amazonの商品情報を一望できるサイトです。
![]() |
|
「ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ」 とその関連商品
・画像はamazonで最大のものを表示しています。
・書籍については他の本と比較した大きさに拡大縮小しています。右側の塗りつぶし部分は本の厚み(ページ数)です。
・レビューが参考になった→ ||| ならなかった→ |||
・総評点=レビュー点×(参考になった票-参考にならなかった票)<レビュー点は星3を0として計算>
・一望amazonにリンクを貼って紹介料をもらおう!
・書籍については他の本と比較した大きさに拡大縮小しています。右側の塗りつぶし部分は本の厚み(ページ数)です。
・レビューが参考になった→ ||| ならなかった→ |||
・総評点=レビュー点×(参考になった票-参考にならなかった票)<レビュー点は星3を0として計算>
・一望amazonにリンクを貼って紹介料をもらおう!
|
ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ
ASIN:482224587X日経BP社(2007-06-07) 翻訳:井口 耕二/ドン・タプスコット/アンソニー・D・ウィリアムズ 売上順位:15425 ¥ 2,520(中古:¥ 624) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:146
ビジネス書としては、エクセレントカンパニーや第三の波、などと並ぶレベルの名著として残るのではないでしょうか。
ただし、従来のビジネス書とこの本が大きく異なるのは、人生観に左右される要素が大きいと思います。 特許権、著作権、知的財産と権利ばかりを主張し、50年でも70年でもあぐらをかこうとする会社。はたまた、知的財産を秘密にし、特許すら出さない(そういう会社でも他人の論文は読みまくるんでしょうけれど)ことにした会社もあります。 そういう動きをつきつめると、学問とか人類共通の知恵といったものはどうなるのか?このままでいいのか? と感じたことはありませんか。 ウィキノミクスとはそういう人類の知恵は共有物と考える人々に支えられていて、従来の権利を主張しなくても「分かち合うことで生きていける」と確信している人々の動きなように感じました。そのマグニチュードはとても大きく、古いタイプのビジネスと互角にやっていけていると、この本は事実の積み重ねで証明しているように思います。たとえば、人のDNAを解読し著作権を主張する会社が新聞をにぎわせていたことをご記憶の方も多いでしょう。それが今どうして共有されるようになったか、知ることができます。 ウィキノミクスでは知を共有しながらビジネスを展開していく点こそが最も経験と知恵が必要な部分であり、ひとつひとつの事例が参考になります。そういう観点で読まないと同じような話の繰り返しに読めてしまうかも知れません。それでは大切な知恵を取りこぼします。 資源は有限ですが、知恵は無限であり、共有することで次々と新しいことができていく世界を私はすばらしい、と感動をもって読了しました。 でも、自分が考えたものは他人の影響よりも自分だけのものだ、秘密にしておきたいしひと儲けしたい、と考える人もやはりいるでしょう。 どちらの道が好きか、でこの本の評価は大きく異なるでしょうね。 (アルチザン/2007-09-01)
新たなパラダイムシフト−その時個人は ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
インターネットの目覚しい発展により、企業や個人が【知識】を囲い込むことの意味が急速に薄れつつある。 未だに自身の知的財産を隠蔽しようと必死になる企業も多いが、 それは穴の開いた船から、手で水をかき出す様に似ている。 インターネットという自然の驚異にも近い、圧倒的な力を持つフレームワークが、それを拒否しているからだ。 企業が恐れるべきは、その「共有化」による既存商品の衰退ではなく、 その「共有化」の波に乗り遅れ、対応できない状態に陥ることだ。 大きな流れが変わってしまった今、一刻も早く群衆が織り成すスキル、独創性、知性を利用することを考えなければならない。 では個人は、その共有化がもたらす「無料化」をただ喜んで受け入れるだけでよいのか。 否、結局そこから享受できる利益は、その人のリテラシーに依存しており、 そのリテラシーはインターネットがもたらすオープンコミュニティに参加し、自らも与えることによってのみ高めることができる。 つまり、個人の能力の重要性は変わらない。いや、より高まったと言ってもいいかもしれない。 インターネットがもたらした新しい仕組みが個人の教育、仕事、起業の可能性を高めてくれた。 だから、私たちは、その世界とつながるために必要な、 スキルとやる気、一生懸命勉強してく気概を常に求め続けることを怠ってはならない。 特に知的作業を生業としているエンジニアは、それをしっかり肝に銘じ、本書を読むことをおすすめする。 きっと新しい知的作業の喜びの可能性を感じ取れるはずだ。 (渡邉輝/2007-06-10) いや、驚いた。
「フラット化する世界」を読んで、アメリカでコールセンターに電話するとインドのバンガロールに繋がるとか、 ウェブを通してアメリカの子供がインドの家庭教師に勉強を教わることは知っていた。 あるいはIT技術者の仕事や経理等々の仕事もインドへアウトソーシングされていたりとか。 しかし現在では、InnocentiveやYet2.comを通じて、知識や技術までもが売買されているらしい。 実際に上記のHPを訪れてみると、物理、化学、生物分野等の知識までが売買されている。 これは、全ての研究者、技術者にとってかなりの脅威(チャンス?)ではないでしょうか? もはや、官僚的な組織は無用であり、権威も年齢も性別も国籍も関係ないのですね。 いやはや、参りました。 (mini1/2007-10-08) 2006年に出版され、2007年に翻訳が発表された。でも、すでにさらに現実は進んでいる。googleではもうすでに文書やスライドファイルが共有され共同編集が可能になり、google mapも恐ろしいほど簡単にページに関連づけることができるようになり、どんどん先に進んでいる。
でも、この本の強みは単に新しいインターネットの状況の解説本に終わっていないところ。だから、今後どのような方向に進んでゆきそうかといったところにまで想いを向けることができる。 しかし、研究者やコミュニティ、企業なども含めてちゃんと考えながら進めている人もたくさんいるんだ、それがこの変化の原動力なんだ、そのあたりが納得できたことも収穫だった。 (pooh bear/2007-09-24) 率直に言って「胡散臭い」。
「これからは、企業は自分の資産をどんどんオープンにして、社外のコミュニティを上手に使って新しい価値の創造とコストダウンをしないと生き残れないよ〜」って、ようするにWeb2.0啓蒙系の本なんだけど。自分もそういう流れの渦中にいる身だし、そういう世の中はエキサイティングで面白そうだし、どんどんやって欲しいと思うけどさ。 でもそういう流れって、実際のところ死屍累々じゃん? それこそ、なんでNetscape社の話が出てこないの? まっさきに自社のコア技術をオープンソースにしたものの、Mozillaプロジェクトは存続したけど会社はお粗末な状況じゃないか。 こういう、マイナス面を扱わないバランスの崩れた本って良くないと思う。実際はオープン化しなくても生き残れる(というかクローズドの方が上手くいく)企業だってあると思うし。オープン化ってある意味「劇薬」なのに、さも簡単に扱えるように煽るだけ煽って、無責任じゃね? (ただただし/2008-03-26) 私は、マーケティングに関わる職業に携わっている身で、いわゆるWEB2.0的なパラダイムシフトをマーケティングのレンズを通してしか見ていなかった。しかし、この著作が明示しているのは、あらゆる企業活動に「群集の叡智」がブレークスルーを提供している事実である。 いかにその叡智を結集できる仕組みを構築できるか?が、企業の競争力のファクターのひとつとなる世の中になっているのだ。 とはいえ、前半部は、ピアプロダクションの有効性について少々過剰なまでに繰り返し論じられ、退屈になるのは否めない。 (ルイス/2007-07-16) コンサルタントの2人が書くマスコラボレーションの世界の紹介
インターネット上の不特定多数が参加して作成する辞典wikiを中心に マスコラボレーションで成り立ってゆく世界の紹介 ベースは、インターネットにより、知の距離が近くなり ボーダーレスに一挙に破壊された時代にどのような活用が あるかどうかについて述べています。 インターネットは、ITの世界で、ITの世界だけの出来事ととらえがちですが 、ITは”知”を扱うことから知を中心に大きな変化が起きていることを 述べています。 ボーイングがバリューチェーンにインターネットの威力を使う事例や 鉱山会社が、鉱山情報を公にすることで社内で発見できなかった 鉱脈を見つけたり、ほぼ1章において、1つづつの事例が紹介されています。 3人寄れば文殊の知恵ではありませんが、コラボレーションの力を 利用してさらに上昇してゆく企業と、従前の特許と社外秘で守った 秘伝の技術で勝負してゆく企業とどちらが生き延びるかなど 考えさせられること多の内容です。 パラダイムシフトを伴うこの考えは、使い方を間違えばインターネットへの 情報の漏洩だけで致命的な失敗になりかねないが、パラダイムシフトに 乗り遅れるとやはり、恐竜として旧大陸に置き去りにされる時代に なったのだなという怖さを感じる内容でした (親カッパ/2008-12-04) いわゆるWeb2.0の本質について、いくつかの切り口(目次参照)に基づいて議論を展開しているわけですが、内容についてはやや冗長な感じがしました。
また、訳出に違和感を感じる部分が多々あり、何度も読み直す箇所がありました。 本著で述べられているポイントは大きく以下の4点であり、これについてはその通りだと私も思います。 1.従来の囲い込み戦略を取り続ける企業は、オープン化を進める企業や組織に駆逐されるであろうこと 2.マスコラボレーションにより圧倒的多数の英知を活用することができ、開発の速度や品質が大幅に改善される可能性があること 3.マスコラボレーションはグローバルに実現されなくてはならず、それをうまく協調させる仕組みが重要であること 4.製品・サービスのイノベーションに役立つコンシューマー(プロシューマー)を活用することが重要であること 本書が半分以下のボリュームで価格が1500円程度であったならば、星は4つか5つ付けられたかもしれません。費用対効果の観点から今回は3つとしました。 (緑禅/2008-05-02) 知的に面白かったです。
特に鉱山開発会社が、自分が掘り当てられない金鉱を、ネットでデータを公開したら世界中から鉱脈の予測が寄せられてそれで掘り当てた、というウソのような話に21世紀の日本企業が考えなければならない経営戦略上の示唆があると思います。 一言で言うと、経営資産を内部に頼らず外部に頼ることで∞化させるというものです。 レビュアーは戦略コンサルタントを生業としていますが、常々「結局強い会社というのは強い資産を持っている」ということに尽きるように感じています。強い資産というのは規律と責任感のある人材だったり、方法論だったりするのですが、それらを内部に頼っている限り、弱い会社はイツまで立っても成長できません。 ところが「資産とは内部のものである」という思想を棄てることで、経営資産を柔軟に運用することが可能になるわけです。ネットがそれを可能にしたんですね。 本は全部読む必要はないと思います。最初の1/3でコンセプトは出尽くしていて、後は同じ話しを事例を変えて紹介しているだけなので。 でもいい本だと思いますよ。少なくともコンサルタントは必読でしょう。 (アマゾン太郎/2007-07-24) 未来へ向かう潮流を、ディテールを積み重ねて読み解く、という
手法で過去にも未来学を開陳した、ドン・タプスコット。彼と共著者に よる、サイバー社会で起こっている、最先端、最新鋭のコラボレーションと オープン・デベロップムーブメントに関する現場からの克明な 報告書です。 鉱脈発見を広く世間に開かれた方法で画期的で革新的な 発見をなしえたという事例を皮切りに、オープンソースはもとより、 自動車の未来系の開発形態の先取りとして、BMW社他の実例をもって、 マスコラボレーションによる開発・生産の世紀への突入を、 これでもか、というほど、現場から集めたジャーナルをコラージュして 読者の眼前にさらけだします。 本書では、19世紀、20世紀的な工業生産社会を超えた、次の世紀の 象徴として、個人やコミュニティのつながりで行う生産や革新、改革など を、ピア・プロダクションと呼び、読者の知的好奇心をおおいに刺激し、 未来への明るい展望と拡張を宣言しています。 (佐倉ごるふ/2007-08-12) 若干訳文がこなれてなく、特に前半は原書の良さが出てない印象ですが、
重要な本だと思います。 考えを整理する意味で、本の内容に沿って、企業人としての言葉で以下の通り読み替えて見ました。 ウィキノミクスを支える、4つの行動原理: 結局、事業活動を行う際に最もCriticalなリソースである人材と知恵を、 この行動原理を通じて、社外から調達する仕組みが競争力の源泉となる。 (1) オープン性: ITとは最もRemoteと見られた鉱山会社や、 2000年当時、閉鎖的な企業風土で成長が鈍化したP&Gでの革新事例。 「P&Gの優秀なエンジニア1名に対し、同等の人材が社外には200人はいることが分かった」 (2) ピアリング: 外部コミュニティーと対等な関係で、しかも効果的に協働する能力。 企業情報を公開すべきラインの明確な認識と、プロジェクト管理能力。 IBMは10年で身に付けた。 (3) 共有: 知的財産をオープンにするものとクローズドにするものを分離し、 共有することにより一層価値を高める仕組みを作りつつ、 クローズすべきコア部分をしっかり守ること。 (4) グローバル: グローバルな調達は単なるコスト削減でなく、スピードと知恵を獲得する手段となる。 グローバルな販売は単なる販売チャネルの拡張でなく、 全く異なるビジネスチャンスへの挑戦を通じた、 技術革新のきっかけとなり、これもBottom Of Pyramid戦略のような、 鋭角的なスピード増と知恵の獲得の手段となる。 ボーイング787の全世界調達の例、 BestBuyのセールスマンのネットワーク化(Web型対話と営業現場とトップの直結)、 中国の二輪メーカーの革新(競合メーカー同士での仕様共通化による部品互換性)。 ウィキノミクスの設計原則: (1) 混沌を管理すること。リードユーザーからヒントを得て進化を見極めること。 (2) クリティカルマスを達成すること。途中であきらめないこと。 (3) コラボレーションのインフラを提供すること。 (4) エコシステムへの参加者全員が価値を得られること。金銭だけではない。 (5) コミュニティの規範を確立し、従うこと。 (6) 必然より偶然、計画的な作り込みよりも、進化を重視すること。 (7) 天動説から地動説へ、個別企業利益からコミュニティ最適へ。 (jacarei/2007-12-30) この耳慣れない言葉,コラボレーションの『ウィキ』(万人が書き込む事のできるネット辞書のウィキペディアに端を発する)と『エコノミクス』からできた造語が『ウィキノミクス』であり,コラボレーションをベースにビジネスを展開して生き残るか,あるいは消え去るかの二者選択をさすともある.インターネットがもたらしたモノは,収益マターを必ずしも起点としない価値の創造をもたらす配分ルールのエコシステムに依存したビジネスコンセプトであり,この重要性が以前にも増して今や必須になっている.もはや世界は繋がっており,個々の起業が単独で収益を独占できる時代は終わっている.コラボレーション無しでは生き残れなくなっているのが現状のビジネス環境なのだ.
併せて読むと良いのが,『キーストーン戦略』,ここにはエコシステムを基板としたビジネス展開の重要性が述べられており,概念的には『ウィキノミクス』に共通するところがある.進展著しい科学技術を基盤とした複雑性を有する昨今,この時代を生き残る上で参考になる知見を得ることはできよう.と言うか,勝ち組は既に実践しているのである. ボリュームが 500 page近くあり,ちょっと読みづらいところは無くはない. (和泉 茂一/2007-11-27) 先ごろ、ボーイング社の新型ジェット機787型機(通称ドリームライナー)の第一号機がロールアウトした。
その頃、日本の株式評論家は「ドリームライナー効果で、日本株の関連銘柄が買われる。787の翼は日本の○▲社のカーボンファイバーで、、、、、、、、」などとやっていた。 最後の最後まで製造拠点を米国に置いていたと思われていたボーイング社が、変わり身早くウイキノミクス化して787を作り上げたことを本書で初めて知った。 日本のお家芸である自動車産業は典型的な垂直分業的な産業だ。 ところが、諸外国では製造業ですら水平分業的になり始め、かつ成功を収めつつあるのだ。 アップルによるipodの成功などがその例だろう。 冒頭の金鉱山探索の話も、ウイキノミクスがたちまちビッグマネーとなるという点で象徴的な出来事だ。 私を含めて多くの日本人が、英語でのコミュニケーションは得意とは言えないだろう。かような時代となると、日本人にとっては不利であることは間違いあるまい。 (mikeexpo/2007-11-18) 本書は,おおくのひとびとが Web などをつかって共同で創造していくさまざまなしかけをとりあげている.そのうちのいくつかは,ほかの本や Web などを通じて,すでにおなじみになっている.しかし,「サイエンス 2.0」などについては,まだ日本ではあまり議論されていないようにおもわれる.
また,本書を読めばウィキノミクスの弱点もわかってくる.たとえば,「ピアリング」が機能するための条件のひとつとして生産物が部分に分割できることがあげられているが,これは複雑系のように分割できないものはウィキノミクスでつくりにくいことを意味している.いろいろと興味ぶかい内容をふくんだ本である. (Kana/2007-11-13) ウィキノミクスという言葉で著者が表現しようとしているのは
21件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。全世界を覆い尽くすコンピュータネットワークを通じて 全人類の脳を対象に技術的なアイデアを収集しようという試みだ。 グーグルが全世界から情報を集める無数のソフトウェアロボットの総体なら ウィキノミクスは全世界からアイデアを収集する不定形のメタ・エンジンだ。 それはコンピュータネットワークによってクラスター化された人間の脳から出来ている。 ウィキノミクスによってアイデアどうしが加速度的に相互連結されていくのだ。 自己組織化し、増殖するアイデアの網の目が全世界を覆っていくのである。 思考されるべきことが思考されるために恐ろしくゆっくりした 偶然の化学反応に頼る必要がなくなる。 ウィキノミクスによって地球上に存在する全アイデア数は指数関数的に増加する。 ある技術開発の過程で行き詰ったらどうするか。 全世界に広がる脳クラスターを検索すればいい。コンピュータネットワークには それが実際に出来るし、解決は極めて効率的になる。 今まではある技術的ブレイクスルーに繋がるアイデアが見出されるためには、 革命的なアイデアを持った天才的な技術者が当該の企業や 大学研究室に必要な時にたまたま所属していなければならなかった。 その確率は低いし、優秀なのに全く無関係の業界にいる人間というのは おそらく膨大に潜在しているのである。 また、非常に強力で人類の未来を根本的に変更するような アイデアを自分が持っていることに気付いていない潜在的天才も多い。 仮にそういう人間が当該企業や大学内に存在していたとしても 様々な事情により歴史的なアイデアが圧殺されることもある。 そういう人々やアイデアをネットを通じて徹底的に集積することが出来るとしたら‥‥。 技術の進歩の速度は少なくとも従来の倍ぐらいになるのではないか。 考えてもみて欲しい。 埋もれたアイデアは偶然の作用で日の目を見たアイデアの何百倍もあるのだ。 その全てをグーグルウェア的なA.I.によって選別収集し、アーカイヴ化し、 全人類が利用できるようにすることは現在の技術で可能だ。 全人類の全アイデアを集積する巨大な情報リアクターの出現だ。 ヴァーナー・ヴィンジ氏の提唱する技術的特異点が近づいてきた。 (cybercitynukeyork437/2007-07-26) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数: |
|
ソーシャル・ウェブ入門―Google、mixi、ブログ…新しいWeb世界の歩き方
ASIN:4774130818技術評論社(2007-04-07) 滑川 海彦 売上順位:16503 ¥ 1,659(中古:¥ 266) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:104
yahooもメールも人並みに会社で使ってるし、web2.0もブログもmixiもセカンドライフも、自分でやらないまでも、まぁだいたいは理解してるつもりでいたけど、なんだかオレ周りの人より遅れ始めてねーか? と、気になりはじめたくらいのレベルの人には最適です。Web2.0に至るまでの歴史のおさらいのほか、ウェブメール、ソーシャルブックマークの使い方、ブログの始め方なども具体的に、丁寧に解説してあるので、急速にキャッチアップできます。実際にパソコンを横におきながら読み進めるとよいです。私は本当に著者に感謝しています。
(えめふろ/2007-07-15) Google、Gmailを手始めに、ソーシャル化する最近のWeb技術、例えばWikipedia、ソーシャルネットワーキング、blog、ソーシャルブックマーク、ソーシャルニュースなどを紹介。こういったツールの便利さと使い方を知るノウハウ本という側面もありますが、それ以上に「Webがソーシャル化(社会化)していて、これが続くと社会が変わりますよ」というメッセージをふんだんな例と共に伝えてくれるのが本書の最大の特徴。最近のWeb技術は、実際に使ってみてその意味や面白さの分かるものが多いので、こういうスタンスの内容は多いに的を得ていると思う。Amazonが単なるオンラインショップだとか、ブログは個人の日記で仕事や企業には何も意味がないとか、MySpaceやMixiなど子供かヒマ人のやるものだとか、YouTubeというのはケシカランとか、Googleが善玉でマイクロソフトが悪玉、といったような旧態依然とした考え方に捕らわれている方が読むと効果絶大なはず。軟硬幅広く取り混ぜた内容を、ここまで分かりやすく肩肘張らずに読ませてくれる本はなかなかない(簡単に書けそうでかなり難しいはず)。
(鈴木純一/2007-05-09)
巷で騒がしいweb2.0現象を、<ソーシャル>というキーワードで鳥瞰的に解説する一冊。
グーグル検索術入門やSNSの使い方等々、一読すると、初級者向けの実用書に見えるが、読み進んでいくとあら不思議、<グーテンベルグ以来のメディア大革命>のイメージがじわりと浮上してくる。 また最新トピックスの紹介や、スナップの効いたコラムも秀逸で、IT関連ビジネスにかかわるビジネスマンやメディア関係者でも十分に楽しめる内容。 星の数ほど類書があることを承知のうえで、本書の着眼点(webは社会のインフラ)や全体像(メディア革命進行中)をつかむための思考プロセスは、日ごろ「これからいったいどうなるのだろう」というマジメな疑問を持つ人たちにとっておおいに参考になるはず。 (太郎冠者/2007-04-11) 四半世紀前にデータベースの本を書いた氏が「もしかして23年前に予見したことが今まさしく目の前で起きてるのでは」と興奮した勢いでWeb2.0のソーシャルウェブを泳ぎ回る。
長屋の隠居的コラムには「へえ」がいっぱい。元祖ソーシャルアニマルは「アリストテレス」とか、グーグルをヴィシュヌ神第8の化身クリシュナの別名ジャガーノートにたとえるかと思えば、ネット著作権で「のまネコ騒動」を持ち出したり。ウェブを自分の足で歩いて拾った雑感がとても楽しい。 英語のリテラシーの異様に高いTechCrunch翻訳チームの氏ならではの新鮮な海外情報も読みどころ。博覧強記とミーハーぶりが心地よくマッシュアップしたユーザーサイドの本ですね。 (satomi/2007-04-20) Web 2.0でもSNSでもなく、「ソーシャルウェブ」という切り口。タイトルにしただけあって、サービスの紹介も機能をひととおり説明したあとに「ソーシャルな使い方」を付け加える形になっていて、わかりやすい。
「丁寧に書かれている」ことが随所に感じられる本である。最新情報をふんだんに取り入れながら、さりげなく故事ことわざなどの話もでてくる。(アリストテレスは「さりげなく」ではなく、大々的に書かれているが) ブログを作ったこともなく、SNSも知らないような読者には「入門書」として、Web 2.0がどうしたこうしたと言っている人たちにも「読み物」として、誰にでも楽しく読めると思う。 (nobuotakahashi/2007-04-11) ソーシャル・ウェブというとまず最初にSNSのmixiやMySpaceをイメージすると思われるがが本書はそれらに限定されず、最近のウェブの潮流であるネットワーク化されたさまざまな最近のウェブ周辺の出来事をわかりやすく教えてくれる。
もちろん、ブログの作り方や、RSSリーダーの紹介など簡単な入り口の紹介もシンプルでわかりやすく説明されているが、それは単に取っ掛かりであって目的ではない。本書が扱うものはこのブログやSNS、Youtubeやfrickrなどのネットワーク化されたウェブサービスの潮流のダイナミズムである。 はっきり言って私は本書冒頭で紹介されているソーシャルWebサービス(mixi、GREE、MySpace、Facebook、Livedoor、Blogger、2ちゃんねる、価格.com、はてな、Del.icio.us、Youtube、flickr、はてな、Newsing、Digg、PukiWiki、Mediawiki、Googleカレンダー、Google Docs&Spreadsheets、Zoho、Basecamp、Jotspot、Google、MSN、Yahoo!、Hotmail、Skype、Wikipedia、goo)は9割り方使っているし、それ以外のサービスも大体の概要は知っている。しかし、それらを含めた全体的な流れをざっと確認する意味でも本書は有効だった。 内容はしっかりしているが、ところどころ誤字脱字が目立ったのは残念だった。 (mbookdiary/2007-05-06) Webがどんなメディアで、何ができるかについて、山ほど書かれてきたし、これからも書かれる。そうした中で、群書を抜いた存在が本書である。Webは、ご存知のように巨大な世界に成長し、Webそのものを語ることは世界を語ることに等しい。Webを観るには地上を離れ、ITやビジネス、社会に関する個々の専門知識を超えた「メタ」の視点(つまりは哲学=存在と認識を考える論理的方法)が必要となる。メタを操るには、特別の才能と訓練が必要であり、古今東西の人間と歴史、自然に対する該博な知識、既製に囚われない思考と厳しい検証が前提となる。現代日本の教育はそうしたメタの価値を否定しているから、この国ででそうした知恵の結晶が生まれることは稀である。本書は大量の最新知識が手際よく整理されており、それだけでも価値はあるが、本書の価値は20年を経ても不変であろう。
なにより瞠目すべきは、知性と痴性、光輝と汚穢に満ちたWebという世界を描きながら、著者の記述は技術とそれを創り、育てていく人間に対する健全な楽観主義に貫かれていることである。それはWikiの「集合知」を高く評価するところに現われている。評者自身は「集合愚」をあまりに多く見てきたせいか、最近は疲労気味であるし、なかなか「集合知」を実現する知恵も見つけられずに苦労している。しかし、本書を読んで力を得た。Webメディアが誕生して以来の米国と日本での展開の違い、グローバリゼーションについての視点など、乱麻を断つ著者の剣の冴えにに期待するところは大きい。 とにかく、情報は多いが一気に読める。文章はよく練磨されており無駄がない。Web初心者から哲学者まで、中学生から隠居老人まで、自分の頭で考える人には誰にでも読ませたくなる本である。 (Tankrow/2007-04-14) 急速に発展するインターネットの現在と 具体的な使用方法を書いた実用書です。 ブログ、SNS、Googleなどをより有効に使いこなすための HowToを知るのに最適です。 Webの世界にすでに慣れ親しんでいる方には、 周知の事実も多いと思いますが、 Webサービスの仕組みを簡潔に説明しているので、 いつも使っているサービスの仕組みがわかり、 ためになる部分もあると思います。 (渡邉輝/2007-05-01) 本書はmixiやMySpace,Gmailなどをどう使い,どう付き合うかなど実用書の顔をしているが,本当のところはWebの世界で起きていることの社会学の本だ,ということだ.ポール・グレアムによると,ユーザーの優位化,ソフトウエアのWeb化,テクノロジー企業の優位が現在のWebに起きている特長である,とまず紹介している.
mixi,MySpaceはいうまでもなくYouTube,flickrなどもWebのソーシャル化だ.英辞郎,Amazonのアフィリエイトやカスタマーレビュー,Wikipedia,2チャンネルも「みんなの意見が案外正しい」という群集の英知への信頼を前提としたWebのソーシャル化であることを著者は繰り返し述べている. ユーザー投票によるソーシャルニュースやブログなどのブックマークなども同じソーシャル化といえる.著者は読者をソーシャル・ウェブへの参加に誘うが,これらのWebサービスの中心にいるのがGoogleであり,YouTubeの買収などメディアの制覇を目指すその動きの本質を覚めた目で鋭く指摘しているのも参考になる.著者はTechCrunchというWeb情報の翻訳者で,最新の動向に詳しい. (杉苔亭/2007-04-15) WEBサイトの運営者として把握したほうがいいと思います。
(ロミオ/2007-10-05)
Web2.0は,使いこなしている方だと自負しているが,それでも見落としている点はないか,最終確認という気持ちを込めてこの本を購入した。この本を読んで感じたことは,まだまだ自分はわかっていない分野もあるなという反省。Gmail,Wikipedia,YouTubeなど,ほとんどのウェブ・ツールは使いこなしているつもりだが,この本はそういった表面的な分野に限らず,さらに深く掘り下げた内容が書かれている。この本から私が学んだことは,Googleウィジットを自分のWebページに貼り付けられることや,「newsing」や「Flicker」などのサイト。
また,本書の至る所に著者の思想やユーモアが散りばめられており,読んでいて飽きない。表紙のデザインも非常にセンスがあると感じる。少し古い本ではあったが,今でも十分実用的で,読み応えがあった。 (長谷川 純一/2008-09-11) ソーシャルという切り口でウェブをとらえるというが、本来ネットはソーシャルなインフラではないのか。切り口が云々よりもウェブの歩き方の解説として優れているということだと思う。Web1.0からWeb2.0への流れをつかみたい人は読んでみてください。
(たこたこ屋/2008-05-17)
全12件のレビューを表示しています。[amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
|
クラウドソーシング 世界の隠れた才能をあなたのビジネスに活かす方法
ASIN:486276035X英治出版(2008-07-23) 翻訳:野津智子/バリー リバート 売上順位:34034 ¥ 1,890(中古:¥ 997) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:30
確か、この本が出る前に、大前研一さんが講演会で原書を紹介していたそうです。
その情報をネット上で見つけ、購入。 本の形式としては、実際にビジネスの現場で活用されている「クラウドソーシング」 のアイデアを、たくさん紹介しています。理論書というものではなく、アイデア集 のようなイメージ。 紹介されている事例で面白かったのは、ある薫製機メーカーの話。 ここは、商品に対する疑問点などを、サイト上で別の顧客に答えてもらい、 カスタマーサポートの役割を果たしてもらっているようです。 ともすれば、先端企業でないと、このアプローチはどうせ使えないんじゃ、と 思ってしまいがちですが、そうではなく、どんな企業でも、この手法を用いる ことができ、それによって新しいメリットを得ることができるんだと感じます。 また企業サイドだけでなく、働き手にとっても、このアプローチが広まることは 個人として関心をもつテーマ(科学技術の開発であれ、バンドのプロデュースであれ)に、 自分の力を活かせるチャンスが生まれる、ということも示しています。 そうした、双方向にとってメリットをもたらす可能性がある、という意味で この手法を具体的に自分の仕事にも取り入れてみようと、前向きな関心を 持ち始めました。 (i-pod/2008-08-15) 大前研一氏の紹介で知りました、クラウドソーシングという言葉すら知らなかったので新鮮味がありました。
Web2.0や集合知の具体例と捉えればよいでしょうか?1400人の協力の下に出来上がった一冊でその過程自体いままでにないものになっていて新たな可能性を秘めている感じが致しました。 特に提供する企業とそれをつかうお客さんとの双方向のやり取り、場に参加してもらいコミュニケーションのもとに新しいものを作り出していくというのが面白い。 アウトソーシングといえば専門業に業務委託をする形ですが、それと同系列の用語になるクラウドソーシングとは専門の仕事としていない一般の方々(クラウド)に協力してもらい開発を行う形態を指すそうです。 ネットというインフラが整ってきた今、次はそれを活用する段階に入ってきたなと感じさせます、これは業種問わずこれから結構重要な選択肢の一つになってくるのかなーと感じました。 本書はWebからのドロップアウト版なので興味のある方はネットでも調べられるとよいとおもいます。 (月に捧ぐオアシス/2008-08-13) 「クラウドソーシング」。もちろん一応その名称はしってはいたものの・・・実はレビュータイトルのまんまであったことは否めません。なんとなく、オープンソースなどのソフト開発、IT系で使う手法〜とおぼろげに思っていたのですが・・・実際にこの手法はもっと多くの業界で応用可能なことがわかりました。私は体系的、論理的にかかれたものが苦手なほうなので(というか感覚的なんで)、いろんな企業(ヴァージン、ニコリ、P&Gとか)の豊富な事例をつかって説明してもらえたのはありがたかった。写真も満載なので、思ったより気軽に読める本です。
また本書も「クラウドソーシング」で作られた本で、なんと4000名以上の著者がいるようです。ちゃんとその著者の名前も掲載してあるところは、なんとも芸が細かい、アッパレです。 (Mi-xxx/2008-07-29) ネット世界で急速に進む国境と人種と利害関係を超越して進む
協業を「クラウド・ソース」と銘銘し、丹念に具体例を拾った労作。 『ウィキノミクス』共著者、ドン・タプスコットが序文を寄せている ことを見てもわかるように、『ウィキノミクス』を具現化して、さまざま なコミュニティを生み出した事例が満載です。 本書の特徴は、「ネット」上の「クラウド」を通じて接続された 庶民のパワーが生み出すカテゴリを整理して、これでもか、と いうほど、事例を満載して紹介しているところ。 「製品開発」「顧客サービス」「マーケティング」「コンテンツ開発」 「資金調達」「マネジメント」である。最後には、クラウドソーシングで 成功する秘訣を8つにまとめて紹介しています。これらは、つまり、 現実世界でいうと、企画・仕入れ・製造、販売、サービス、経営、資金 調達・資金管理、技術革新、ビジネスモデル革新などの、ビジネスの 「価値連鎖」が、仮想世界でも十分に構築され昨日していることを示唆 しています。その根本には、ネット上で、お互いに顔は見えなくても 信頼関係をもって、情報を有機的に融合し、交換して活発に活動をしている ということ。本書でも、バイラル・マーケティングや、コミュニティ評価の 自生的な発展が螺旋的な勢いを経て、コミュニティを どんどん拡張進化させていくさまが事例をともなってたくさん紹介されています。 驚きべきことは、ネットを通じて、利益追求でなく、協力すること、 貢献することに歓びを見出すたくさんの民衆の力が、「製品(共同)開発」 や「コンテンツ開発」のレベルにとどまらず、サービスや経営マネジメント にまで及んでいる現実です。 それはすなわち、「6次の隔たり」を介して、世界中の「個人」が クラウド上で協業するという形態が、一過性のもの、特殊な形態では なく、急速に、普遍的な協業形態に進化していることを物語っています。 そういう点で、本書では、欧米(一部日本人の事例)事例が主流ですが、 もっと大きな範囲で、国境や人種を超えて、クラウドソースが起こっている という理解をすると、時代の急速な変革に、身震いする思いです。 (佐倉ごるふ/2008-10-06) クラウドソーシングとは「世界の隠れた才能をあなたのビジネスに活かす方法」
全5件のレビューを表示しています。いい響きです。 「世界の隠れた才能」が製品開発、顧客サービス、マーケティング、コンテンツ開発、に力を貸してくれることが実例で述べられています。 さらに、資金調達まで出来るとは! 経営者は、「才能を隠した社内人材」をあてにするより「世界の隠れた才能」を使う方が確実だと思いはじめているのかもしれません。 (mairj/2008-09-15) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数: |
|
ヒトデはクモよりなぜ強い 21世紀はリーダーなき組織が勝つ
ASIN:4822246078日経BP社(2007-08-30) 翻訳:糸井 恵/オリ・ブラフマン/ロッド・A・ベックストローム 売上順位:54086 ¥ 1,890(中古:¥ 800) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:11
この本の主張は単純明快で、分権化により組織が潰れにくくなったり
一種の価値観を共有する人々が常に存在するようになるということ。 ここでの分権化とは頭、すなわち絶対的なリーダーを作らないことです。 そして企業においては集権と分権のバランスを取りなさいと言っています。 問題点としては、おそらく意図してのことだと思われますが、 なすべき議論を完全に無視してしまっているということであろう。 何をもって勝ち(成功)とするか。 組織の存続か、利益の増大か、ここで言うイデオロギーの浸透か。 どうやって分権化させたらいいのか。 そもそも本当に企業にとっては分権化が利益を上げる要因になっているのか。etc おそらく、あまりに複雑すぎて場合分けも出来ないし、情報の整理が行えないということなんでしょう。 営利組織や非営利組織、あるいは同じ価値観を持つ集団というように、組織には様々な形態がありますが、 その存在目的を「イデオロギー」の一言で捉えているから起こる問題ではないでしょうか。 とは言え視点は非常に面白く、今までの経営の観点では 曖昧にしか捉えられていなかったものを浮き彫りにしています。 読んでみる価値はあるでしょう。 (pacman/2007-10-31) アルカイダVS米国、ナップスターVSレコード会社、・・・etc
様々な分野で「ヒトデ型組織(権限分散型)」と「クモ型組織(中央集権型)」の戦いが繰り広げられています。この戦いは、ヒトデ型組織が有利だとしています。 理由は、ヒトデ型組織は、主要な器官を持つためいくら攻撃しても5本の足に独立して持つために、足などの一部はおろか、中心部を破壊しても生き残るのに対し、クモ型組織は足などの一部は平気でも、中心部を破壊されたら生きていけないからです。 例として、クモ型組織同士のスペイン軍VSインカ帝国では、武力に勝るスペイン軍が勝ったのに対し、そのスペイン軍を原始的な武器しか持たないヒトデ型組織のアパッチ族が打ち破った事をあげています。現代に直せば、ヒトデ型組織のアルカイダ、ナップスターをクモ型組織の米国、レコード会社が打ち破れない事でしょう。 (ヒトデ型組織には頭である指導者がいないわけでなく、他者に行動を強要する権限のない精神的指導者がいます、この指導者は代替えが容易です) クモ型組織がヒトデ型組織を打ち破る為には、(1)イデオロギーを変える(2)より権限を集中させる(3)自らも分権型に変える の3しかないのです。 さらに筆を進めて、現在の秩序が激変している中では、両者の長所を取り上げたハイブリッド組織を構築する事を提唱しています。 すなわち一部に分権を取り入れた中央集権型です。例を挙げると部門別に独立した権限を与えられた独立採算制の企業で、GEなどです。 (ハスキルfan/2007-10-30) 中央集権型の組織を「クモ型」、分権型組織を「ヒトデ型」と定義して、さまざまなビジネスの構造を分析しています。
MGM VS ナップスター AT&T VS スカイプ アメリカ VS アルカイダ その他諸々の事例を挙げ、わかりやすく解説してあります。 市場を独占しているような巨大な企業も、ネットとコミュニティの力の前では、存続も危うくなる、というところが非常に面白みを感じました。 一方で、ビジネスの潮流変化に抗うことの難しさも理解しました。 ネットビジネスを起業しようと考えている方、企業経営者の方々にとっては、とても参考となると思います。 (masa noland/2007-09-18) クモは頭を切り離せば死んでしまいますが、ヒトデは半分に切り裂いても、死ぬどころか、各々再生して2個になってしまいます。
権力集中型の組織より、サークル単位で各々のグループが、それぞれ自立して行動する組織の方がつぶれにくいという話。 アパッチ族・アルカイダ・ナップスターなどを例に取り上げ、分権型組織の強さを紐解いていきます。 (equerre/2007-09-28) トヨタの工場など日本人の(特に経営論の)読者には必ずしも目新しくない事象もありますが、シリコンバレーのIT企業、アルカイダ、動物愛護団体など、意外なものも含め、「ヒトデ型の組織」の強さを具体例を挙げて説明しているところに、強い印象を受けました。
品のいい、読みやすい翻訳もよかったです。 (ニス/2007-09-20) インターネットの世界を中心に勢力を拡大する「リーダなき組織」の強みを分析する書。組織には強力な求心力と新たに道を切り開くカリスマ的リーダが必要との常識を覆し、むしろそのような中央集権的組織は、グローバル化の進む社会の中では困難に直面すると指摘する。
クモ型組織としてあげられているアメリカ政府、マイクロソフト、大手レコード会社などのトップが攻撃されると壊滅的な被害を被るのに比べ、ヒトデ型組織であるアルカイダ、アパッチ、無料音楽交換サイトが攻撃を受けると、明確な頭や心臓といった部分がないため、、より権力が分散し、勢力が拡大すると分析する。 著者はそれこそがこれから求められる「分権型組織」の特徴であり、前述のヒトデ型組織に加え、ユーザー参加型オンライン百科事典「ウィッキペディア」や、一見クモ型に見えるが、工場ではヒトデ型として機能しているトヨタなどの事例を示す。 また、この現象は近年だけに見られた現象ではなく、17世紀に南米大陸を支配し、圧倒的武力を誇っていたスペイン軍が、わずかな戦力しかないアパッチ族に、長年悩まされ続けてきた事実を引用し、「中央集権型組織」は「分権型組織」に勝つことはできないということを、歴史的事実からも解説する。 (もりぞ/2007-10-10) スペイン軍を打ち負かしたアパッチ族などを例に挙げながら、「クモ型(中央集権)」よりも「ヒトデ型(分散型)」の組織の方がうまくいくことが多いということが書いてあります。ただ一方的に「ヒトデ型」を褒めちぎっているわけではなくて、伝統的組織がヒトデ型組織に対抗するための方法にも言及してあります(個人的には、アパッチを打ち負かす方法があっと驚くほど単純なことだった、という逸話が一番刺激的でした)。また、現代の企業で成功しているのは、トヨタのようにこの両極端の型の間の最適な中間地点(本書ではスイートスポットと言っています)を追求している企業であるとも言っています。視点はベストセラー「ウィキノミクス」に似ていますが、本書の話はインターネットの世界に偏らず盛りだくさんなので、最後まで楽しく読めます。
(えめふろ/2007-10-23)
知的には最高に面白い。
一言で言うと、脳が体中に分散している人間は殺せない、ということを連綿と言っていて、その実例をアパッチ族とかヒトデとかを使って説明している。 急所をツブせば相手は死ぬ、というのは一種のレバレッジ発想で、我々は物事と対処するときに必ずこのパラダイムにとらわれる。20:80の議論も同じことで要は「ポイントはどこなの?」ということを常に考えてしまうということである。 ということでこの方法論に対抗するには「ポイントを作らない」ということになって、これが(狙ってそうなったわけではないのだが)アパッチ族とかヒトデの組織構造になっているわけである。 で、さらに興味深いのがそういう「急所の無い」組織をどうやったら壊せるか、という点でここら辺は実際に本書を読むと非常に知的に興奮できるポイントである。 この本が、サイコーだと思うのは、さんざっぱらそういう事例を挙げておいて「ヒトデ型組織は強い」ということをコレデモカコレデモカとのたまうのだが、ではどうすればそういう組織をつくり、運営することが出来るのか、という実行面での提言がまったく無いことである。 というか、現在の社会ではそもそも法規として企業は取締役会という「急所」を作らざるを得ないので、そもそも実行可能性自体が非常に疑問だが、そういう細かいところを吹っ飛ばしている豪快さがいい。 これほど知的に面白いのに実用にまったく役に立たない本も珍しい。 (アマゾン太郎/2007-10-17) 手に負えなかったアパッチ族を、精神的なリーダに牛を与えることで、滅ぼしてしまったアメリカの手腕はすごい。
今もこの手が使えるなら、ゲリラ戦に苦しむ必要はないだろうと思うが、いまのヒトデは、なかなかやっかいらしい。 インターネットでも、不法なサイトが消えてなくならないし。 権力集権よりも、分散権力。昔のヨーロッパみたいに、いろんな貴族(リーダー)が、いつでも次の君主(トップ)になれる準備をしている組織は強いのだろうね。 これからは、ヒトデに手を焼くクモが増えてくるんだろうな、と思う。 (osm10/2007-11-02) 何でもいい。経営でもボランティアでも組織をどのように作っていくのか?
この本ではタイトルでは「下心」としたが、あなたの「動機付け」は何か?ということ尽きる。 自分の利益を志すのであれば中央集権的組織を作り、ヒエラルキーをもった構造になる。 他人の利益を志すのであれば分権的組織をつくり、トップを持たない構造になる。 インターネットを利用する、ということで後者が力を持ちつつある。 現在のことだけでなく「アパッチ族VSスペイン軍」という例から始まって普遍性を持たせた分析を行っている。 しかし、スタートは全て「下心」いや「動機付け」が全てだと教えてくれる。 組織の形は結果だけでしかない。 (よっちゃん/2008-05-24)
日経BPが発行元とは驚きの組織論 ||||||
すばらしい内容です。アパッチ族からファイル共有やアマゾンでレビューを書き込むユーザーのことまで、すばらしい。アメリカでは失敗に終わったという「映画泥棒」は止めようキャンペーンを日本の関連業界が現在おこなっていることにあきれ笑った。アメリカの話ではありますが、日本の会社経営者や管理職は読むべきです。
全11件のレビューを表示しています。ちなみに日本版の副題は「21世紀はリーダーなき組織が勝つ」とありますが、英語では「リーダーなき組織の止められないパワー」で“21世紀”だけの話でも“勝つ”ための方程式に関する本でもありません。 この本の論点を日本で応用し実行できる人達が増えることを望みます。個人的なことですが、昨年の新入社員で社長になることを(口先だけでも)希望する人間がかなりの割合でいたことに驚きました。会社組織へどのような貢献ができるかを考える前に、中央管理的な仕事を目指すとは。そういう意味でもこの本を採用担当者にも勧めたいと思いますし、実績も努力結果(英語力を含む)もないのにエリート待遇やエリート的な結果だけを希望する若者があまり入社しないようにするため「触媒」として機能したいと思います。 ひとつだけ不満なのは翻訳。例えば「…ビッグブックはホットケーキのように売れ続けた。」(p.167) よく売れたという比喩的表現として英語ではホットケーキが使われますが、前後にアナロジーや比喩などの言及が無いのであればホットケーキを直訳する必要はありません。 (Chopin's Thirds/2008-02-17) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
他の画像を表示w:13 h:18 320page |
クラウド化する世界
ASIN:4798116211翔泳社(2008-10-10) 翻訳:村上 彩/ニコラス・G・カー 売上順位:1254 ¥ 2,100(中古:¥ 1,680) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:56
この本はグーグルを中心にクラウド化の現状を幅広い目配りで書いた本。最新知識を専門家でない人間が手に入れるには、いまのところ、ベストだと思う。著者はハーバードビジネスレビューにいたころIT投資は意味が無くなると預言して物議を醸したが、それから3年たって、その預言は真実みを帯びてきた。著者はITの現状をかつての電力産業と重ね合わせる。電力産業も初期は各企業ごと、工場レベルで発電機を備えたが、規模の効果により大電力発電所を建設する方がずっとコストが安くなって、いまでは自前の発電所など思いもよらない。
同じように各企業ごとにIT投資を行い、巨大サーバーを構えて、クライアントには重いMSのプログラムをインストールして大金をかけているが、そのような日常業務にブラウザを介してグーグルの提供するデータベースエリアとアプリケーションを使うことによってコストは劇的に低下する。このようなことはアマゾンが一部の機能を外部に提供することでも一般化しつつある。クラウドとは雲のことでインターネットの向こうにある様々なサービスに、これまで自前で持っていたコンピュータやアプリの役割を代替させることだ。こうなるとネットは閲覧のためではなく事務作業の「場」に変わる。そのためには複数のサイトを開いても絶対にフリーズしない頑丈なブラウザが必要である。グーグルの開発している「クローム」は、まさにそのためのブラウザとして開発された。劇的に変化しつつあるITの現状を、幅広く公平な視点で、簡潔にわかりやすくまとめていることに注目したい。 (朱徳栄/2008-10-13) 二十世紀初頭に起こった電力産業の発展になぞらえ、100年後の現代、ITが出現させようとしている新しい社会(=クラウド化)について論考したものである。著者のニコラス・カーは「ITにお金を使うのは、もうおやめなさい ハーバード・ビジネススクール・プレス (Harvard business school press)」で著名なジャーナリストだ。
電力が普及することで得たものも大きかったが予期せずして失ったものも数多い。たとえば、洗濯機や冷蔵庫、掃除機によって主婦の家事労働は楽になったが、逆に男や隣近所が家事を手伝う習慣がなくなり、主婦の労働は孤立化してしまった、と著者はいう。ひとり一部屋に電球が普及し、居間のろうそくを家族で囲んで語らう夜がなくなったのも予期せぬ電化の影響だ。また安く大量の電力がなければモータリゼーションもおこらず、地球温暖化もなかっただろう。しかし、電力の普及期にこれらを予測できたものはいなかった。 同じように、安価で大量のITが「空気」のように手に入ることで、私たちはまた予期せぬ何かを失おうとしている、と著者は警鐘を鳴らす。すでに富の偏り、テロリズムの助長、プライバシー喪失、国家秩序の動揺などが見られるという。 もはやネットのない世界は考えられない。しかし社会のネット化は、電力がそうであったように、それまでの社会秩序に破壊的なインパクトを与える可能性がある。本書の原題はThe Big Switch。今私たちはとてつもなく大きな転換点にきているのかもしれない。 (丁三/2009-02-06) アナロジーの妙とでも言うべきだろうか。情報ネットワークの進歩と普及を、電力ネットワークのそれと類比させながら、いまのネットワーク社会がどのあたりまできているのか、今後どのようなことが起こり得るのかを読み解いている。現代人は電力の圧倒的な影響下にありながら、その存在が直接意識されることはほとんどなくなった。しかし、当然ながらこれは電気技術の進歩とビジネス化の努力が手を組み、長い時間をかけて実現してきたものだ。それは結果として経済や産業のあり方だけでなく、世間一般の価値観や生活様式までをも大きく変えてしまった。
そうした電力技術の改良と普及の歴史だけでも十分に読み応えがあるが、本書の本題はそこではない。これに情報ネットワークの歴史を照らし合わせてみると、現在は電力普及における「企業の私設発電所の縮小」の段階、すなわち「企業の独自IT投資の縮小」の局面にあるというのだ。歴史は繰り返すという教訓と、電力ネットワークとは異なる情報ネットワーク独自の特性から想像される社会の未来像は不穏当だ。そこでは、富と権力は再び集約へと回帰し、知性は公共化され、イデオロギーは増幅され、果ては身体が捨象されるのだという。 この種の話題では、妄信的な楽観論と情緒的な悲観論がかしがましいが、本書の結論は、悲観論としてはかなり手堅い例証を踏まえているように思える。いずれにせよ、そうした有象無象の論評をよそに、情報ネットワークもまた、電気と同じくらいに新鮮さを失う時代が来るだろう。その頃、何が情報ネットワークのアナロジーとして語られているのか。私はそれを見ることができないのが、残念でならない。 (gomame/2009-03-14) 【本】クラウド化する世界
・著者の主要な命題としては以下。 「第一部: 電力のユーティリティ化は幾つかのキーとなるテクノロジーがそろった後急速に実現し、 企業規模の拡大、労働の非熟練化、賃金の底上げ、ホワイトカラーの出現、 消費主義の拡大など広範囲に変化を及ぼした。 コンピューティング能力のユーティリティ化についても同様であり、 今まさにキーテクノロジーがそろった。 新旧の企業はこのユーティリティ化の流れに乗ろうとし、 今後急速にこれが実現されていくだろうと予測される。 第二部: World Wide Computer(インターネットで相互接続されたコンピュータ群)は 規定のプラットフォームになり、商業的利用が進むにしたがって 企業と労働者、文化や社会にも様々な影響を及ぼす。 また、インターネットは潜在的な不安定性、危険性をはらんでいるし、 政府、官僚、事業者などの統制管理ツールとしての側面を持っている。 そして、少し先の未来、World Wide Computerに人間が接続され、 我々とコンピュータの関係も変化すると考えられる。」 ・総合所感 World Wide Computer(インターネットによって相互接続されたコンピュータ全体) によってもたらされる経済、文化、企業、労働者などへの影響を示している。 目新しい未来予測や、こうすべきという指南はないが、 クラウドコンピューティング実現とその影響に関する俯瞰的理解にはもっとも適している本。 他のWeb2.0やインターネット関連の本に比べると若干Negativeな印象を受けるが これも他の本があまりにユートピアン的に語りすぎているからだろう。 企業や個人に起きていることの詳細やビジネスに特化した論考をしているわけではない。 あくまで現状を俯瞰理解をするのに非常に役にたつ。 流し読みが最適かと思います。 ちなみにクラウドコンピューティングという言葉は使われていません。 World Wide Computingが近い言葉として用いられています。 マイブログ http://justcause.24.dtiblog.com/ (接続する準備完了/2008-11-02) クラウドという時代の流れを学びたくて購入通読。
読んでみると、企業側からみたときのクラウド、エンドユーザー側から見たクラウドをそれぞれ説明してくれていて、これからクラウド化が進むことにより社会がどのように変わる可能性があるかを説明してくれている。おもしろかったのは、電力とクラウド化の流れを対比させて考えている点だ。企業は電量と同様に設備投資、固定費を削減するために、Asp,SaaSなどのサービスの利用は避けられないと定義している。そうなった場合会社が利益を、個人が自らの存在価値を見出す手法についても説明してくれている。今後の社会の在り方を考えさせられる書籍になっていると思います。 非常に有用だった。クラウド化がどこからきて、どこに進むのかを考えたい人にはお勧めの書籍だ。 (sickboy/2009-05-26) 日本語のタイトルをみるとクラウド・コンピューティングの本だと誤解してしまうが,原題は “The Big Switch ― Rewriting the World, from Edison to Google” である.つまり,実際は Google, YouTube など,インターネット上での無償サービスを電力供給サービスと対比し,その可能性や危険を論じている.しかし,第 2 部のタイトルは “Living in the Cloud” であり,これらのインターネット・サービスのほうがいわゆるクラウド・コンピューティングよりもその名にふさわしく,未来をさししめしているのかもしれない.
(Kana/2009-03-31) 大著である。本書に盛り込んだ知見、引用、発言は膨大である。
原題は、The BIG SWITCH。世界の経済構造、人類の生活、知能までを も劇的に変革する大潮流をみごとに描いた大作です。 著者は、鉄道、電力の歴史を丹念になぞり、その盛衰の本質を ネットワークであるととらえる。電気の時代の勝者は、偉大なる エジソンであったが、しかし、真の勝者は、電送グリッドの将来性 を見抜き巨大なインフラに育てたインサルという男であった。 今日、机上のPC、データセンターのコンピューティング設備を超えて、 すでに、あらゆるシーンで不可避の巨大な変革である、クラウド化を 丹念に、仔細に事実を拾い集めて描き出す、衝撃の書です。 それは、いかに出現してきたのか?いかに急速に発展しているのか? その本質は何なのか?旧モデルと新世代モデルとのせめぎあいの果て に、人類への大きな影響は何がやってくるのか?それをくまなく解き明かし ます。 さらに、著者カーは、それをワールドコンピュータ、「1つの機械」 (ワン・マシン)と呼び、そのおぞましくも、すばらしい来るべき 未来をも丹念に書き表します。すなわち、人間がクラウドを便利に使う その果てには、巨大な神、地球を覆う「完全なる知能」(グーグル創業者 による)の完了を目指すがごとく、世界中のユーザが、せっせと、クラウド に情報、智慧、経験など、この世のあらゆるコトを毎秒インプットして成長 させ、完全なる神、iGodを加速化させている、と述べます。 General Purpose Technologyたる、電力との比喩をたくみにもちいつつ、 ノイマン型知能をはるかに超えようとする、技術と人類の世代交代を ダイナミック、かつ、情緒的に描いた、秀作です。 (佐倉ごるふ/2008-10-17) 池田信夫blog推薦図書。
いまやテレビのニュースでも、クラウドコンピューテイングを取り上げるようになったが、その意味と現状と将来展望を綴った書。ただし、ただのサラリーマンが読むには難解。 著者は黎明期の電力供給の歴史を例えに上げて、「それくらいの大変革が起きようとしている」と警告を発している。 本書の内容があまり理解できなかった私は、滅び行く人類なのか?考えさせられた。 (mikeexpo/2008-12-06) 日本のクラウド本(※)は、
・巨大なデータセンターが出現した「技術的背景」 ・「規模の経済」による圧倒的なコストの優位性 ・IT業界のビジネスがどれだけ変わるか? ・ユーザはどれだけ安く使えるか? ・社内に残すべきシステムは何か? といったIT業界の技術的・経済的な側面に着目しているのですが、 本書の場合は、上記に加えて、 ・消費者にどういう影響を与えるのか? ・(IT業界に限らず)労働者にどういう影響を与えるのか? ・社会はどう変わりつつあるのか? といった社会的な側面についての考察が豊富です。 おおざっぱに言うと、 消費者には、 ・ポジティブな影響が多いのですが、 ある種類の労働者には、 ・破壊的な悪影響を及ぼしつつあること、 一部の起業家(デジタルエリート)に ・富が集中してしまう仕組み・構図 が良くわかります。 本書では、クラウドの発展を、 電力システムの発展(水力・蒸気→自家発電→発電所発電)と比較して、 多くの類似点を指摘して、 同じような歴史を歩むであろうことを示唆しています。 水力・蒸気から自家発電に置き換わって、 最終的に中央発電所から 電力が供給されるようになるまでの出来事を 時系列で整理してみたのですが、 2つのことがわかりました。 1つは、最初に「技術面」で革新的な進歩があること。 もう1つは、圧倒的に効果的な機能や 低価格の製品・サービスであったとしても、 既存設備への投資が大きいと、 置き換えは、なかなか進まないことです。 51ページに記載されているように、 中央発電所は、1902年には、自家発電に対して、10分の1以下という 圧倒的な低コストを実現しているにも関わらず、 40%まで普及するのに5年、80%になるまでは30年かかっています。 ということは、、、 クラウドは、 「持たざる企業」にとっては、現時点で既に 良い選択肢であることは間違いありませんが、 Google AppsやSalesForce.comが提供するような SaaSアプリケーションを「既も持っている企業」では、 すぐには置き換わらないのはもちろん、 少なくとも減価償却が終わる5年以内はありえないでしょうし、 現在のようにハードウェアのスペックが高くて、 ソフトウェアも成熟化してきている状況を考えると、 10年はこのまま行くのではないかと思いました。 (※)日本のクラウド本 「クラウド・ビジネス入門」(林雅之、2009、創元社) 「クラウドの衝撃」(城田真琴、2009、東洋経済) (かつ/2009-03-26) クラウドコンピューティングの現状について書かれた本。
さまざまな視点から考察がされており,クラウドを取り巻く現状を理解するには最適の一冊である。 IT業界にかかわる仕事をしている人にはどなたにも一読をお薦めする。 本書は二部構成からなる。 第一部はクラウド化する様子を過去に電力が工場ごとに小さな発電機を備えて使用していた状態から外部の大きな発電所からの送電を利用するようになった様子をなぞりながら詳述している。 第二部はクラウド化が進行中であるインターネットの現状について述べられている。インターネットの発展により弱体化した活字業界, 同じ嗜好の人間と容易に閉じたコミュニティを形成できるために生じるコミュニティの断片化,少人数で巨大な利益を上げることが可能になったために起きた富の格差など現在起きている様々な現象が分析されている。 非常にさまざまな角度から現在のクラウド化の状況を取り上げており,考えてもみなかった知見が得られることが多い作品である。 (tigerbird/2008-12-29) コンセントをつなげば電気が使えるように、インターネットにつなげば必要なサービスを使えるようになる世界がやってくる。
そのメリットばかりでなく、デメリットもきちんと示してくれ、いつ、どこまで実現してどこまで浸透するのかはおいておいても、技術革新、変革に対する目配りの大切さを再認識。お勧めです。 (ケニー/2008-11-29) 本書の第二部の扉に「我々は道具を創り しかして道具が我々を創る」というジョンMカルキンという方の言葉が引用されている。カルキンとは19世紀の美術評論家であることを今調べたところだ。
本書は突き詰めると この言葉に集約されている。 インターネットという新しい「道具」は恐ろしいほどの速さで僕らの生活に入ってきた。もはや インターネットがない仕事や遊び、つまり「生活」は考えられなくなっている。 僕らはインターネットは「使うものだ」と盲信しているが 本書を読んでいるうちに そんな生易しいものではない点を次第に感じ始めて いささか戦慄する思いがした。 本書の最終章では人間とコンピューターが物理的に接続される可能性が指摘されている。確かに かつて機械が人間の筋力を物理的に補強し 凌駕した。それと同じく コンピューターが人間の頭脳を物理的に補強し 凌駕する可能性は十分あろう。 但し そうなった時に 果たして人間はどうなっているのかという点が見えないし 正直 いささかグロテスクな気がするのだ。インターネットという道具によって創られる人間のイメージがどうしてもわかない。 かつてある人が「新しい技術には毒があり それをどうやって解毒するのかが人間の知恵だ」という趣旨の話を書いていたのを読んだ。 インターネットという新しい技術に毒がある事は インターネットが普及して10年以上たった今なお 賛否両論があることを見ても確かだ。 あとは人間がインターネットの毒を解毒するすべを持っているのかどうかだ。僕の狭い知見の範囲では 解毒剤は出来ていない。というか そもそも「どんな毒があるのか」も特定されていない。毒の中身が分からずして 解毒剤など作りようもない。 インターネットがパンドラの箱ではなかったと後世言われることを祈る思いだ。それほど本書を読んでいて ある種の恐怖感すら覚えたからだ。それを感じただけでも 本当に本書を読む機会を得て良かったと思っている。 (くにたち蟄居日記/2009-01-28) インターネットが普及し始めてから約10年が経過し,いよいよ世界にインターネット技術が浸透してきたという昨今。しかし,著者はその技術の進化を理想主義的な視点からではなく,過去の歴史的な事柄を踏まえて,極めて冷静に分析している。そして,その分析は確かに正しいと思われる。
まず最初に,現在のインターネット技術の普及は,20世紀初頭の電気の普及に似ているという著者の指摘は,なるほどと思った。電気が普及し始めた頃,当時の人々は,電気を使えば何でもできるというある種の理想主義的な発想を持っていた。そして,電気は確かに今までできなかったことを可能にはしたが,「何でもできる」というまでにはいかなかった。現在,インターネットがあれば何でも出来るという幻想を抱いている多くの人々に対して,著者は「そんなことはない」と異論を投げかけている。また,インターネットの普及は利便性の向上に繋がると同時に,私たちは今まで以上に監視された社会で生きていくことになると警鐘を鳴らしている。私たちがインターネットで何かを検索したり,あるいはブログに日記を書いたりすることで,第三者がその人物を特定し,プライベートな情報を意図も簡単に開示できてしまうことを問題視している。そして,コンピューターを使って利便性を得ようとしている人々が,実はコンピューターに使われ,自分自身の生活をコントロールされていると述べ,今後それが益々ひどくなるだろうと述べている。つまり,著者の考えでは,インターネットは決して良いことばかりでなく,人間の人間としての生活を変化させ,場合によっては悪い方向へすら誘う可能性があるのだと極めて冷静に分析しているのである。 私は,著者の述べていることは正しいと考える。しかし,残念ながら,その上で著者の意見に同意できない。なぜならば,著者の意見はあまりにも冷静すぎるからである。確かに,現在インターネットという革命が起き,人々は理想主義的な発想に踊っている。梅田望夫の「ウェブ進化論」をはじめとする多くの著書は,これからインターネットで世界が大きく変わることを喧伝している。そして,未来に対する多くの夢を語っている。確かにそれらの夢の多くは,夢でしかないかもしれない。実現されないかもしれない。しかし,私はそれでも良いと思っている。なぜなら,今は「夢を語る時期」だからだ。インターネットの革命により何が起こるかわからないという期待と不安は確かにある。しかし,その可能性を信じて,大いに夢を語ることの何がいけないのだろうか。私自身は,梅田望夫氏が述べているような明るい未来を信じたい。たとえ,そうならなくても。そう考えることで,生きるモチベーションが格段に高まる。この本の著者が述べていることは,真逆で,とても懐疑的である。例えるならば,試合で優勝したチームに対して,「次は勝つかどうかわからない」と冷水を投げかけているようなものだ。一緒に勝利の美酒に酔おうとはせず,それを傍観している。そのように感じる。 少なくとも私はこの本を読むのに疲れたし,読み終わってモチベーションが下がった。著者の述べていることは冷静で正しく,学ぶことも多かった。しかし,著者のような考えでは,インターネットは怖いものとなり,使えないものとなり,最終的に私の生きるモチベーションは下がる。間違っていても良いから,夢見る少年のような心を私は持ち続けたいと考える。 (長谷川 純一/2008-10-26) 一部と二部に分かれている。おおくの著作・発言が引用されていている。
一部は電気が発明されてそれが一般化する様子とネットが広がる様子を書いている。電気は労働を進化させた。ネットも生活を進化させるだろう。 二部は、成功しているネット上のサービスについて書いてある。アメリカンドリームをはたした若者や、ビルゲイツなど有名人の話からネットの未来を読み解いていく。 (与一/2009-06-27) 難しい表現もなく、読みやすい本。
22件のレビューうち参考になった順で15件までを表示しています。googleを中心としたサービスの転換及び今後の展開についても、わかりやすい表現であった。 これからクラウドサービスになんらかの形で関わる人にとっては、非常にためになると思われる。 (ハム太郎/2009-06-05) [16件以降をamazonで見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
|
フラット革命
ASIN:4062136597講談社(2007-08-07) 佐々木 俊尚 売上順位:145856 ¥ 1,680(中古:¥ 40) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:116
既存メディアの権威が低下し、マスメディアの提供する情報と
一般ユーザーの価値が「フラット」になる世界を占った本。 といっても本書の語り口は決してオプティミズム一色というわけではない。 (もちろん、アンチネット本であるはずもないが) メディアの担い手にさせられた「ネットのあなた」に 突きつけられた重い課題を鋭くえぐっている。 これぞジャーナリストの仕事と言える一冊です。 フラットな世界に凡百の言論が生まれようと、 これだけの仕事は誰にでも出来るものではないと思う。 ネット嫌いな人もマスコミ嫌いな人も、 あるいはそれぞれ逆の人も、 この本は読んでおいた方がいい。 (どあーず/2007-08-20) 筆者の格子は
(1)インターネットの出現により、マスメディアには「匿名言論の登場」「取材プロセスの可視化」「プログ論断の出現という危機の発生 (2)マスコミは総質社会ではないのに総中流を代弁する「われわれ」が記事を書いている。 (3)インターネット社会では「われわれ」でなく「わたし」という個人が枠組みを超えている。 (4)共同体構造は消滅し、社会に対してシビアになっている。 (5)マスメディアの「公」が消滅しつつある。 (6)ネット上の議論は誰でも見える。これが「わたし」が実質「公」となりつつある。 (7)以上から新たな民主主義が生まれつつある。 ということだと思う。将来、ラディカルな民主主義につながっていると思われる。 近未来予想として、面白く読めました。 (ハスキルfan/2007-10-09) 「ことのは」とか「出会い系嬢の憂鬱」のような
マニアックな事例を引いて、目の覚めるような 論考をやってのける切れ味の鋭さはさすが! ネット中毒の人はいざ知らず フツーに暮らしていたら死ぬまで気づかないような 問題提起がつまっていて、内容は充実している。 新書の倍の値段だけど十分元が取れる。 内容的には間違いなくこれまでの佐々木本の中で最高傑作といえよう。 惜しむらくはタイトル。 タイトルが某ベストセラーを連想させるもので なんか俗に媚びた感じがしたのでマイナス1。 まあ、内容に齟齬はないんだけどね。 (山田のキモチ/2007-08-22) ウェブの出現とインターネット・インフラの整備は社会に大きな変化をもたらした。それは、mixiなどのSNSや、2ちゃんねる、ブログなどによって起こった。それぞれ程度は違うがそれ以前とは圧倒的に違う点がある。発言者の地位や年収など立場に影響されず、発言内容のみに価値が見出されるということだ。これが本書のテーマであるフラット化した社会を構成する要素となっている。
大手メディアが流し続けてきた情報は以前は大雑把に「間違っていることもあるが、まぁたいていは正しいことを言っているんだろう(だって信頼できるメディアが流しているんだから)」というふうに見られていた。しかし、インターネットの出現で個人がさまざまな情報にアクセスできるようになり、また、才能のあるブロガーが自由に的確な批判を権威のある記事や人物にするようになり、以前、漠然と信頼していた媒体が相対化され価値が下がってくる。発言したものよりも、発言そのものが大事になってくる。 しかし、そうやってすべてがフラット化してしまうと、危険な言論が出現したときに以前は新聞やテレビという「公器」が果たしていた防波堤の役割は誰が担うことになるのか。そいういう疑問が提起される。この疑問に対し、著者は互いに批判しあい議論を戦わせることで公共性が立ち上がっているのではないかと書いている。 少し前に「『みんなの意見』は案外正しい」という本などによる「集合知」がネットの本質としてロングテールとともに流行ったが、これは実際に機能していると思う。互いに批判しあうことでおぼろげに立ち上がる議論の空間の雰囲気は案外皆が受け入れやすい妥当なところに落ち着くのではないかと思う。これは、安心できるけれど窮屈な、権力と服従が支配する以前の社会に比べて住みやすいものになるという感じがする。 たとえその新しい社会に参加する人々が以前に比べ分断されていて孤独な戦いを日々戦い続けなければいけないとしても、その戦いの中でセレンディピティという偶然で幸福な出会いを多く経験することができるならば、以前に比べて幸福度の総計という点で考えればそれは高まるのではないかと思う。 (mbookdiary/2007-10-10) 本書はおもにインターネットがもたらした変化,とくに言論のフラット化 (匿名でも権威があっても「何を言ったか」だけで判断される) と,ウィキペディアなどにおいて意見の集約が困難になっいること,セレンディピティによって人と人とが出会いやすくなったことについてのべている.しかし,それと同時に日本において 2000 年代前半に「戦後世界」のわくぐみとそれを象徴する共同体が完全に崩壊した崩壊したことによって人々がばらばらにされたこともフラット化のひとつであり,それが「出会い系」へののめりこみを生んでいることも指摘している.このようなネットだけにとらわれないはばひろい視野はまなぶ価値がある.
(Kana/2007-10-01) タイトルに魅かれもっとオプティミスティックなビジネス本だと思って読み始めたら良い意味で期待を裏切られた。
本書は既存メディアとネットメディア(メディア、と言い切れない部分もあるが…)の違い、お互いの嫌悪感を豊富な取材、実体験を通じて描いている。 インターネットメディアが登場した当初、大手マスコミ人はそれを軽んじ「便所の落書き」と侮るキャスターもいた。その一方、自らは「社会の木鐸」を任じ、「ネットに匿名で書いている奴らは責任感がない」ゆえに「公」ではない、と言い切る既存大手メディアは、放送法で縛られる許認可事業であったり、記者クラブ制度や、政府や公共機関からの情報提供をあてにする引き換えに報道に偏向がある部分もある。 ネットの普及に伴い、こうした偏向を嫌い、またそれぞれが高度な専門性を持った個人が(既存メディア記者はどうしても広く浅くになりがち)それぞれの知見を公開し、すなわちネットでは大手メディアにはない情報を与える理想の場になるかに思えたが… というのが前段で、しかしネットにもやはり欠陥があった、というのが特に著者の実体験にもとづく「ことのは事件」で顕著に描かれる。大物政治家、大手メディア、人気ブロガー、出会い系にハマった女性など、多くの取材に基づくレポートはやはり新聞記者出身とうならせる。事件と言っても何か犯罪が行われているわけではないが、まるで面白いミステリーのように一気に読んでしまった。 もちろん、大手メディアには優秀な記者が豊富な人的ネットワークを活かして取材する力があるし、ネットにはどんな個人も発言することができる、すなわち究極の民主主義が存在する。双方にいいところがあり、欠点もある。情報を受ける側はそれを取捨選択していくほかにはないのであるが。 (blackstar/2007-08-25) 今まではマスコミの権威による「誰が」書いたのかが重要であったのが匿名記事の増加に伴い「何を」書いたのかという内容重視になってきています。誰もがマスコミと同等の発言力を持つ可能性がありネット社会によりマスコミ権威が脅かされている現状をフラット革命と呼んでいます。
著者の膨大な取材により非常に内容の濃い1冊になっており楽しく読めました。結論としては失われた「公共性」が必要(しかしシステム化はほぼ不可能か)ということですが、問題提起としては有益な本であると思いました。ただしネット社会とは言っても本書ではあくまで日本国内のみ取り扱っていますので注意が必要です。 新聞は絶対だと考えておられる年配の方々に是非読んでいただきたい良書だと思いました。 (読書好き/2008-02-25) 氏はウエッブ2.0関連の著作が多く、少なからず私も読ませていただいたが、取材の濃さは本書が一番ではないだろうが。
自身が元マスコミであるということから来る使命感もあるのだろうが、冒頭の「元マスコミによるマスコミ批判」とでも言うべき某大手新聞社との対決劇は特に秀逸だ。 (mikeexpo/2008-02-07) 深みがあっていい本だと思います。
最近のインターネット関連の書籍のほとんどがビジネスサイドに関するものばっかりであったのに対して、この本は人間そのものがどう変わるのか?公共性はどうなるのか?社会はどうなるのか?といった問題意識を提起している。 一種のルポルタージュになっているので、サっと読めるものでもないが、読み通せば確実に、これは考えなければいけない問題だなという、宿題に似た感じを与える本である。 特に、匿名性が維持されるネット内において建設的な関係性・公共性をどう維持していくのか?という点は深く考えていかなければいけない問題だろう。 ネットビジネスの事例やチャンスを求める人にはフィットしませんが、一種の社会学上の重要な問題意識を提起することに成功していると思う。 (アマゾン太郎/2007-10-17) 「グーグルGoogle−既存のビジネスを破壊する」、「ネットvs.リアルの衝突−誰がウェブ2.0を制するか」などIT・ネット分野に関する著作で有名なフリージャーナリストの佐々木俊尚氏 の最新作。
「フラット」といえば、トーマス・フリードマン氏の「フラット化する世界」 を想起するが、まさにインターネットという新しいテクノロジーの出現で世界がフラット化する中で、マスメディアと個人の激しい相克が始まっており、フラット化とは何か、これからどういう革命が起こり、僕らの住む世界がどう変わっていくのかについて筆者のネットに関する深い知識に基づく興味深い知見が示されている一冊だ。 そのプロローグには私たちの世界に起こりつつある革命的な変化の象徴として、昨年のタイム誌の「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)」としてその表紙にパソコンの画面にミラーを貼り付けた「You(あなた)」が引用されている。(YouTubeやブログ、SNSといったウェブ2.0の出現で今や個人が力を持ち、世界を変えようとしているという意味で今年の主役をパソコンの中の「あなた」としたもの。) 僕がこの本の中で最も興味を引かれたのは、インターネットにおける匿名性の問題だ。佐々木氏は、匿名だから信用できない、匿名だから無責任として、いまだにブログなどの個人のインターネットメディアに対して否定的、もしくは攻撃的な姿勢をとり続ける大手メディアや柳田氏などの一部知識人とは一線を画し、いまだ混沌の中にはあるもののインターネットという力を得た個人は匿名すなわち、肩書きや権威に頼ることなく、ロジックがしっかりしていれば大手メディアもかなわないような力を持ちえると力説している点だ。彼は言う。 「その世界では、匿名というだけで否定されることはない。情報源がきちんと提示され、そこから展開されたロジックが説得力を持っていれば、匿名言論であってもきちんと評価される。もちろん、16歳の高校生でも、小学生であろうと80歳の高齢者であろうと、あるいは会社経営者でもフリーターやニートでも、その属性や社会的地位によって評価は揺るがない。」(P.276) この事実は権威にすがる人達にとっては、とんでもなく不愉快な出来事だ。だからこそ、匿名性を攻撃しているとも見える。 かくいう僕もブログやMixiが生活の一部になっており、インターネット上での意見交換でそのことを痛切に実感している一人だ。これから何が起こるのか、そしてその革命的変化の中で自分をどう表現し、ふりかかってくるリスクをどう避けるか、いろいろな示唆を与えてくれる一冊だ。 ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を楽しんでおられる方、インターネットでのやりとりに一抹の不安を感じておられる方、メディアの行く末に関心のある方、必見の書です。 (ラッキーメンタイ/2007-09-14) 著者のこれまでの本には刺激されることが多く、今回も大きな期待をもって手にしました。しかし本書は私には少々難しく、だからこそ"food for thought"ともいうべき事柄が数多くありました。私自身が考えるべき課題として以下の点を書き留めておきます。
1)難病の少女が米国で心臓移植を受けるための募金活動を、あるブログがこう批判したとあります。(20頁)「心臓移植を必要とする患者数は、提供される心臓の数を上回っており」、少女が「救われる確率が増える分、リスト入りしている他の患者が死ぬ確率が高くなるだけ」。だから「一人の命を救うためにとてつもない大金を集める」活動は「(臓器を横取りされて死にゆく患者)を殺すことを幇助している」。 ということは募金によって少女の渡米が実現すると誰かから臓器を横取りする事態が起きるということでしょうか。移植待ち患者の順番づけに(横取りを許さないような)厳格な規定はないのでしょうか。 仮に横取りが起こるとしても、批判すべきは募金活動ではなくて、横取りしないと救われない命があるという今の移植事情のほうではないのでしょうか。 2)「公共性」はこれまで、メディアに登場する知識人たちが担保してきたが、ブログの拡大によって今や無数の「わたし」が公共性を担保する新しい時代になるという見方が綴られています。(277頁) しかし、私や私の周囲にいるサラリーマンの多くは無数のブログに目を通す余裕はほとんどありません。ブログによって公共性が担保される時代が来ると、私のような時間のない者はその公共性から排除されてしまうのでしょうか。 また、書かれている内容に大きく頷けるようなすぐれたブログを書ける(公共性を担保できる)ブロガーと、ノイズしか書けないブロガーとの見分けは、私のような駄文しか書けない大衆にはかなりハードルの高いことです。どうしたらよいのでしょうか。 (yukkiebeer/2007-11-04) 通常、事実を積み重ねた上に意見を書かなければならない物だが、
結論有りきの意見の元に事実をよりわけていて残念です。 中でも毎日新聞の記者の項は、毎日新聞記者Iの私的な携帯番号を ばらまいたのは誰なのか、佐々木氏は知っているのに、 Gという男という記述をされておらず、逆に毎日新聞の記者の事をIとだけ表現している上、 GがIの番号をばらまいたり私的な携帯に電話をした事をわざと抜かして書いてあって残念。 全部イニシャルか、全部実名で書いた上、事実を書くべきだった本。 (アマゾニア一郎/2007-08-09) 「次世代ウェブ」という新書で気に入った、佐々木俊尚さん。この本では、ネット社会の流れを手放しで喜ぶばかりではなく、ネガティブな部分もあわせて紹介してあり、文章のキレもよく、すばらしい本でした。
この本の構成はおおむね4章に分かれるのですが、最初の章では、1999年に筆者が毎日新聞記者だったときのエピソードが紹介されています。 個人が事故現場の写真をネットに掲載し、それを毎日新聞が問題にした(つまり、責任あるマスコミならいいが、責任をともなわない個人がそんな報道まがいのことをしては良くない)というエピソードです。今なら普通のことですが、当時は筆者によれば「新聞社のインターネットに対する拒絶反応があった」ということで、ネット叩きが起こったようです。 そのようなエピソードから始まる本書は、いかにもネット礼賛に進みそうなのですが、そうではなく、ネットで起こっているリアルな問題にも触れているところが興味深かったです。 たとえば、Wikipediaの編集合戦や、「加藤の乱」について、加藤紘一がインターネットに乗せられてしまった面があること、そして最終章、筆者自身も巻き込まれたという「ことのは事件」の丁寧な紹介。そこでは可視化、が大きな論点となっていました。 これらをまとめると、第4章のタイトルにもあるように、「公共性を誰が保障するのか」という点が、筆者のもっとも関心のあるところなのかもしれません。 >世界で起きていることすべてがフィルタリングされ >しかし砂糖菓子のようにくるまれた安心社会に >戻るのか >それとも生々しい現実と相対することが可能で >しかし自分の頼る場所も見えなくなった浮遊社会 >へと歩みだすのか >つまるところわれわれは、この二つの世界観の >選択肢に迫られているのである。 本書で明らかに述べられているのは、既存の知識提供システムはもう終わっているということ。だけど、ではどうなってゆくのか、ということは、まだ誰にもわからないのでしょう。また数年後、この筆者の考えを読みたいなと思いました。 わたし自身はインターネットを楽しく使うだけの素人ですが、そんな素人にとっても面白い時代になったなあと感じています。これからの変化を興味深く見つめてゆきたいと思いました。 (miyama/2008-12-16) 「フラット革命」という威勢のいいタイトルとは裏腹に、本書のテーマは“フラット化が生み出す新たな難問”に収斂していく。これまでの著作では、元新聞記者ならでは手腕でグーグル、ウェブ2.0といったネットのリアルが客観的に整理、提示されていたが、本書では自らもネット上の事件の当事者として登場するなど、その趣き、肌合いを変えている。だが、この混沌、未整理、未決着こそが今のネットのリアルだろう。マスコミによる一面的な<われわれ>は崩壊し、ネットの<わたし>が増殖するという流れは誰しもが感じているはずだ。一方で人は自らの世界観の中だけでは生きていくことが出来ない。「どのようにして私は外の世界につながっていけばいいのか?」という欲望はネットの出現によって逆に強度を増している。大塚英志の言う「公民の民俗学」という一種の理想論が本書でも語られている。“つまりは個の確立こそが、公共性につながっていくという考え方”。ところがそれってやっぱ一筋縄ではいかないんだよな。“つまりはフラット化が過度に進行すれば、<公>が消滅してしまうのではないか”というアンチテーゼも著者は指摘している。
全14件のレビューを表示しています。もうひとつの、“リアルの人間関係と、オープンな情報共有”の折り合いって論点も難しい問題だ。著者は、“ネットの世界での評価が、そのままリアルの世界での評価とイコールになる時代は、まもなくやってこようとしている”って言うんだけど、僕はそれはちょっと?と思う。ネットとリアルの部分的な互換はあってもいいけど、まったく重なっちゃうのは勘弁だ。逆に、ネットにリアルが、リアルにネットが全面的に流入していかないようにする弁が必要であり、そのひとつの可能性が「匿名」だ。著者が原則認める「匿名」については僕も同じ考え方で、「匿名」はネット上で人格を持てばいい、つまり「通名」的「匿名」は絶対あって然るべきだと思うのだ。 (盥アットマーク/2007-12-15) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数: |
他の画像を表示w:13 h:18 500page |
デジタルネイティブが世界を変える
ASIN:4798118869翔泳社(2009-05-14) 翻訳:栗原 潔/ドン・タプスコット 売上順位:3399 ¥ 2,520(中古:¥ 2,080) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:4
・とかくデジタルネイディブ世代というと
全1件のレビューを表示しています。他人とのコミュニケーションができない、身体が弱い、集中力がない、 などと言った評価が成されますが、本書はそこを緻密なデータから理論構築しています。 ・結論から言うと、フラットに分析すると、非常にポジティブに捉えるのが良いであろうと。 −知能指数は上昇している −視覚の処理能力が高い −マルチタスクが得意 −人とコラボレーションすることが得意 −多くのデータをまとめ上げること、調査する能力が高い ・デジタルネイディブ世代をどうやれば活用できるかにも丁寧に記述しています。 →フラットな立場から、非常に参考になる提言が詰め込まれています! (Pt/2009-05-25) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数:この商品をリストに入れている人:
|
|
ウェブは資本主義を超える 「池田信夫ブログ」集成
ASIN:4822245969日経BP社(2007-06-21) 池田 信夫 売上順位:98893 ¥ 1,785(中古:¥ 1,076) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:8
刺激的な書題の付いた池田信夫氏のこの著作は、04年8月から書きためた氏のブログの集成である。従って、コンテンツは様々であるのだけれど、今日におけるグローバル化・デジタル化した資本主義経済との関連を一言で表せば、「現代のいかなる産業もムーアの法則による創造的破壊をまぬがれることはできない」(P.98)ということであろうか。 確かに、日進月歩する情報通信産業の分野では、インテグラル型の「持続的技術」に対するモジュール型の「破壊的技術」の優位性が明らかとなりつつあるようだ。「技術が経済制度を決める」という前提を措くならば、垂直統合型(製造業型)アーキテクチャは水平分業型のそれに取って代わられる、というパラダイムシフトの像が否応なく浮かび上がってくる。 とはいうものの、私には、たとえば「Nスペ(NHKスペシャル−引用者)は70分バージョン(試写版)が一番おもしろい」(P.54)とか、外務省と同じようにNHKの内部にも存在するらしい「チャイナスクール」(P.58)の暗躍とか、そういった著者のNHK職員時代の内幕(暴露)話や、日本におけるメディアバイアスの問題などについても大いに興味を引いた。 無論、著者の専門である情報技術やメディアの未来などに関して、それなりに参考にはなるのだが、論調として独断的(強引?)な箇所もみられる。やはり、本書の後に刊行された『過剰と破壊の経済学』(アスキー新書,07年12月)を併読することで、指数関数的な技術進歩の代名詞といえる、先述した「ムーアの法則」の“破壊力”などが少しは理解出来よう。 最後に、本書との直接性はないのだが、大江健三郎「沖縄ノート」裁判を巡る文芸評論家・山崎行太郎氏とのネット上の“論争”は、最終的に決着がついたのであろうか…。一介のネットイナゴ(笑)としては気になるところだ。 (仮面ライター/2008-03-14) 池田氏のブログを通じて氏の物事の本質を鋭くえぐる思考と特定の立場にとらわれない言論に感銘を受け、この本についても興味がありました。
ブログを読んでいるだけでは時に難解で、断片的にしか得られなかった氏の論点を、よりわかりやすい形で理解することが出来、非常に面白かったです。 また、製造業で働く身としてドラッガーの言う’21世紀の製造業は単純な製造業ではありえない’という示唆が、心に引っかかりながら明確には理解できず、実務に結びつけられずにいたのですが、本書で展開される’資本主義の先にあるもの’や’経済理論’によってこの言葉に対する自分なりの答えに近づけたように思います。 (Yoshi/2007-09-17) 池田信夫は,知る人ぞ知る情報通信分野における評論家だ.元NHKのプロデューサの経歴を持つ著者がTV業界の内幕に詳しいのは当然のことではあるが,さらにくわえて元々の専門の経済学の知識を生かし,日本の情報通信業界を取り巻くさまざまな現象を,極めて深い洞察力によって解説していく様は,著者ならではの圧倒的な迫力を感じさせるものだ.
同タイプの評論家に東大の野口悠紀夫がいるが,野口氏があくまで理論的裏づけを元に現実社会を斬っていくのに対し,池田氏のそれは現実と理論の間の取り方が絶妙なのが面白い.たとえば,インサイダー取引によって利益を得るものがいるのは株式市場の整備が不完全だからである,と考えるのが野口氏なら,池田氏はインサイダー取引規制は株式市場が一般投資家を呼び込むために考えた人為的制度に過ぎず,そもそも市場はインサイダー情報によって成り立っているものだ,と考える. 氏の現実的な視点と理論の二刀流の切れ味は極めて鋭い.経済が専門家の割りにはハイテク技術にも詳しく,日本のTV番組はなぜ低俗化の一途をたどるのか? 日本の携帯電話メーカはなぜ国際競争力を持てないのか? なぜ日本に画期的なIT企業が生まれないのか? などの諸問題について,日経新聞を読むより遥かに説得力のある解説が展開される. かてて加えて舌鋒も鋭く,「(地上デジタル放送に)こんな横暴なコピープロテクトをかけているのは日本だけである」「日本の銀行はライブドアの1万倍以上の粉飾決算をおこなってきた」「(TRONの失敗)が...外圧でつぶされたという物語に仕立てるのは,歴史の偽造」「NTTとNHKの研究所は必要か」など,まさにわが意を得たり! 多少の経済学的な知識があればより楽しく読めるが,そうでない人にもぜひ読んで欲しい,画期的な評論だ. (ぴかーど/2007-08-13) ・本書のカバーしているテーマは非常に広範囲で、
各課題について、本質の抽出とその原因分析 本来あるべき姿の提示など、論理に説得力があります。 ・このような方がブログで持論を展開され、それを一般庶民である私たちが 即共有できる。すごい時代になってきたものです。 ・展開されている範囲が多岐に渡っている為、私の書評では要約しきれませんが。 ・個人的に「誰かここを指摘してくれ!」と以前から思っていたことを ズバリ斬って下さり、すっきりした部分がありましたのでそこを。 ・”過剰なセキュリティ要求が「ITゼネコン」を太らせる”の項です。 −住基ネットのデータは全国民分で10GBほど、 圧縮すればCD−ROM1枚に入るほんの僅かなデータに400億円も 注ぎ込み、24時間交代の警備という多大なランニングコストをかけている。 −この例からも分かるように 情報セキュリティ分野は費用対効果の評価が最も歪んでいる分野である。 (ITゼネコンから見れば”濡れ手に粟”ということだ。) 本来、どういうリスクをどれくらい減らすか、その為にコストは どの程度かけるべきかを冷静に評価すべきだが、それが成されていない、と。 −「万一、事故が起きたら大変ですよ」というITゼネコン= 大手6社(ex.NTTデータ、NRIなど)の脅し をそのまま丸飲みし 過剰なセキュリティ要件から「特注」の大型機と専用線を発注してしまうと。 −その問題は発注する行政側がリテラリーが低すぎることにある。 (ITゼネコンは税金から暴利を貪っているがそのモラルは 追求しても仕方ない、とする立場) −またその背景に、櫻井よしこが住基ネットで展開したような ヒステリックな反対運動も影響している とも書かれている。 →全くその通りだと思う。 対処方法は一つしかなく、国民が賢くなること。 (その為にもメディアが冷静に報道することを切に望みます。) (Pt/2007-09-23) 著者は上武大学大学院経営管理研究科教授。主にインターネットなどの情報産業の動向に詳しい論客として知られる人物。自身のブログに掲載してきた文章を加筆修正して一冊にまとめた書です。 大学教授という肩書きからは想像できない読みやすい文章を綴るのは、著者がかつてNHKの番組ディレクターを務めた人物だからでしょう。小難しそうな経済問題を老若男女に向けて分かりやすく切り取ってみせる手腕はなかなかのものです。一日で読み終えました。 著者がみつめる対象は、著作権の延長問題、最低賃金、メディアのバイアス、日の丸検索エンジン、インサイダー取引と実に多岐にわたります。そしてそれぞれについての著者の論を追うと見えてくるのは、現今のメディアによって報じられる経済事象の多くが、実態を必ずしも正確に写し取ってはいないという事実です。 例えばタクシーの規制緩和によって運転手の労働条件が悪化したという世間でよく耳にする批判に対して(89頁)、著者は資料をたぐって、規制緩和によって運転手3万人分以上の雇用が創出されたと割り出し、収入ゼロであったかもしれない3万人が300万円の年収を得られるようになったと論じます。規制緩和によって労働条件が悪化するという世評は、「今雇用されている人の待遇だけを問題にし、労働市場から排除されている本当の弱者が視野に入っていない」と指摘します。 言われてみれば確かにそうだ、と思わせる著者の論理展開にいちいち頷かされると同時に、どうしてメディアや政官界はそうした見方をしないのだろうと訝しく思うことしきりです。おそらくメディアや政官界に、事象をきちんと捉えるだけの眼力がなくなっていて、思い込み(といって悪ければ、結論)を先に立ててからその枠に事象のほうを都合よくはめ込んでいくという事態が起こっているといえるのかもしれません。 世の中を見方がちょっと変わる、大変勉強になる一冊です。 (yukkiebeer/2007-11-10) 官僚/経済界などのプラットフォームの弊害に言及しつつ、国内の
「通信、IT、ネット事業、テレビ、新聞、ネットメディア」分野 が持つ課題を浮き彫りにする。 著者は高い視点から情報通信メディア産業界の旬な課題を詳細具体 的に斬る。業界に身を置く者としては痛快だ。 冒頭に列記した各情報通信メディア産業界は、これまでは全く 別の業界であり、お互い関心も無かった。 しかし、インターネットの影響度が増すにつれ、お互いの存在 を無視できなくなりつつあるらしい。そこが著者や佐々木俊尚 氏の存在価値が高まる所以。 情報通信メディア産業の革新は世界規模で進んでいるが、日本 では内需産業。本書中で取り上げている携帯電話事業に限らず、 日本の情報通信メディア産業界は国内しか見ない。 「内需」が前提ならば、企業にとっては「日本型"システム" by カレル・ヴァン・ウォルフレン」に寄り添った戦略がベスト。 既得権益を有する既存プレイヤーが最も恐れるのは、イノ ベーション(より具体的には"破壊的イノベーション" by クリ ステンセン)だ。特に巨大な利権を国から付与されている新聞、 テレビ、(その上に乗っかった)広告会社、通信の雄はイノベ ーションを全力で潰す。 IT事業者は閉ざされた国内企業の顧客獲得、規模拡大競争に 躍起だ。 ネット事業者が狙うのは、せいぜい国内企業からの広告費のお こぼれに留まる。 著者はそんな業界を、バッサバッサと斬り続ける。 著者は情報通信メディア産業界"システム"の中核たるNHKを退 職し、現在は大学教授。"システム"の外側からさらに意見を述 べやすくなったのだろうが、その一方で主体者として"システム" の改革ができなくなったことはどう整理しているのだろうか? 多くの現役労働者は本書を読んで「そうだよな」と溜飲を下げ つつ、今日も「文学部唯野教授」の世界に生きる。 結論。関連業界人は、恥ずかしい思いをしないためにも、本書 の知識レベルは最低限必要。 (On the water/2007-10-09) 硬派なコラム集である。
難しい言葉も多い。 自分はITについては弱いことを自負しているので、 あまり気にせず読み飛ばしながら進むのだが、 悲しいかな経済についても理解できない(難しくて)言葉が多い。 ただ、おもしろい。 なるほど、ふむふむ、その通り!の連続だ。 著者の紹介する様々なエピソードを読み進むと 自分の日々の仕事が、非効率的で時代を見るピントのボケたものであることがわかる。 実に刺激的な一冊だ。 ただ、タイトルは少しわかりにくい。 (コーヒー牛乳/2008-10-20) 思いきったことを書く人が減っていると思う。ブログも書籍も、ひとをほめる言説があふれており、批評性が見あたらない。
そういうなかで、池田氏のブログをまとめて書籍にしてくれたのはありがたい。 (東京悟郎/2008-02-17) 目から鱗な内容が盛りだくさんです。
全9件のレビューを表示しています。普段メディアに接するとき、視野が狭くならないようにと気をつけていても業界の専門用語やWebの記事に踊らされてしまうのが常ですが著者は違います。非常に高い視野から物事を見ておられポイントを見事にズバッと述べられています。 わたしもIT業界の人間なのでWeb2.0などについてなんとなく分かった気になっており、「こうこうこういうもの」と勝手に解釈していたのですが本質を捉えた著者の記事にドキッとさせられました。 非常に面白い視野からの記事が多く、時間をかけてゆっくりじっくり読みたいと思える非常に希な良書だと感じました。IT関連の方には特にお薦めです。とても面白く読めました。 (読書好き/2008-03-02) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
|
オープンビジネスモデル 知財競争時代のイノベーション (Harvard Business School Press)
ASIN:4798115010翔泳社(2007-11-20) 解説:諏訪 暁彦/翻訳:栗原 潔/ヘンリー・チェスブロウ 売上順位:18731 ¥ 2,415(中古:¥ 1,700) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:9
イノベーション仲介企業とトロール ||||||||
前著に比べ、より具体的にオープンイノベーションの必要性、その実現方法等が具体的に記載されていて、理解しやすい。イノベーション市場における新しいプレーヤーとして、イノベーション仲介企業と筆者が名づけた企業が、6章、7章で紹介されている。IPによる経済の活性化をする企業としてポジティブな側面を中心に記載されているが、例示された企業の中にはすでにトロールと言われているところもあり、もう少し深い記述があるとさらによかった。オープンイノベーションの今後の動向を知るにあたり、目の離せない著者だと思う。
(ガラパゴス犬/2007-11-25)
技術やアイデアは無限の可能性を持っており,
またその技術やアイデアには無限の出所が存在する。 このような考え方を持ち, ビジネスにおいて最大限それを活かすために工夫する。 ことが非常に大事であるということです。 社会的な最大化を目指しイノベーションをオープンにしよう というならば非常にわかりよい主張ですが, それがひいては自社の利益につながるというのは, 間接的な利益に結びついているという側面があり 企業にとっては容易に受け入れることはできないでしょう。 その証明のために知財市場の現状の紹介と, 取るべき方法について例を交えながら説明しています。 理論的にはしっかりしており, ためになるものだという印象を受けました。 ただし,このようにしてうまくいった事例は, ほんの一部の企業で有用な成功例であるように感じます。 これは一つのブレークスルーとして 受け取るべきではないでしょうか。 唯一無二の絶対的な方法ではなく, 打開策の一つとして非常に面白いものであると考えています。 (pacman/2008-05-16) いわゆる「オープン・イノベーション」について書かれた本。
全3件のレビューを表示しています。閉鎖的なIP管理では、経営資源を有効活用し切れずにイノベーションを提供する機会を閉ざしてしまっている可能性があるので、製品ライフサイクルに応じてIPをオープンし、顧客にソリューションを提供するビジネス・モデルを実現する重要性を説いています。 とても説得力ある説明ですが、一企業で実践するには断片的ではなく全社的な変革が必要なので、まだ日本では難しい気がします。実際、取り上げている仲介ビジネスも日本ではかなり苦戦してるようですが。ただ、近い将来「オープン・イノベーション」の考え方がどんどん浸透していくことは間違いないと思いますので、読んでおくのに損はないでしょう。 (ほそみち/2009-05-02) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.5 はてブコレクション数: |
|
民主化するイノベーションの時代
ASIN:4903241076ファーストプレス(2005-12-09) 翻訳:サイコム・インターナショナル/エリック・フォン・ヒッペル 売上順位:38843 ¥ 2,940(中古:¥ 1,960) これを買った人はこれも買ったよ![一覧で見る] |
レビュー総評点:15
著者は、ソフトウエアだけにとどまらない、と前置きをしていますが、
本書で多くの紙面を割いているのは、まぎれもなく、オープン・ソース ソフトウエアのムーブメントです。 この分野が、特にリード・ユーザ改善が顕著に見られるということも あるのでしょうが、時代は、「私、消費者、使う人」「私、企業側 で開発して提供する人」というような、わかりやすい分業時代、すなわち 同品種大量生産、大量消費時代がとっくに終焉し、多様な価値観を、 コミュニティで共有しあい、ユーザと企業がいったいとなって、製品、 技術の革新を進めていく時代の入ったことを実感できます。 タイトルはイノベーションとなっていますが、本書にたくさん掲載 されている事例は、「革新」的なものもあれば、「改善」を 指している場合もあり、一概に、すべてがユーザ主導のほうがよい、というわけではなさそうです。 そして、本書の、多面的な実証分析を通じて、確かに、「知識経済の 時代」に突入したことを改めて認識しました。 オープン・ソースの世界や、マウンテンバイクの歴史は大変 興味深く詳説されていて、おもしろいです。 (佐倉ごるふ/2006-02-15) 製品や、サービスの研究開発や技術革新の活用、それはメーカやサービス業者の専門領域。このような疑われることもない常識が、企業の革新の機会を覆い隠している。
本書は、米国における実証的な研究をベースとして、先進ユーザによる製品の改良・工夫・改善が、経済的にも必然性を有すること。そして、そのような先進ユーザの自発的な動きを製品開発プロセスに巧みに組み込んで成功している米国企業の事例が紹介されている。 製造業からソフトウェア、サービス産業に至るまで、さまざまな事例が示されており、自社ではどうか、自分の業界ではどうか。そのようなことを考えるためのきっかけが溢れている。 実際に、先進ユーザによる自社製品・サービスの改良・革新という現象を、どのように経営に体系的に活用するか。その概念的な道具立ても紹介されており、実用性は極めて高い。 企業としてなすべきこと、企業とユーザとの関係。固定観念に凝り固まらず、本書で示される潜在的な可能性、資産を未活用のまま放置していないか。本書を通じて点検することの実用的な価値は高い。 (nakagawa/2006-01-11) フォン・ヒッペル教授は、いつも新しい視点をもたらしてくれる。MITのMOTコースが興味深いのも彼の貢献による。
全3件のレビューを表示しています。本書を読んで、5-6年前に、当時UCSD(カリフォルニア大学サンディーエーゴ校)の教授であった、ノーマンが出版した本”UCSD"でも、似たような指摘をしていたことを思い出す。ノーマンは、常に、消費者、ユーザーの立場から技術のあり方を見ていた。UCはユーザーセンタードであったと記憶している。 ヒッペルの本でも多くの実例があげられているが、この本の続きは、PARCのステフィックの書いた「ブレイクスルー・イノベーションの原理と戦略」に現れている。ステフィックの本では、ノーマンはぼろくそである。 (イノベーター/2006-08-14) [amazonでレビューを見る][amazonでレビューを書く] 平均点:4.0 はてブコレクション数: |
[amazonで「ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ」を買った人が選んだ他の商品を全部見る]
1
![]() |
|


これを買った人はこれも買ったよ
他の画像を表示