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セキュリティはなぜやぶられたのか
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ASIN:4822283100
日経BP社(2007-02-15)
翻訳:井口 耕二ブルース・シュナイアー
売上順位:46563
¥ 2,730(中古:¥ 1,996)

レビュー総評点:34
 本書は、2003年にセキュリティの専門家と言う立場からアメリカで書かれた本で、犯罪者に対する防御について検討考察を行ったものである。
 出版時期から、9.11とテロに対する予防策に多くのページが割かれているが、より一般的なリスクとそれに対する対応策としてとらえ直すこともできる。
 そういう意味では、本書の第1章で述べられている「トレードオフのないセキュリティはない」という点は大いに参考になる。 一般に何かミスがあると必ず再発防止策を検討するものであるが、対策をとれば必ず何らかの「不便さ」が生じてくる。費用が大きすぎることもあるし、さらには何の効果のない対策がとられることも多い。
 また、対策をとっているふりをする単なる「セキュリティ芝居」にすぎないことも多い。

 これらの問題に対処するためには、本書で紹介されている五つのステップによる評価法(守るべき資産は何か、その資産はどのようなリスクにさらされているのか、セキュリティ対策によってリスクはどれだけ低下するのか、セキュリティ対策によってどのようなリスクがもたらされるのか、対策にはどれほどのコストとどのようなトレードオフが付随するのか)が使える。
 ただし、絶対確実なセキュリティはない、優れたセキュリティの中心は人である、としているのが印象的である。

 具体的事例も豊富で、リスク管理の検討には大いに参考になる。それだけでなく単なる読み物としても面白い。おすすめである。 (takokakuta/2007-06-16)
暗号は、コンピュータ社会では避けて通ることができない技術です。
ただし、多くの人が知ってしまうと、逆に危険も増えるかもしれないという変わった技術です。そのため、読むことを勧める人は限定するとよいかというと、逆に限定した人が危険かもしれないので、どうしたらいいか分かりませんでした。
そういう状態に対して、よい考えを示してくれるのが本書かもしれません。
プロセス(作業、手順)が大事だとすると、関連する技術はSSE-CMMでしょうか。 (kaizen/2008-04-22)
セキュリティを5つのステップで分析・評価し、それに伴う不便・費用とのトレードオフを考えよう、という内容です。

8万人の読者が、著者が毎月発行するセキュリティに関するニュースレターを読んでいるとのことです。

5つのステップとは以下の通り。

1.守るべき資産は何か
  何かのモノなのか、それに見合う金額なのか、
  それを失う時に感じる心理的ダメージの回避なのか、などをきちんと把握する必要がある。

2.その資産はどのようなリスクにさらされているのか
  何を守っており、守り損ねた際の損害はいくらか、
  誰が、どのような理由で、どんな方法を使って攻撃してくるのか
  できる限り数値で考える(例:飛行機事故で死ぬより自動車事故で死ぬ確率が50倍以上高い)

3.セキュリティ対策によって、リスクはどれだけ低下するのか
  対策の効果だけではなく、その他の事柄との関係や、運用失敗の可能性も検討する

4.セキュリティ対策によって、どのようなリスクがもたらされるのか
  別のセキュリティ問題が起こってしまわないか

5.対策にはどれほどのコストと どのようなトレードオフが付随するか
  お金、不便、プライバシーの侵害など

このステップで考えると、一般に妥当と思えるセキュリティ対策も、あまり意味がないことが多いのが分かります。

こうすれば大丈夫、といった類の本とは一線を画した、興味深い内容でした。 (plateau/2007-04-01)
仕事上の必要があって手に取った。

本書では、自然災害や事故など不作為のリスクを除いた「意図的な攻撃」に限定して、セキュリティを論じている。セキュリティとは、意図的な攻撃からの防御、防止のことをいう。セキュリティ対策は煎じ詰めれば、金銭や利便性などとのトレードオフで決めればよいのだが、実際のところ、そのバランスが悪いことが多い。

例えば、自動車と飛行機の事故率は、はるかに自動車が高い。仮に飛行機の事故率が自動車と同程度だとすると、米国では一日半に1機、ボーイング727が墜落する計算になる、という。驚愕の数字だが、しかし感覚的には自動車の方が安全と感じるのは、実際のリスクと体感リスクが異なるからである、という。

体感リスクによることなく、実際のリスク量を正確に見積もってセキュリティ対策を立案することが肝要、というのが本書の趣旨である。やや冗長だが、用例が豊富で、リスクと対策のバランスに対する考え方をじっくり練ることができる。好著といってよい。 (丁三/2007-06-14)
最近は飛行機に乗る際、ペットボトルの持込みが禁止されているそうだ。勿論、テロ対策の一環である。しかし、こうした防止策が煩わしい割りに本当に効果があるのか疑問に思う方も多いであろう。本書はそうした疑問に答えるべく、セキュリティ全般に対する投資コストとその効果について論じている。著者は元々暗号の専門家だそうで、その経験からセキュリティ全般について発言するようになった由。私の職業はソフトウェア開発で、業務上幾つかの暗号プログラムを開発した経験があるので、著者の考え方の筋道は良〜く分かった。

著者の言わんとするセキュリティの問題とソフトウェア開発の問題とには緊密な関係がある。

(1) セキュリティに絶対は無く、リスク(セキュリティ・ホール)が常に存在する。ソフト(例えば暗号プログラム)の品質にも絶対は無く、必ずバグはあるし、予測できない事態も起こり得る。

(2) ある時点で安全なセキュリティ対策も時と共に陳腐化する。ソフトも同様で、暗号に限って言えば、従来使われていたDESがAESに取って代られようとしている。

(3) ある局面でどの程度のセキュリティ対策を施すかはコスト・パフォーマンスによって決めるべき。ソフトで言うと、(2)の例を借りると、コストはDESの方が安いが、AESの方が暗号強度は高い。コスト・パフォーマンスを考えると、相対的にAESの方が良い。この「コスト・パフォーマンス」という点を本書で著者は一番強調している。

(4) 守る価値のある物に対しては、ムダなようでもセキュリティ対策を施した方が良い。ソフトでも、予め全ての事態を予測できなくても、可能な限り異常対策処理を組み込んでおく。

著者は実社会における例を色々挙げているが、結局は自身がネットワーク・セキュリティを研究していた頃の見識の外挿であろう。ただし、「安全と水はタダ」と考えている我々日本人には警鐘となる書。 (紫陽花/2007-03-12)
日本語版は2007年2月19日リリース。本文の内容についてはシュナイアー自身がこの本の中で書いているのだが執筆している内容は2003年だと述べている。シュナイアーの名著は3冊あるが、
『暗号と秘密のウソ』・・・日本語版2001年10月2日→執筆1997年
『暗号技術大全』・・・日本語版2003年6月6日→執筆1999年
『セキュリティはなぜやぶられたのか』・・・日本語版2007年2月19日→執筆2003年
ということになるだろう。暗号やセキュリティの世界は日々進化している。だからいつ本を読んでも既に古いことになってしまう。文字にしているうちに古くなる。法律が追いつけないのも無理はないのかもしれない。

この本は『暗号と秘密のウソ』と似た種類の本に分類される。ある意味アップデイト版とも言えるだろう。特徴はプログラムコードが一行も出てこないことだ。片や『暗号技術大全』はプログラム・コード満載である。シュナイアーはセキュリティを理解するためにはプログラム・コードとそれを使う人間とがそれぞれどうあるべきか二本建てであるべきだと考えているのだろう。資料は簡潔で非常に説明が分かりやすい。セキュリティの本でこれ以上に分かりやすく論点を明確にした本はないと僕は思う。ネットだけでなくテロや戦争にまで話は広がり、実に名著だと思う。 (voodootalk/2008-03-24)
仕事上セキュリティ強化を取り扱うことが多くなったため、そもそもセキュリティとはなんだろうかと疑問に思ったときに購入した本です。

著者の専門から暗号やIT関連に特化した内容を期待しがちなのですが、実際にはセキュリティ全般の著者の考え方・捉え方が語られています。主にセキュリティの作用副作用、特にセキュリティの強化と制約の強化の混同などについてわかりやすく記されています。

技術的に高度な内容が含まれているわけではありあませんが、セキュリティの概観を考えるうえで参考になる良い本だと思っています。 (藍箱/2007-03-18)
近年、日本でもセキュリティ事故が日常的に発生するようになってしまったが、導入される対策を見ると、「ここまでやるか?」というほど膨大なコストをかけて対策する企業もあれば、ザルとしか言いようがない企業もある。
すべてを理解した上でこのような対策であるならばいいが、何が脅威であるかも理解しないで対策をしているような場合は、本書に記してあるように「トレードオフ」を考える必要があると思う。 (hayate/2008-08-09)
セキュリティってなんなんだろう?
セキュリティを高めるにはどうすればいいのか?
ってことをわかりやすく伝えてくれる本です。

おそらく仕事としてセキュリティを提供する人のために
書かれた内容なのだと思いますが、その内容は平易でわかりやすく
特別な知識なしで読めます。

セキュリティに興味があれば、最初に読んでおくと入りやすいと思います。

ただし、アメリカ人を対象に書いている本なので、例えが若干
日本人には伝わりにくい部分もあるかもしれません。 (ゆきち/2008-03-14)
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暗号の秘密とウソ
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ASIN:4881359967
翔泳社(2001-10-05)
編集:山形 浩生Bruce Schneier
売上順位:187897
¥ 2,940(中古:¥ 989)

レビュー総評点:56
本書はいわゆる暗号やセキュリティの専門家のための技術書や参考書ではない。
むしろ、ネットワークの専門家のみならず、インターネットを利用する全ての
一般ユーザーを対象とした読み物だ。
著者が日ごろ携わるネットワークセキュリティの現場で、問題に感じ
苦労している様子が赤裸々に語られていて面白い。
また、「暗号やセキュリティ技術を信じすぎてはいけませんよ。安全は向こうから
やってきませんよ」と語りかける姿勢は、非常に丁寧で優しく、好感が持てる。
本書の言いたいことは、いくら暗号やセキュリティ技術を高度にしても、
ユーザーがそれらの使い方を間違えれば全く意味はないということだ。
こうして書くと当たり前のことと思われるだろう。しかし、実際にインターネッメˆ㡊«
接続するほとんどの一般ユーザーは、セキュリティのことは心配しながらも有効な
対策方法を持っていないだろう。その一方、技術者は技術偏重型の思考で、
セキュリティを技術の問題と考えがちだ。両者の溝は悲劇的なほど深い。
本書はこの問題に一石を投じ、社会全体のシステムとしてセキュリティを考えなければ
いけないですよと、丁寧に両者に語りかける。
「暗号の秘密とウソ」というタイトルは、一見本書の内容にそぐわないようだが
そうではない。もっと深い考えと慈愛があることを、ぜひ一般のインターネット
ユーザーに感じてほしい。 (藤沢/2002-08-14)
暗号は、コンピュータ社会では避けて通ることができない技術です。
ただし、多くの人が知ってしまうと、逆に危険も増えるかもしれないという変わった技術です。そのため、読むことを勧める人は限定するとよいかというと、逆に限定した人が危険かもしれないので、どうしたらいいか分かりませんでした。
そういう状態に対して、よい考えを示してくれるのが本書かもしれません。
(kaizen/2008-04-22)
セキュリティ一般を平易に書いた一般向け、あるいは技術者一般向けの本。本書はセキュリティの個別技術やそのスキル向上のための本ではない。セキュリティは技術そのものだけでなく、防御、検知、対応によって実現する「プロセス」の重視が重要だという著者の昔からの主張が平易に解説されている。防御一辺倒の考え方は危険で、防御とはクラッカーが克服すべきチャレンジ(ユーザにとっては時間稼ぎ)であって、ユーザはその時間を買っているに過ぎない、という考え方をセキュリティの専門家以外に理解させるのに有効な情報源ではないかと思う。プロセスの重要性を解説する箇所以外も、全体的に説明はとても丁寧。 (鈴木純一/2002-06-11)
数百ページの大部分は、「セキュリティとは○○ではない」ということに割かれています。「○○である」というのは、詳しく言うと長くなりすぎ、簡単に言うとみじかすぎるので、良い決定です (しかし本書には、それを簡単に表現した「格言」も豊富に含まれています)。そういう意味で、邦題に「暗号の」と付いているのは残念です。「セキュリティとは暗号ではない」というのが基本的なメッセージのひとつだからです。説明に使われている例えが分かりやすいので、表や図がほとんどないのにすーっと頭に入ってきます。「自分にはどういうセキュリティが必要なのだろう」とか「どういう危険を考慮しなければいけないのだろう」ということを考える助けとして使う本ではないでしょうか。複雑な問題を整理するために役立つと思います。けっきょく、「セキュリティとは何か」ではなく「あなたの身の周りにある危険にはどのようなものがあるか」という観点で書かれている本です。完全なセキュリティなどない、という諦めを強いる本ですので、うちの親父にも、「これさえ入れればセキュリティは鉄璧」とかいうソフトにだまされる前に読ませなくてはなりません。 (voodootalk/2008-03-26)
日本語版は2001年10月2日リリース。セキュリティにおける曖昧模糊とした事象を初めてはっきりとしたカタチにして示し、しかもコードを一行も出さなかったという画期的な本である。まさにブルース・シュナイアーの原点であり、体系化されたセキュリティの原点といえる本だ。

シュナイアーの名著は3冊あるが、
『暗号と秘密のウソ』・・・日本語版2001年10月2日→執筆1997年
『暗号技術大全』・・・日本語版2003年6月6日→執筆1999年
『セキュリティはなぜやぶられたのか』・・・日本語版2007年2月19日→執筆2003年
ということになるだろう。暗号やセキュリティの世界は日々進化している。だからいつ本を読んでも既に古いことになってしまう。文字にしているうちに古くなる。法律が追いつけないのも無理はないのかもしれない。本書の唯一の避けて通れない欠点、それは本になった時点でどんどん賞味期限が切れてしまうということだろう。

しかしながら『セキュリティはなぜやぶられたのか』はこの『暗号と秘密のウソ』のアップデイト版・追補版とも言える内容なっていて、両方を読み、かつ数学とプログラム・コードの塊のような内容である『暗号技術大全』を読むことでかなり、セキュリティというものの実像に近づける。セキュリティを知るためには必携だ。 (/)
ITの世界でセキュリティ商品に全てをゆだねそれで安心している人たちに警鐘を鳴らしている。
総合的、全方位的にITセキュリティを理解するのにとても役に立つ。
何故こんな面倒な管理策が必要なのか理解できていないISMS構築担当者にお勧めの一冊。 (TOD/2005-03-08)
Internetに関する情報セキュリティを、初めて包括的かつ平易に解説した本。
セキュリティは技術ではなくプロセスであるという事実は一部の専門家の間では常識だが、これを一般の人に理解して貰うのは大変難しい。その理解のために本書は大変有効である。
サーバ管理に関わる者、Internet上でビジネスを行なう管理者および経営者、セキュリティ関係技術者は本書を読む事が義務であると言っても過言ではない。 (火事暴論/2002-05-11)
暗号とかセキュリティってのは、何を守るのかをはっきりさせなければ機能しない。とか、本質的でしかも誰も分かっていないことを専門家として赤裸裸に語っている。日本のマスコミなどでのセキュリティ議論が入り口にすら入っていないということがよくわかる本。 (natalia/2002-06-15)
てんこもり |||||||||||||||||||
Applied Cryptography の著者が, より一般向けの本を書いた.
一般向けだが厚い. セキュリティに関するあらゆることがてんこもり.
おもしろいが一般の人が読むとは思えない.
RSA Conference Japan でのプレゼンはおもしろかったし,
彼が発行しているフリーの newsletter も情報が満載でおもしろい.
頭がよくおもしろい人. (新華者/2002-06-09)
 作者の感情がこもった本だよ。この本のタイトルと内容が合ってない気もしたのが気になるよ。実例・手口・対応策を延々繰り返すという荒業で、時たまアリスが出てくる内容だよ。しかも、技術的な向上は望めない、ある意味ソーシャルな本だよ。
 システム管理者が読んで気合を入れる為の本だよ。夜勤を暇な時に読もう! (/)
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w:19 h:26 248page
ペネトレーションテスト入門 情報システムセキュリティの実践的監査手法
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ASIN:4797337052
ソフトバンククリエイティブ(2006-12-27)
古川 泰弘
売上順位:170691
¥ 3,675(中古:¥ 3,200)

レビュー総評点:7
待っていました、この手のタイトルを冠した書籍の登場を!
(今までほとんどなかったんですよね〜。)
侵入テスト、脆弱性診断、セキュリティ診断等、ペネトレーションテストについては、いろいろな呼び方がありますが、この本は、その入門としての書籍です。

「守る側」ではなく「攻める側」から行うという帯がつけられていますが、さすがにそれはちょっと言い過ぎな感じがあります。
とは言いながら、この本は、実際にその道の経験者さんが書かれているので、書かれている内容は非常に興味深いものです。

ただ、章の構成・話の進行上、立場が入り乱れます。時に依頼する側の立場だったり、時に実施する側の立場だったり、、、。

目次章構成とレビュー一言コメント
 第1章 ペネトレーションテストとは
   →動向的な概要紹介。
 第2章 ペネトレーションテストの準備
   →実施する側の企業における営業上および実施上の体制等の準備のこと。
 第3章 ペネトレーションテストの技術
   →攻撃手法の紹介・・・パスワードクラック系が多い。
 第4章 ペネトレーションテストの技術(応用編)
   →攻撃手法の紹介・・・一般的というか有名どころというか。
 第5章 ペネトレーションテストの実践
   →攻撃の流れの紹介。・・・いわゆる有名どころのペネトレーションテストツールの話はない。
 第6章 ペネトレーションテスト報告書とクリーンアップ
   →報告書作成の支店とその内容の紹介(この章がお奨めかも!)

ということで、あくまで入門なので、技術的な部分の突っ込みは浅いです。なので、2章・6章を書きたいがための書籍と受け取ったほうがいいかもしれません。 (一応セキュリティ監査人/2007-01-12)
外部からの情報システムへの侵入等、いわいるクラッカーの手法について書かれた本は多いと思います。

本書は、それらの手口を紹介しつつ、副題にあるように

「情報システムセキュリティの実践的監査手法」の流れ

について説明されています。

読者対象は、このような検査を請け負う会社、もしくは社内の情報システム部門といったところでしょうか。

ツール一つ一つの解説は最小限に抑え、進め方や報告の仕方について分かりやすく説明しています。

また、Windowsサーバに対するテストの流れは、ある程度サーバ管理をやった方なら順を追って試行できるレベルだと思います。

ツールのみに頼るのではない、本来の目的にあった進め方を理解するには良い本だと思います。 (アキンド/2007-06-09)
著者のペネトレーションにかける執着を感じさせます。

巷に溢れている、安易にツールを紹介しているだけのハッカー本とは違い、
「何が脆弱性となっているのか」を技術的な観点から、解説しようとする点は評価できます。

この手の切り口の本は、今まで有るようで無かったので、セキュリティ業務に関わる人間
なら、一読しておいて損は無いと思います。

中で紹介されている攻撃手法は、オーソドックスな物が多く、
実際にその様なパケットが飛び交うかは、運用する立場から言えば、
若干疑問も残りますが、

ペネトレーションテスト実施者という立場であれば、
外せないのだろうと思います。 (狭い業界人/2007-04-12)
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セキュリティはなぜ破られるのか (ブル-バックス)
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ASIN:4062575248
講談社(2006-07-21)
岡嶋 裕史
売上順位:99122
¥ 903(中古:¥ 99)

レビュー総評点:23
著者も前書きではっきりと宣言しているように、技術本ではありません。
どんな複雑なセキュリティ・システムも、その下敷きとしている基本的な概念があって、それをつかんでおきましょう、という入門書です。
何が守るもので、そのためにはどんなシステムが必要でどこからが不必要なのか、そんなセンスを身につけることの大事さを説いています。
ただ、セキュリティの場合、ここと具体的な技術の複雑さの間がとても広いと思いますので、間をつないでくれる本があるといいな、というのは実感です。 (Tack/2007-01-05)
皮相的なハウツー本ではない。
そもそもセキュリティとは何なのか?という本質に迫ろうとしているところが興味深い。
これをとっかかりとして自分なりにさらに思考を深めていけば、より具体的な検討の際にも応用の利くようになるのではないか?
何事も基本が肝心。
という意味でお奨めの一冊。 (冬の暖かな鎌倉の海岸で/2006-10-25)
「セキュリティ」の概念について正しい理解ができているか、と問われて疑問符が付く人は、本書をぜひ購入されたい。
なぜなら、本書では「セキュリティ」が求められるすべての分野に関して共通となる基本的な概念に関して、ユニークな比喩やイラストを交え、要点を押さえつつ丁寧に解説されているからだ。それが終わって初めて、コンピュータ分野における…などの応用的な内容へと文面が進む。これは、体系的な説明をするための手順としては理に適うものだ。だから、読者は、セキュリティとは何か、また、セキュリティ自体に内包される欠点は何か、などの概念を正確に把握できると思う。専門用語も多用されていないので、構えなくても手軽に読める反面、新書サイズ用に説明内容を圧縮したのか、読後感にやや物足りなさを感じたのも確かだ。
総じて、読者のセキュリティ関連知識を改めて体系的に整理させてくれるであろう本書は、なかなかの良書と判断できる。 (A.きっしー/2006-09-07)
セキュリティとは、から始まり、リスクとは、セキュリティ(対策)の考え方、発想方法等が中心の本です。
刺激的な題名ですが、題名に関係する話題は、ちょっと薄めで、基本的な考え方や概念をまとめた本です。

ファイアウォール、暗号など技術要素も少々出てきますが、概略で、技術技術した話は、ほとんどありません。

セキュリティに関する考え方、概念、等が上手くまとまっていて、基礎からわかる本だ、と思います。わかったつもりだったけど、「そうだなぁ」と関心する点、改めて認識させたれる点が多々ありました。

易しく説明してあるので、ほとんど知識なしで、読める本だと思います。 (lemonerika/2006-09-09)
副題の『10年使える「セキュリティの考え方」』のとおり,セキュリティの本質は何かということを解説しています.「守るべき資産があるからセキュリティが必要となる」「セキュリティとリスクは対立する概念で,リスクは資産,脅威,脆弱性に分解される」というような話はコンピュータ・セキュリティに限らず,リアルの世界におけるセキュリティを考える際にも適用できる基本的な考え方です.このような話をリアルの世界とコンピュータの世界を比較しながら易しく解説していますので,セキュリティの本質を理解したい人には良い本です.ただし,技術的な話は概要だけですので,理系に人にはちょっと物足りないかもしれません. (wave115/2006-08-26)
よくあるネットワーク・セキュリティの本とは一線を画す良書である。どこが他の書と一線を隠すかといえば、「ウィルスソフトの使い方」や「流行したウィルスの性質」…などについて書かれているのではなく、セキュリティの基本的な思想や概念について書かれているところである。
さて、本書は、このセキュリティの基本的な思想や概念を解説するために「そもそもセキュリティとは何か?」,「リスクをどのように低減するか?」,「既存のセキュリティの仕組みはどんなか?」,「既存のセキュリティに潜む問題点は何か?」,「破られないセキュリティを作ることはできるか?」…等の疑問に答えつつ、セキュリティの本質に迫っていく。「セキュリティの仕組み…」などと聞くと「難しいよ…」などと思うかもしれない。しかし、本書を読めば、セキュリティの思想や概念というのは、ネットワーク社会になったから生まれたものではなく、大昔からあったものでさほど難しいものではないことが分かる。
ネットワークには危険がたくさんあるから、なんとなくウィルスソフトやファイウォールを導入しているという個人や会社も多いと思う。しかし、そのようにお金をかけてセキュリティを強化する前に、本書を読み、セキュリティに対する意識を変えてみるのも良いと思う。 
本書の内容,著者の見事な解説,著者のユーモア…お勧めです。一読あれ!
(toto丸/2006-08-01)
実社会との対比が面白く、かつ納得のいくものなので読者の理解を深めるだろう。

昨今、個人情報保護や情報漏洩など、従来法制化されていなかったものを社員に浸透させる必要がある。社員にこの本を一読させるなり、この本で研修をするなりすれば理解は格段に高まるだろう。

今までに「よく分からない」という人の頭の中の霧を晴らすことが出来る本だと思います。 (空星/2006-08-26)
「セキュリティはなぜ破られるのか」の本題だけで興味を持って読んだのだが、まったく内容は期待はずれ。
技術的な内容は一つもない。なのに技術用語だけはちょくちょく出てくる。
普通ならばまえがきに書く内容が延々と続いている。
例えて説明するのは結構だけど、こんなものだけを書いてどうする。いまどき、そんなたとえ話など通用しないだろう。
もっと題名どおり本質的なことを書かなければ意味がない。 (akira/2006-11-27)
”入り鉄砲と出女”にセキュリティシステムの本質がある。
としているくだりは「なるほどうまいことを言うもんだ」と思ったものの
たとえ話として随所に出てくる戦略・戦術論に多少強引さを感じる部分もある。
全体的に平易に書かれているため非常に読み易いが、それゆえ物足りなさを感じてしまうのも事実。 (kawa2025/2006-11-03)
昔の城壁から、現在のネットでのセキュリティまで、セキュリティの成り立ちがとても面白かったです。また、「取られて困るものがなれれば、泥棒は脅威にならない」というところは、「なるほどな〜!!」と思いました。脅威と資産の分析などを考える上で頭がごちゃごちゃになったら、この考え方に戻れば、頭もすっきりしそうです。 (じぇいじぇ/2007-01-30)

 コンピュータ・ネットワークにおける不正アクセスの手口とその対策について解説した本かと思っていたが、趣旨が違った。コンピュータ・ネットワークを念頭においてはいるものの、IT技術に限らない「セキュリティ」全般について考える際の指針を与えようというのが本書の趣旨。

 タイトルの「セキュリティはなぜ破られるのか」に対する本書の回答は「そもそも完璧なセキュリティ対策なんてあり得ないから」であり、何故あり得ないのかを平易な文章でやさしく解説している。「完璧なセキュリティ対策があり得る」と思い込んでいる人、あるいは「そもそもセキュリティって何?」というような人は、ザッと一読してみるのもよいかもしれない。それ以外の人には正直あまり役に立たない本ではないかと思う。

(萩原 湖太郎/2006-08-26)
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w:13 h:18 560page
ハッカーズ その侵入の手口 奴らは常識の斜め上を行く
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ASIN:4844323164
インプレスジャパン(2006-09-21)
翻訳:峯村 利哉ケビン・ミトニック
売上順位:172346
¥ 1,995(中古:¥ 699)

レビュー総評点:31
内容としては、11編からなる短編集のような感じです。
実際にハッキングを行った人物からのインタビューを織り交ぜながら、ストーリー立てて書かれています。

筆者も触れていることですが、ハッキング等の詳細はそうそう世に出てくることではないので、真実が書かれているかは判りませんが、それはさておき、読み物として十分に面白い内容でした。
コンピュータやプログラミングに関する知識がなくても楽しめる読み物として位置づけられると思います。

ただし、ただの小説として考えるなら少し値段が高いかな、と思ったので★4つにしました。
ハッキング(正確にはクラッキング)に興味があるなら楽しく読めると思います。 (さすらいさむらい/2006-11-10)
読み物として ||||||||||||
技術的なハッキングの手口というものについてはほとんど触れずに、
ハッカーがなぜハッキングするのか。

ハッカーに対してのインタビューを通して、
その興味が向いている方向を示している。

難解な箇所というものがまったくないので、
専門外の人にも、読み物としてお勧め。

セキュリティの大切さと、難しさなど伝わってきます。 (ニャンゴロ/2006-11-30)
技術的な話も多いので、セキュリティやソフト開発などの知識がないと正直わからないことも多いです。ただし、ソーシャルエンジニアリングなどの手法について実際にどのような手口が使われるかということも書かれているのは、参考になります。企業などでセキュリティ業務に携わっている人などには得るものは多いし、セキュリティ意識の向上の参考図書として研修などで使うのもいいのではないかと思います。 (たぬロー/2007-07-26)
ここに登場する人たちはヒーローではなく犯罪者である。侵入者は人々の善意を逆手にとって悪事を働いている。彼らは相互信頼社会を破壊して、人々を相互不信に落としいれ、その一方でセキュリティ対策を教えるといって商売している。高度セキュリティ社会は情報にアクセスできる人を圧倒的な優位に立たせることになるだろう。 (longest match/2007-01-01)
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独断おすすめ書籍02(ハッキング系)
 
w:13 h:18 429page
禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン
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ASIN:4492654178
東洋経済新報社(2008-06-06)
翻訳:高安 秀樹翻訳:雨宮 絵理翻訳:高安 美佐子翻訳:冨永 義治翻訳:山崎 和子ベノワ・B・マンデルブロ
売上順位:25096
¥ 2,520(中古:¥ 2,050)

レビュー総評点:24
難解な概念を数学的説明を省いて分かりやすく書こうとすると、ともすれば「理解している」筆者のみが解って、読者の理解が追いつかないことが多い。本書でも、一時期もてはやされた「金融工学」のベースとなるランダム・ウォーク理論に基づく正規分布モデルを徹底的に批判し、マルチ・フラクタルモデルの概念を、複雑な数式を使わずに説明しようと試みているのだが、初学者には却って肝心のマルチ・フラクタルモデルの構造がわかりづらくなっている。これで不足ならば専門書を読め、ということなのかもしれないが、前段でのブラック・ショールズモデル批判がモデル構造の内容を知らないと感覚的にしか理解できない内容だったのに対比すれば、もう少し著者の所説について詳細の内容紹介があっても良かったと感じる。マルチフラクタルモデルが現実に起きた事象への説明力を有しているとしても、将来に起きることを決定論的に説明することは恐らく難しいのではないか、という漠とした印象が残った。 (パンダくま子/2008-06-24)
相場の時系列データがフラクタル性を示す事、ランダム性にはマイルド、スロー、ワイルドの3段階があり、ガウス分布がべき乗分布に変化する事。べき乗分布になると通常の統計的予測では考えられない極端な価格をとりうる事。バブルの急激な拡大と破裂を説明できる理論だ。ソロスの再帰性仮説はべき乗分布を仮定すれば当たり前という事になる。
マンデルブロのユニークさは経済物理学という経済データをあたかも自然科学的に扱えるデータとするような枠組みを示した事にある。さらには気象予報とのアナロジーから完璧な天気予報をあきらめ、台風の発生と進路予想のように大きな被害を最小限にする手だてを、バブル発生と破裂予想によって保険の料率を柔軟に変更することで市場関係者に警告を与えて壊滅的破壊を少しでも避けようとしている点だ。サブプライム問題で揺れる世界金融にとって耳の痛い話のはずだが。 (hiro@kitami/2008-06-26)
この本は2008年のベストワンです。
何よりも市場の現実を捉えています。
私がある投資顧問会社でファンドマネージャーをやっていたとき、上司が効率的市場マニアでした。彼が上司になってから苦労しました(笑)。
市場が効率的なわけないことは、現場でやってるディーラーやファンドマネージャーには当たり前のことですが、セールス上がりの彼にはわからないようで、ベータとか盲信していました。
本書に書いてある通り、経済学は未だに300年前のニュートンの理論ですよ(笑)。
ARCHとかGARCHとか小細工もウンザリです。
現場の世界だけでも、物理学の世界くらいに進歩してほしいものです。
マンデルブルの偉大な研究は、経済学の世界では受け入れられるのは当面難しそうですが、現場の人たちには受け入れられやすいと思います。
ちなみに「金融リスクの理論―経済物理からのアプローチ」の著者J.‐P.ブショーはヘッジファンドを運用しています。
とにかく素晴らしい本です。 (是富金蔵/2008-08-05)
著者は、『フラクタルの父』の異名を持つ数学者。

内容は学術的だししかも面白い。名著。

しかし、あまりに平易に書こうとしすぎているために、厳密な議論を端折り過ぎで、
なんとなく触りを把握するには良いが、きちんと理解しようとすると逆にかなりキツい。

特に、ハースト指数の概念については
翻訳上のミスなのか、巻末の注釈だけでは
誤解を与える数式の表現となっている。

カオスと資本市場―資本市場分析の新視点
や長期記憶過程の統計―自己相似な時系列の理論と方法
などを併読すれば、理解が深まると思われる。

煽情的なタイトルは、内容に誤解を招きかねないのが残念。

以上を加味して★がマイナス一点。

効率市場仮説に疑問を感じている人が読めばかなりの発見が得られるだろう。 (ぼんのう/2008-09-01)
資産運用の世界に、「現代ポートフォリオ理論」があります。
この理論は、人間は合理的な行動を行い、将来の資産価格は過去の価格とまったく無関係で、その分布は正規分布に従うといった仮定の上に成り立っています。

仮にこの理論が正しいと、ブラック・マンデーのような株の大暴落は、我々が生きている間にはまず起こらないはずなのですが、金融市場は似たような暴落に事欠きません。

つまり上に書いたような仮定は現実的ではない、ということになるわけです。
つまり理論として役立たずだと。。。

この本の著者はそうした主張を何度も行い、自分が確立した「マルチ・フラクタル」の方が、現実の金融市場をよりうまく説明できるという主張を誇らしげに展開しています。

確かに現代ポートフォリオ理論はいかにも非現実な仮定の上に成り立っていますが、かといってマルチ・フラクタルの方が優れているかどうかは、この本を読む限りわかりませんでした。

マルチ・フラクタルとは個々の構成パーツが全体の縮図のような図形で、要するに、ある図形を顕微鏡で見てみたら同じ物が見えるといったイメージです。

確かにマルチ・フラクタルで描いた仮想の株価の線は、たまに大きく急落するなど現実の株価により近くなることはわかりましたが、なぜそうなのか?単なる偶然ではないのか?といった理由についての説明がないので釈然としません。

筆者のこれまでの研究論文の中にはそういった理由まで踏み込んでいるものが当然あると思いますが、そのエッセンスでも書いてくれれば、もっと示唆のある本になったと思います。 (カブトムシ/2008-07-29)
幾何学権威の数学者による経済・投資を考察する希有な本。
一般人には非常に難解な書であるが、
投資を志す人は読むべきと思う。
なぜなら、これまで正しいと思われていた投資理論が全否定されているからだ。
著者は現在の金融工学は300年前の物理学の考え方でやっているという。だとしたら、現在の投資理論は非常に危険なものと言えないだろうか? (mikeexpo/2008-07-19)
まずマンデンブローは従来のファウンダメンタル理論を徹底的に否定して、
マルチフランクタル理論こそ金融市場を最も適切に表現できる理論と提唱しています。

それはファウンダメンテル分析は現実の株式相場に通用しない、現実の株式市場は
正規分布(ベル分布)よりもずっと変動が大きい、ランダムウォークを使ったチャートは
現実の株式市場のチャートとは似ても似つかないから。

一方マルチフランクタル・モデルから導き出せるものは市場がどのように動くか
パターンを予測できる。
法則性とは
1・安全な市場はない
2.トラブルは続いて起こる
3・市場には個性がある
4.チャートは人を欺く
5.市場の時間は相対的である

とにかく金融市場では正規分布を信じるな!とくどいほど解説しています。

実は本書の内容は金融市場一辺倒ではなくて、フランクタル理論の元になった
天気予報の話題からアスワンダムはどのくらいの雨量を溜め込むのに必要な容積は?
綿花の変動をフランクタル理論で分析したりと、ありとあらゆる事象を解析しています。
こちらは枝葉の領域ですが、読んでみて実に興味深く読み応えあります。

また最も基本的なフランクタルをフリーハンドで描ける事も説明しています。
科学的に興味のある方はこちらもじっくり読んでみてください。 (フジキセキ/2008-07-12)
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プロフェッショナル・セキュリティ・レビュー (アスキームック アスキービジネス) (アスキームック アスキービジネス)
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アスキー(2008-01-24)

売上順位:59315
¥ 2,415(中古:¥ 1,490)

レビュー総評点:0
 ↑という感じです。PKI、Webアプリケーションのセキュリティ対策技術、インシデントレスポンス等、情報セキュリティ上の複数の話題について、ITベンダー等の情報セキュリティ関係者の解説コラムが掲載されています。「『一歩先』を行く人のセキュリティ技術専門誌」という大層なサブタイトルがつけられている割には、掲載されている話題にはそれ程目新しさはないです。巷にあふれる「普通の」情報セキュリティ本です。また、深堀が足らず、どの話題もそこそこの浅さでとどまっている印象です。 (k.t/2008-11-08)
単なるセキュリティ技術の本だと思って購入しましたが、それ以上のことを教えられる本でした。
情報セキュリティは単に技術で守るだけでなく、何か発生した場合にどう対応すべきか、その事後対応まで含めたことを考えないといけない。
事後対応までを考えるとBCP/BCMや内部統制(IT統制)の統合ログ管理なども情報セキュリティと関連するものであり、経営マネジメントに密接に関係するものであるということがよくわかりました。

情報セキュリティの奥深さを感じた1冊です。 (Turtle/2008-04-13)
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セキュリティ(情報処理技術者試験)
 
w:10 h:17 224page
ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書 543)
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PHP研究所(2008-08-19)
池田 信夫
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レビュー総評点:35
 経済学部で経済学を学んだ学生のうちのどれだけがハイエクの名を知っているのだろうか。たとえば世界的ベストセラーの経済学教科書であるスティグリッツの『マクロ経済学』における第16章「経済体制」が論じられた箇所で、社会主義の実際的不可能論を強調したオーストリア学派の経済学者としてハイエクは紹介されている。体制としての社会主義に内在する問題として「情報収集・処理」の困難を指摘したハイエクの議論は、現存した社会主義諸国の崩壊を鑑みても重要な洞察であり、スティグリッツは実際のところ、ハイエクを「情報の経済学」の先駆者として評価しているわけである(こうしたスティグリッツによる評価は間違いではないが一面的である)。

 本書は、グローバル資本主義やインターネット社会といわれる昨今において、かつては傍流の学者として軽視されてきたハイエクの思想と理論を平易に解説した良書である。学説史的な流れでハイエク論の変遷を位置づけているのも好印象だ(著者自身はハイエク研究者のあいだで議論が尽きない「ハイエクの転換問題」を意識しているのだろうか)。読み進めてみると実は単なるハイエク解説本ではなく、ハイエク周辺に関する該博な(著者の)知識に基づく現代社会との関係性についての示唆に富む諸考察も数多く盛り込まれ、新古典派経済学や社会主義に対する深い批判的論拠を提起したハイエクの意義にも積極的な再評価が与えられている。一読した限りではあるが、本書によってハイエクへの関心が高まる一契機になるのではなかろうか。

 第4章「自律分散の思想」や第5章「合理主義への反逆」などは、後半のハイエク自由主義・自生的秩序論への架橋となる章であり、特に興味深かった。著者は、「価格メカニズムの優位性をもたらしているのは、新古典派的な資源配分の効率性ではなく、知識のコーディネーションの効率性なのである」(74頁)と述べて、ハイエクの「分知」論をいわば「人間知性の構造的限界=根源的無知」とあわせて、全知全能の合理的個人を想定する主流派経済学批判として援用しているが、「資源配分=情報伝達」と捉える新古典派の側からみれば、こうしたハイエクの主張を取り上げるのみでは不十分だろう。彼の「発見的手続きとしての競争」という論文にも言及がほしかった。「計画主義」よりは従来の「集産主義」という概念のほうが、ハイエクの真意をより的確に表明していると思われる。

 とはいえ、第9章「21世紀のハイエク」の最後で述べられている、「情報ネットワークが社会のインフラになる知識社会のあり方を考えるうえでも、情報コストをゼロと仮定する新古典派経済学は何の役にも立たないが、ハイエクは多くの示唆を与えてくれる」(188頁)という著者自身の結論的総括には大筋において賛同したい。冷戦崩壊後、ハイエクを含むオーストリア学派の学説が注目を浴びるようになったが、彼らの議論の意義と問題点を体系的に研究する作業は始まったばかりといえるかもしれない。「好き嫌い」という次元を超えて真摯にハイエクを読み直すことも大切だろう。本書がそのための格好の手引きになることを切に願うとともに、池田氏による本格的なハイエク研究を待ちたい。
(Tsukaya/2008-09-06)
ハイエクの決して経済学に納まらない思想や理論の学説史的変遷を縦糸とし、これに経済学者や哲学者との論争あるいは近代から現代までの経済事象、そして実際に採用された政策の成否などを横糸として絡めながら、その広範な業績の近未来を見据えての現代的意義を概説したものである。私のような一般人にとって、理解しやすく大変参考になる。

一般に「専門的な論文を読むときは、いきなり細かい話を読む前にサーベイ論文を読むといい。」と言われるが、本書も、ハイエクの思想についての素人向けサーベイとして格好の入門書と言えるのではないだろうか。

新古典派経済学や社会主義に対する深い批判的論拠を提起したハイエクの先見性への再評価に止まらず、広範なハイエク周辺の社会・思想・哲学的諸問題に関する、現代社会との関係性についての示唆に富む多くの考察を著者が行っているからだ。

また、ハイエクの二十一世紀的意義を「情報ネットワークが社会のインフラになる知識社会のあり方を考えるうえでも、情報コストをゼロと仮定する新古典派経済学は何の役にも立たないが、ハイエクは多くの示唆を与えてくれる」(P.188)とし、
「われわれは、ハイエクほど素朴に自生的秩序の勝利を信じることはできないが、おそらくそれが成立するよう努力する以外に選択肢はないだろう。」と著者は最後に総括している。私のようにどちらかと言うと、「自生的秩序」に懐疑的だった者にも、激しく同意を迫る、説得力のある内容となっている。
(フクロウ探検隊/2008-09-25)
ハイエクの自由主義 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ハイエクは日本でも名前だけは知られているが、実は殆ど読まれてもいないし、理解もされていない学者の一人であろう。またハイエクが理解されていないことは自由主義に関する基本的な理解も存在しないことを意味する。

本書は、ハイエクの広汎な業績をその思想面から誠実かつ正確にコンパクトに解説したものであり、さらにハイエク思想の現代的な意義にまで踏み込んだ内容となっている。
この本を丁寧に読んでから、ハイエク全集にあたることで、やや晦渋な印象のあるハイエクの著作も理解しやすくなると思われる。

現在、巷ではハイエクもフリードマンも読んだことのない人間がでたらめな”新自由主義”批判なるものを沢山書いているようだが、そういった噂話や陰口の類にだまされてはならない。
自由主義を論ずるためには、それをどのように考えるにせよ、まず自由主義とは何かを知ることから始める必要がある。
そのためにはハイエクを知らないでは済まされない。
この本は、ほんとうの自由主義とはなにかを知りたいと思っている人間にお勧めの一冊である。
(kyuuri/2008-08-24)
インターネットと新自由主義の関係 ||||||||||||||||||||||||||||||
まず、著者はハイエクと各経済学者との歴史的論争を分析し、ハイエクの思想を明らかにする。
 
・ハイエクは、ケインズの総需要管理政策による政府の市場への過度の介入は、長期的には
 必ず失敗をもたらすと批判したが、ルーズベルトのとったニューディール政策が成功を
 収めたため、ケインズ理論は大きな影響力をもつようになった。
・フリードマンは中央銀行の通貨供給量の成長率を一定にするべきという「マネタリズム」
 を唱えたが、ハイエクは通貨の発行も自由化し、民間が通貨を発行してもかまわないとした。
 これは現在の電子マネーの走りとなっているとも言えるだろう。

そして、1980年以降の英米と日本の政策を振り返り、そこにハイエクの自由主義思想が
復活してきたことを検証する。

・サッチャー、レーガンは金融政策ではマネタリズムの影響を受けながらも、産業政策では
 大胆な規制緩和を行ない大きな成功を収めた。
・日本では、特に小泉政権で、財政政策に頼らず、産業構造の改革により生産性を高めること
 が政策の中心となった。
・現在では、ケインズの総需要管理政策とマネタリズムはその影響力を失い、ほとんどの国が
 国営企業の民営化政策をとるようになっている。

そして現在のインターネット社会はどうなっているのだろうか。

・インターネットの世界ではイノベーションを高めるため政府ができることはない。
・日本の著作権法では検索エンジンも違法となるため、そのサーバーは海外に置かなければ
 ならない。
・インターネット社会で政府がするべきことはは、参入の自由化を進めることだ。
 
 ハイエクの自由主義はインターネット社会において、極めて重大な意味を持っていることに
 気付かなければならないと思いました。
  (至高の豚/2008-08-26)
 最近ハイエクの名前を聞く機会が多いわりに 彼に関して何も知らないことに気が付き 本書を読むきっかけを得た。大変勉強になった。

 ハイエクが主張したという「計画経済への疑問」には大いに共感した。

 僕も かつて ビジネススクールで二か月勉強した際に そこで扱われる「合理的人間」というモデルに非常に疑問を感じたことがある。完全に合理的な判断を人間ができるという大前提で展開される各種議論は 議論している人が特に合理的でない議論をしている点で 首を傾げたのだ。
 スクールでの議論であるなら どのように「漂流」しても良いが 一国の経済を考える際にも基本的に同じ前提で考えるとしたらどうなるか。それには非常に慄然とする思いだ。まさにハイエクが主張した経済学の理論への疑問が 僕の かような不安を代弁してくれた思いである。

 「新自由主義経済」という言葉の中の「自由」とは何を指すのか。僕らが不用意に使う「自由」とはどういう意味なのかをハイエクは迫ってきている。計画経済の否定が そのまま市場原理主義にはならない点が 本書を読んで強く実感した。市場原理主義と自由とは 一見似ているようで おそらくまったく違うものであろうという予感を覚えた。

 僕はハイエク関係を読むのは本書が初めてなので 本書がどこまで厳密に正しいかはわからない。ただし 著者の無類の歯切れのよさは読んでいて心地よい。続けて二回読んでしまったほどだ。大変 「考えるヒント」になったことを最後に付け加えたい。

(くにたち蟄居日記/2008-10-05)
本書はハイエクの生涯を通じて、ケインズ経済学との方法的な違い、
新古典派との違い、ポパーとの違いなどを描き、
現代のインターネット社会での自生的な秩序についても
ハイエクをその先見者とする。

実際、ケインズは大恐慌時代に適合した経済政策をアジテーションした
ポリティシャンであったが、ハイエクは学者であった。
またフリードマンはアメリカが生みだしたプラグマティスとであったが、
ハイエクはメンガーからのウィーンの知的伝統を受け継ぐ哲学者であった。

通常、ミクロ経済学では、
市場を論じるときに需要と供給があたかも公知の事実であるかのように描かれるが、
ハイエクの属するオーストリア学派の伝統では、
市場においてのみ価格メカニズムを通じて、
生産者のもつ生産知識と、購買者の感じる主観的な商品価値が明らかにされる。
この意味で、市場は分散的に存在する知識を交換、活用する最良の手段になる。

本書はこの点をはっきりとさせつつ、ハイエクの多様な主張をまとめている。
読んでいてあきず、経済学説、学説史をめぐる思索もできる良書だと感じた。

(蔵研也/2008-09-27)
必要なのは改革の推進 ||||||||||||||||||||||||||||||||
 長らく日本においては忘れられた存在だったハイエクが日の目を見るようになって、しばらく経つ。だが、いまひとつその思想は理解されていないように思える。というのも、なぜかリベラル、保守本流といった異なった層から「新自由主義の始祖」的に批判されるケースが多いためだ。
 今日の日本の状況は、まさにハイエクの予言どおりだ。進まぬ規制緩和、遅れる改革、そして凋落する一方の国力。少子化や格差は、みな構造改革の遅れが原因だ。ただ、改革して欲しくない人間が多いのも事実。要はそれによって既得権を奪われる人間たちだ。これこそ、リベラルと一部保守の共闘という摩訶不思議な現象が生じる理由でもある。
 90年代、既得権者は痛みを嫌い、時代遅れのケインジアンになりすましてツケを次代に回した。それがかなわぬと見るや、共産主義や社民主義の死体まで引っ張り出して、改革を遅らせようとあがいている。ああいう醜い老人にだけはなりたくないものだと思う。
 特に次代を担う2、30代は本書を読むべきだ。少なくとも、本書には「何でも反対!」するしかないご老人とは違い、ビジョンが見られる。それだけでも読む価値があるだろう。 (毒ギョウザ/2008-08-24)
ハイエクの生涯、その徹底した自由主義的主張、現在でも語り草となっている経済学の重鎮、ケインズとの論争まで詳細に記しているのは非常によい。全体としては非常に良書だと思うのだが、これほどまでに現代日本社会で『格差の拡大』が騒がれているときに、あろうことか池田氏は本書の中で『もし格差が広がっているのだとしても、一体どうしろというのだろうか』とまさかのブン投げ宣言をしている。これは非常によろしくない、と一個人の視点から思う。知識のある人間が困っている人間に対して『どうしようも出来ない』と言うのでは、一体なんのために学者になったのかわからないではないか。自ら得た知識で貧困にあえぐ人々を何とかしようと思わないのか? というわけで星は三つとしておく。現在日本で進行する新自由主義を批判的に見るための視点を養うもよし、単にハイエクに対しての理解を深めるために読むのもよし、と言う風に突き放して読めるならいいが、池田氏の主張が出すぎているのはやはりマイナスポイントであろう。 (ママゾン太郎/2008-10-14)
入門書への入門書 ||||||||||||||||||||||||||||||
 近年、「保守思想」への関心が高まっているようである。従来の枠組みでは「左」に分類されていた人が、「保守思想」への興味を隠さない。
 本書は保守思想家ハイエクについての入門書である。その経済思想、社会思想、政治思想、法思想を解説している。ハイエクの書いたことをかいなでするもので、入門書への入門書といった趣だ。 
 ハイエクについてざっと知りたいひとなら一読する価値はあるだろう。「読書ガイド」にコメントを付したことは評価できる。 (建具屋の半公/2008-08-25)
池田氏の著作を初めて読みました。 ||||||||||||||||||||||||||||||||||
とりあえず図書館から借りて読んでみた、感想だけ。。
ハイエクとケインズを中心に哲学者の名前が出てくる。カントもマルクスもヒュームもポパーも。無理やりでウィトゲンシュタインも。はっきりいうと池田氏の西洋哲学の説明より、独自の保守思想を打ち立てた西部邁のケインズ・ハイエク・ウィトゲンシュタイン解釈の方がはるかに説得力がありおもしろかったね。

また著者は「ケインズは死にきった」と思いたいらしい。
30年代アメリカにおける財政出動、90年代日本における財政出動の有効性は著者が嫌っているR・クーが「陰と陽の経済学」において実証してますし、バブル崩壊後の日本の問題は生産性に限らず需要・供給側ともに問題があったと貞廣氏の「戦後日本のマクロ経済学」によって実証されているし、誰もが認識していることでしょう。ま、社会科学だしそこんとこは適当にってノリかな?しかしまぁ財政出動が効かないってどこの国の学者がいうんでしょうね。

で、ネットで自生的秩序が形成ってねぇ。。
現実社会に生きる人間たちにまともな秩序経験がなければ準現実社会のインターネットで育つのは自生的「無」秩序でしょうね。なので現実社会の秩序をまず考えたいところ。公共意識というかな。しかしインターネットという仮想空間のお話で「自生的秩序」が持ち出されるとはハイエクが生きていたらなんと言うでしょう。

結論
ってかハイエクをわざわざ持ち出すような中身か。仰々しい。そう思えてならない。 (ぽこ/2008-10-02)
大学の経済学部を卒業して21年となるが、在学中にハイエクの名を聞くことはなかった。しかし、サッチャー、レーガンなど成功した政治学の理論的背景にハイエクの考え方があるのだという。

といった、私レベルの素人(笑)のハイエク入門書としては、本書は現時点で最良だろう。著者も、前書きでそう述べている。

著名ブロガーの池田信夫氏の著書。随所に現実の経済事象とハイエク理論との対比記述などもあり、難解(と小生は思うが)なハイエク理解に最善の努力をいただいている。 (mikeexpo/2008-09-14)

 私が学生の頃学んだ経済学は、マルクスやケインズ、サミュエルソン等がメインストリートを闊歩していた。反面、世紀末ウィーンに生を受けた、毀誉褒貶の激しい“自由のユートピアン”(間宮陽介氏)フリードリヒ・アウグスト・フォン・ハイエク(Friedrich August von Hayek,1899‾1992)は、1930年代における「社会主義経済計算論争」や、“自由の改革者”(同)ケインズへの主要な批判者としてのみ、その名を留めていたような気がする。

 実際、「戦後しばらくの間、ハイエクはケインズとの論争に敗れた傍流経済学者として忘れられ、資本主義を賞賛して現体制を擁護する保守反動として軽蔑されてきた」(本書p.106)のであった。そして、前出の間宮氏の『ケインズとハイエク』(中公新書,1989年)によれば、「ハイエクを受け入れる者は一方的なハイエクの受容者になり、拒む者は一方的なハイエク嫌いになる、そういった性格を彼の仕事はもっている」(間宮前掲書p.94)らしい。

 何より、「彼の長年にわたる思索の活動は一貫して彼独りの活動であった」(ibid.p.95)と間宮氏は述べる。ただ、ハイエクもケインズも「おそらく両者は、自由あるいは自由主義が崩れ落ちている、それも他からの攻撃によってではなく、自己の内部から崩壊しつつあるという意識を共有していたのではないだろうか」(ibid.p.53)という間宮氏の考察は、正鵠を得ているように思われる。つまり、両者の問題意識そのものは共通していたのである。

 間宮氏は「ハイエクに近すぎると彼は反計画の自由のチャンピオンに見え、遠すぎると頑迷固陋の反動の士と映る」(ibid.