな風にブログのエッセンスをまとめてくれるのは非常にありがたい。これからもこんな感じで人気ブログをどんどん新書にしてほしいと思います。 この本はいろいろな読み方があるのかと思うが、僕自身は中島さんのこれまでの生き方や現状認識に学ぶことが多かったです。 http://it.blog-jiji.com/0001/2008/03/post_ca66.html (ストロガノフ伯爵/2008-04-24) 元マイクロソフト中島氏の日米IT比較論。
タイトルにある“おもてなし”については一章のみで展開し、二章は著者の経験、 そして後半は対談収録と、いまひとつ軸が定まらない感はある。 それでも、筆者の豊富な経験を元にわかりやすくまとめられた内容は十分に面白いし MSとソニーとアップルの違いはなるほどという感じ。 省エネ本の特徴でもある対談にしても、どれも中身の濃いものばかりで安心して 読みすすめられる。 ということでちょっと甘めに座布団四枚。 (毒ギョウザ/2008-04-02) 第1章が本書に求めていたもので、タイトルに準じたものはここにだけで記載されている。
YouTube に負けた Google とソニーがなぜ iTunes + iTunes Store + iPod や iPhone を作ることができなかったのか。正直、ここを読むだけでも十分面白い。 簡単にいうと、アップルが作るものには「もてなし(user experience)」があり、 今のソニーやマイクロソフトにはその「もてなし」が無いと結論付けている。 「もてなし」を詳しく知りたい方は本書を読んでみてください。 そして、面白かった記事が、 第3章にあり、古川さんとの対談で、自身が Internet Explorer 3.0 を作り、これが Windows 98 目玉であったことを述べている。 僕がひそかに作っていてブラッドがとても気に入ってくれた 「シェルとウェブブラウザの統合」となったんです。 あとで独禁法で訴えられたんですけど。 著者の中島さんはアスキー、マイクロソフトで技術者であったことは知っていましたが、当にマイクロソフトのキーマンだったことを知り、正直驚きました。 (もれしゃん/2008-03-30) アップル、マイクロソフト、ソニー各社必死の競争の末どこが生き残るのか? windous95,98の開発に携わった中島聡さんがブログにまとめていたことを中心とし書き下ろし。
おもてなしという日本古来からの言葉をキーワードにし、心に残るような演出を心がけた製品を作った会社が生き残っていることを様々な商品から導く。大変新鮮に読みました。 (サトマン/2008-03-22) 中島さんが本書で教えてくれるマイクロソフトでのソフトウェア開発の主導権争いの生々しいエピソードは初耳でした。
17件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。マイクロソフトの製品開発に深くコミットしていた日本人がいた、ということがまず驚きです。 もっとびっくりしたのが、西村ひろゆき氏との対談でグーグルの弱点を指摘していること。西村氏の「僕はグーグルにしかない価値が何なのかわからない」という評価に対し、中島さんも 「グーグルは検索で、1本ホームランを、打っただけの会社だからね」 と返していました。 なんなんだ、この中島という人は! 私は中島さんを全く知りませんでしたので、斬新な発言に驚くばかりです。 自他共に認めるソフト作りの才能を、中島さんはユーザーインタフェースを使いやすくすることに注ぎこみます。 経営を考えて技術的な決断をし、リーダーシップ示すこと。ビル・ゲイツならどう考えるかを想像しながら技術の舵取りをし続けたことを評して、対談者の一人である梅田望夫さんは、「中島さんはゲイツ・クローンだった唯一の日本人というわけですね」と言っています。 そんな中島さんが、ビル・ゲイツとの路線の違いからマイクロソフトを退社し、自分の会社を興して新しい挑戦をはじめました。おまけに、忙しい時間の合間にMBAを取るための勉強を開始しています。 そこまで頑張る理由を梅田さんに尋ねられ、中島さんは次のように答えました。 もしかしたらエンジニアは30歳までという「30歳引退説」かも しれません。あの言葉が人生のライバルになっているような気 がしますね。 ウェブ2.0ブームとひと味違うIT現場からの発言は、新鮮です。 今までにないインターネットの将来像の見方を教えてくれるかもしれません。 (くろやぎ/2008-05-02) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:3.5 はてブコレクション数: |
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パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54)
ASIN:4756151337アスキー(2008-03-10) 海部 美知 売上順位:2593 ¥ 760(中古:¥ 759) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:59
印象的なタイトルの意味するところは・・・ ||||
(前回書いたレビューが消えてしまったとのことなので再投稿します)
『パラダイス鎖国』->「閉鎖的な楽園」->「引きこもり万歳!」と勘違いしそうになりました。 『忘れられた大国・日本』というサブタイトルにあるように、 日本が近年世界から忘れられつつあるということを書いている本です。 「このままじゃ置いていかれるぞ!という叱咤激励系の マッチョな本だったら苦手だなぁと構えてしまったのですが、 推奨しているのは『ゆるやかな開国』。 まずはネットで自分の意見を表明してみようよ、というゆるさにつられ、 まんまとここでレビューを書いています。 最近の「ベンチャー万歳!」、「唾棄すべきは既得権益!」といった 力強くも汗臭い(?)思想/思考にちょっと息切れ気味だったので、 できる範囲でできることからやっていきましょ、という 筆者の主張が新鮮です。 シリコンバレーの『厳しいぬるま湯』とは具体的にどんなものか、 どんなビジネスがあるのか、知りたくなりました。 さらっと読める本ですが、キャッチーなコピーが多くて 無意識に使ってしまいそうです。 (緒佐奈綾/2008-03-27) 「パラダイス鎖国」とは「誰も強制していないけれど、住み心地のいい自国に自発的に閉じこもる」「日本人は海外に行きたくなくなったし、海外のことに興味がなくなった」ことと著者は定義します。
日本はとかく閉鎖的で、世界経済の中でその存在感を発揮するためにはどうしたらよいのかという処方箋が穏やかな語り口で書かれています。 各種の統計では日本は安心・安全で住みやすく、また日本の市場が「そこそこ大きい」ため海外での市場に早くから見切りをつけてしまい、国内の市場が飽和状態になってから後悔するという日本的な思考はなるほどなと思いました。 また日本では議論の分かれることはなかなか進まず、「議論の分かれない」「衆目の一致する」ことはどんどん進んでいくというところも思わず唸ってしまいました。 ビジネス書なので対象としては「何かやりたい」と思っている方や、現在の仕事に行き詰まりを感じている方にお勧めしたいです。 (弘樹/2008-03-15) 今の日本が抱えている独特の閉塞感を、様々な方向
(例えば、ジャパンブランドが衰退していく過程など)から 言い当てていると思いました。 そして、その分析をするだけにとどまらず、著者が考える解決方法を いくつかあげ、読者に押しつける形ではなく、読者1人1人が少しずつ 変わってほしいと思う願いが、軽やかに届く本でした。 以前から日本人が得意としてきた 「果てしなき生産性向上戦略」の存在も肯定しつつ、 それとはまた別に、自分なりの「好き」を貫き、これまでに ない仕事や生き方を試行錯誤で作り出していくやり方である 「思考錯誤戦略」をしていく人が出てくる事を期待する 著者の意見には、深く頷いてしまいました。 (「ウェブ時代をゆく」の梅田望夫さんは”けもの道”と表現 していますが、著者は”試行錯誤戦略”と呼んでいます。) 本の最後の方には、 「自分が興味を持てることや好きな有名人の名前を、英語で検索してみること」が 普通の人にまずできることとして、提案されており、 特別な能力を持った人だけでなく誰にでも(私のような学生にでも) 自分の意志さえあれば、開かれた世界に行けることを考えさせられました。 私としては、背中をポンと押してくれる一冊になりました。 (三佳/2008-03-28) 本書はブログ本です。しかしブログ本ながら、ほとんど書き下ろしと言ってもよい、中身の詰まった読み応えのある本です。IT時代における、新しい日本人のあり方を、「パラダイス鎖国」の開国として示してくれる画期的な一冊といえるでしょう。
ただ本書は残念ながら思考方法を提示してくれるだけで、具体的な行動の指針を示してはくれません。あとは読者ひとりひとりが、いかに自らを「開国」していくか、自分の頭でしっかり考えていかなければならないでしょう。 ちなみにこの著者、解説で梅田さんも指摘されているとおり、超一流のコピーライターでもあります。本書の中でも、一度聞いたら忘れられない素晴らしいコピーをたくさん生み出しています。これらの言葉を味わえるだけでも、本書は一読の価値があると思います。 (のいのい/2008-04-16)
ゆるやかな開国宣言。 ||
日本は裕福な国(パラダイス)である。
しかしながら、その為に外国に出て競争する必然性を失い 自然と鎖国化されてしまう。 このままでは、日本の国外との競争力低下と、日本の社会の変化の停止が懸念される。 本書では日本を様々な角度から分析し、内在する問題点を指摘する。 そしてただ単に危機感を煽るのではなく 著者が考える「ゆるやかな開国」という解決方法を提案している。 方向性として挙げられた「多様性の国を目指して」は興味深いと思った。 日本は異分子は排除される風潮が強い様に思う。 もっと様々な性格や方向性を持つ者が共存し、出会う事で どんどん新しいイノベーションが起きてくれる事に期待しています。 随所に見られる「厳しいぬるま湯」、「孤高のマイノリティ」etc... キャッチーなコピーが凄く好き! 日本が海外において、どのような立場にあり これからどのようにあるべきかが、さらっと読める文章で書かれてます。 日本に閉塞感を感じていたり、海外で日本はどう思われているのか気になる大学生が読んでみると大変面白いと思います。 (しょう/2008-04-06) 「パラダイス鎖国」タイトルを見たとき、また読み終わった今、とても今の「日本」を言い当てている言葉だと思いました。ホンダやソニーが国際的な企業に成長したのに比べ、ここ数十年ほどは大きく育ったベンチャー企業が出ていませんが、その理由などを具体的な資料や著者なりの意見で解説してくれます。
また、単純に現状を憂うのではなく、「開国」するための方法論を示唆している。大変興味深く読みました。 (サトマン/2008-03-19) 池田信夫氏のBlogで紹介されたので読んでみました。池田信夫氏のような痛快に現在の日本をぶった切るのか?と思ってましたが、とても柔らかな書き方で、押し付けずに読み手に考えさせる文章でした。
今の日本がパラダイス鎖国状態なら、なにも苦労せず海外に出て行く必要が無いと思う人、それでも外に出ていかなければならないと思う人、読み手によって意見が分かれるのでは?と思う内容です。要は自分で考えろ、ということですかね? (kawauso00/2008-04-15) 日本が裕福になるにつれて、外国に対する魅力が薄れ、やがて興味を失うことによって、精神的な鎖国が起こる問題を提起している。
筆者の主観から導かれた結論であるようだが、各機関が発表した統計データなどを用いることによって、論理的な検証もなされている。 日本がパラダイス鎖国を乗り越えるために、どのような方策をとるべきかということが、各先進国の現状を比較しつつ語られており、非常に中身の濃い作品である。 (tigerbird/2008-03-19) シリコンバレーに滞在する著者は,わかい日本人が海外旅行や海外での仕事などに関して消極的になったことを「パラダイス鎖国」と呼んでいる.「鎖国」はわかるが,非正規雇用問題,セーフティ・ネットの危機など,さまざまな問題をかかえている日本が「パラダイス」だとはとてもおもえない.しかし,著者はいろいろな数字をあげて,日本がさまざまな問題をかかえながらも,まだ大国であり,アメリカよりくらしやすいと書いている.
この本は「鎖国」に悲観しているわけではなく,そこからぬけだす道をしめしている.すなわち,シリコンバレーにいるような「霧の中で見えないものに向かって敢然と進むこと,あるいは,ほかの人には見えないけれど自分だけに見えるものを探すこと」を積極的にするひとをそだてる必要があるという.しかし,シリコンバレーにはそういうひとたちをつなぐしかけがあることが重要だろう.そこまでふみこまなければ,そういうひとたちがうまれても,すぐにきえてしまうだけではないだろうか. (Kana/2008-05-14) ここで書かれている事は、実際には昔から言われている、いわゆる村社会
日本の姿に他ならないのですが、その視点を再び 持ってきた点は貴重です。 とりわけ外国に魅力をなくなったという点は、それ以上に想像力が 働かなくなったという事を意味しているように思います。 無意識に想像力が抑圧されている現状、を理解しておく上で貴重な本です。 (sight/2008-04-25) ので、購入し読んでみたのだが、よくわからない。
これは、小生が著者のブログ(あとがきを書いている、「ウエッブ進化論」の梅田氏によると、著者のブログは人気のブログだそうな)の存在を知らず、おそらく意図するところの相当部分を理解できないためであろう。 よって、本書を読む前に著者のブログ(Tech Mom from Silicon Valley)に親しむことをお勧めしたい。 池田信夫blogでの本書評で述べられている通りで、本書では「パラダイス鎖国」を解決するための具体策は乏しい。池田氏は「それは政治の役割」としているが、今の政権の状態、幹部経済官僚が「外資参入を許さない」ような態度を取っているようでは、望むべくもないのではないだろうか? (mikeexpo/2008-04-13) パラダイスがゆえに出て行く必然性がないから
実質鎖国になっててこれじゃマズイよニッポン!というお話。 前半いかに日本がパラダイスなのかというのを書かれていて、 それが後の論の布石とされているんだろうけれど、 逆に「お!すごいじゃんニッポン!」と誇りに思ってしまいました。 中盤数字がたくさん出てきすが、統計を駆使すればするほどなんか軽く感じられます。 出来ればそういう「客観」に頼らず、ブログで展開されているような アメリカ現地暮らし、現地ビジネスの観点から見た「主観」で勝負して欲しかった。 ブログでやられている現地人からみた日本りポート的なものをきたいしてただけに そこが平凡な国家論的なところに落ち着いちゃったのが残念。 悪い本ではないし、学ぶところもたくさんあります。 ただ、次回作ではぜひブログの持ち味をフルに出した 米国からみた生活者としての母としての視点から論じていただきたいと思います。 (ケレベラ☆/2008-03-13) ベストセラーとなった梅田望夫『ウェブ進化論』読後の居心地の悪さを、本書はまさに暗雲を散らすがごとくに取り払ってくれた。梅田氏も海部氏も、同じシリコンバレーの地でビジネスを行うプロフェッショナルである。そういう共通の境遇の元、梅田氏の論は、彼自ら「無邪気」と言いはばからないシリコンバレー礼賛に終始するものだった。対する海部氏のそれは、今でこそシリコンバレーに職住の居を構えつつも、同じアメリカでも企業文化の異なる東海岸でのビジネス経験もあるため、その論説はより深みを増しているように見える。そうした海部氏が、梅田氏の「日本を離れシリコンバレーに行こう!」というアジテーションへのアンチテーゼとも言える「内なる黒船」を期待するという言には、大いに賛同の気持ちを覚えるのである。経済不安が顕著になってきた昨今、若者たちの保守化が著しいと聞く。実に残念だ。若い人たちにこそ、閉塞感に満ちた日本の企業社会・政治社会の変革を担ってほしいと切に願うのである。
(藤田/2008-07-22)
在米著名ブロガーの新書。ブログ本かと思ったが、ちゃんと単行本としてまとまっていて
読みやすい。 本書を読めば、いかにアメリカに活力と変化へのダイナミズムがあり、日本にそれらが 無いかがよくわかる。ダイナミズムに欠けるから企業はコストカット意外に戦略が無く、 若者は大手か公務員にしかなりたがらない。 いつまでたってもベンチャーは脆弱で、政治家は公共事業意外に金の使い方を知らない。 よく「アメリカはこんなにひどい貧困大国だ、だから日本も改革なんてしちゃだめだ」 というバカがいるものの、そのアメリカに世界中から優秀な人材が集まり、日本が閉塞感に 覆われている現状をどう考えているのだろう? (毒ギョウザ/2008-04-27) 著者の指摘は、すごくもっともなのですが、「パラダイス鎖国」というフレーズ以外、オリジナリティを感じることができない内容です。後半にいたっては、「ロングテール」など、他の人が発表済みのことをかいつまんで紹介しているところが、ホント、ブログのノリ。それでも星4つは、著者がそれに気づいて、効果的な名前を付けたためです。
17件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。それにしても、著者は女性でありながら、本の書き方、物事の論じ方は男性そのもの。表現こそ柔らかいが、男脳。ついでに購入時の帯も推薦人は2人とも男性。普段、男性主体のビジネス環境でお仕事されているから、周囲が男性ばかりでも違和感ゼロの女性なのだろうか。 ただ、鎖国と言っても、日本人が国際結婚して、外国人の配偶者と日本に定住している数が増加していることについては、触れられていません。大枠では、同じパラダイス鎖国の大先輩、アメリカ合衆国と同じこと、って言われそうですが、旅行といった消費行動や、エレクトロニクス産業のことばかりではなく、結婚についても相応に書いて欲しかった。ハーフの子供達をどこで、どう育てるか、というポイントがあって、本当に日本はパラダイス鎖国しているのか、ってより深く書けたと考えます。 (Chopin's Thirds/2008-11-17) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
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ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!
ASIN:4163700005文藝春秋(2008-02-28) 梅田望夫 売上順位:47259 ¥ 1,365(中古:¥ 399) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:22
IT起業家の金言集、大切な教訓ではあるが話半分で。 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
IT起業家である梅田望夫氏の書。同氏が起業家として成功するうえで教訓となった先人の名言を収載し、自身の解釈をエッセイ風に加えた構成となっている。全体を5つの章に分類し、起業家に必要な精神や、社会性に必要な心得などを述べている。とくに起業家をめざす社会人を対象としているが、誰もが数時間あれば読破可能な内容で、普通の会社員にも有用な教訓が多い。
同氏の『ウェブ進化論』などではIT時代が何をもたらし、どんな知識に基づいて行動すべきかという内容であったのに対し、本書ではITの世界で成功を収めた起業家の金言を、著者の好みで収載しており、前著と比較して主観的な印象が強くなっている。書かれている言葉はIT化に伴う時代の変化を見据えたものも多いが、あたりまえすぎる教訓も多々あって、本書のコピーとなっている『明日からの仕事と生き方が変わる本!』というのにたいしては、話半分でとどめておいたほうがいいと感じた。本書のような内容は、成功した者が述べているので説得力があるように見えてしまうが、後づけで述べているだけである可能性も高いし、ハロー効果に過ぎない可能性も十分。たとえば、『何も考えずにまず始めよう』という考えと『じっくり考えて十分な準備を怠るな』という相反する教訓のどちらを主張する者にも成功者と敗残者は存在する。つまり、誰もが一念発起するためには何か教訓的な金言が後押しして、ある者は成功しある者は敗れ去っているに過ぎなく、このうち成功者だけが持論を展開する権利を与えられるのであって、言葉の内容よりも成功したかどうかという結果論がその重みを決定している可能性もある。現に記載されている教訓どうしが相容れない矛盾する内容であったり、大失敗した某IT企業にあてはまってしまう金言も多く、やみくもに紹介するのではなくもっと厳選した方がいい書になると感じた。本書の金言を心に置いていれば成功すると考えるのではなく、それに十分な資質が先に育っていなければならない。また、金言を学ぶことよりもそれを創造すること、つまり他人が何を言ったかではなく、自分自身が何を主体的に主張するかの方が大切であると理解すべきだ。 『わたしはこれで億万長者になりました』という成功秘話を知って誰もが成功するのであれば苦労はない。前述のように、成功体験に金言を後付けする手法は話半分にとどめておく程度がよいとおもう。もちろん、成功者がそれぞれ何を考えたかという偉人伝としてわりきって読むのであればたいへん面白いし、悪書であることは絶対にない。記載されている言葉にも素晴らしいものもあって、それらを上手く使うことで豊かな精神生活が得られるかもしれない。ただ、本全体の完成度からみた場合、本書を自分の人生をよくしようという目的で買わせられるかというと、そこまでは言い過ぎと感じる。書を売るための戦略が見え隠れするようで、読者の本来の目的と乖離していること、また同氏の他の著作と比較すると客観性や一貫性・合理性に関してやや低調であることから、おもしろい書ではあるが星は3つまで。 (MM/2008-03-03)
マネジメントの黄金則 ||||
著者が集めた「ビジョナリー」たちの金言を5つに分類し、まとめた書。
一度は見聞きしたことがある内容も多いですが、新しい時代のマネジメントの黄金則というくだりは非常に参考になりました。 1.データを徹底的に集めファクトをしっかり把握したうえで行う合理的な思考 2.情報共有を徹底したうえでみんなの合意によって行う意思決定 3.質問することによって運営することでつくるイノベーションを生む風土 特に3は、マネジメントを行う上で非常に重要だと思います。 命令にして落とせば誰も考えなくなる、 本質的な問いを常に発することで、社員の想像性を刺激する。。。 マネジメントする側も、される側も心がけたいことです。 (plateau/2008-06-04) 私は梅田ファンだけれど、本書は食い足りなく感じた。内容はある。取り上げられている言葉は、確かに示唆に富んでいる。でも、全体として読後になぜか心に残らない。
おそらく、というか、まず間違いなく、それは本書が口述筆記だからだと思う。梅田本の魅力のひとつは、全体重かけて書いているような重さとコクにあるはず。ところが同じようなことを言っていながら、口述筆記だとやけにさっぱりしてしまうのだ。 本書のライターはベストを尽くしていると思うけど、それでも本人筆にはやはり特別な意味があるのだと再発見。 (モッケン/2008-04-20) インターネット、コンピュータはこれからの時代、間違いなくもっと生活の中に密着していくということは誰も否定できないと思う。そう考えたときウェブはどのような形に進んでいくのだろうか気になり、最前線で活躍している梅田さんの本を手に取り通読
実際に梅田さんが、シリコンバレーで過ごした時に感銘を受けた言葉から、今までのIT業界、今のIT業界、これからのIT業界をキーワードとともに説明してくれている。今、またはこれから起こるであろうIT業界の動向を見据えての著書なので非常に面白い。「インダストリーデザイナーの価値」「グーグルの考え:邪悪ではないか」「技術者の根底の気持ち」「ハッカーは芸術家」「第三のリンゴ」など面白かった。また技術者が本当に欲しいものはお金なのか、リスペクトなのかは、技術者によらずとも今後の社会、組織の在り方についても同じことが言えるのではないかと思う。 IT業界の今と今後の動向を考える上で、シリコンバレーでの動きは日本にやってくると思うので、この業界について学びたい人、今後の動向を考えている人は一読をお勧めします。 (sickboy/2008-04-05) ウェブ大好き梅田さんの最新書籍
著者が今まで秘匿に蓄積してきた未来を切り開くビジョナリーたちの金言を一挙大放出!働くすべての人に有用であると言う観点から言葉を選び、「5つの定理」として分類・整理し、構造化してある。 シリコンバレーでは次から次にイノベーションが生れ、世界を変えている。一方、現在の日本はこれとは対照的に、非常にイノベーションが起こりにくい状況にある。 この違いは何なのか? その最大の原因は「ビジョナリー」と呼ばれる先見性のある人の存在であろう。ジョブスに代表されるシリコンバレーのビジョナリー(経営者など)は、自分の言葉で人を鼓舞して勇気付け、組織を活性化させる。一方、日本の経営者は部下に渡された原稿を読むだけだ。 自分の言葉がいかに人の心を揺さぶるかは、スタンフォード大学の卒業式でのジョブスのスピーチを見ても明らかだ。 これら、ビジョナリーの言葉を拾い集めていくと、そこから技術の方向性、未来が見えると著者は言う。 違和感を覚える言葉もあるが、先入観を取り除き、自分と波長の合うものを一つでも多く見つけるべし。これまた座右の書となり得る。 あ、それからMOT(Managment of Technology)ってこれからのキーワードになってきそうですね☆ (もりぞ/2008-04-05) 「ウェブ進化論」がウェブ世界で今起きている潮流を鮮やかに「提示」した書で
あれば、「ウェブ時代をゆく」は、そのウェブ世界でどうやって生きていけばよ いのかを、人生論的、職業論的に「語った」書であった。そして本書は前2作と はまた違った意図を持って書かれた書。 本書は仕事に活力、イノベーションを与えるヒントとなる言葉、あくまで前向き に、未来志向で聞く人を勇気づけてくれる言葉の数々を紹介している。そして、 ウェブ世界においてそれぞれの言葉が持つ意味を、前2作のエッセンスを交えて 著者が掘り下げ、解説した本である。 紹介されている言葉の数々の中には、グッと心に響くものも含まれていた。特に 一番最後に出てきたアップルのスティーブ・ジョブズの言葉が印象深く、ここ数 日何度か読み返している。自分の将来ビジョンの指針や人生の支えになる「的確 な」言葉って、普段生活している中ではなかなか出会えないものだから、一つ出 会えただけでも本書を読んだ意味があったと思う。きっと読む人それぞれに違う 心に響く言葉に出会えるのではないだろうか。 (miz-ki/2008-03-07) シリコンバレー。
前作2つも読んだ結果、文系の私でもその勢いというものが伝わっていました。あぁ。確実に何かがかわっているのだと。しかし、その「背景」が見えていないものでした。 IT, web それらは、文系の人間からすれば「キラキラした宝石箱」のようなもので、とてもその後ろの想い、 哲学、それらを感じる機会があまりないように思っています。 この本は、そこを見えるようにしてくれたのではないかと思います。 小さい規模ですが、経営をしているものにとって、マンネリがつきものです。小さな組織のトップマネジメント だとしても。既得権益があり、そこにしがみつく。お金ではなく、それは時間かもしれないし、絶対的な意思決定かも しれないし。 その自分に吐き気がする。やはり、一貫した意思と哲学と価値観を「継続」することは難しいのだと。 文系、理系を問わず、また技術者、マネジメントを問わず、やはり「新しい」価値観の波が確実に形になっていることをこの本がイメージさせてくれました。 したがって、この本は、その「新しい」価値観を思い出させる事例集の働きをしてくれるはず。 梅田さんは最後にスティーブジョブスの2005年6月20日の有名な演説を出していました。 締めの言葉を締めに使用していませんでしたが、使わせてもらえるのであれば 「stay hungry, stay foolish」ということをずっと日本人にも教えてくれる本であると個人的には評価したいです。 (takumiimomto/2008-03-13) 経営コンサルティングとしてシリコンバレーに居を構えて13年になる著者が,その間に人生と仕事の両面で影響を受けたビジョナリー 達の金言を5つの分野(「アントレナーシップ」「チーム力」「技術者の眼」「グーグリネス」「大人の流儀」)で分類し,著者なりの解説を加えてまとめたものとなっている.
著者の人生哲学や思考方法,またシリコンバレーの流儀や隆盛がよくわかる内容となっている.アップルのスティーブ・ジョブズやグーグルのエリック・シュミットの言葉が多く取り上げられている印象がある.著者が最も影響を受けたビジョナリーは,初期の頃に一緒に仕事をしたインテルのアンディー・グローブのようだ. 著者は日本の大企業に対しては,意思決定が遅いとか,年功序列で無能な上司が優秀な人材を見殺しにしているなど,あまりよい印象は持っていないようだ. (オジー/2008-09-17) S.ジョブズやG.ベルといったシリコンバレーの成功者の名言集みたいなものです。名言をもとに、梅田さんの考えが述べられていきます。帯に「梅田式最強の勉強法」とありますが、勉強法を期待するとちょっと期待外れかもしれません。
(Pomodoro/2008-08-19)
もったいない! |
コンセプト(シリコンバレーの偉大な企業家の金言と解説)はすごくイイけど、どうしても読み進めるのがこれまでの梅田さんの作品と違ってシンドク感じてしまった。
金言に関する解説がどうもクドイというか、せっかくの金言がメインディッシュどころか小鉢に追いやられてしまうような本書の作りが残念でならない(個人的には全編横書きで左ページに金言「だけ」、右ページに解説「だけ」という作りが理想)。 ぼくとしては、もっと解説部分を削って、メインディッシュがズシッと腹に落ちるような作り(梅田さんの役割というよりも編集者?)にしてもらうと起業家の卵たちにより強烈なメッセージを伝え・残すことができたろうに・・・。 もったいない! ただ、ピックアップしている金言はいずれも参考になることは間違いなし(起業経験者のぼくの経験から)。 なので、起業を目指す人には読みにくさを我慢して手にとって見てほしい。 通読でなく手元において必要に応じて気になる部分を拾い読みするのがオススメかと。 (masa_yeah/2008-07-10) 梅田望夫氏がシリコンバレーで生活するようになって十数年の間に集めたビジョナリー(テクノロジー業界の最先端を走る起業家や投資家、天才技術者など)の言葉を紹介する。
シリコンバレーはアメリカだし、毎日晴天だし、ネットに関する考え方も違うし、日本と比べても無駄だと、その言葉を無視してしまっては大きな損失になる。アントレプレナーシップが弱い日本で生活する我々にとっても、「あぁ、こういう考え方をする人がいるんだ」「こういうふうに考えればよかったのか!」という気づきは、自らの生活を根本的に変えてしまう可能性を孕んでいる。思考が変われば行動が変わるからだ。また、自分が悩んでいた問題がものごとを俯瞰できる立場にいる人から見るとそんなにたいした問題ではなかったと気づくことが出来るかもしれない。 いくつかのビジョナリーの言葉や梅田望夫氏の解説付箋をつけたが、そのなかで、特に気になったのはスティーブ・ジョブズ(アップル創業者、現CEO)の「プロダクト思考の会社」というところだ。アップルが不調であったとき、社内ではプロダクト思考の精神が失われていたという。やはり製品がそれ自体ですばらしいということ、それを作る技術者を尊敬するということが大事だ。Googleを特別に扱った「グーグリネス」という章でもグーグルの技術者重視(というか技術者至上主義)の考え方が紹介されている。こういうところに気づくか気づかないかというところで、魂のある会社とそうでない会社の違いが出てくるのだと思う。 また、「make world a better place(世界をよりよい場所に)」 という言葉や、性善説に則って善の力を増幅する仕組みを考えているところがいたるところで感じられた。自らの新しい製品やサービスを世界に広めていくことをシリコンバレーのベンチャーでは「evangelize(伝道する)」と表現するという。このような宗教用語を使うのは彼らが、「お金をもうける」というだけでなく、「世界を変える」ということを心の底から思っているからなのではないかと感じた。 (mbookdiary/2008-06-29) シリコンバレーで活躍する成功者あるいはIT長者の言葉を基に日本の若者に向けて?発信されたメッセージと解釈してよいかな。
梅田氏の何冊かの著作に触れて思うのは、彼の思考の深層には日本社会の閉塞したビジネス技法を打ち破りたいという考えがあるように思う。ある意味においてまったく同意するのだが、では果たしてシリコンバレー的な戦略が本当に世界を変えて、より多くの人々を幸福にするのか?と言う問いの答えにはなっていないと思う。 シリコンバレーと言うローカルの思想が果たしてグローバルに認知されるのか?どうしても二者択一的な単純な発想と思考による成功物語の羅列に終始しているように思ってします。 すなわち、失敗を恐れず好きな事を思う存分やる、ベンチャーキャピタルが投資する、そして一部の人は巨万の富を得て次は自らがベンチャーキャピタルとして投資する。 この背景にあるのは技術は必ず人々を幸せにするという思考なのだろう。 本書に表れる多くの方の言葉の中に残念ながら哲学は見えないのである。 ビルゲイツ(本書では登場しない?)が個人財産を感染症対策や教育問題につぎ込んでいる(投資ではない)、そんな生き方をシリコンバレー住民は身体性を持って行動されることを期待している。 (dream4ever/2008-06-01) 西海岸在住のコンサルタント梅田望夫さんが、いわゆるシリコンバレーのIT周りの有名な金言集を、英語原文と日本語訳の両方で集め、それに独自の解釈をつけたもの。日本の経営者の金言集的な本は結構あるけど、シリコンバレーの金言集は、見たことが無い。しかもそれが原文と日本語訳の両方で一遍に読めてしまうという、本当に本当に貴重な本。
内容は別にITに留まらず、人生の生き方や、仕事に対する考え方等の参考になる、本当に「金言集」。 "Only the Paranoid Survive"という有名な言葉を創ったインテルのアンディ・グローブから、アップルの共同創業者のスティーブ・ウォズニアック、DEC黎明期のゴードン・ベル、グーグルの女性副社長マリッサ・メイヤー、もちろんスティーブ・ジョブスも、蒼々たるメンバーの言葉が並んでいる。 またグーグルに関してはひとつの章が割かれて、詳しく述べられているのも面白い。例えば『「誰かにやれと言われたから」という理由で何かをするな』という社風の話とか、「地頭がいい」「何かを達成した実績がある」、「チームの一員として働くためのコミュニケーション能力」、そして「グーグリネスがあるか」という4つの採用基準の話とか、「へぇー」という感じ。 英語がわからないと「金言」が「金言」である理由がわかりにくいし、ITの歴史や登場人物をある程度知らないと、その言葉の重みがわからないし、また「金言」が全てのビジネスに当てはまるわけではなく、最終的には読者が自分で判断しなくてはならないけど、考えさせるという意味で、学生から社会人まで、IT業界に全く関係ない人にも、お勧めできる良書だと思います。 (Ray/2008-05-25) 確かにIT関連の人間にとっては金言中の金言と思えるコトバのオンパレードで名言集という意味では価値が高い書籍だと思います。
一応「5つの定理」とまとめてはいるのですが全体を通しての一貫性や理論性などを考えると今一歩だと感じます。同氏の他の著書はすばらしい作品ばかりなのですが今回は読了後に心に残るというほどではありませんでした。残念です。 また、金言もシリコンバレーの人間のコトバですのでIT関連業界以外の方には掴みづらいのが正直なところでしょうし、日本社会とはどこかピントがずれている(日本が遅れすぎている)感じがあります。わたしは根っからのIT人間ですので各金言には心を躍らされましたが他の方もそうかというと必ずしもそんなこともないだろうな、というのが素直な感想です。 (読書好き/2008-05-11) 著者があげている 「5 つの定理」 すなわち 「アントレプレナーシップ」,「チーム力」,「技術者の眼」,「グーグリネス」,「大人の流儀」 はたしかにこれから Web などでなにごとかをしようとするひとが知っておくべきことだろう.しかし,これらは未来よりは過去につながっている.「未来を切り開く!」 ためには,これだけでは十分とはいえないだろう.これらをヒントにするのはよいが,とらわれないほうがよいようにおもえる.それから,技術者である私の眼には,著者がいう 「技術者の眼」 はちょっとずれているようにおもえる.このあたりは,やはり技術者が書いているものをみたほうがよい.
30件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。(Kana/2008-05-09) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数: |
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アップルの法則 (青春新書インテリジェンス)
ASIN:441304195X青春出版社(2008-03-04) 林 信行 売上順位:4258 ¥ 767(中古:¥ 559) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:32
あくまでもこだわり続けるすごさ。 |||||||
多くの商品は無い物ねだりする市場ニーズと高機能且つ低価格といった競合他社との差別化を意識した結果、あったら便利かもしれないが使ってみると意外と頻度が極端に少ない機能でも敢えて付け足すことになってしまっているようです。
そうすると使い方が複雑且つ煩雑で説明書をみても理解するのにひと苦労です。 商品のコンテンツやデザインを作り上げる企画立案段階から、その商品にその機能が必要かどうかを吟味するのではなく、人の目を気にして、具沢山な機能を付けた方が無難であろうという意識が必然と働いてしまうのだと思います。 それに加えて、商品開発サイクルが加速している中で、吟味・厳選している時間が取れないということもあり、類似商品であれば、他社より一つでも多くの機能を付けた方が他社との有意差があるように映ってしまうことだと思います。 今まさしく商品創出に”こだわりをもつ”というきもちは薄れていっており、商品コンテンツが一貫したスジが一本通ったブランドを築くことができないようです。 その点、アップルはユーザーに気配りやもてなしを提供する、こだわりをもつ、固定観念を捨てる、ファンを魅了するブランド、シンプルなステータスポリシー、フィットするセンスといった決してぶれないスジを持っています。 カウンターに座ったら、お客さんの気持ちが伝わって、だまって鮨を握って出す匠の職人のようです。 このようにより一層のシンプルを求め厳選すること、しかもお客様と”あ・うんの呼吸”ができる商品創りはなかなか難しいものと思いますが、その場の収益ばかりを追求せず、こだわりの商品をユーザーに提供して頂きたいものです。 (happybear0823/2008-07-28)
パソコンをケースに入れたのはだれだ? ||||
コンピュータ業界のことはあまり知らなかった。
アップルがどれだけこの業界に影響していたなんて。 この本がきっかけでさらなるアップル研究ができた。 あなたはアップルのことをどれだけ知っているだろうか? 手にもっているiPodの奥深さは? この本はアップル入門書である。 (いぶし銀/2008-06-14) 私はマックユーザーではないのですが、ずっとiPodを使っています。
iPodが入り口になって、最近では何かとマックが気になっています。 そんな、「なんか素通りできない」感のあるアップル製品の魅力の秘密が、この本でわかりました! アップルの誕生から没落、そして奇跡の復活まで、すごくコンパクトにまとまっていて、一気に読めました。 最後の章では、スティーブ・ジョブズの講演の話も載っていて、読後感もさわやかで、元気づけられる一冊でした。 新書なので手軽に読めるけど、けっこう深い内容でした。 アップルの全体像やその裏側をサクッと知るには最適だと思います。 (mado/2008-03-13) 16Kbyteのメモリーを搭載したApple ][からのユーザーです。その間のアップルの浮沈は目にしてきましたし、本書に書かれた歴史をずっと身近に感じていたMacユーザーです。
本書ではガレージからスタートした昔はさらりと流し、1997年、ジョブスが復帰して以降の「自分たちが本当に使いたいものを作る」という妥協を許さないという姿勢に裏打ちされたiMac, iPod, iPhoneを中心とした開発や製品投入、市場での評価などが語られています。 個人的にはもう少しMacintoshのことを書いてほしいなとおもうのですが、本書はビジネス書。アイデアと戦略のヒントがちりばめられています。でもジョブスがいなくなったら、この会社はどうなるのだろうという危うさも感じさせてくれます。 (vatmideo/2008-03-30) アップルはどういう会社か,またスティーブ・ジョブスはどういうひとか,それを新書というみじかい本のなかにうまく書いている.とくに,ジョブスがどうやってアップルという会社をとりもどしたのか,その後どのような戦略をとっているかなど,もしまだ知らなければ読む価値があるだろう.しかし,すでにある程度こうした知識を知っている私にとっては,おさらいにはなったが,いまひとつ,あたらしい発見はなかったようにおもう.
(Kana/2008-03-11) 私も大学にいたころマックを使っていました。マックもI-POTもマニュアルを 見ないで操作ができました。 ウインドウズも最近のXPなどはマニュアル無しでも操作できますが、I-POT のようにはいきません。 操作しやすさの秘密には、アップルのトップがなぜそのスイッチが必要なんだ と1000回は質問を繰り返すそうです。 そんなアップルの魅力が伝わってくる本です。 (河岸宏和/2008-04-05) 簡潔で読みやすく、文章に勢いが感じられ夢中になって読みました。
全7件のレビューを表示しています。途中に歴代製品の紹介などのとき写真図が載っていてまた楽しめます。 アップルの歴史をほぼ網羅して書いてあるので理解しやすかったです。 アップルに対して多元的な見方が少し足りないかなとも思いましたが、いま勢いのあるものを書くとなるとそうなってしまうのでしょう。 アップルの次のステップが気になります。 (Felicity/2008-09-07) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数:この商品をリストに入れている人:
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私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)
ASIN:4480064257筑摩書房(2008-05-08) 齋藤孝 梅田望夫 売上順位:5041 ¥ 714(中古:¥ 309) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:58
それぞれの分野でとんがっている2人の対談を読んで学んだこと ||||||||
一人は教育、一人はITにおいて、現在の立場を築いた二人の対談を3回分、活字に起こしたものであり、掛け合いが興味深い。ライフスタイル等はそれぞれに特徴があるが、深いところでは共通した考え方を持っておられるようだ。この書籍のタイトルにもなっている「私塾」がその一つである。二人ともロールモデルという憧れの人物があって、私淑し、それを目指してきた。現代では、ブログなりネットを通じて「私塾」のような志向性を同じくする者の集まりができるという。以下、心に残った所です。
・高速道路(学習環境が整ってレベルアップがはやい)とけものみち(動物的カン) ・ネットで喝采、賞賛を受けてモチベーションを上げる。不愉快な意見は1割程度。 ・会社では寒中水泳とおもって3年、5年、10年どっぷり浸かった方が得るものが多い。 ・暗黙知が共有できると幸福を感じる。 ・何かをやると決めたら何かをキッパリ切り捨てろ。 誰もやったことがない事をやろうとしている人はいいこと言うと思いました。二人のロールモデルと座右の書がそれぞれに紹介されています。「ゲーテとの対話」と「ツァラトゥストラ」は今後読んでみたいと思いました。 (シュー/2008-06-01) 前作『ウェブ時代をゆく』で示された、学びの場としてのウェブ空間の可能性について、お二人の様々なエピソードを交えての対談なのですが、両氏の立ち位置の違い-教育者(齋藤さん)と啓蒙家(梅田さん)の違いが垣間見えます。
齋藤さんは全体を底上げする事に、梅田さんは少数の精鋭(エリート・選良、というよりは鍛え抜かれた者というニュアンスが近いかも)に期待をかけている。 でも、お互いの意見を否定するのではなく、受け入れる余裕があります。 それを可能にしているのは、若者への多少の焦燥感と大いなる期待、そして自分達の様々な働き掛けが少しでも若者・社会全体をプラスの方向へ導くことになる、という自信。これらが両氏に共通しているからではないでしょうか。 お二人の説くが如く進むことはたやすい訳はありません。ですが、道に迷っている人に一つの道標となる一冊・ポンッと背中を押してくれる、そんな本です。 (まさやん/2008-05-22) 齋藤氏と梅田氏による新書コラボが実現した。内容が素晴らしい。失礼ながら、お二人とも外見はクールな印象を与えるが、放つメッセージはとてもホットである。何といっても胸を打つのは、二人に共通した問題意識だ。彼らは、現在の日本社会の閉塞感に強い危機感を抱いており、とりわけ大人が発生する何気ない言葉が若者の心を萎えさせ、意欲を削ぎ、その結果、社会全体の活力が損なわれていることに警鐘を鳴らす。そして学び方や働き方を含め、生き方そのものが多様化してしまった現代を生き抜くためには「一生学ぶことが重要だ」とし、その学びの理想を幕末の「私塾」に求める。そして書物を単に知見を得るものとしてだけではなく、その本を著した過去の賢人への「私淑」が可能にするものとして、その役割を再定義するのだ。いま読むべき一冊だと思う。目次を以下に掲載しておく。
はじめに 志をデザインする(齋藤孝) 第1章 志向性の共同体 第2章 「あこがれ」と「習熟」 第3章 「ノー」と言われたくない日本人 第4章 幸福の条件 おわりに 私塾による戦い(梅田望夫) (Solange/2008-05-10) 今にときめく二人の対談集である。奇しくも同じ年に生まれた二人の相似と相異が微妙に出ている点が読んでいて勉強になった。
「相異」について。 斎藤はネットに関して積極的ではないとはっきりと発言している。梅田が ある種「ネットの伝道師」であるのとは対照的だ。このネットへの違和感を明言する点に 今回の斎藤の戦略があると言えるのではないかと思う。 考えてみると 柔道の中興の祖である嘉納を尊敬する人にあげ 日本の古典を音読することを主張する斎藤だ。106頁で斎藤が「わざと鈍い刀を使いながら生きていく」と言っているのは 徒然草の「よい工は少し鈍き刀を使う」を踏まえたひと言だと思う。斎藤にとっては ネットとは「切れすぎる刀」なのかもしれない。 「相似」について 上記で「相違」をあげたが それはある意味では「道具」の話であり その「道具」でやろとしている「目的」に関しては よく似ている。 両者ともに 「教育のあり方」という点に徹底的にこだわっている点が見て取れる。斎藤自身は 教育を全面に出して活躍しているわけだが 梅田は第一義的には「教育」を専門としているわけではない。但し 梅田の「教育者」としての資質が 彼をここまで引き上げていることも確かだ。 僕は梅田を「伝道師」と呼んだ。彼の資質は「陽気なアジテーター」であるというのが僕の基本的な理解だ。アジテートとするには アジテートする内容が必要だが それ以上にアジテートすることへの資質が必要だ。梅田は「内容」も当然ながら そのアジテートする資質に恵まれている。アジテートとは一種の「教育」であることは間違いない。 このように相似と相違を楽しんでいるうちに あっというまに読了してしまった。 (くにたち蟄居日記/2008-06-07) ○読み始めたきっかけ
以前、梅田氏の「ウェブ進化論」、「ウェブ時代をゆく」がおも しろかったので、その流れで購入をしました。齋藤氏も三色ボール ペンや音読、体術などのキーワードで知ってはいました。 ○心に残る言葉 P.24 自分の求めるスタイルの傾向を自ら知るために、学生には自分 が好きなスタイルの「あこがれる人物」を三人あげてもらうことにし ています。(中略)三人選んでもらうと、その三人の組み合わせの中 に、選んだ学生さん当人の個性が浮かび上がります。 私は誰だろうかと思いました。ライフスタイルとしては、村上春樹・ 橘玲は確実に影響を受けたと思います。後一人は、日本の歴史上の人 物かもしれません。 p.52 リーダーの役割は、チーム内の良い「空気」を作り出すこと。 私は、オフィス家具メーカーに勤めており、常にオフィス環境の向 上を通じて、職場のいい「空気」を生み出したいと考えています。オ フィス家具や内装で事務所の雰囲気は良くなると思っています。 p.130 営業は数を当たる。そうすれば、見込み客が生まれる。 p.132 僕は基本的に、物事というのは、だいたいのことはうまくいか ないという世界観を持って生きていますね。 ・・・うまくいかないと最初から思っていれば、ノーと言われてもダ メージが少ないから、新しいことにもチャレンジができる。 やらないことを決めて、自分の好きなこと「朝からすぐに取りかか れること」に集中をする。 (くりぴょん/2008-12-06) 「声に出して読みたい日本語」の斎藤孝さんと
「ウェブ進化論」の梅田望夫さんの対談が一冊の本になった感じです。 ふたりは同い年でありそれぞれ全く逆の道(教育とIT)の最先端を行くような感じですが底辺にある部分は恐ろしく似ていて「同志」と言う言葉がピッタリです 内容は 第1章 志向性の共同体 第2章 「あこがれ」と「習熟」 第3章 「ノー」と言われたくない日本人 第4章 幸福の条件 と進みますが その前後に はじめに――志をデザインする(齋藤孝) コラム梅田望夫「私のロールモデル」 コラム斎藤孝「私のロールモデル」 コラム梅田望夫「私の座右の書」 コラム斎藤孝「私の座右の書」 おわりに――私塾による戦い(梅田望夫) が挟まっているため2人の心と言葉のキャッチボールが展開されているようにも思えます。 非常に現代的な本と言えるし求めれば何でも手に入る時代に突入しているのがこの本で改めて実感します その「何か」を求められない人には生き辛い時代にも感じられるしそれも含めて情報による格差が仕事でも何でも広がっているんだな・・・とこの最近のニュースや風潮をリアルに感じてしまいます。 この私塾と言う価値観・・・実際にブログ運営をしている人には感覚的に理解しやすいと思いますし何か自分の追及する分野を見つけたのならばこれからの時代は大学に行って専攻するのも間違いではないのだけれど ブログをはじめネットの世界で同志を探して私塾を作り出す・・・そんな新世紀を感じます 底辺を広げる齋藤さんと上を伸ばす梅田さん逆のアプローチのようで芯の部分はお互いに共感しあえる存在。読んでいるとつくづく「似た者同士」だしこの2人に限って言えば「似た者同志」って表現が相応しいです (とよぴ〜/2008-07-06) どんなに熱中できることがあっても、その楽しみを共有
してくれる仲間や競争相手がいなければ辛い。私塾のす すめとは、同じ価値を共有し、一緒に働きたいと思う人 がネットによって近い存在になったからこそできるもの であろう。そのような志向性を共有した私塾の可能性に ついて述べている。そしてその私塾のリーダー的存在で ある、二人の考え方が後に続く。 本書の最後で、興味深い記述があった。両氏とも20代 から30代にかけて「どう生きるべきか」について、非 常につきつめたと述べている。彼らに共通するところは、 このような不器用さを奥に秘めた、人間的な強さであろう。 (nori/2008-06-10) 本書は「声に出して読みたい日本語」の斎藤孝氏と「ウェブ進化論」の梅田望夫氏の対談書です。
「私塾のすすめ」と銘打ってはいるものの読者に対して言葉をストレートに投げかけているわけではなく、彼らの「人生論」のようなものの中から読者が何かを見出すタイプの本だと感じました。 両氏の著書は未読ですが、非常に解り易く読み易い表現に終始しているのでその点で好感が持てました。 もっとも印象に残ったのは「ロールモデルを持つ」という考え方です。 ロールモデルとは簡単に言えば「人生のお手本」みたいなもので、例えばそれは福沢諭吉やナポレオンなどの歴史的に著名な先人であったり、身近な親や先生であったり「あこがれ」の対象になり得るような人と位置づけています。 その「あこがれ」があればそこから何かやってみようという気持ちが生まれるという考え方には共感しました。 思えば子供の頃はそういう「尊敬の対象」のようなものが常にあったものですが、大人になるとそんな想いを抱くことなど忘れてしまっていました。 漠然とした大きなテーマで語られる「二人の人生論」的な本書ですが、人によってはそこから色々なことを学ぶことが出来ると思います。 (弘樹/2008-05-11) 自分はITのもたらす未来像に興味がある。梅田さんはひたすらウエッブの世界の未来像をポジティブに捉える、そして若者にその明るい未来の伝道者として語りかけてきている。彼がよく言う「けもの道」へ導くために。
多元で多様な人間の存在が世界を創っているわけだから、梅田さん的明るいIT社会を多くの人が期待しているし、自分も実現可能だと良いなとは思う。しかし、果たして現状より貧困が少なくなり富の分配が加速し持続可能な経済がITによりもたらされるのか(ITだけとは言わないが)? 最近、梅田さんは対談本新書を連発しているが、今回も対談者の齋藤さんの言説の方に惹かれるわけである。齋藤さんの「自分探しの違和感」「藩を超える私塾社会」「あこがれと習熟」などなど。梅田さんの「志向性の共同体(ネットで広がりうる)」「ネットが脳と人間関係を増幅する等々。やはり梅田さんのこんな立ち居地はどこに起源があるのか非常にいつも不思議だったのですが、内田樹さんの「街場の現代思想」を読んで腑に落ちたわけです。梅田さんは生まれながらにして「文化資本」をお持ちなんです。そしてそれに気付かず(気付くのは成り上がり文化貴族)育って来たわけです。そう庶民からみるとある種ねたみを感じるような生活を通して確固たる生き方を獲得されてきたわけです。これは梅田さん自身に問題があるわけでもなく、素晴らしい才能の一つなんですね。 いずれにせよ、齋藤さんにせよ、梅田さんにせよ半端じゃない勤勉さをもって現在に至っているわけですから、読者はそれを認識せずに、直ぐに自分探しだといって我慢もせず会社を辞めて「けもの道」に進んではいけないのです。そしてシリコンバレーはグローバルと言う文脈のなかの実はローカルな思想でもあることを知っておかないとネットが全ては解決することが出来ないと言う事を後から知る事になってしまいますから。 確か内田樹さんも養老先生との対談で廃藩置県をもじって廃県置藩による藩校の復活を話しておりましたね。 (dream4ever/2008-07-06) 文字通り時代を切り開いている二人の対談。
テーマは学ぶということ。 現在における日本の雰囲気・空気などを踏まえて問題提起と解決策を示している。 幕末時代の「私塾」を模倣して、 今の時代に合致したものができないだろうか。 お二人の熱い気持ちが良く伝わってくる。 小難しい教育論は専門家に任せて、 より身近なテーマとして考えさせられる一冊 |


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